二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: プリキュアラブ ( No.9 )
- 日時: 2016/07/09 06:07
- 名前: モンブラン博士 (ID: EBP//tx7)
「——以上がプリキュアの詳細になります」
「お腹空いたから出前を頼んでくれたまえ」
部屋でくつろいでいた私のところへ敵の情報収集を担当している中年兵士がやって来て、プリキュアの詳細を報告する。だが、私は三幹部の中では最も長く前線でプリキュアと闘ってきたこともあり、彼女たちのことはよく知っている。だから書類を渡されて説明を受けるまでもないのだが、一応上司として彼の気持ちを汲んで話を最後まで聞いてあげることにした。
一五分も続いた話がようやく終わったので、時計を見てみると時刻は午前一一時三〇分を回っていた。そろそろ頃合いだし、お腹も空いてきた。出前を注文してもらうには良い時間帯ではないだろうか。そう考え、私は前述のように彼に告げた。
彼は目を見開き、口を半開きにして「は?」と言った。
どうやら少しばかり耳が遠くなったのだろうか。
「聞こえなかったのかね?私は空腹を覚えた、だから出前を注文して欲しい」
「は、はあ……わかりました。それで、何を食べたいですか?」
「うーん、今日は幕の内弁当がいい。もちろん、注文先はおおもりご飯で」
「お、おおもりご飯ですと!?」
「そうだよ。それが何か問題でもあるのかな」
「おおもりご飯の二女は大森ゆうこなんですよ!」
随分慌てた様子の彼であるが、それぐらい私も知っている。
もちろん彼女がハピネスチャージプリキュア!の一員であるキュアハニーだということも。
「モラン様、失礼を承知で申し上げますが敵を本拠地に侵入させるなど、自らの首を絞める行為ですぞ」
「そんなナマケルダの真似みたいなこと言わずに、頼むよ。それに彼女は公私を弁えているから大丈夫だよ」
それでも彼は不安の表情を隠そうとしない。ならば仕方がない、奥の手を出そう。
「もし何かあったら全責任は私がとるから気にしないでくれたまえ」
それでようやく納得したのか、彼はやっとおおもりご飯に電話をかけてくれた。
ああ楽しみだ、おおもりご飯の幕の内弁当とおまけのハニーキャンディー。そして何よりゆうこちゃんのたまらなく可愛い笑顔のサービス。
表面上は敵として接しているけど、その立場とか忘れそうになるぐらい可愛いんだよな、ゆうこちゃん。