二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: すばらしきスマブラの日常(笑) ( No.117 )
日時: 2017/01/31 22:08
名前: トクマ (ID: 5VUvCs/q)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode

 新年一発目の初投稿! てなわけで、初めに語るのは彼ことトクマが初めてスマッシュブラザーズに訪れ、この日常になれるまでの様子を書いてみました!

 ※いつもよりカオス度マシマシなのでご注意を(笑)



 これは、彼ことトクマが初めてスマッシュブラザーズに訪れた話である。




 始まりは一通の手紙からだった。

 トクマが自分の世界で職場からの帰りに郵便受けを確認していたら、他の手紙とは違う存在感を放つ手紙が投函されていた。

 さわり心地から上質だとわかる紙が使用されており、日付が焼き印で押されていた。そして差出人がスマッシュブラザーズと書かれていたのだ。

 初めはどこかのイタズラだと理解してたトクマはたかがイタズラだけに惜しみなく上質な紙を使うことに内心呆れていたが、参加or不参加の所を参加に丸した瞬間、文字が虫のように蠢いて集合場所までの地図になった時は悲鳴をあげると同時に本物だと実感した。

 翌日、職場に長期の休みを申請して荷物をまとめて地図の通りに進めば自分の知らない世界に訪れていた。

 そして、とある館——スマッシュブラザーズ本部の前に一台の白い車が止まった。車から大きな荷物を持った男性と全身が白い人が降りてきた。

 大きな荷物を持ったトクマはとある団体の一般人枠として呼ばれ、長い道のりから目的地にたどり着いた。

 全身が白い人——マスターハンドは指定された駅にトクマを自身の能力で創った車で迎えに来た。余談だが、何故人型になっているかというとこの姿の方が活動しやすく、一日の燃費も比較的少なくすみ、なにより初対面の人物には親しみやすいからである。

 館を見上げ、周りを見渡してトクマは自分の知らない世界に来たことに内心喜びと感動を覚えた。

トクマ「まさか、リアルに9と4分の3番線があったなんてな……」
マスターハンド「おーいトクマ何処に行った〜? 先に中に入ってるからねー」
トクマ「今行きまーす」 

 此れから新しい生活が始まるのか、どんな思い出を創るのか、これから始まる自分の人生に胸を弾ませながら玄関の扉を開き———























マリオ「アウトォーーーー!」(トランクス一丁)

リンク「セーフッーーーー!」(トランクス一丁)

ワリオ&スネーク「「よよいの!!」」(トランクス一丁)




















 トクマは開いた扉を閉めた。

トクマ「ふうー」

 一旦深呼吸をして落ち着く。

 なんだろう今の光景は?

 自分の目が確かなら立派な館のリビング的な広場で屈強な肉体の男たち4人がトランクス一枚だけでなぜかジャンケンをしていたような? いや、そんなはずはない。そもそも意味が分からない。なんだその光景?


 ……そうだ、きっとあれは自分の緊張が生み出した目の錯覚だろう。そうに違いない。思えば、ここに来るまでに予想以上の光景が起こったんだ。

 例にするとしたらリアルクリボーやリアルキノピオに出会った事とかその他諸々。

 さあ、もう一度扉を開こう。

 今度こそ、自分の新生活が始まる——





























リンク「しゃあああ! どうだスネーク! パンツ奪われてすっぽんぽんにされた気分は!?」
マリオ「やるなリンク!」
スネーク「あと一枚でねばるなおい」
ワリオ「ふっ、なら次は俺様の番か」


 全裸が一人増えていた。

トクマ「なにこれぇ!!」

 思わず四つん這いになって絶叫する。

 違う、こうじゃない。自分の描いていた新生活とこの光景は180度違う。


マスターハンド「改めてようこそ私達【スマッシュブラザーズ】へ」
トクマ「マスターハンドさん、何で普通にしてられんの!? 普通におかしいでしょ!」
マスターハンド「ん、ああ良く言われるんだよ、私にこの服装は似合わないって」

 トクマの指摘にマスターハンドは苦笑しながら自分の服装のセンスについて答える……いや、そっちじゃなくてトクマの目の前で起こってる事だよ!?

トクマ「オレが言ってるのはそういうことじゃなくて!」
マスターハンド「服装の事じゃないの?」
トクマ「いや、服装だけど、マスターハンドさんじゃなくてアッチ! アッチの事ですよ!!」

 トクマが指さした先では今度はリンクと呼ばれたパンツ一丁の青年に対決しようとした黄色い帽子をかぶったギザギザヒゲの太った男性がパンツを脱いで局部をモロに出していた。全裸がまた一人増えた。

 それをじっと見て、マスターハンドは小首をかしげて一言。

マスターハンド「いつものことだけどアレがどうかしたのかい?」
トクマ「実家に帰らせていただきます!!」

 返答を聞いた瞬間ダッシュで館を出た。

 もう出会った時に抱いた尊敬や感謝の念とかどこかに吹き飛んでいた。ともかく一刻も早くこの異常な空間から逃げようとトクマは走り抜けていった。

マスターハンド「……うーん、もしかしてだが……俗に言うホームシックというヤツかな……?」
マリオ「マスターハンド、今のは誰なんだ?」
リンク「叫び声が聞こえたんですけど?」

