二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 死神さんと吸血鬼さん。〜東方 ( No.2 )
- 日時: 2016/07/27 16:28
- 名前: あんこ大福 (ID: nXkUt35K)
一章:小野塚 小町
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「ほほう、此処が紅魔館かい?」
門番らしき中華風の者に話しかける。
.....ふぅ、しかし..久しぶりだねぇ、紅魔館を見るってのも。
湖は広いし、霧は濃いわで、全く面倒な所に立てられちったよ。
「うぅ〜ん.....そうですよぉ、何の用ですか....?」
「あんた門番かい?門番にしちゃあ、眼がちゃんと開いておらんぞ?」
全く、紅魔館はどうなってるんだい。
門番はちゃんと働いて居ないし....昔の方がしっかりしてるんじゃないかい?
ま、こんな場所にゃあ、侵入者も全く居らんだろうよ。
暇になんのは分かるさ、実際私もそうだからねぇ。
「ん〜、そうですか?懲りずに来る輩が居るんで、意味が無いんですよ」
ふあぁ、と門番が欠伸をする。
この門番の言う通り、無意味かも知れないな....。
後で四季様にご報告をしておこう。
「そうかい、あたいは生憎、館主に用があるんだ。門番、仕事無いんじゃあ無いか?」
しょうがないから死神という職業に誘ってみるのも良いとは思ったが、却って四季様に叱られそうな中華風の娘だ。
スカウトは止めとこう。
「はぁ〜い、どうぞ....」
間抜けな声が合図となり、門が開かれる。
ったく、金かけた仕掛けだが、上がすっからかんな守りだね。
館主はどうしてるんだい、平和ボケか?
「おおっと、扉が軽いねぇ」
「貴女、死神?」
「入って直ぐにお出迎えかい?生憎だけど、館主さんに用があるんだ」
こんな小さいメイドはきっと下の連中だろう。
上のメイドが鍛えてるのだろうか。
....ま、立派に成長するのを待つのも良いかもしれないね。
死神をクビになったら紅魔館に働いてみようかねぇ。
「おおっと、お嬢様にですか。お嬢様のお部屋は....って、咲夜さん!?」
「死神がお嬢様に用ねぇ....。変な話だけど..。案内してあげる、さぁおいで」
「...そうだろう?閻魔の四季様に行け、って言われてね」
コツコツ、と足跡が廊下に響く。
目に悪い館だね....建てた奴の趣味が知りたいよ。
窓も少ないしねぇ...。窓が少ないのは仕方ないか、館主は吸血鬼だし。
「此方がお嬢様のお部屋よ。.....失礼の無いようにね」
「善処するよ、あたいは口にしやすいタイプなんでね」
おっと、もう着いたのかい。早いね.....。
スーッと軽い扉が開かれる。
...そこには、あたい目当ての館主が居た。
- Re: 死神さんと吸血鬼さん。〜東方 ( No.3 )
- 日時: 2016/07/28 10:46
- 名前: あんこ大福 (ID: nXkUt35K)
一章:小野塚 小町
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「......お客さん?」
「何してるんだい、あんたは」
「何って、納豆を混ぜてるだけだけど?」
.....え?
最近の西洋妖怪も納豆を食べるようになったのかい?
こりゃあ、驚きだねぇ!!....っていけるか!?吸血鬼だろ!?納豆食べれるのかい!?
「...ふふ、で....何の用?」
「実は、あたいも知らないのさ。四季様が会いに行けって煩くてねぇ」
大袈裟にジェスチャーを取ってみる。
正にオーバーリアクションかな?
...とは言え、本当にあたいは何にも知らない。四季様ってば、急にどうしたもんか。
すると突然、部屋の窓が光りだした。
....とても眩しい、目を開けると目潰しされそうな勢いだ。
「.......っく、何なんだい、この変な光は!!」
「..眩しい........」
遂には机や椅子もガタガタと揺れだし、光は強さを増していく。
早く治まってくれないか!?
今にも汚物を吐き出してしまいたい気分なんだよ。
謎の光に変な違和感と苛立ちを覚え、歯をカチカチと鳴らす。
一方、吸血鬼の方は為す術も分からないまま呆然と立ち尽くしている。
此方だって分からない。....部屋から出れば良いのだろうか?
「「..........ッ!?」」
あたい達は、とうとう意識を手放してしまった。
さよなら幻想郷.....死神なのに...。
いやいや、そんな人生嫌だね、もっと生きたいね...。
***
「......此処は何処だい?」
気が付けば、誰かのベッドへと寝かされていた。
−−−−−− 一章終了 −−−−−−