二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 現実世界と夢幻の仮想空間編 ( No.390 )
日時: 2018/04/05 22:41
名前: 彩都 (ID: e.VqsKX6)  

「……此処は」
 自分はそう言って、顔を上げる、すると何時もの部屋だった。
 そして周りを確認し、人々を確認する。九割の人間が現実世界に居り、残りの一割は救出中、もしくは救出しにいった、のどちらかだろう。
 そんな事を思っていると、笹羽鵜縣、卒塔婆下城、玩枯堂院愁子が自分の隣に現れる。
「やぁ、元気か? お前、救出出来たか?」
「何気に出来たね」
「そうか……」
「よかったね」
「あぁ……後はあの兄妹を殴るだけだ」
 自分はそう言って、パソコンを触る風利城ユアを見つけ、『おい』と発言する。
「んー? 何です薬袋君? どうかされたんですか?」
「あぁ、そうだなぁ? お前等風利城兄妹を殴るっていう行為をしなきゃならない」
「アハハ、面白いですね」
「自分は面白くないけどね?」
「でしょうね?」
「…………」
 自分は片手で風利城ユアの胸倉を掴んで、もう片方の手で顔面をぶん殴った。
「てめぇ……人の意識で遊ぶんじゃねぇ! これで懲りたらもうこれ以上、犠牲者を……増やすんじゃねぇぞ?」
 自分は歯を剥いて、イライラを表す、そして風利城ユーアも見つけ、胸倉を掴んだ。
「ひっ! わ、私に何をする気ですか!? エロ同人!? エロ同人みたいな事をするんでしょ!?」
「する訳ないだろ? ってか、お前も、兄妹なら、兄貴の行動を、少しは止めろよ!? 兄妹だろ!? 止めろ!」
 風利城ユアと同じように風利城ユーアの顔面を殴って、自分は色々な人間の前に立って、玩枯堂院愁子に言う。
「玩枯堂院愁子、後何人、仮想空間に居る?」
「んー? もういないにゃあ」
「そうか……」
 自分はその場で息を吸って、大声で叫ぶ。
「てめぇらぁ! 仮想空間は素晴らしい! 自分の思い通りに出来るからな! でも、現実世界は思い通りに出来ない! だから仮想空間に身を置きたくなるのも分かる! でも! お前達を心配する人だって居るんだ! だから! 凄く辛くても、前に進まなければならない! 皆が居て、世界は回っているんだ! 一人居なくても、それはそれで逆に困るんだ! 一人欠けたら、世界の歯車は回りにくくなる! だから、快楽の方面に落ちず、現実に向き合ってくれ! 絶対に、絶対に報われるから! 前に一歩でも進んで見ろ! 世界の景色は一歩前より、すっごく変わるから! だから、前に進め! そうすれば、仮想空間に居るより、良い事が起きるから!」
 自分は叫んだ後、『じゃあ、言いたい事はそれだけだから』と言って、皆の前から立ち去る──少しでも、少しでも、自分の発言が、心に残ってくれれば、いいな……そう思いながら、自分は静かに虚空を見上げ、『『同居人』の手料理が食べたいなぁ』と思った──

 第五十九章 最後の仮想空間 THE LAST VIRTUAL SPACE 完

 最終章(第六十章)

Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 現実世界と夢幻の仮想空間編 ( No.391 )
日時: 2018/04/06 21:48
名前: 熱都 (ID: loE3TkwF)  

自分は呑気に何個かの仮想空間を攻略した後、外に出ていた。もう、自分はこれから先、仮想空間に関わる事はあまりないだろう、特にあの兄妹関連のは。自分はそんな事を思いながら、会場近くのラーメン屋に向かった。幾ら仮想空間で飯を食おうが、本体自体は食べていない、つまり空腹状態のままなのだ、本体は。だから、少しでも栄養を摂りたい、そんな理由があって、自分はラーメン屋に向かった。
「へい! らっしゃい! お客さん、券売機で券を購入してくれよ!」
「……」
……最近は本当に券売機タイプのラーメン屋が増えたな、注文を間違えないようにっていう、事かもしれないけれど。でも、自分は口頭タイプが好きだったりする。自分は静かに券売機に財布から取り出した千円札二枚を投入する。そして自分は『千二百円』の『豚骨ラーメン 麺ダブル チャーシューマシマシ 背脂たっぷり ご飯付き』が書かれているボタンをクリックし、券を購入する。……二百円があれば購入するのに千円だけでよかったが、生憎、小銭は三十円しかなかった。少し悲しい。そんな事を思いながら、お釣りと券を手にし、頭にタオルの鉢巻きを巻いた、自分に挨拶した男性に券を渡した。
「『豚骨ラーメン 麺ダブル チャーシューマシマシ 背脂たっぷり ご飯付き』ですね! 有難うございまぁす!」
『『豚骨ラーメン 麺ダブル チャーシューマシマシ 背脂たっぷり ご飯付き』一つぅ!』と、厨房に大声で叫ぶ鉢巻きを巻いた男性、自分は少し喧しいな、と思いながら、頬杖を掻き、ラーメンが来るのを待つ──

Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 現実世界と夢幻の仮想空間編 ( No.392 )
日時: 2018/04/09 21:55
名前: 彩都 (ID: J1W6A8bP)  

 自分は呑気に『豚骨ラーメン 麺ダブル チャーシューマシマシ 背脂たっぷり ご飯付き』を待つ、すると先にご飯が来て、自分の前に置かれる。
 まぁ、どれが先に来るかは個人的にどうでも良い。
 そして呑気に待っていると、『豚骨ラーメン 麺ダブル チャーシューマシマシ 背脂たっぷり』が自分の前に置かれた、案外大きな器に二つの玉が入っているラーメン、そんなラーメンの上は背脂で白く、濁っていた。
 まるで、洗濯機のようだった、自分は手前に置かれている箸を取り、袋から取り出して、ラーメン、ご飯を食べ始める、汁をご飯にかけ、その上にラーメンを乗せ、牛丼のように食べる、これが個人的に好きな食べ方だ、この食べ方をすると、濃厚なスープに絡んだご飯が味わえ、その上に乗ったラーメンの麺の味を味わえる、一挙両得、一石二鳥とはこの事。
 そして、ラーメンとご飯を食べ終え、自分はその場で腹を擦り、残りのスープを一気飲みし、飲み干す。
 これで全てを食べきった……でも、背脂のパンチは凄かったな、胃もたれをしそうだぜ、自分はそう思いながら、『ごちそうさん』と言い、店を出る。
「……これから、どうしようか?」
 自分はそう呟いて、財布の中を確認する、財布の中には万冊が何枚も入っている、軽く二十枚から四十枚程度だろうか。
「…………」
 自分はもうやる事がないので、『同居人』の自宅に戻る事にする──

「暇だな」
 自分はそう言って、『同居人』の家に帰る前にコンビニで大量のビール──コンビニで扉の中に入っていた、自分が好きなビール十本を買った、計二千四百二十円なり──を買って、『同居人』の自宅に向かっていた、そして『同居人』の自宅、家に到着し、自分は『ただいま』と、誰もいない部屋にそう呟いた。
 すると自分の目の前に『同居人』の下着が落ちている事を発見する、青と白の縞パンである、アイツ、自分より年上だよね? ガキくせぇ……と、『そこ迄思って、自分は再度、『同居人』の縞パンを凝視し』た、えっ? ちょっと待ってくれ? 『この縞パン、自分が家を出る時にはなかった』ぞ……? どう言う事だ? 自分はそう思いながら、靴を脱ぎ、急いで部屋の中に入る、そしてカレンダーを確認する、すると『自分が今日出かけた日と一緒だった』、今日は仮想空間を体験する為に出た日である事を認識した自分は、床に落ちているパンツは自分が見逃していた、と判断し、自分はパンツがある場所迄移動し、パンツを掴んで、近くの風呂場の隣の洗濯機に投げた。
 ……これで、安心だ。

Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.393 )
日時: 2018/04/10 21:45
名前: 熱都 (ID: ZFLyzH3q)  

自分はリビングに移動して、袋に入ったビールの缶を手に取り、蓋を開けて、飲み始める。……矢張りこのビールは美味しいな、自分はそんな事を思いながら、机の上のリモコンを取り、電源を点ける。そしてチャンネルを回す。
「……………………」
何もいいのがやっていない、まぁ、そりゃそうだよな? だって、まだ朝の十一時三十分ですし? 自分はそんな事を思いながら、一本丸々ビールを飲み干し、二本目に突入する。もう、ほんと、このビール、飲み飽きたりないわ。自分は内心ニコニコしながらビールを飲む。そして何か肴が欲しいなぁ、と思った。だが、自分では作れないので、買いに行かないとなぁ、と思う。でも、飲酒運転になるから、自転車は使えない、とほほ、徒歩か。面倒だな、適当に冷蔵庫でも漁って、塩辛的なのを手に入れるか。
自分はそう思いながら、冷蔵庫に向かい、冷蔵庫を開ける。するとそこには何にもなかった。うーわ、これは買いに行かないとなぁ、と思う。
あぁ、面倒だ、呑兵衛状態なのに、モノを買いに行かなければならないなんて? 結構面倒である、でも、肴を手に入れるにはコンビニに向かわなければならない。まぁ、歩いて数分の所にコンビニがあるし、そこで買うか、と判断し、ポケットに財布が入ってる事を確認し、自分はコンビニへと向かった──

Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.394 )
日時: 2018/04/11 22:14
名前: 彩都 (ID: N7iL3p2q)  

 自分はほろ酔い気分のまま、コンビニに向かい、適当に酒の肴を購入し、『同居人』の家に戻ってくる。
 買ってきたのはスルメイカと山葵の味が付いたポテトチップスだった。
 これだけでも楽しめるから、肴を手に入れるのは簡単だ。
 自分はリビングに向かい、すぐに座って、酒を飲みながら、テレビを見、ポテチを口に運ぶ。
 あぁ、美味しいなぁ、自分はそんな事を思いながら、『早く『同居人』が帰ってこないかなぁ?』と思う、だが、そもそも帰ってくる訳がない。
 だって、アイツ、忙しいし。
 自分はそんな事を思いながら、ビールとテレビを楽しむ──そして気が付くと、周りは暗くなっており、自分は寝転がっていた。
 あぁ、寝ていたんだな、と理解し、自分は溜息を吐き、袋の中のビールを確認する。
 だが、袋の中のビールは全て飲み干しており、『カランッ』と小気味良い音を鳴らす。
「…………晩ご飯買う序でに買おうか」
 自分はそう判断し、袋にビールの缶を詰めて、財布を持ち、またあのコンビニへと向かう。
 さぁ、一体どんな晩ご飯を買おうか? 自分はそう思いながら、コンビニに到着し、籠を持って、まずは酒のコーナーに向かい、昼に買った酒を爆買いする。
 ふむ、軽く九本か、まぁ、楽しめたらそれでいいか、自分はそう判断し、弁当コーナーに向かい、適当に弁当を籠に突っ込む。
 そしてレジに向かい、会計を行う、面倒なので、一万円を出して、お釣りが千円札の束で戻ってくる。
 五千円はないのかよ、内心そう思いながら、お釣りを受け取り、袋を手に持って、店を出る。
 その時に片手に持っていた酒の袋をゴミ箱に突っ込んで、『同居人』の自宅に戻る。
「…………暇だな」
 自分は静かにそう呟いて、道中呟いた。
 そして自分は、その場で、蹲って、溜息を吐く。
 ……はぁ、完全に今日は面倒だな、だから酒飲みながら寝てしまったんだ、自分はそう思いながら、すぐに立ち上がって、『飯は明日にしよう』と考えて、『同居人』の自宅に向かい、ドアを開けて、靴を脱ぐ。
 だが、『同居人』は居らず、今日も一人ぼっちである。
 ……まぁ、今日もいないのは何時もの事だ、自分はそう判断し、家の中に入って、電子レンジに弁当を二つ突っ込んで、ビールをリビングに置く。
 そして自分は電子レンジに向かい、ボタンを押して、時間設定をする。
 これで五分後には食べられる、そう思いながら、リビングに向かい、ビールを一本開けながら、呑んでいると、五分がもう経ち、自分は弁当二つを手に取る。
 やっぱ腹減っているし、二つ共食べよう、自分はそう判断し、リビングの机に弁当を二つ置き、袋の中から箸とフォークを取り出し、弁当を開封し、自分はビールを飲みながら、弁当を食べ、テレビを見る──

Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.395 )
日時: 2018/04/12 21:46
名前: 熱都 (ID: ae8EVJ5z)  

自分はテレビを見ながら、弁当を食べる。……それにしても良い番組がないなぁ、最近のテレビは、激しい事をしないからつまらない、もっと面白いのをやればいいのに……視聴者の意見なんか聞いてると、こんなにつまらなくなるのに……自分はそう思いながら、欠伸をし、ビールの残りを確認する、ビールは残り三本だった、……これ以上呑まずに寝るか、自分はそう判断し、ゴミ箱に弁当のゴミを突っ込んで、ビールを冷蔵庫に入れ、自分はリビングに向かい、ベッドにダイブする、さぁ、今日も呑気に寝よう、今日も静かに、寝よう──今日は、とても疲れたから──

……鳥の音が聞こえた、自分は静かに起きた。一体何時かはどうでも良い、今はアルコールを摂取したい、なので、冷蔵庫に向かい、ビールを三本共飲み干す。はー、大人だからこんなアホな行為が出来るんだ、中学生、高校生とかは牛乳とかか? 小学生は炭酸ジュースや甘いジュースかな? と考える。そして腹が減ったのを確認し、「何を食べようか?」と考える。昨日はラーメンを食べたし……居酒屋は今の時間やっている店舗は少ないし……何も食べたいモノがない、面倒だ、牛丼でも食べよう。
自分はそう思いながら、財布をポケットに突っ込んで、駅前の牛丼屋へと向かう──さぁ、並盛り、大盛り、あたまの大盛り、特盛り、メガ盛り、ギガ盛り、一体どれを食べようかなぁ?

Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.396 )
日時: 2018/04/13 21:59
名前: 彩都 (ID: 5obRN13V)  

 自分はのんびりと歩いて、駅前の牛丼屋に辿り着く、そして店前のメニュー表を確認する。
 ……ふむ、特盛り迄か、それは仕方ない、特盛りを注文して、腹を満たそう、自分はそう考えて、店内に入り、券売機に千円を入れ、券売機で、『牛丼 特盛り』のボタンを押す、そして出てきたお釣り、『牛丼 特盛り』のチケットを手に、適当なカウンター席に座る。
「いらっしゃいませぇ、『牛丼 特盛り』ですね! 少々お待ち下さい!」
 女性店員の可愛らしい声を聞いて、自分は『分かりました』と発言し、女性店員から手渡された水入りのコップを手にする。
「……美味い」
 ただの水、ただの冷水なのに、まるで冷やした天然水がごとく美味しい水を飲み、少しだけ感動する自分。
 まぁ、ビールしか飲んでいないからな、水分は、自分はそう思いながら、『水はこんなにも美味しいのか』と心の中で呟いた。
 そしてスマホを起動し、昨日の仮想空間の事を調べる為に、検索エンジンのニュース欄を確認するが、そもそも仮想空間の事は書かれておらず、
政治ばっかのニュース欄で自分は呆れかえっていた。
 自分が呆れてスマホの電源をスリープすると、店員が『お待たせしましたぁ、『牛丼 特盛り』ですっ!』と元気に言葉を発した。
「有難う御座います……店員さん、新人?」
 自分が女性店員にそう言うと、女性店員は『はいっ! そうです!』と返ってきた。
「元気だね、自分も朝からだるかったけど、お姉さん……いや、店員さんのお陰で元気になれたよ」
「それは有難う御座います! 嘶鳴(いななき)、これからも頑張ります!」
「……嘶鳴(いななき)? それが名前?」
「はい! 嘶鳴 吉見(いななき よしみ)、嘶鳴のフルネームです!」
「……そうか、吉見さん、今日も、これからも頑張ってね」
「はい! 頑張ります! 有難う御座いますお客様!」
 嘶鳴吉見はそう言って、自分に頭を下げて、その場から去る。
 自分はそんな嘶鳴吉見を確認して、『何か面白い子だなぁ』と思いながら、牛丼を食べ始める。
 うん、やっぱり此処の牛丼屋の牛丼は美味しいなぁ、肉に脂身があるし……柔らかくて、年寄りでも噛み切れそうだ、自分はそんな事を思いながら、外を確認する──皆忙しそうに仕事をしているなぁ、自分はそんな中、のんびり牛丼を食べている、これを支払うお金は全て、お前等が働いた金なんだよなぁ、あーあ、他人の働いて手に入れた金で飯を食うのはとても美味しいなぁ、自分で働くより美味しいよ、自分は内心口の端を歪ませながら、牛丼を食べた──

Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.397 )
日時: 2018/04/16 21:46
名前: 熱都 (ID: 4xvA3DEa)  

自分は呑気に牛丼、水、牛丼、水を交互に食べ飲みしながら胃を膨らませる。こうする事で食べる度に牛丼の美味しさを感じる事が出来る。そして水を飲む事で、舌をリフレッシュさせる事も可能だからだ。
そんな食べ方をして半分程度になった、半分程度になった牛丼を見、自分は水を一気飲みして、牛丼を食べ始める。こんな食べ方を繰り返していると、何時かこの牛丼が食べられなくなるからだ、胃が水でたぷたぷになるし。そして自分は牛丼をぺろり、と食べきり、腹を擦る。うん、結構入った。でも、もう少し小腹が空いたなぁ、と思う。いや、此処でもう一杯何かを食べれば、動きにくくなるだろう、自分はそう判断し、牛丼屋を出る事にする。
さぁ次は何処に向かおうか? そんな事を思いながら、自分は静かに、のんびりと歩き始める──何処へ向かうか、何処に居座るか、それは自分にも分からない──
のんびりと歩いて、自分はケーキショップを見つけた、大丈夫「ケーキは別腹」だから。自分は自分にそう言い聞かせ、ケーキショップに向かう。
「ふむ……ショートケーキ、チーズケーキ、チョコレートケーキを一つずつ」
自分は店員にそう言って、「かしこまりましたぁ」と返答する店員を見る。そして会計を言われたので、会計を済ませる。会計は六百円だった。此処は店内で食べれるのか……自分は店員に説明を受け、店内で食べる事にした。さぁ、ここのケーキ屋はどんな美味しいケーキを振る舞ってくれるだろうか? そんな事を思いながら、フォークでショートケーキのイチゴを食べる──甘い。

Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.398 )
日時: 2018/04/17 21:04
名前: 彩都 (ID: tDpHMXZT)  

 ショートケーキ、チーズケーキ、チョコレートケーキを購入した自分は静かにショートケーキ、チーズケーキ、チョコレートケーキを楽しむ。
 だが、先に食べるのはショートケーキだ、まずショートケーキの要はイチゴなのだ、このイチゴを楽しまずにショートケーキは美味しく食べれないし、語る事も出来ないし、ショートケーキ本来の味も楽しめない。
 そして自分はショートケーキの上に乗っているイチゴを食べた、ふむ、酸っぱい……矢張りショートケーキのイチゴは酸っぱい物に限る、何故酸っぱい物でないといけないか? そんなのは簡単だ、『ショートケーキの甘さを十二分に、二十分に感じる事が出来る』からだ、簡単に言えば、『西瓜に塩』みたいな物、『酸っぱいから、甘さが存分に感じられる』のだ、ふむ、矢張り酸っぱいイチゴは良いなぁ、と思いながら、本体であるケーキ部分にフォークを刺し、切り取ってから、口に運ぶ。
 うむっ……? おぉっ! 甘い! クリームも滑らかで美味しいが、スポンジも柔らかくて美味しい! これは良いショートケーキだ! 今迄に食べたショートケーキの中で五位に入る程の美味さだった、これは素晴らしい! もう、ずっと食べれる! そんな事を思いながら、自分はぺろりとショートケーキを食べた、さぁ、次はどうしようか? そう考えながら、ショートケーキの次は何にしようか悩む、うーん、チーズケーキもチョコレートケーキも案外甘さ控えめだ、だから両方お勧め、でも、今はチョコレートを食べたいので、チョコレートケーキを選ぶ事にした。
 自分はチョコレートケーキを手に取って、フォークでチョコレートケーキを切り、口に運ぶ。
 うぉっ! これはこれで美味しいぞ! ビターなチョコレートの味とふんわりとした生地、そして少し甘さ控えめのスポンジ! うーん、素晴らしいなぁ、素晴らしいなぁ! 自分はそう思いながら、チョコレートケーキを食べきって、次に最後のチーズケーキを手に取った。
 おぉっ! 案外ずっしりくる、スフレではないのか、少ししょんぼり、そう思いながら、皿の上に乗せて、フォークで先端を切ろうとした、するとあまりの堅さに驚愕してしまう、何だよのケーキ? 凄い強い。
 ま、まぁ、そんな事はどうでもいいんだ、何とか切れたチーズケーキを口に運ぶ、!? 何だこれ!? 堅い! 中々に崩れない! そんな事を思っていると、チーズケーキが爆弾を放ってきた、!? 最初は堅いと思っていたチーズケーキが、唾液で、舌で少しずつ削られていく事で段々と滑らかさが登場してくる! これはこれは……って、このチーズケーキ、下がクッキー生地だ! 口の中で二度の衝撃を受ける自分、そしてクッキー生地の美味さに驚愕しながら、チーズケーキの美味さに驚愕しながら、自分はショートケーキ、チーズケーキ、チョコレートケーキを食べきった。
 おぉっ……このケーキ屋さん、何と素晴らしい事か! 此処は聖地だ! ケーキの聖地だ! 自分はそう思いながら、気分が高揚したまま、店を出、近くの公園に足を運んだ。
 何だろう? 今日はとても良い事が起きそうだ、多分金持ちの老人を殺害して、金をたんまり手に入れる事が出来るだろうと思う、自分はそんな事を考えながら、うきうき気分で誰も居ない公園を歩いた──

 第六十章(最終章)     完

 エピローグ 最後の愚者は誰か? WHO IS THE LAST FOOL?

Re: 殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.399 )
日時: 2018/04/18 22:41
名前: 彩都&熱都 (ID: CwTdFiZy)  

