二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 神父が幻想入り(仮題) ( No.36 )
日時: 2016/06/11 14:52
名前: ゼラチン (ID: 9w13DJbg)

場所が変わってどこか遠い場所、ここは闘技場なるものが存在し、観客が賑わっている。この闘技場のオーナーは“DIO”未だ観客にその姿を見せたことはないが観客からは尊敬されている。
そこにいる男性、その名は『ペガ』、彼はDIOの組織の一員として働いていたが、最近はやめようかな、という気持ちが存在していた。彼はDIOの組織に入れば何かしらの面白いことが起こると思っていた。しかしいつまで経っても計画とやらは進まない、だからやめようかな、と思っていたのだ。
彼は今回闘技場の選手としてこの場に来ていた。しかし相手が同じ組織なのだ。やり辛いわけではない。むしろ楽しいとさえ思っている。だけど相手を倒して罰がないかと心配なのだ。

「・・・楽しみだけどなぁ、よりによって同じ組織かぁ」

彼が考えていると廊下から足音が聞こえた。大方試合にでも呼びに来たんだろう。

「ペガ様、試合です・・・・・・・って何だこりゃ?」

男性は何かを見つけ拾おうとした。しかしその瞬間バゴン!!、という鈍い音が聞こえた。
男性の声が聞こえないのでペガがドアを開けるとそこには箒を頭に打ち付け気絶している男性がいた。その様子を見てペガはにやりと笑いその場を後にした。

「まぁ、どうせ勝つから心配ないか」




彼の名はペガ、スタンド使いである。




番外編 闘技場より

募集が終わるまでの番外編です。本編にはちょっと関係あります。

Re: 神父が幻想入り(仮題) ( No.37 )
日時: 2016/06/11 15:27
名前: ゼラチン (ID: 9w13DJbg)

『みなさん!長らくお待たせしました!この闘技場で新たな伝説が生まれるのか!私は楽しみです』

実況の声と同時に歓声が一気に流れ込む、少し時間が経ってから片方の扉からペガ、もう片方の扉から相手の男が現れた。歓声はますます大きくなる。

「ひゃー、うるさい。お前もそう思わない?」

しかし男性は答えない。まじまじ見てみると確かに組織内で見たことはある。黒髪に動きにくそうな服、顔立ちは整っている。

『さぁいきましょう!ペガ選手VSPN・麦選手です!』

あいつ、本名じゃねえのかよ、ま、いいやさっさと終わらしてやろう

『それでは!よーい、始め!』

実況の声と同時にペガは後ろに飛び上がるがにわかには信じられない出来事が起こっていた。1万人はこえるであろう観客の一部、300人から400人がペガに向かって一斉に走ってきていた。

「何っ!!」

『おおおおおおおおっと!観客の一部が暴動を起こしています!皆さん、落ち着いて下さい!』

「へぇ、観客を金で釣ったのか?でも俺は観客でも容赦しないから」

ペガは向かって来た観客の一人の腕を掴み、容赦なく折った。すると折れた腕が土に代わりその場にポトリと落ちた。

「・・・え?」

するともう一つの腕でペガを殴り吹っ飛ばした。受け身をとり大けがはしなかったが調子が大きく狂わされた。
まてよ?今のは何だ?くそっ、腕が土に?もしかして俺と同じような超能力を使う奴がいるのか?だとしたら誰だ?・・・・・・・・一人しかいねえよな、絶対

「おい!麦さんよ、これがあんたの能力か?そうだ・・・土人形を作る能力か?」

麦の眉が一瞬だけピクリと動いた気がした。ペガは襲ってくる観客を払いのけながらある考えに到達する。
奴の能力は土人形を作る能力、それは間違いない、そしてそれを思いのままに動かせる。だったら、あいつは先に土人形を作り観客の中に紛れ込ませた。くそっ!この俺がこんなことに気づかないのか!

