二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Chapter1【参上!ドーナツ仮面】 ( No.15 )
日時: 2016/05/15 21:52
名前: マグロ煮つけ ◆AXS9VRCTCU (ID: wSTnsyhj)

「さぁ、早く二人共立てトレーナーの場に」
「急かすなぁ〜もう少しゆっくりしてもいいじゃない?」
「日が暮れる。それに私は足が筋肉痛だこの蟹味噌博士のせいで」

中々ハルちゃんも苦労してるんだ。としみじみ思った。
やっとトレーナーの場に立つことが出来た。もう足が攣りそうだし息も切れてきた。運動は相変わらず向いていないな。

「チープサイド最初のバトルだな。トレーナースクールでも戦った事無かったからな」
「僕達最初のバトルでもあり、旅の最初のバトルでもあるねぇ〜」
「お取込み中申し訳ないけど、そろそろスタートさせてもらう。」
「それじゃあ、バトルスタート!!」
「はやっ?!しょうがない。行けツタージャ!」
「相性悪いなぁ〜頑張ってーミジュマル!」

ソウガが投げたボールからはツタージャが、チープサイドが投げたボールからはミジュマルが出て来て睨み合う。
はっきり言って相性は最悪、勝ち筋は殆どないが全く無いわけでもない。
僕がイメージしている勝ち筋は、ツタージャが使うであろう、つるのムチの範囲外から水鉄砲を乱射して近付こうとした所を体当たりで倒す。思い付く限り現実的なのは、これだけそれを今から実行に移す。言うことを聞いてくれないかもしれないが、其処は気合と根性しかない。

「ミジュマル!ツタージャからできる限り離れて水鉄砲を限界まで撃て!」
「ツタージャ!つるのムチ!!」

ミジュマルが動き出した!言うことは聞いてくれた………が問題は蔓の鞭彼の事だから距離を詰めるため体当たりかと思ったら蔓の鞭読み間違えた、だがこれしか無いのだ後はミジュマルに賭けるしか無い!

「避けつつ、離れろ!ミジュマル!」
「逃すな蔓の鞭を続けろッ!」

マズイこののままじゃ当たる。と思ったがギリギリ範囲外に出た様だ。助かったぁ。だが作戦の重要な所は此処からだ、もうミジュマルは準備が出来ている。進もうとしているその瞬間打ち始める。

「距離を詰めろ!ツタージャ!」
「今だ撃て撃て撃て!」
バシュバシュバシュバシュ!!

ミジュマルの水鉄砲がツタージャに乱射される。効果が今ひとつとはいえもう一歩も足が出ない状況である。この調子で押し切ればと思っていたら想定外の事が起きてしまった。

「おい、ツタージャの特性してるか?こいつの特性は新緑体力が減っている時に技の威力が上がるんだぜぇ!」
「どういう事?」
「なら教えてやるよ!見とけ!ツタージャ蔓の鞭を最大限の力で撃て!」
ビシュッ!ビシュッ!!

技の威力が上がるそれはつまり範囲も上がる!ギリギリの位置で立っていたミジュマルに強力な攻撃がヒットする。何とか立ち上がる事が出来たが、もう立つ事が限界だ。最後の賭けだ。こいつにも同じ様な特性が、備わっていたはず。立っている力だけを残し攻撃に注ぎ込む。そして先ほどの攻撃で飛ばされ範囲外にまた出た。範囲内に入れようと来るだろうそれまでの間力を溜め最高の一撃を撃つ!しかも相手の足元は水鉄砲でぬかるんでいて歩きにくい。それでも時間を稼げるだろう。賭けが成功する事を祈る

「範囲内に入れるんだ!ツタージャ!」
「力を溜めろ!ミジュマル!」

賭けが始まった。やはり相手は足を取られ思う様に動けていない。
此方は力をどんどん溜めている。行ける!
ツタージャがジリジリ近づいてくる。もう範囲内に入ってしまった。
どっちが技を撃つのが速いか、それで勝負が決まる。

「蔓の鞭!!」
「最大威力の水鉄砲!!」
バシュッ!!!

ほんの一、二秒その僅かな時の中勝利したのは、僕とミジュマルだった。
最大限の水鉄砲は蔓の鞭よりも早く鋭く飛んで行った。
でもミジュマルはもう動けなくなってしまった。良くやってくれた

「試合終了!ツタージャ戦闘不能!よって勝者チープサイド!!」
「負けちまったぁぁ!!」
「ふぅ〜ギリギリだったぁ、負けるかと思ったよ。」
「お疲れ様!チープサイド君からは才能を感じたよ冷静な判断とかさ、ソウガ君は残念!少しごり押し気味だったからそこを直すといいよ。」
「戦闘残念博士にしてはいい事言いますね。チープサイド君はしっかり冷静な判断してたね、ソウガ君は性格のせいかごり押し気味だったけどいい試合だったお疲れ」

あの博士は中々可哀想だ助手にいじられ過ぎだろう。
戦闘残念博士なのか、それでも褒められたのは素直に嬉しい。ハルちゃんにも褒められたし、自信を持ってこれから戦おう。そうしよう。

「それじゃ、君達にプレゼント〜ポケモン図鑑〜」
「これって何なんですか?」

ソウガ君が真っ先に尋ねる。目の前に差し出された。2つの真紅の電子辞書の様なもの。

「これはポケモン図鑑と言ってポケモンのステータスを記録したり〜、生態を即座に記録するのでーす。そうそう指紋認証付き」
「便利だね〜感動しましたよぉソル博士!」
「嬉しいなぁチープサイド君!喜んでくれて、ほら受け取って。」

とてもありがたいし嬉しい。この道具トレーナーの僕達にとって最高のアイテムだ。後でミジュマルの技とステータスを見てみよ。
指紋認証も付いてるのか一緒に登録しておかなくちゃ。

「これあげる代わりに戦闘全く出来ない僕にかわってポケモン図鑑を収集してきて欲しいんだ!」
「やっぱり〜」

そんな事予想出来なかったまさかこれを頼むとは全く思っていなかった。
ソウガ君は予想してたのか、勘が鋭い。

「頼むタダであげるから!ねっ?ねっ?」
「しつこい博士でも私も困るからやってくれると嬉しい。」
「まぁ、いいよなぁチープサイド?」
「うん!」
「ありがとう!これからハル、ポケモンを捕獲する方法を教えてあげてくれ、図鑑の使い方を私は教えるから。」
「えー何で私が」
「そこを頼むよ」


ワイワイガヤガヤ





____バトル場付近___

「ここは?」
「ビィ?」
「良かった。お姉ちゃん目が覚めたの?」

ボールの中をお姉ちゃんと呼ばれた少女が覗き込む。

「やっぱりまた失敗しちゃったの?」
「うん多分………………」
「これで何回目かしら、もう大切なものは失いたく無いわ。」
「でもお姉ちゃん、この戦いの結果は変わっていたわ、もしかしたらあの戦いも?」
「さぁね、でも行かなきゃ切らなきゃでも出来ない。そこに来る度、愛しさが増してくる」

二人の少女は涙を目に浮かべその場を足早に立ち去り一匹のポケモンが取り残されている。ポケモンはため息をつき

「今代の結果が変わっていたか、だが最後まで変わった訳ではない、面白いな人間は、可能性の先を見ようではないか」


一匹ケタケタ笑いながら呟いていた











後書き
バトルが終わりこれでやっと旅に出ます。
長かったですね。これからも長いですよぉ〜
最後の二人と一匹は何なのか?というところで終わりました。この二人の正体は作品の続きをご覧ください。
それでは更新をお楽しみにしてくだせぇ