 朝っぱら、誰もいない公園。
 …………? 『誰もいない公園』、だって? それは、それは、『あまりにも、あまりにも異常、じゃないか?』、だって、普通『老人、クソガキ、ジョギング、ランニング中の男女が居る』筈、そう、『それは絶対に居る筈』の事なのだ、そりゃ、此処が過疎し、何処ぞの田舎だったらそれは『有り得る』かもしれない出来事、だが、此処は『都会』なのだ、『人が多く、存在する』土地、なのだ。
 だから……『田舎ではない』、『老人、クソガキ、ジョギング、ランニング中の男女が居る』のだ、だが、だが! 何故、何故『この公園には人っ子一人居ない』のだろうか? 可笑しい、あまりにも可笑しい。
 一体何が、一体何が起きているのだろうか? 自分には分からない、だから、だから、自分は『ベンチに座って、呑気に時間を潰す事にした』のだ。
 そうでもしないと『この謎が解けない』からだ、…………だが、ベンチに座るのも、案外暇だな……自分はそう思いながら、頭を掻き、溜息を吐いた。
「……暇だな、やる事がない」
 事実を、現実を、現在を、淡々と、淡々と吐いた、虚空に、虚無に、空虚に向かって、自分の発言は放たれた。
 だが、返答する者も、声をかける人物も居ない、何故なら、この公園は『老人、クソガキ、ジョギング、ランニング中の男女が居る』公園ではなく、『老人、クソガキ、ジョギング、ランニング中の男女が居ない』公園だからだ。
 …………だからこそ、『不思議』だった、何故、何故『この公園には、人っ子一人、居ないのだろうか?』と。
「…………」
 公園の、『敷地外』には誰も彼もが存在している、だが、誰も『この公園を素通りするだけで見向きもしない』、『この公園に入り、横切って、道のショートカットにも使えるのに、態々(わざわざ)この公園に入らず、この公園の敷地外を迂回して、公園の反対に移動しているサラリーマンも居る』、…………不思議だった、どうして、どうして『この公園を素通り、ショートカットに使わないのだろう?』自分はそれに対し、理解が出来なかった。
 意味が分からない、否、『何故、この公園を使わないのか?』それだけが今の疑問、悩み、自問自答だった──いや、自問をしているだけで自答はしていないか。
 自分はベンチに座りながら、周りを確認する。
 矢張り人っ子一人居ない、いや、『自分という人っ子は居る』か。
 でも、どうして此処に人が来ないんだろう? 不思議、とても不思議だった。
 何故誰も来ないんだろう? 不思議で不思議で仕方ない、だが、『何故かこの公園を出たくない』と内心小さな気持ちを持っているので、この公園を出ようとはしない。
 それはどうしてか? 簡単な事である、『人っ子一人居ない公園は初めて経験するから』だ、謂わば初体験、謂わば未体験、謂わば未経験、『人生で初めての事だから、内心興奮して、もっとこの公園に居たいとも考えているかもしれないから』だ。
「…………流石に喉が渇いたな、この公園の中に、自動販売機はあったかなぁ?」
 自分はそう呟いて、立ち上がり、周りを再度探し、自動販売機を探す。
 すると公園内に自動販売機があり、『よかった』と思う反面、『なかったら、この公園を出れるチャンスなのでは?』とも思えた。
 …………どっちもどっち、という言葉が思いつき、自分は自動販売機のジュースを買う為に財布を取り出し、小銭を入れて、ボタンを押し、ジュースを購入する。
「……ふぅ、これで水分補給が出来る」
 自分はそう呟いて、すぐさま購入したペットボトルのジュースを開け、口にした。
 冷たく、甘いジュース、更に炭酸飲料という三コンボが揃ったジュースを飲んで、自分は『うーん!! 矢張り炭酸は爽快感があって最高だ!』と思う。
 矢張りコーラはとても美味しいな、瓶も缶もいいが、ペットボトルも捨てたもんじゃない、と思う。
 そして自分は最初に座ったベンチに移動し、座って、冷たく、甘い、炭酸飲料のコーラを飲んで、喉を潤す。
「……はぁ、美味しいな、コーラ無敵説?」
 自分は自分以外人っ子一人居ない公園の中でそう呟いて、鼻で笑う、あーあ、何言ってんだ自分は? 中々にあほらしい事を呟いている……まぁ、人が居たら居たで恥ずかしいが、自分はそんな事を思いながら、無言で、横目で両端の公園──入り口を確認する──を視認した。
 …………矢張り誰も、この公園には入っていないなぁ、どうしてだろう、と最初期の事を思い出した。
 どうして誰も居ないんだろう? どうして誰もこの公園に入ってこないんだろう? どうして『この公園に自分一人が入れたのだろう?』小さな疑問が自身の肉体を包み、不思議と謎を覚える。
 ……考えていても、意味がないよなぁ? 面倒だけど、『この公園を、出よう……!』自分はそう思い、静かに、静かに立ち上がり、手に持った冷たく甘い、炭酸飲料のコーラを飲み干す事を考えて、ペットボトル等のゴミ箱を探しながら、冷たく甘い、炭酸飲料のコーラの蓋を開けた。
 コーラの蓋を開けると、『プシュッ』と炭酸が少し抜ける音がした。
 一体何処にゴミ箱があるのだろう? そう思いながら、ベンチから立ち上がり、一歩、左足を前に出した──