「麦さん、俺はあんたを尊敬する。そして今ここで倒す」

ペガは腰から先ほどくる時にもらったロープを出し、またもにやりと笑った。

「この俺の“スタンド能力”を見せてやる・・・」

Re: 神父が幻想入り(仮題) ( No.38 )
日時: 2016/06/11 16:34
名前: ゼラチン (ID: 9w13DJbg)

ペガはロープに向かって何かを祈り始めた。するとロープが鉄のように硬くなった。

「これが俺のスタンド、名前は決めてない、能力は触れた生き物以外の物を硬くしたり柔らかくしたりする能力だ。そしてこれを上手く使えば・・・」

ペガは襲ってくる土人形たちに対し、硬くしたロープをハンマー投げみたいに振り回した。土人形は次々と体崩れ土に戻っていく

『あああああああっと!?ペガ選手に襲っていった観客達を突如硬くなったロープでペガ選手が撃退!」

しかし崩れた土はまた人の形をつくっていく、このままだときりがなさそうだ。
このままだといずれ体力消耗で隙を見抜かれ攻撃される。本体の麦を直接攻撃すればいけるか・・・?
ペガはロープで攻撃しながらも麦との間合いを詰めていく、麦はペガの考えに気づいたか、ジャンプをし、逃げようとする。

「させねーよ、行け!」

ペガは同じように思い切りジャンプし、硬くしたロープを麦の足に突き刺した。麦の顔が苦悩に歪む、しかし尚麦は逃げようとする。

「終わりだ!麦!地面に臓物ぶちまけろ!」

能力を解除し、ペガは腕を振り下ろした。麦は背中から思い切り地面に叩きつけられ辺りに砂埃が舞う。
やがて煙が晴れ麦が叩きつけられた場所を見にペガが行くとそこにはなんと土の塊があるだけで麦の死体はどこにもなかった。

「何!?バカな!麦は確かに俺が・・・・・・まさか、そんな、今まで戦っていた麦は土人形の偽物か?」

だったら麦は今観客に紛れているのか?なるほど、土人形に後始末は任せて自分は高みの見物ってわけか。やってくれるじゃねーか、でもここで厄介なことは麦を見失ったことじゃなくて俺のスタンド能力が知られたこと・・・



Re: 神父が幻想入り(仮題) ( No.39 )
日時: 2016/06/11 17:03
名前: ゼラチン (ID: 9w13DJbg)

土の塊がまたも人型に変わっていく、土人形はどんどんペガに向かっていき休む暇など与えてくれない。ペガはロープで土人形を退けている。
観客はペガの様子を瞬き一つせず眺めていた。

『果たして麦選手はどこにいってしまったのか!もし10分以内に麦選手が現れなかった場合、麦選手の失格とします!』

10分もあれば十分だよ、向こうはな、それよりも早く麦を観客の中から見つけないと面倒だ。
そのうち土人形のうちの一体が脇腹に一撃を入れる。

「ぐっ!がはっごほっ!」

それがきっかけで次々と攻撃をペガに入れていく、脳天への一発で大きく吹き飛ばされる。血がそこら中から流れ、立っているのも辛い。

「ぜー、ぜー、麦、来いよ、最後の一発ぐらい自分でやってみろよ」

すると今度は本物の麦らしき人物が現れた。

「あんたが本物か?」

麦は黙っている

「DIOに、命令されたのか?」

麦は静かにうなずく

「へへっそうか、だったらごめんよ 











                   命令を果たせなくて」


すると硬くなったロープの切れ端が飛んできて麦の頭に当たった。麦は音もなく倒れた。

「ふー、吹き飛ばされる直全にロープを元に戻して切れ端を持っておいたんだ。そして、どうしてその方向から飛んできたかはこいつだ」

ペガの後ろに人型のスタンドの像が現れた。

「スタンドには何かしらの像がある。お前の負けだ」

『勝者!ペガ選手!』

Re: 神父が幻想入り(仮題) ( No.40 )
日時: 2016/06/13 19:50
名前: ゼラチン (ID: 9w13DJbg)

