二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: —東方霊妖変 巫女の変異— ( No.8 )
日時: 2016/07/03 23:01
名前: 栞永稀 (ID: l/9ga28M)

【魔理沙、紅魔館へ】

あの後、自分の家に帰った魔理沙は紅魔館にあるパチュリーの図書館の事を思い出す。

「あそこにいけば何か分かるかもしれないな」

そう呟いた後、紅魔館へ魔理沙は向かって行った。

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「図書館に行くのね。無理だと思うけど」

魔理沙は紅魔館に着いて門番の美鈴に入れてもらおうと言って図書館に行く事を言った所、さっそくそんな事を言われる。

「何が無理なんだ?」

「まぁ、ここにいれるのはいいわ。だけれどもここに入れてもパチュリー様の図書館へ入ることは無理よ。だってあんた、あの方の本をパクっているでしょ? 確か33冊だっていってたわ。……それであんたは入れてもらえないのよ」

「……くそっ、そんな事で! また出直してくるぜ」

顔を歪めて髪を掻きむしると、踵を返して家に戻る。
そしてその日はずっと、パチュリーから盗んだ……いや、借りた本を魔理沙は探していた。
翌日、眠たそうな顔で再び紅魔館へ行く。箒の柄には今まで借りていた本が入っている袋がいくつかある。それを見た美鈴は何かと尋ねる。

「それ、何よ?」

「もちろん借りていた本だぜ」

魔理沙は得意げな顔をする。

「へぇ……そう。……とりあえず、入れるわ」

片目を閉じて相槌を打つと、門を開ける。

「よーし、本を読み漁ってやるぜ」

門が開いたのを確認すると、真ん中を堂々と歩いて紅魔館の中に入る。
そして、パチュリーの図書館へ早足で歩く。目的地に着いた魔理沙は図書館の扉を大きな音を立てて開ける。

「……美鈴から聞いたわよ。本当かしら?」

相手は読んでいた本から一瞬だけ目を離して顔を上げ、そう聞く。
ちなみに、顔を上げてパチュリーが見たのは魔理沙では無く、……相手の頭上に落ちてくるタライだ。
それは止められる事無く、ちゃんと魔理沙の頭に落ちた。

「……いってぇ! これってまさか小悪魔の仕業か?」

そう言ってパチュリーの傍にいる小悪魔を見る。
魔理沙に見た小悪魔は首を傾げ、惚けた顔をする。

「まぁ良いか。……で、パチュリー、今まで借りていた本全部だ」

タライが当たった自分の頭を少し撫で、小悪魔から目を逸らすとパチュリーの前まで歩いて、机に箒の柄にぶら下げたいくつかの袋の中身をぶちまける。

「あら……本当だったのね」

若干驚いた様子を見せる。まさかあの魔法使いが盗んだ本を返すなんて夢にも思わなかったのだろう。
そして机にぶちまけられた本を一冊一冊、小悪魔にも手伝ってもらいながら確認する。

「間違いない、全て盗まれていた本ね」

確認が終わると、小悪魔が積まれている本を本棚に直しに行く。

「よし、じゃあ本を読ませてくれ。人妖に関する本はあるか?」

「もちろんあるけど。……何でそんな事調べるの?」

魔法で魔理沙が求める本を自分の所にまで引き寄せると、そう聞いてきた。