 トクマの叫び声を聞いたマリオとリンクがマスターハンドに声をかけた。

マスターハンド「一般人枠に入る新しいファイターを連れて来たんだが、何処かへ行ってしまったんだ」
マリオ「そいつって今日からなのか?」
マスターハンド「ん、今日からね」

 トクマが去った方向を見るマスターハンドをよそにワリオと呼ばれた男とスネークと呼ばれた男性が顔を見合わせる。

スネーク「ってことはワリオ」
ワリオ「ああ、そうだなスネーク」
スネーク&ワリオ『新人ゲットのチャンスだな!』


 全裸の男達の目が輝いた。






























 一方、全力ダッシュしたものの息が続かず呼吸を整えていたトクマは先ほどの混乱から回復し少し冷静になった。

トクマ「せっかく勧誘してくれたのに悪いことしたな……それに、何か理由があって全裸になってたかもしれないな……だとしたら別に裸になっててもおかしくなかったのか?」

 先ほどの光景にもちゃんと意味があったのではないか? それも知らずに逃げ出してしまった、とだんだん罪悪感が胸を占めていったときにふと、何やら後ろの方から騒がしい声が聞こえてくる。
なんだろう? と振り返ってみれば





































マリオ「見つけたぁぁぁぁ!!」(トランクス一丁)
ワリオ「待てや新人〜〜ッ!!」(全裸)
スネーク「新人確保ーーっ!!」(全裸)

 全裸と半裸が追いかけてきた。

 公共の道をトランクス一丁のマリオと生まれたままの姿のワリオとスネークは走りながら。

 当然、全裸二人は局部を揺らしながら。

トクマ「外だと完全にアウトだー!!」

 三人(特に二人)を視界にいれた瞬間にトクマはダッシュを再開した。今までの罪悪感やその他諸々が消え去り、世にも奇妙な追走劇が始まった。

マリオ「待て、新人! なぜ逃げる?」
トクマ「逃げるに決まってんだろ、自分の格好分かってんのかあんた達は!?」
スネーク「ハハーン、お前さては人見知りのシャイボーイだな!!」
トクマ「ホントに自分の格好分かってる!?」

ワリオ「そんな事はどうでもいい!!」
トクマ「良くねぇよ! すげぇ大事な事だよ!」

ワリオ「とにかく俺様達の話を聞くんだ!!」
トクマ「イヤァァァァァァ!!」

 悲鳴をあげながらさらに加速して逃走を図るトクマだったが彼はまだ知らない。

 自分が相手にしているのは世界を救った英雄達であることを……奇人変人超人集団ことスマッシュブラザーズと素人ではどちらが勝つのか。

 そんなものは子供でも分かる問題だった。


 感想まだ! つづくよ!

すばらしきスマブラの日常(笑)〜エピソード0〜 ( No.118 )
日時: 2017/01/31 22:10
名前: トクマ (ID: 5VUvCs/q)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel7/index.cgi?mode


 ※こちらでもカオス度マシマシでさぁ(笑)


マリオ「マスターただいまー」
マスターハンド「三人ともお帰り」

 二時間後、館にて椅子に座りながら新聞を読んでいたマスターハンドは帰宅したファイターたちを迎え入れる。

 彼らもそれを見て自然に挨拶を返す。これだけなら特に違和感のない光景だろう……

 ……彼らが全裸と半裸で小脇に黒髪の男性を抱えていなければ。

マスターハンド「あ、トクマ君もおかえり。不安は解消された?」
ワリオ「まあ気持ちはわかるぞ。俺様もファイターになるときは不安でいっぱいだったからな」
スネーク「だがその不安を乗り越えて一歩踏み出さなければ何も始まらないぞ少年」
トクマ「待って下さい。どうしてオレに原因があるかのような話になっているんですか?」

 うんうん、と自己完結して頷いている男たちに対し納得がいかないとトクマは問いただす。

リンク「違うのか?」
トクマ「違うよ! 館に入ったら裸になってる皆さんを見てびっくりしたんです!!」
スネーク「……ん? 裸を見るのが珍しいのか?」
トクマ「むしろ珍しくない方がおかしいと思うんですけど」

 先ほど追いかけてきた二人とは別に緑色の服を着た金髪の青年——先程までトランクス一丁だった——リンクがそれを聞いてズイ、と身を乗り出してくる。

ワリオ「まあ聞け新人。別に俺様たちだって好き好んで裸になってるわけじゃない」
トクマ「え? 違うんですか?」
ワリオ&スネーク「「否定はしない」」

 男たち全員からの変態発言に再びダッシュで逃げようとしたが今度は逃走すらできず腕をつかまれる。

トクマ「変態だ……」
リンク「アイツらはそういう種族なんだ……そう考えるしかないぞ」
トクマ「……いや、アンタもトランクス一丁になってただろ」
リンク「俺は酒に酔ってたんだ。いつもはそんなことしない」

