二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: プリキュアラブ ( No.17 )
日時: 2016/07/08 22:17
名前: 春太郎 (ID: LN5K1jog)

「ラッキークローバー!グランド・フィナーレ!」

 大きなクローバーがナケサケーベの体を包み込み、ナケサケーベを浄化していく。
 ナケサケーベ出すのすごく久しぶりだったから、あまり力込めてなかったんだけど、やっぱりあれだけじゃ4人技だけで倒されてしまうのか。勉強になるね。

「後はあなただけよ!ハル!」

 キュアピーチは僕を指さし、そう叫ぶ。
 このままテレポートで帰っても良いのだが、そうすると敵前逃亡してしまったようで、負けを認めたようになってしまうかもしれない。
 ここは少し、遊んでやるか。

「あぁ。確かにここにいるのは、僕だけだ・・・・・・ね!」

 僕は一瞬でキュアピーチまで距離を詰め、上顎を蹴りぬく。
 彼女の体が吹き飛ぶのを横目で確認しつつ、すぐにキュアベリーのところまで一度の踏み込みで迫り、彼女の頭を掴み、ビルの所まで投げ捨てる。
 さらにそのすぐ背後にいたキュアパッションの胸を蹴り飛ばし、その場で足を止める。

「・・・・・・今日はこの辺にしといてやる。最近ずっと仕事が無かったものだから、体が鈍ってしまっていてね。ちょっと疲れたし、休む」

 半分は本音で、半分は嘘だった。
 確かに体は鈍っているが、休まなくとも彼女等を一瞬で葬り去ることは可能だ。
 でもそんなことをしたら・・・・・・キュアパインが悲しむ。
 彼女を悲しませることは嫌だ。だから、今は大人しく去ってやろう。

「ちょっと待って!」

 その時、背後から声がした。
 振り返ると、震える手でパインフルートを僕に向けるキュアパインの姿があった。

「なんで私だけ攻撃しなかったの?私が・・・・・・弱いから?」
「・・・・・・あぁ。そうだ」

 本当は、好きだからってだけなんだけど、流石にそれは言えないからね。
 僕の答えを聞いたキュアパインは悔しそうに顔を歪めた。
 これ以上いると、僕の中の欲望が爆発してしまいそうなので、僕は自重して、その場を去った。

「さて、と・・・・・・それじゃあ僕はさっさと帰ろうかな〜」

 指にはめたリングを眺めながら呟いた時、誰かにぶつかってしまった。
 見ると、正直驚いた。それは、ラビリンスを裏切ったサウラーとウェスタ—だったからだ。

「あ!お前は・・・・・・ハル!?」
「お前呼ばわりに呼び捨て。元最高幹部にひどい言い方だなぁ?」

 僕が笑うと、ウェスタ—はすぐに僕と距離を取り、警戒態勢に入る。
 本当ならこのまま適当に何かセリフを吐いて去っても良いところなのだが、僕には見逃せないものがあった。
 それは、ウェスターが持つ袋だった。
 確か、カオルちゃんのドーナツカフェ?の袋だった気がする。
 祈里が好きなものに関しても、僕は知っておきたい。・・・・・・奪うか。

「せいぜい、楽しませてね」

———閑話休題。

「ふぅ・・・・・・」

 僕は息を吐きつつ、地面に落ちたドーナツの袋を拾った。
 少々荒っぽいやり方だったので中のドーナツがバラバラになってないか不安だったが、大丈夫なようだ。
 僕はそれにホッと息を吐き、テレポートで本拠地に戻った。