殺人鬼『ラストフール』の憂鬱 トニーとラストフール編 ( No.400 )
日時: 2018/04/19 22:44
名前: 彩都&熱都 (ID: dSN9v.nR)

「ふぅ、面倒だ、でも、ゴミを捨てて、こんな奇妙な公園から出ないとな……」
 自分はそう呟いて、立ち上がって、コーラの蓋を開けて、飲もうとした、すると背後から、『じゃりっ』と靴と砂が擦れる音がした、そして『やぁ、久し振りだね』と声が聞こえた、この声には聞き覚えがあった、そう、戸新真空だった。
「…………戸新、真空……!? な、何年振りだ!? 久し振りだな?」
 自分は振り向いて、戸新真空に言う、戸新真空も『あぁ、久し振りだ、多分三年振りじゃないか?』と返答する。
「きゅ、急にどうしたんだ? こんな辺鄙な公園に来て? 研究の合間に休憩か?」
「まぁ、そんな事だ……久し振りに会ったんだ、ベンチに座って少し話をしようか?」
「えっ? あぁ、良いぜ? どんな話を聞かせてくれるんだ?」
 自分はそう呟いて、蓋を閉め、ベンチに再び座った、その隣には白衣の戸新真空が座る。
「……ふぅ、じゃあ、先に聞くが、君はこの数年間、何があった?」
「何が……? 別に何もないね、でも、昨日、仮想空間の体験会があってさ? あの兄妹に色々と迷惑をかけられたぜ」
「あの、兄弟?」
 首を傾げる戸新真空に自分は優しく言う。
「ほら、あの風利城兄妹だよ? 色々な事業に手を出している」
「……あぁ、あの兄妹か、確かあの会社は結構黒い噂があるらしいね、あの兄妹が一番深く関わっているかもしれないね?」
「マジかよ? あーあ、仮想空間ってだけで楽しみだったのに、あの兄妹のやり口で相当腹が立ったぜ……」
「やり口? 何だいそれは?」
「えっ? あぁ、大まかに言えば、仮想空間の中に入ったら脱出出来なくなる奴、そしてその仮想空間の中のミッションを全部クリアしないと出られない、おまけに一人一人違うミッションだから腹が立った」
「ほう? それは中々に大変だったね? いや、ご苦労様? お疲れ様? もしくは多異変(たいへん)だったね?」
「おいおい……自分はあんまりしてねぇよ? ただ、他の仮想空間体験者の仮想空間に入って、尻を叩いて、脱出させたってだけで」
「……えっ? まさか君、他の人間の仮想空間に入ったって事?」
 驚く戸新真空に対し、自分は『あぁ』と返答する。
「そりゃそうだ? 自分が行動しないと、他の仮想空間の面々も動かなかったからな? そして何とか昨日、全員を救った」
「…………」
 自分の発言を聞いて、無言で自分を見つめる戸新真空、どうしたんだ? 驚いているのか? そう思って、自分は戸新真空に言う。
「ど、どうしたんだ? 驚いているのか?」
「えっ!? え、えぇ、そうだよ……君にそんな行動力があったなんて、ねぇ?」
「おいおい? そりゃあるぜ? 自分は全員救って、先に帰ったしな?」
「そ、そうか……それで? その昨日の仮想空間、何人居たんだ?」
「えっと……数千人、数万人かなぁ? 皆が皆、協力して、頑張って、全員仮想空間から現実世界に戻ってこれたし? これは自分一人の力じゃない、『皆の力』で仮想空間から現実世界に戻ってこれたんだ、自分以外の皆にも感謝しないとな?」
 自分はそう言って、右手で拳を作る、それを見ていた戸新真空、そんな戸新真空は静かに自分に話しかけた。
「そうか……それじゃあ、私のターンかな? 私は薬袋君が居なくて寂しいな、どうして外国へ出張させてしまったのか……」
「なぁんだ、『同居人』、外国に行っているのか、自分や戸新真空にお土産、持ってくるかなぁ?」
「……君は、能天気だなぁ? 少し羨ましいや……でも、アメリカに行っているんだぜ? アメリカの土産は……大きい料理しかねぇんじゃね?」
「いや、流石にグッズはあるだろグッズは? そうだなぁ、アメコミとかの本やグッズが欲しいな、本場アメリカのアメリカ語、見てみたいぜ?」
「アメコミ? 何だ、君は英語が出来るのか? ってか、アメリカ語って……英語の間違いだろ?」
 そういう戸新真空に自分は静かに返答する。
「まぁ、英語は読める、だけど、中学英語だけ、中学三年迄の英語の教科書しか知らないね? 丸暗記しただけだけどね? いや、英語は『イギリス』の言葉、アメリカ語は『英語がアメリカで訛った英語』なんだ、だからイギリスの英語をアメリカで使用すると、通じない場合もある、勿論その逆もある、アメリカ語を使うアメリカ人が英国でアメリカ語を使用すると通じない場合もある」
