二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【おそ松さん】失われてく日々の中で【オリキャラ募集中!!】 ( No.46 )
- 日時: 2016/04/01 20:53
- 名前: ラリティ ◆fvHE6RWqPQ (ID: uoHTZdTU)
- 参照: http://やったね!今日はパーカー松の日だよ!でも色松のお話を書くよ!
第4-4話 『夜空の向こう』
行く途中何も話すことはなく、微妙な空気のまま『天体観測塔』についた。
自分はずっとルクスを撫でており、たまに「みゃあ」と鳴くのがとても可愛らしかった。
歩いてる時、自分は最初カラ松の先を歩いていた。だが、途中から後ろを歩いていた。何故かは分からないが、誰かの背中をみてると落ち着くのだ。
「お、誰も居ないみたいだな」
どうやら、『天体観測塔』には誰もいないようだ。もう終わっている人の方が多いのだろうか。まぁ今日が『天体観測塔』開放の最終日だし、当然か。
…そういえば、何故わざわざカラ松はこの日にしたのだろう。確かに自分は、今日の夜中に一人でやるつもりだったが…。
実際、とっくのとうにカラ松は終わってると思っていた。『天文学』と『占い学』ではそれなりの優等生だし、他の人に一緒にやろうって誘われてると思ってた。
…ちなみに、今回の課題は『星座を観察する』だけ。観察した星座について、次の『天文学』の授業で教えてくれるそうだ。
どうしてか、二人同じタイミングで観察を始めた。同じ方向を向くのではなく、背中を合わせて。
一緒にやるからって会話が弾むわけではない。ただ気まずい空気だけが流れ、何事もなかったかのように時は終わって行く。
目が合うと気まずくなるのは自分でもわかっているため、顔が見えないようにこういう風に居させてもらっている。
…自分は、別にカラ松が嫌いな訳ではない。逆に言うと仲を良くしたい。これは本当だ。
けれど、その本音を言った時。今までの態度が覆った時。兄弟は、本人はどう思うのか。そして、本音によって嫌われたら。
…拒絶されるのが、否定されるのが、離れていくのが、ただ単に怖い。
確かに今の態度はわざととっている。だから、否定されても怖くない。
でも、自分の本音が否定されたら。それは、自分が否定されてるのと同じことだ。
だからこそ、本音を隠して。嘘だけで繕った自分を見せ続けた。
…ここまで話せばわかる人も出てくるだろう。
簡潔に言えば、カラ松は自分と同じようなことをしている。『演技』の自分で外を囲ってしまっているのだ。自分と同じようになってほしくないから、自分は『今』のカラ松を嫌っているフリをしているのだ。それも、『太陽』に照らされないと分からないように。
「……一松、どれくらい終わった?」
…けれど。何時もそうやって笑うように話しかけてくるから、その声を待ってしまうではないか。
「…クソ松は?」
「俺か?俺はもう少しで終わるぞ」
「…僕はもう終わった」
「おぉ、速いな。星座の名前わかるか?」
「苦手ってわけじゃないから」
「そうか、なら良かった」
そう話している間にカラ松も終わったようで、『天体観測塔』を後にした。
寮に行くまでの帰り道は特に何も話すことはなく、部屋に戻ってからすぐにベットにダイブし、そのまま寝てしまった。