二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 悪ノ王国(悪ノ娘、悪ノ召使などなど)6月29日投稿 ( No.6 )
- 日時: 2016/07/08 17:52
- 名前: 山田 花 (ID: X/p7BtY7)
「リンちゃんて言ったね。
カイト様は、これくらいで死んだりしないよ」
黒髪の男性は、リンの方を向いて優しく話しかけるとカイトに刺さっている矢を抜くとバックから薬を出すと薬を傷口に付けて包帯を巻いた。
「カイト様、今は、村に戻ってちゃんと休んで下さい」
「すまないけれどもそうさせてもらうよ……
リン、怖い目に合わせてしまって悪かったね……」
カイトは、黒髪の男性の方を向いて話しかけると次は、リンの方を向いてすまなそうに話した。
「そんな事は、ない!!
カイトは、ちゃんとリンを助けてくれたよ!!」
リンは、カイトに食い掛かるようにカイトの顔を見じかで覗き込んだ。
「ちゃんと助けてないよ。
だってリンを怖い目に合わせたからね」
カイトは、首を少し横に振って否定して申し訳なさそうに述べた。
「でもカイトは、ちゃんとリンを助けてくれたよ。
これはそのお礼だよ。
ありがとう、カイト……」
リンは、カイトをじっと見つめると顔を赤らめて恥ずかしそうにカイトの頬にキスをした。
そしてカイトに聞こえないくらいの小声で「大好きだよ、カイト……」って呟くと恥ずかしそうに俯いた。
「どういたしまして、リン。
今度は、リンの事を早く助けるよ」
カイトは、リンにキスをされると嬉しそうに微笑んだ。
「うぅ……」
でもカイトの傷口が痛んで肩を押さえて膝をついて倒れ込もうとした。
「カイト!?」
「カイトお兄ちゃん!?」
「カイト様……」
黒髪の男性は、カイトが倒れ込む前にカイトの体を抱きしめてカイトの体をささえた。
「カイト様、今は、体を直すのが先です。
早く宿に戻りましょう。
リンちゃん、レン君、すいませんが先に失礼しますね。
後のお願いしますよ」
黒髪の男性は、レンとリンを見渡すと次は、警備兵の方を向いて軽く頭を下げるとカイトをささえたまま部屋を出て行った。
「リンを一人にしてごめんね。
そのせいでリンが誘拐されたのだからさ」
レンは、リンの肩を触りすまなそうに話した。
「うんん、レンのせいでは、ないよ。
リンが一人で森に入ったのが悪いんだからね」
リンは、少し首を横に振ってじっとレンを見つめた。
「それにしてもよく盗賊の隠れ家が解ったよね」
リンは、首を少しだけ傾げた。
「カイトお兄ちゃんが盗賊が隠れ家にするのなら森の中の誰も使っていない家だと言われたんだよ。
だから森の中にある誰も使っていない家を村の人達に聞いて片っ端から家を詮索したんだよ。
それで三件目に訪れた家に盗賊が使っている馬がいるのを見つけたんだよ。
盗賊のアジトに突入する準備をしていたらリンの悲鳴が聞こえてきたんだよ。
そしたらカイトお兄ちゃんが剣を掴むと真っ先に窓に飛び込んで行ったんだよ。
後は、リンが見た通りだよ」
「そうだったんだね……」
警備兵は、盗賊の四人組を縄で縛るとリンの方に近づいた。
「リンちゃん、どこか痛いところはありませんか?」
一番年上の警備兵がリンの顔を覗き込んで述べた。
「痛い所は、ないよ」
「それなら良かったです。
それでは、村に戻ったら事情聴取をさせてもらいますからそのつもりでいてくださいね」
レンとリンは、警備兵に連れられて村に戻った。
村に戻ったらリンのお母さんとお父さんに抱きしめられると直ぐにお母さんに叱られた。
そして次の日、レンとリンは、カイトに昨日のお礼を伝えにカイトの泊まってる宿に向かった。
宿に着くとカイトとリンを助けに来てくれた黒髪の男性が宿から出てくるところだった。
「カイトお兄ちゃん、怪我は、もう良いの?」
レンは、カイトに近づいてカイトの顔を見上げた。
リンもレンの後を追いかけるようにカイトに近づいた。
