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　お客さんがいらっしゃったのですか？　ここにわざわざ足を運ぶとはご苦労様です。
　私ですか？　私は葉月（はづき）、物語を語る者です。さて、皆さんは何が聞きたいのですか？
　そうですね……おとぎ話のようなお話をいたしましょうか。


　これは、“彼らを繋ぐ運命”の物語です。
　繋ぐものは何かって？　それは皆さんにもあるものですよ。『ここの中』に、ね。

　彼らは伝統のある国にそれぞれ飛ばされてしまいました。
　たとえ、敵対をすることになろうとも前へ進まなければなりません。

　炎の国　フランメ

　水の国　ヴァッサー

　雷の国　ドンナー

　地の国　エアデ

　木の国　バオム

　音の国　ミューシック

　龍の国　ドラッヘル

　雪の国　シュネー

　光の国　リヒト

　闇の国　ドゥンケルハイト

　全てで十個の国があり、闇の国【ドゥンケルハイト】には長年の眠りについている【ある者】が封印されていますが、【ある者】は彼の国の勇者とその仲間の活躍で封印されました。


　しかし彼らの物語はここで終わりではありません。実は、この物語は続きがあったのです。

　その続きは異世界から現れた人達で、彼らを見守る役目を持っています。力を持たないのですが、力を持たないながらも陰から支えることも出来るのです。

　やがて彼らはお互いに絆を深め、信じるもののために戦うことを誓います。

　それでは、これから彼らの物語を覗きましょうか？