二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 東方心面影 【東方×ペルソナ4】 ( No.5 )
日時: 2016/10/07 18:50
名前: いっちゃん (ID: QeRJ9Rzx)

(※ここからは、第三者視点で書こうと思います。)

鳴上「っ… ここは…」

鳴上が目を覚ますと、周りに木が生えていた。

鳴上 (一体何が起こったんだ? 確か、皆でテレビに入って…!)

鳴上「陽介! 千枝! 皆! どこだ!?」

辺りを見回す鳴上。すると、あるものを発見した。

それは、うつ伏せに倒れ、尻を情け無く突き出した陽介だった。

鳴上「陽介、大丈夫か?」

陽介「ん…お前か…って、なんで俺こんな情け無い格好で倒れてるんだよ…」

鳴上「とりあえず、起きろ。」

陽介を助け起こそうと、手を差し出す鳴上。

陽介「サンキュー、鳴上。で、他の皆はどこにいるんだ?」

鳴上「それは分からない。辺りには、陽介以外の気配は無かった。」

陽介「完全にはぐれちまったってわけか… テレビに入った後、何が起こったんだ?」

鳴上「りせの感知した反応を探っていたら、突然、穴に落ちたような…」

陽介「そこではぐれたわけか…」

鳴上「皆、無事だといいけどな。」

他の仲間とはぐれてしまった二人は、ひとまずこの場所から移動する事にした。すると…

陽介「おい、ちょっと待て、鳴上。」

鳴上「どうした?」

陽介が指差す先には…

鳴上「あれは…石段か?」

陽介「ああ。登ってみないか? 高い所とかだと探しやすいかもしれないし、なんか気になるんだよな、あの先。」

鳴上 (確かに、気になる…)

鳴上「分かった。行ってみよう。」

二人は、石段を登り始めた。

Re: 東方心面影 【東方×ペルソナ4】 ( No.6 )
日時: 2016/10/08 01:08
名前: いっちゃん (ID: QeRJ9Rzx)

霊夢「あ〜、退屈ね〜。」

博麗神社では、一人の巫女が暇を持て余していた。

霊夢「神社の掃除とかも大体終わったし、他にする事もな無いし、お賽銭は貯まらないし…」

紫「あなたねぇ… 博麗の巫女がそんなんでいいと思ってるの?」

霊夢「だって、仕方無いじゃない。異変らしい異変も起こらないんだし。退屈で死にそ〜。」

だらけている霊夢に、萃香はある提案をする。

萃香「じゃ、宴会でも開く?」

霊夢「何のよ。」

萃香「何でもさ! 何もしないのが辛いなら、何かすればいいじゃないか。」

霊夢「その『何か』が宴会ってこと? ふーん。いいんじゃない?」

萃香「よーし! じゃ早速参加者集めて…おや?」

神社から出ようとした萃香だが、突然立ち止まる。

紫「どうしたの?」

萃香「誰か来るよ。」

石段を登って来る足音が、微かに聞こえる。音はだんだん大きくなっていき…

鳴上「鳥居があるってことは、ここは神社か。」

陽介「みたいだな…って、誰かいるぞ?」

姿を現したのは、鳴上達だった。

陽介「どういうことだ? ここはテレビの中じゃねぇのか?」(小声)

鳴上「いや、俺達は間違い無くテレビに入ったはずだ。これは一体…」(小声)

霊夢「さっきから何を話してるの?」

コソコソ話す二人を不審に思ったのか、霊夢が二人の会話を遮る。

鳴上「い、いや。何でもない。」

霊夢「そう。」

紫「その格好…あなた達、外の世界の人間ね?」

陽介「外の世界…って…」

鳴上「そもそも、ここはどこなんですか?」

誰もが頭に浮かべる疑問である。

紫「ここは幻想郷。あなた達がいた『外の世界』で、皆からその存在を忘れられ、『幻想』となったものが集まる場所よ。」

陽介「皆…から……」

鳴上「忘れ…られた…?」

一瞬、頭が真っ白になる二人。

紫「あら? あなた達は違うのかしら?」

鳴上「へっ!? あ、えっと…」

陽介「いや、何て言うか、その…」

突然の質問に、放心状態だった二人は対応できず、言葉に詰まる。だが、すぐに平常心を取り戻した。

鳴上「外の世界でテレビの中に入って、気がついたら、この世界にいたんです。」

鳴上は事実を話した。だが…

萃香「テレビって何?」

帰って来たのは、予想外の質問だった。

陽介「え? テレビ知らねぇの?」

萃香「大方、外の世界の道具だろ? 私はそういうのに疎くてさ。」

陽介「ええ…」

だが、すかさずフォローが入る。

霊夢「テレビなら知ってるわよ。知り合いの所で見た事ある。」

紫「私も知ってるわ。」

鳴上「なら、話は早いですね。」

紫「けど、『テレビに入る』って、どういうこと? 私の知ってるテレビは、中に入る事なんてできない構造よ。」

陽介「どこのテレビも、普通、中には入れないですよ…」

鳴上「俺達は、そういう能力を持ってるんです。」

霊夢「『テレビに入る程度の能力』? なんか、変な能力ねぇ。」

鳴上「…」(ペルソナ能力の事を迂闊に教えるわけには、いかないからな…)

陽介「はは…」

霊夢「とにかく、そういう事故的な原因なら、すぐに外に出さないとね。」

そう言って、霊夢は準備に取り掛かるが…

陽介「あわわ、待ってくれ!」

紫「どうしたの?」

鳴上「俺達の他にも仲間がいて、はぐれてしまったんです。だから、まだ出られません。」

霊夢「それは本当?」

萃香「あんた達も大変だねぇ。」

紫「分かったわ。私達が、その仲間探しを手伝ってあげる。」

鳴上「ありがとうございます。」

萃香「だからそれまで、この幻想郷でゆっくりしていきなよ。私は伊吹萃香。よろしく!」

紫「八雲紫よ。紫でいいわ。」

霊夢「博麗霊夢。この博麗神社の巫女をやってるの。」

陽介「俺の名は花村陽介、よろしくな!」

鳴上「鳴上悠、と言います。」

霊夢「陽介に悠ね。これからよろしく。」