「ああ、この通りにもう平気だよ」
カイトは、怪我をしている肩を触り右腕をまげて力瘤を作ろうとした。
「痛っ!?」
でもカイトは、傷口が痛んで少しふらついた。
「もうカイト様、病み上がりなんですから無理をしないでください」
黒髪の男性は、カイトの体を握り締めてささえた。
「すまない、シン。
無理をしないように気を付けるよ」
カイトは、シンの手を触り体制を整えた。
「カイトお兄ちゃん、そんな体で何処に行くのですか?」
「そろそろ国に帰らないと行けないからね」
「そう言えばカイトお兄ちゃんは、何処の国の出身ですか?」
「カイト様、レン君に伝えてないのですね。
カイト様は、青の国の王子様ですよ」
「えっ!?」
リンは、驚いて後ろに歩くとつまずいて転ぼうとした。
「きゃっ!?」
「危ない!?」
カイトは、リンの手を掴んでリンの体をささえて転ぶのをとめた。
「あ、ありがとう、カイト……」
リンは、顔を赤くし戸惑いながらお礼を言った
「どういたしまして。
でもリンは、よく転ぶよね。
初めて出会った時も転びそうになっていたし」
カイトは、口元を押さえて少しだけ笑った。
「あの時は、カイトにも原因があったじゃない」
リンは、不機嫌そうに腕を組みながら横を向いた。
カイトは、リンの不機嫌そうな様子を楽しそうににこにこしながらリンを見つめた。
リンは、カイトのにこにこ笑顔を見て怒ってるのが馬鹿らしくなりため息を吐くとカイトを真剣な表情で見つめた。
「ねえ、カイト、もう会えないの?」
「そうだね……
今回の件でしばらくは、国の外に出られなくと思うからね。
当分は、会えないと思うよ」
カイトは、口元を押さえて考え込みながら述べた。
「そんな……」
リンは、辛そうに俯いた。
「そんな顔しないで、いつか必ず会いに行くから安心して、リン」
カイトは、リンを安心させるように優しく両肩を触った。
「カイト、本当?」
リンは、不安そうにカイトを見つめた。
「本当だよ、信用できないなら指切りの約束しよう、リン」
カイトは、右手の小指をリンに向けた。
「うん、ならカイトと指切りをする」
リンは、カイトがリンに向けた右手の小指にリンの右手の小指を絡ませた。
「「指切りげんまん嘘ついたら針千本のます指切った」」
リンとカイトは、自分の小指を絡ませて言葉を言いながら小指を振って最後の言葉と共にカイトとリンが繋いでいる小指を離した。
カイトとリンは、互いを見つめてくすくすと笑った。
シンは、咳を一回するとカイトに近づいた。
「……カイト様、そろそろ行かないと今日中に次の町につきません」
「解った……
また会おう、リン、レン」
カイトは、右手をリンの方に向けた。
リンは、カイトの右手を握り締めて握手をした。
「うん、またね、カイト、約束だからね」
カイトは、右手をレンの方に向けた。
レンは、カイトの右手を握り締めて握手をした。
「はい、また会いましょう、カイトお兄ちゃん」
カイトは、リンとレンと握手をするとカイトとシンは、この村を去っていた。
カイトとリンが会っていた頃、レンの家の前では、黄色の国の王族の旗がついた馬車が泊まっていた。
レンの家のリビングでは、レンとリンのお母さんとお父さんと23歳くらいの男性と60歳くらいの体がマッチョの男性がいた。
二人の男性がタキシードを着た姿は、執事そのものだった。
その様子から二人の男性は、王国からの使者だと解った。
「それでは、了承してくれるのですね」
年寄りの執事は、右手を自分の胸に置いて述べた。
「はい、また昨日みたいな事が起きた時、リンを守れるか解りません。
ですからリンの事をよろしくお願いします」
リンのお母さんは、年寄りの執事に頭を下げてお願いをした。
「解りました。
リン様の事は、任せてください」
若い方の執事は、リンのお母さんの前に出て少しだけ頭を下げた。
リンとレンが、離れ離れになる時が近づいていた。
〜つづく〜
