二次創作小説(映像)※倉庫ログ

我に逆らう敵なし ( No.126 )
日時: 2016/11/22 22:02
名前: 涼月 ◆eVf1G29mRc (ID: /z9KW9Ro)

ーーー御手杵の場合ーーー
鶴丸「ちっ……キリがねえな」
鶯丸「だが、まだこちらも消耗は少ない。慎重に……見極めるとしよう」
一瞬の、油断。
こいつが、命とりだった。
鶴丸「御手杵っ!」
後ろから。
おいおい、マジかよ。
避けきれて……たまるかよ。
鈍い音がしたのは、その直後だった。
その声は、聞こえた。
「……飛行甲板は、盾ではない。が……その気になれば盾にもできる」
御手杵「日向……?」
腕に付けた甲板を盾に、俺を庇うようにして立っている彼女を見る。
──どうやって追いついた?
日向の速度なら、庇うにしても甲板を盾にする暇はなかった筈だ。
でも、そんなことを考える前に。
日向の目付きがいつもより鋭いことに気づいた。
日向「……ようやく、一つわかった。私が、なんの為に戦っているか……それは」
その目は。
俺が見た事のない目だった。
日向「仲間を守るため、だ。……だからな」

日向「それを果たすために、殺させはしないよ」
俺は、上を見る。
ユウマに、言われたこと。
ユウマ《お前さー、相変わらず戦闘がワンパターンだよな》
御手杵《仕方ねえだろ、俺は刺すこと以外能がないからな》
ユウマ《じゃあさ、それを活かせばいいんじゃねえの?》
御手杵《活かす……?》
ユウマ《例えば》

──照明を落とすこと。
あの高さなら、届くかもしれねえ……!
大体、俺の身長で上手く槍を上にやれば4m近くだ。
やるしかねえ……!
躊躇わず、俺は照明の真下まで走る。
走る、走る。
そしてそのまま──
槍を上に向けて刺した。


ーーー日向の場合ーーー
日向「それを果たすために、殺させはしないよ」
いつもより、感情が高ぶっている。
怪我をすれば、ルイに怒られるだろう。
でも──気にしない。
日向「……私もな。戦闘はあまり好きじゃないんだ」
戦艦の頃の記憶が少し蘇る。
日向「だから、問おう」
笑う。
ただ、微笑む。
微笑んで──
日向「君は何のためにここにいて、何故戦っている?」