二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ポケモンナイト3天機戦争《キャラ募集》 ( No.21 )
- 日時: 2017/02/06 22:37
- 名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)
パーティーの翌朝、僕達は学校の中心に立つセントラルタワーに呼ばれた。セントラルタワーとはポケモンナイトの仕事を統括している場所でそこから仕事の詳細を聞き仕事に臨む。内部の装飾を見回していると奥からスーツを着て飄々とした男の人とメガネをかけたいかにも秘書っぽい女の人が出てきた。
「やあ初心者諸君、僕はマカタ。君達と同じく今年からここに転属したんだ。よろしくね。」
「同じく転属しました、秘書のセシナです、よろしくお願いいたします。」
どうやら別の学校から転属してきたらしい。その学校でもマネジメントの仕事をしていたらしく存分に辣腕を振るっていたという。すると早速マカタ司令官が書類を配り始めた。
「荷物運び…………ですか?」
「そうだよ。まずは軽ーい仕事である程度君達の活躍ぶりを見てみたい、それ次第で今後の仕事の内容が決まるから頑張って!………まあ最初だから失敗することもあるかもしれないけど、そこで諦めないのが上達するコツさ。」
「へえ………この仕事はあたしに向いてるね!」
「………さっさと終わらせて、早く寝よ………」
こうして初めてのミッションが始まった。
荷物運びの依頼を出したのはとある小さな村だった。採れた野菜を町に運ぶのを手伝ってほしいのだという。量が多く道によっては野生のポケモンが襲ってくることもあるので荷物運び以外にも仕事が多い。
「じゃあ俺とアテムとバアルは箱を持つから、残りの3人は護衛を頼もうか。」
「了解。確かに男の子とかに任せたほうがいいわね。」
「う………結構重い…………」
「なんだー?だらしないぞアテム!」
「バアルさんが力強いんだよ………」
クラウド君達は木箱を2つ持てるのに対し僕は1個で限界だ。しかもちょっと距離があり道が悪く荷車は使えない。なるほどこれは確かに助けがいるな。
「悪いねぇ、今年は豊作でたくさん採れたんだよ。辛いかもしんないけど頑張っておくれ。」
「は、はい!頑張ります!」
しばらく歩いていると山道に入った。木々が目立ち少しずつ野生のポケモンが確認できる。少しでも傾斜があるだけで負荷が倍近くかかる気がするけど、そんなこと知ったことかとクラウド君達は平然と運んでいる。
「……………気をつけてね。石とかあるから転ばないようにね。」
「アテム君辛そうだけど大丈夫………?僕が持とうか?」
「だ、大丈夫だよミラさん………ハァ………ハァ………」
なんとか山頂までたどり着き僕達はいったん休憩をとることにした。依頼したお婆さんが作ってくれたお茶やお弁当を食べながら疲れを取る。これで半分近くは越えたらしいけどものすごく大変だ………小さい仕事だけど人の役に立てるのならやりがいがある。なんてったって個性の無い僕でも人の役に立てるんだ、これほど嬉しいことはない。
「うっし!腹ごしらえもしたし、行くか!」
「………………待って、敵がいる。」
「お腹を空かせてご機嫌ななめってところかしらね。」
目の前にコラッタを引き連れたラッタが現れた。畑の作物を食べてしまう困り者なのだという。各自武器を取り出してコラッタを追い払う。
「あっちいけ!しっしっ!」
「おらっ!俺の拳はいてえぞ!」
「………これくらいなら簡単かな。」
皆が武器で戦っている中
「うりゃっ!くらえ水鉄砲!」
コラッタにヌメヌメ水鉄砲を浴びせかける。するとコラッタは必死に毛繕いをしてヌメヌメを取ろうとしている、そこをヌメラがどついて倒す、というのを繰り返していた。無論効率が悪く、だんだん数で圧倒されてきた。
「やっぱヌメヌメじゃダメかぁ…………」
「そこ、勝手に諦めないの。」
ミコーさんが剣でコラッタを倒してくれた。いよいよ残りわずかになったけどまだまだ数が多い。
「これはあれだな、ラッタを倒せば残りのやつらも引き返すってやつだな。」
「ならさっさと終わりにするよクラウド!」
「おうよ!」
クラウド君とバアルさんがラッタに攻撃しようとするもすばしっこくてなかなか捕まらない。
「なら…………こうだ!」
僕はラッタが進むであろう場所にヌメヌメ水鉄砲を打った。するとラッタは見事に滑り切り株に頭をぶつけてしまった。痛みに耐えかねたラッタはコラッタ達を引き連れて森へ帰っていった。
「終わったみたいですね………」
「やっと落ち着いたか………よし、行こう。」
そして夕暮れ時、僕達はお店に野菜を届けた。
「ありがとうね、これはお礼だよ。」
「ありがとうございます!」
「やったー!」
僕達はたくさんのクッキーを貰った。どうやらお婆さんはいつもポケモンナイトを頼りにしているらしく、運んでいる時も前のポケモンナイトの仕事ぶりを話していた。この時期になるといつも頼んでいるらしく、今回が特に助かったという。達成感に浸っているとスカイビークルに乗ってマカタ司令官が迎えに来てくれた。
「お疲れ皆!さあ、帰ろうか。」
「はーい。」
のんびり進むスカイビークルの中、疲れのせいか僕達は熟睡していたらしい。マカタ司令官は僕達の寝顔を見ながらこう呟いた。
「こんなんで疲れてるようじゃ、この先やってられないぞー。」