『皆さん!お帰りの際は忘れ物などに気を付けてお帰り下さい!』

ペガは何か釈然としない様子だった。あそこまであっさり倒れるだろうか?しかし麦はタンカで運ばれていった。分からないままである。

「おい!やめろ!だれかそいつを捕まえろ!」

突然大声が聞こえて来た。慌てて見ると先ほど倒れたはずの麦がこちらに向かって来たのである。

「ちょっ、まだ来るのか」

麦の拳が飛んできた。反応が遅れ鳩尾に拳が入る。
思わず腹から何かがこみ上げてくる感覚が体にきたが何とかこらえる。
すぐさま次の拳が来た。今度は拳を振り下ろされ体を地面に叩きつけられる。すると今まで一言も喋らなかった麦が口を開いた。

「試合には負けたけど勝負には勝つよ、安心して、DIO様にはちゃんと報告するから」

拳がまたペガの脳天に振り下ろされようとしていた。その刹那・・・・・・・・・

バゴガァ!!ペガの回し蹴りが麦にヒットし、麦が吹っ飛びペガはその間に体制を立て直した。

「大丈夫、報告は俺がするから、らくにしてて」




闘いの第2ラウンドが始まろうとしていた。

Re: 神父が幻想入り(仮題) ( No.41 )
日時: 2016/06/14 16:07
名前: ゼラチン (ID: 9w13DJbg)

「すいません、ここって闘技場であってますか?」

緑色の髪の少女が受付と話している。彼女はあまりこういう場所に慣れていないみたいだ。

「そうだよ、お嬢さんここ初めて?」

「はい」

「だったら入場料と名前を教えてくれるかい?」

「はい、東風谷早苗です」

早苗は入場料を払い、闘技場の中に入っていく。
一方ペガと麦は激戦を繰り広げていた。2人とも人間の身体能力を超えており観客達の熱を広げた。

『一時はどうなるかと思いましたが先程の戦いよりも白熱しております!この試合を見たものはきっとこの日が記念日となるでしょう!』

ペガの一瞬の隙のうちに足を掴まれ、そのまま麦に投げ飛ばされた。ペガは念のために麦の腕につけておいたロープでまた戻る。だが麦に戻って来た勢いを利用し、ペガに打撃を与える。しかしペガも分かっていたようで殴られるのとほぼ同時に蹴りを与える。五分五分の戦いが進んでいった。

「ペガ君、この戦いが終わるのが寂しいよ、けどまた諦めずにリベンジしてほしい」

ペガは勝負が終わってないのに何を言っているんだ?と思ったが麦の行動を見て理解した。麦は土で自分の手を包み、どんどん強度を増してゆく

「ペガ君、君を見て閃いた技だ、どうか誇るがいい」

その瞬間麦は笑ったかのように見え、消えた。次に目にしたのは、土で包まれた麦の腕だった。
グシャァッ!明らかに殴った音ではない音が響き、ペガの意識がそこで途切れた。

Re: 神父が幻想入り(仮題) ( No.42 )
日時: 2016/06/14 16:53
名前: ゼラチン (ID: 9w13DJbg)

目を覚ました。しかしここは闘技場じゃない。しばらくすると一人の女性が入って来た。

「目が覚めたのね、体の調子は?」

「・・・・・・別に何とも」

「混乱するでしょうけどここは永遠亭、そして私は八意永琳、早苗がここに運んでくれなかったら貴方はここに辿り着けなかったでしょうね」

「まて、早苗って誰だ?」

「あら、知らないの?だったら感謝することね」

「はぁ・・・」


何故無事かというと殴られる直前にロープでそこらへんにあった硬い物を引き寄せ、柔らかくしたのだ。しかし麦が土で腕を覆った時にやって良かった。でなきゃ今頃頭がスクランブルエッグになっていただろう。

「で、貴方どうするの?」

「どうするって、何が?」

「これからよ、お金をとるつもりは無いけど貴方ちゃんと稼げるの?また闘技場で怪我するの?」

「大丈夫、稼ぎもあるし、闘技場にも行かないよ」

「あら、どうして?」

「人を・・・探したいんだ、その人は“麦”、いつか見つけて、リベンジする」

「また返り討ちにされるわよ、休みなさい」

永琳がペガを休ませようとした時、永琳は体中の産毛がゾワッと逆立つ気がした。

「大丈夫・・・・・・・次は・・・・・殺すまでやるから」







番外編 完