 リンクの言葉にトクマはジト目で答える。

スネーク「まあ聞け少年、この格好には理由が有るんだ」
トクマ「そりゃ、理由もなく全裸だったら文明レベルは原始時代まで遡りますよ?」
ワリオ「温故知新というヤツだな」
トクマ「ツッコミませんよ。それで、全裸だった理由はなんですか?」

 スネークとワリオの言葉に少し呆れを覚えつつもトクマは質問する。

スネーク「実は少年が来る前に大乱闘をしてシャワーを浴びようとしたんだ」
トクマ「はあ」
スネーク「しかし、シャワーが故障していてお湯が出るのが一つしかなかったんだ……一秒でも速く汗を流したいと思って誰がお湯のシャワーを浴びるかジャンケンで決めようという話になったんだ」
トクマ「なるほど、それで?」
スネーク「ん?」
トクマ「いえ、それでどうして裸になってたんですか?」
マリオ「何をいう。じゃんけんをする時は野球拳をして服を脱ぐに決まっているだろう?」

 トクマの疑問をいつの間にか両手にアルコール飲料がたくさんあるビニール袋を持ったマリオが現れた。

 野球拳。じゃんけんに負けた方が来ている服を一枚ずつ脱いでいくちょっと嫌らしいゲーム。

 昔高校の同じクラスの一人が言っていた。

 ——“女の子との野球拳は最高だ”と。

 同時に言っていた。

 ——“男同士でやっても何にも面白くない”と。

 気が遠くなるような感覚の中でトクマはそのセリフを数年がかりで理解した。

トクマ「貴方方は野球拳以外のジャンケンを知らないんですか!?」
リンク「いや、聞くんだ新人。誤解しないで欲しい……俺は服を脱ぐつもりはなかった」
トクマ「はぁ……」

リンク「『ただ自然と脱げていた』……俺の言っている事わかるよな?」
トクマ「いいえ、微塵みじんも」

 真剣な表情で答えるリンクにトクマは真顔で即答した。ほのかにアルコールの臭いがする……この金髪、マリオ達がトクマを追ってる間に酒を飲んでたな……

マリオ「さあ、今からお前のちょっとした歓迎会だ! ちょうど喉も渇いてると思うからたっぷり飲んでくれ」

 笑顔でマリオは手に持ってた大量のアルコール飲料を広げて酒を勧めてきた……このおっさん酒飲みたいだけだろ!!

トクマ「とりあえず服を着て下さいよ! ちょっ、今飲むっていいま——!?」
リンク「それ以上は言うな新人!」

 トクマが異議を唱えようとしたら、リンクがその言葉を両断した。

トクマ「へっ?」
リンク「俺はお前の答を聞いてないしお前もその答を言っていない……それで皆が幸せになれる。わかるな?」

 両手でハートマークを作りながら優しくトクマに話しかけるリンク。

 ……イヤイヤイヤ良くねーだろ!? なんだその無茶苦茶な答え!!

トクマ「いやいや、俺はのまな——」
リンク「言わせるものかぁ!!」
トクマ「フグゥッ!? ゲホッゲホッ、どーするんですか思いっきり飲んじゃいましたよ!?」

 リンクは酒を飲まないと言おうとしたトクマの口にお酒を入れることで防いだ……こいつやっぱり飲みたいだけだろ! 仮にもこいつ勇者だぞ!! 絶対に酔ってるって!!

スネーク「いいか少年。いや、トクマ」
トクマ「なんですかッ」
スネーク「聞いているとお前は目の前の事に対してあまり踏み込まない節があるように見える……自分の領分で出来る事と出来ない事を分けるかのように……」
トクマ「ぐ……べ、別にそんな事は……」

 先程とは一転、真面目な雰囲気で話すスネークの考察に図星を当てられ、何とか誤魔化そうとトクマは目線を背ける。

マリオ「あるだろう? 現に飲みたくない、酔いたくないから避けようとしている」
ワリオ「それは良くないな新人。時には無謀が活路を切り開く事があるんだ。それなのに全裸で公道を走るのは良くないなどと——」
トクマ「それはこっちが正しくないですか!? ともかく! オレは絶対に飲みません!!」
































     〜〜一時間後〜〜






























トクマ「だっしゃあ————っ! ナンボのもんじゃい!!」
マリオ「ヒューッ! やるじゃねぇかトクマ!」
リンク「三人抜きたぁ恐れ入ったぜ!」

 そこには、両手に空のビールジョッキを持って背けるぐらい身体を大きく伸ばして雄叫びをあげるトクマがいた。

 マッハの速さで悪酔いかい!!

 彼の足元には酔いつぶれたであろうワリオとスネーク、キャプテンファルコンがいたのは見なかった事にしよう。

 ……言い忘れていたが、これはトクマがスマッシュブラザーズに来て間もない物語である。


 ここまで! 感想やコメントOKです!!