二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 神父が幻想入り(仮題) ( No.87 )
日時: 2016/07/09 15:30
名前: ゼラチン (ID: AQILp0xC)

紅魔館で少しウロウロしてると突然後ろから元気な少女の声が聞こえてきた。

「やープッチ、元気してた?」

その声の主は伊吹萃香、その見た目は幼い少女であるが実はその種族は鬼である。いつの間に現れたりなどどこか紫の様な存在である。

「その顔だと何か失礼なこと考えていたねぇ?」

まさかエスパーなのではないかと思うが有り得ない話ではないので少し背筋が凍る。

「それはそうとプッチ、どうして紅魔館に居るんだい?」

「霊夢にちょっと帰りたくないと言ったら激怒されてな、神社を追い出されてしまったんだ」

「だから朝から紅魔館に居るんだ。そうだ。ちょっと話したことがあってさ」

「何があった?」

「森で倒れてる男が居たんだよ。見た目は軍人のようなんだよ。たぶん外来人だと思うから見てくれない?」

「それなら霊夢を頼ればいいじゃないか。まぁ見に行くが・・・」

萃香と一緒に森に行くことになった。行ってみると確かに倒れている。しかしこの男性、どこかで見たような・・・

「どう思う?プッチ、あたしはやっぱり外来人だと思うけど・・・」

「私もだ。外の世界で見たことがある。とりあえず起きるまで待とう」


そして待つこととなった。そしてこれが新たな物語の始まりだった。




9話 軍人

Re: 神父が幻想入り(仮題) ( No.88 )
日時: 2016/07/24 15:04
名前: ゼラチン (ID: 9w13DJbg)

「プッチ、あの男に見覚えがあると言っていたけどどうなの?」

「分からん、遠い記憶だから思い出すことも難しい、だがこの傷はなんだ?」

プッチは男の背中を指さした。そこには鋭利な刃物で切り裂いたような傷があったのだ。

「ふむ・・・・この傷から考えるに妖怪だろうな、でももっと妙なことがある」

「え、何?」

「血が出てないんだ。普通これほどの傷なら大出血を起こし事態はもっと深刻になっている筈だ。なのにこの男からは血が出ていない」

「確かに、どうする?もっと調べる?」

「いや、ここまでにしておこう、どうせ起きたら聞けば済む話だしな」

すると男が急に立ち上がった。

「・・・」

「おい、いきなり何だ」

「じゃあねプッチ」

「おい待て萃香!」

逃げたな・・・しかしこの男何やら奇妙だ。何か隠しているのか?

「お前は誰だ?私はプッチ、エンリコ・プッチだ」

「・・・我が名は!ルドル・フォン・シュトロハイムだ!ここはどこか!」

「・・・・・・・森だ。君が倒れていたと知人から聞いてね」

「ぬう・・・ハッ!!もしやっ!」

「どうした?」

「何か人影を見なかったか!」

「君以外には見てないな、そいつを探しているのか?」

「そうだ。私はそいつを追ってこの世界に来たのだ!」

「待て、ここが外の世界とは違うって分かっているのか?それに、追ってきたって・・・」



「まず順を追って説明しよう、私は元はドイツ軍人でな、一応戦死したことになっている。が!それは偽造された死で、実はある悪を追っていた!」

「その悪とは何だ」

「その名はカーズ!先に断っておくがそいつは人間じゃない!」

「人間じゃないって幻想郷にいる妖怪か?」

「いや、そいつは柱の男と呼ばれる種族で正式名称は闇の種族!そいつらは人とは比較にならないほどの寿命・知性・肉体を兼ね備えているッ!しかしそいつらにも弱点がある!世界では吸血鬼の弱点にも言われている」

「まさか・・・・」

「そう、そいつらは太陽光、いや紫外線に弱い!私等は外の世界でカーズを宇宙空間に投げ出すことに成功した!」

「待てよ、さすがに宇宙に投げ出されたら死ぬんじゃないか?」

「それが問題なのだ。カーズは〝究極生命体”になってどんな方法でも死ななくなっていた。だから宇宙に投げ出したのだ。なのにッ!奴は戻ってきた!」

「それでどうなったんだ。何で幻想郷に来たんだ」

「紫・・・という女が私と共にカーズをここに送った。この世界の説明をして、私はそれから戦い続けてる」

「他の人に頼れば良かったんじゃないのか?」

「紫は私に条件を出した。
 一つ、私自身の手でカーズを倒すこと
 二つ、必要以上に人と関わらないこと
 三つ、人を傷つけないこと」

「その条件を破ったら?」

「カーズを外の世界に送ってしまう」






Re: 神父が幻想入り(仮題) ( No.89 )
日時: 2016/07/28 17:29
名前: ゼラチン (ID: 9w13DJbg)

結局重要な話もせずあの後シュトロハイムと別れた。

「紫、出てこい」

「あら、何かしら?」

「お前の力でカーズを殺せばいいだろ、何故わざわざシュトロハイムに倒させる!」

「何でって言われてもね、でも貴方池のこと知ってるんでしょ?」

「っ!」

何で今紫がその事について話す?

「関係ないだろ、今は」

「カーズの目的がそれだとしたら?そしてその池のことを話したのも私だとしたら?」

「・・・何が目的だ」

「何が?そんなの分からない、分かるはずもない、貴方にはね。第一、貴方はカーズのことを何もしらない。今の貴方じゃ絶対に勝てない相手よ、DIOに勝った貴方でもね」

「だったら!尚更お前がカーズを葬ればいいじゃないか!」

「うるさいわね、どのみち貴方はあと少しで帰るのでしょう?黙って見てればいいのよ、このお節介」

「私が残ると言ってもお前は対して反論しなかったじゃないか!お前だって黙ってカーズを倒せばいい!」

「何よあんた、この前は何も憎まれ口言わなかったからマシになったと思ったらこれ!あんたが残るのはどうぞご勝手に!でもこの事に関しては黙って見てなさい!」

「何故だ!私が黙って見る理由を!言え!」

「ごちゃごちゃやかましい!良い!仮にも私は天下の大妖怪紫よ!その口の利き方はないんじゃないの!?」

「お前も十分にうるさいぞ、もう良い、帰れ」

「何よそっちが呼んだくせに!」

紫はすっかり怒って消えてしまった。
だが確かにこの私に何ができる?








9話 END