二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 神父が幻想入り(仮題)宿命の吸血鬼編 ( No.66 )
日時: 2016/06/23 18:33
名前: ゼラチン (ID: 9w13DJbg)




男はスタンドを使わず、プッチの方へ歩いていく。プッチはそれに気づき、触れられるも除ける。

「休ませてくれないのか?」

「DIO様の命令で来た。俺の名はレイル、残念ながらここで死んでもらう」

「なんとも雑魚にお似合いの台詞だな」

「言っとけ、どうせ1週間後には死体となって見つかる」

「何?大した自身だな、その後ろに出ているスタンドが何か関係あるのか?」

プッチは男の後ろにいるスタンドを指さし言った。

「ああ、このスタンドを使ってな、このスタンドの名前は決めてないが・・・あえて呼ぶなら『追跡者』がいいだろう」

「追跡者?」

「そうだ。じわじわお前を追跡して殺す。自動操縦型のスタンドだ」

まずい・・・自動操縦型はスタンドを倒しても本体にダメージがいかない。

「でも心配するな、一瞬で終わらせてやるから」

「私はこんなことで終われはしない。C-MOON!」





7話 恐怖の追跡者

Re: 神父が幻想入り(仮題)宿命の吸血鬼編 ( No.67 )
日時: 2016/06/24 20:02
名前: ゼラチン (ID: 9w13DJbg)

レイルが逃げようとする。プッチは慌ててC-MOONでレイルを捕まえようとするが、腹に激痛が走り、遮られた。
そこには、レイルのスタンドが立ちはだかっていた。

「くそっ、こいつ」

C-MOONで迎え撃つが、スタンドに押し返される。

「なっ・・・このスタンド・・・パワーが、スタープラチナと、同じくらいあるぞ・・・・・・・」

思わず退くが、再び迎え撃つ、しかしパワーで押し返され、吹き飛ばされる。

「くっ、ならば」

プッチは一旦逃げる。レイルのスタンド『追跡者』は追ってくる。

「まさに追跡者だな・・・」

C-MOONで追跡者の顔面を捉え、攻撃する。だが効いている様子は全くなく、本当に攻撃を当てたことさえ疑うレベルだった。
すると追跡者がいきなり喋り始めた。

「俺の能力『追跡者』は、本体が触れた人物を、命令が解かれるまで追いかけ、攻撃する。本体が死ねばスタンドは消えるが、今のお前には無理な話だ」

プッチは聞きながらも逃げる。今はそれしかないからだ。紅魔館に行けば、対処してくれるかも知れないからだ。
追跡者の射程距離もおそらく無限だ。なので第三者にどうにかしてもらうしかないのだ。

「はぁ、はぁ、DIO、君は、本当に私を殺そうとしているのか?」

独り言とも言える問いには、追跡者は答えなかった。
追跡者の蹴りがプッチの足に命中し、プッチは倒れる。そこに踵落としをするがC-MOONによって防がれ、プッチはその間に抜け出す。

「追跡者!貴様に戦いを正式に申し込む!貴様の本体であるレイルが死亡するまでこの戦いは続く!」

「・・・正気か?」

C-MOONが蹴りをすると、追跡者は避けプッチを殴る。鈍い音が響き渡るがプッチは関係なくC-MOONで追跡者を殴る。スタンドだからはなのかは分からないが追跡者は裏返らない。しかしプッチはお構いなしに殴り続ける。少しでもダメージにするためだ。
追跡者も答えるようにプッチを一撃で吹き飛ばす。明らかにプッチが不利だ。
プッチは体制を立て直し、逃げる。

「こちらが近くにこなければ良いと思ったか?」

追跡者は人差し指をプッチの方へ向け、銃を撃つような動作をする。すると追跡者の指から弾丸のようなものが発射され、プッチの足を貫く

「ぐっ・・・!」

プッチは転び、追跡者が静かに歩み寄る。

「遺言はあるか?プッチ」

「おかしいと思わないのか?ここでC-MOONを使わないことを、さっきに頭を狙うんだったな」

追跡者は周りを見渡すがC-MOONの姿は見ない。

「C-MOONの射程に、あいつが居て・・・よかった。あの〝猫”が居て」

「猫」

「ああ、猫だその猫に、本体を見つけ出してくれと言っておいた」

「馬鹿馬鹿しい、猫ごときに俺が敗れるとでも?」

「そうだ、現に今、猫はレイルの所へたどり着いたようだな」



場面変わり紅魔館前、ここにレイルは潜んでいた。そしてレイルの目の前にはスタンド使いの猫がいる。猫はニャーンと鳴き、体を震わせた。毛がパラパラと落ちる。

「ほら、あっち行け、プッチが何を考えているか分からないが、こんな猫に俺が倒されるわけ・・・」

レイルが猫に近づく、ゆっくり、一歩ずつ。

「ほら、怖くないからあっち行ってくれ・・・・・・・なっ!!」


レイルは、滑った。まるでバナナの皮を踏んだように、そしてそれはプッチが体験した出来事である。

「ちょっ!待っ」

レイルが言い終わる前に後頭部から紅魔館の柵に激突・・・いや、刺さると言った方が良い。柵はレイルの後頭部を貫き、その命を一瞬で奪った。後は何も言わない死体が残るだけ。

プッチの方も、追跡者が消え、プッチは紅魔館へ歩いていく。
途中で猫に会った。尻尾を振っている。プッチは猫を優しく撫でた。
そして、呟いた。


「DIOの気持ちを、知りたい」



7話END