二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 緋色の空と紅い月【東方】 ( No.3 )
- 日時: 2016/08/09 17:03
- 名前: hum (ID: nXkUt35K)
紅魔館:一話
【フランドール・スカーレット】
「おい、誰がマリサーだって?」
「わっ、何だ...魔理沙か」
「ふふ...楽しそうで何より」
ちょっとの冗談でも、魔理沙はノってくれる。
....というか、魔理沙はいつの間に此処に来たんだろう?
私が約束を守らなかったから、きっと探したのだろう。
「くくっ、今日は霊夢も来るんだ。...あ、レミリアもしないか?」
魔理沙は悪戯っぽく笑い、お姉様を誘おうとする。
お姉様は変な意地があるし、不器用だからなぁ.......。そう簡単には話に乗らないけど...。
「.....は!?.....いや、ゲームなんて子供っぽい事、私はしないし...」
「..そうか。じゃ、三人でしてくるぜ」
「あ!!.....ちょ、ちょっとだけなら良いわ.....」
.....結局したかったみたいだ。
はぁ、したいならしたいって言えば良いのに。...ま、素直じゃないのが可愛いんだけど。
....シ、シスコンじゃないからね!?
「ごめん、遅れたわ....」
「んぁ?ああ、霊夢。丁度良いところに」
***
「お姉様、意外と強かったわ.....」
「そ、そう.....?」
魔理沙と霊夢が帰り、紅魔館は静寂が訪れた。
昔は来客者が居なくても、騒がしかったけどね...。
....咲夜が死んで、美鈴が居なくなり、パチュリーと小悪魔はほぼ図書館に引きこもったから...。
今ではほぼ二人しか居ない屋敷。
「......そういえば今日は、咲夜の誕生日ね...」
「...そうだね」
咲夜は若くして死んだ。
竹林の医者が言うには、‘‘能力の酷使,,が原因だ、と。
それでも、紅茶の味は一切変わってなど居ない。
見た目は変わろうとも、中身は変わっていない。
.......お姉様はいつまでもうじうじしている。
「霊夢と魔理沙は覚えていたのね」
「うん。....咲夜への手紙だよ」
人間ってものは、大切な人ほど忘れられないものなのか?
いや、それは...自身の慰めに過ぎないんじゃ?
...そういや、昔にもこんな事、あったなぁ...。
ふふ、もう名前なんて覚えてないけどね。
........我ながら、阿呆らしい。
「....フラン、祝いましょ?」
「........ん?パチュリー達は呼ばないの?」
「パチェ達は来ないでしょ」
それもそうか。
パチュリーも何でこう、人間らしいのか...。
「...そうね、咲夜にしか話してなかったけど...。今朝のお話の続きでもしようかしら」
「......?ああ、あの話?」
「いやいや、違う方よ」
「ああ.....あっちね」