二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 東方心面影【東方×ペルソナ4】 ( No.41 )
- 日時: 2016/10/31 01:11
- 名前: いっちゃん (ID: uqFYpi30)
朝、日の出と共に藍が目覚める。
紫の世話役である彼女は、起床後身仕度を済ませ台所に向かう。紫や鳴上達の朝食を作るためだ。
だが、台所には既に誰かがいた。
鳴上「あ。おはようございます、藍さん。」
藍「鳴上悠!? なぜこんな所に!?」
藍より先に台所に来ていた鳴上は、まな板や包丁などを用意し、エプロンまで着けている。
鳴上「全員の朝食を作ろうと思ったんです。料理には、多少自信がありますし、前にもこういう事をやってましたから。」
藍「それはうれしいんだが…その気持ちだけで十分だ。ただでさえ異変解決に協力してもらっているのに、これ以上迷惑をかけるわけには…」
鳴上「でも、俺達はここに住まわせてもらっている立場です。迷惑をかけたくないのは、俺達だって同じですし、紫さんや藍さんに感謝したいんです。」
藍「そ、そうか。なら、今日は悠に作ってもらう事にしよう。」
鳴上「任せて下さい。腕によりをかけて作りますから。」
藍「ああ。よろしく頼む。」
朝食作りを悠に任せ、藍は自分の部屋に戻る。
鳴上「和朝食でいいよな… 材料は何があるか…」
そう言って、鳴上は朝食を作り始めた。
- Re: 東方心面影【東方×ペルソナ4】 ( No.42 )
- 日時: 2016/11/03 22:40
- 名前: いっちゃん (ID: YnzV67hS)
藍「こ、これは…!」
陽介「うんめぇぇぇ!」
鳴上の作った朝食を食べている藍・陽介・クマの三人。
美味しさに感激するあまり、陽介が叫ぶ。クマに至っては、ただ無言でがっついている。
藍 (悔しいが…私が作るものよりも…美味い。)
藍は、料理と一緒に、敗北感を味わっていた。
藍「これは…本当に悠が作ったんだな?」
鳴上「はい。」
陽介「ほんとお前、料理得意だよな。前に弁当食わせてもらった時も、美味かったし。」
鳴上「親の仕事の都合で、一人の時が多かったからな。家事は一通りできるんだ。」
藍 (うう… 私の立場は一体…)
紫「そう。悠君って、歳の割に人生経験が豊富なのね。」
鳴上「おはようございます、紫さん。」
後ろの戸が開き、紫が姿を現す。
藍「今日は、いつになく早起きですね。」
紫「ええ。なんだか美味しそうな匂いがしたものだから。」
陽介「早起きって…俺は、いつもこの時間帯に起きるッスけど…」
藍「…紫様は、最低でも半日は眠っているんだ。」
陽介「寝過ぎだろ!」
紫「いいじゃない。『果報は寝て待て』『寝る子は育つ』って言うわよ。」
陽介「そんだけ寝てたら、果報も待ちきれないっつの! あと、アンタもう子供じゃ…」
鳴上「陽介、そっとしておけ。」
紫「それじゃ、いただきま〜す。」
そう言って、空いている席に座って朝食を食べる紫。
紫「美味しいじゃない! 藍が作るものと同じか、それ以上に。」
鳴上「お口に合ったみたいで、良かったです。」
クマ「さすがセンセークマ!」
陽介「うえっ! 米粒飛ばすんじゃねぇよ! 汚ねぇな!」
紫「こらこら、行儀が悪いわよ、クマ君。」
藍「いえ、あなたも人の事は言えないでしょう、紫様… さっきからこんなに米粒飛ばしてきて…」
鳴上 (そっとしておこう…)
八雲家には珍しい、賑やかな朝であった。