「へぇ? 何だその豆知識は……」
 戸新真空が自分の発言に呆れる、自分はいい加減ペットボトルを捨てようとして、蓋を再度開けて、立ち上がる。
「それじゃあ、戸新真空、自分はもう帰るよ、人っ子一人居ない公園に戸新真空が来て安心したぜ」
「そうか、それはよかったよ、不安を安心に出来て」
 戸新真空はそう言って、自分と同様に立ち上がる、そして自分に背を向けて、言う。
「さて、自分も帰ろうか……あっ、そうだ、一つ言い忘れてた」
 ペットボトルに口を近づけて、コーラを飲もうとする自分、自分は振り返って戸新真空の顔を見ようとした。
「ん──」
「『背後には、気を付けろ』よ……?」
 戸新真空は胸の内ポケットから、シリンダーに謎の玉が入った拳銃を取り出し、引き金を引き、『自分の心臓を貫い』た、その拳銃からは『拳銃なのに、ビームを放って』いた、そしてビームの威力で自分はゆっくりと間を置いてから、膝を突き、俯せる状態で倒れてしまう、と同時にコーラも地面に叩きつけ、コーラの中身が出てしまう。
「!?」
「……ほら、だから言ったじゃないか? 『背後には気を付けろよ?』って?」
「……!? ……!?」
 心臓からぴゅっぴゅっと出血が起きる、痛い、痛い、痛い、自分がそんな事を思っていると、戸新真空は自分に近づいて、首筋に拳銃を当て、もう一度引き金を引き、『声帯を攻撃し、声を発する事を阻止』する。
 い、一体何なんだこれは……!? 拳銃からビーム!? 自分がそんな事を考えていると、戸新真空が言う。
「これは君が数年前、正確には三年前と二ヶ月十五日前にバカにした、『プリキュア・コア』で出来た拳銃だ、『プリキュア・コア』は無限の力──正確には永久的な力だが──を生み出す玉だ、だから銃弾ではなく、ビーム、光線だ、君は、前に言っていたよね? 『その機械が出来たら自分を殺害してくれ』って?」
「……? ──!?」
 こ、コイツ!? あの戯言を覚えていたって言うのかよ!? 自分はそう思いながら、戸新真空を睨む。
「……ふぅ、これで君を殺害する事が出来たよ? どうだい? 『昔バカにした機械で殺される』っていう気分は?」
「…………!!」
 この野郎……! 自分はそう思い、立ち上がろうとするが、戸新真空は自分の両手を拳銃で撃って、大ダメージを与える、更に喉、心臓の痛みで体が上手く反応してくれない、だが、心臓から出血しているので、急いで救急車を呼ばないと死んでしまう。
「それじゃあ、私は『君を殺害する』というミッションをクリアした、さぁ、私は帰るよ」
 待てよ……待てよ!? 心の中でそう思うが、目の前の戸新真空は小さく、小さくなっていく──あーあ、自分は……こんなあっさり死んでしまうのか……自分はそう思いながら、もっと人を殺して、もっと色々なモノが食べたかったなぁ、と思う、まさか最後の晩餐が牛丼だとは誰も思わないだろう。
 あー……少しだけ、意識が遠のいてきた……出血量が酷いんだな……自分はそう思いながら、色々な事を考える、自分に殺された人はこんな事を思っていたのだろうか? でも、今は判別のしようがないので意味がないが。
 ははっ、最後に『同居人』のご飯が食べたかったなぁ、最後の晩餐は、そっちの方がよかった……ぜ……自分は段々と瞼を下げて、目を閉じていく。
 あーあ、まだ死にたくねぇ、まだ死にたくねぇんだけどなぁ……? そんな事を思っても、心臓の出血量、喉の出血量は止(とど)まる事を知らない、そして自分は倒れて中身が出ているコーラを見て、次に虚空を見つめ、『まだ、生きたかった……』と思いながら、目を完全に閉じて、息を、引き取った──


「……あっ、雨だ」
 公園を出た戸新真空は虚空に向かって、そう言った。
 雨かぁ、今日の予報は『ずっと晴れ!』って言っていたんだけどなぁ? まぁ、予報なだけ、『確定事項ではない』のだ、戸新真空はそう思いながら、胸ポケットの拳銃に触れ、溜息を吐いた。
『最後の愚者(ラストフール)計画』は最終フェーズに突入した、さぁ、さっさと東京の研究所に戻らなければ……戸新真空はそんな事を思い、歩を進める──矢張り、私は『色々』と、間違っていたんだ──