二次創作小説(映像)※倉庫ログ

第65話 ジムバトル! カタカゲジムⅠ ( No.123 )
日時: 2017/01/17 23:32
名前: パーセンター ◆AeB9sjffNs (ID: VYLquixn)
参照: 五個目のバッジを賭けたジムバトル。今度のジムリーダーは地面タイプ使い!

「まずは頼んだよ、エーフィ!」
「出番だ、サナギラス!」
ハルの一番手は、様子見も兼ねて器用なエーフィ。
対するカガチのポケモンは、青い岩で体を覆い尽くした蛹のようなポケモンだ。

『information
 サナギラス 弾丸ポケモン
 ガスを噴射して自由に飛び回る。
 山を崩すほどのパワーを殻内に持つが
 ほぼ全て進化へのエネルギーとなる。』

「岩、地面タイプのサナギラスか。地面タイプだからってヒノヤコマを出さなくて正解だった」
地面技が効かないからとヒノヤコマを選んでいれば、炎技も飛行技も通りが悪く苦戦を強いられていただろう。
「それじゃ、行きますよ! エーフィ、まずはサイコショット!」
エーフィの額の珠がサイコパワーを溜め込み、念力の弾を放出する。
対して。

「サナギラス、砂嵐!」

サナギラスが下半身を地面に突き立て、ドリルの如く超高速で回転を始める。
回転によってサナギラスを中心に風の渦が出現し、念力の弾を風の壁で防いだところで、サナギラスは体から大量の砂を放出。
結果。
フィールド全体に、砂嵐が吹き荒れる。
「くっ……これは、何だ……?」
急いでハルは図鑑を取り出し、調べる。
「砂嵐状態……地面、岩、鋼タイプ以外のポケモンの体力が少しずつ奪われる、だって……?」
カガチのポケモンは恐らく全て岩か地面タイプ。
さらに、
「それだけじゃない。砂嵐下においては岩タイプのポケモンの特防が上昇する」
「何だって……?」
エーフィの技は全て特殊技。目の前のサナギラスは岩タイプを持ち合わせているため、与えられるダメージはさらに減ってしまう。
つまり、長期戦になればなるほどハルにとっては不利になるということだ。
(だけどワルビルとルカリオは砂嵐が効かない。ヒノヤコマを出せないのは辛いけど、砂嵐はそこまで警戒しなくていいかな)
「よし、エーフィ、シャドーボール!」
砂嵐の中エーフィは額に影を集め、黒い影の弾を放出する。
「サナギラス、躱してアイアンヘッド!」
対するサナギラスは大きく跳躍して影の弾を躱すと、体内からガスを噴出させて勢いよくエーフィへと飛び出す。
硬い頭を突き出して突撃するサナギラスのスピードは思っていたよりも速く、エーフィは躱し切れずに突き飛ばした。
「っ、なかなか速いな……それならエーフィ、スピードスター!」
エーフィは立ち上がると、二股の尻尾を振り、無数の星形弾を飛ばす。
「サナギラス、もう一度アイアンヘッド!」
対するサナギラスは再び頭部を硬化させて勢いよく飛び出し、瞬く間に星形弾を粉砕してしまう。
「サイコショット!」
サナギラスの突撃を今度はしっかりと回避し、エーフィは背後から念力の弾を発射する。
サナギラスの背中に弾を直撃させ、吹き飛ばすが、砂嵐がそのダメージを軽減してしまう。
「続けてシャドーボールだ!」
「ならば、悪の波動!」
さらにエーフィが影の弾を放つが、サナギラスは素早く振り返り、悪意に満ちた黒い波動を放出する。
エーフィの放った影の弾を悪意の波動が掻き消し、さらにその奥のエーフィを捉えた。
「っ、エーフィ!」
「休む暇はないぞ。ストーンエッジ!」
サナギラスが硬い体を地面に叩きつける。
吹き飛ばされるエーフィを狙い、地面から柱のように岩の剣が飛び出す。
「来るよエーフィ! 躱して!」
エーフィは体勢の整わないまま、間一髪横に飛び退く。
次の瞬間、先ほどまでエーフィが立っていた場所を岩の剣が貫いた。
「サナギラス、アイアンヘッド!」
「エーフィ、躱してサイコショット!」
ガスを噴射して一気に飛び出し、サナギラスが硬い頭で頭突きを繰り出す。
エーフィはそれを再び躱し、額の弾にサイコパワーを集め、念力の弾を発射する。
「打ち消せ! 悪の波動!」
「それならマジカルシャインだ!」
サナギラスが悪意に満ちた波動を撃ち出し、念力の弾を突き破る。
だがエーフィがその上からさらに純白の光を放出し、悪の波動を押し切ってサナギラスを光に飲み込み、吹き飛ばした。
「ほう……サナギラス、ストーンエッジ!」
吹き飛ぶサナギラスだが、着地と共に地面に体を叩きつけ、岩の剣を地面から出現させる。
「エーフィ、躱してシャドーボール!」
無数の岩の剣を躱しながらエーフィはサナギラスへと近づき、額の弾から黒い影の弾を撃ち出す。
「弾き返せ。アイアンヘッド!」
サナギラスが頭部を効果させ、バットのようにその身を振るう。
撃ち出された影の弾はサナギラスに弾き返され、エーフィの元へと逆に戻ってくる。
「っ、躱して!」
「逃すなよ。悪の波動!」
大きく跳躍してエーフィは影の弾を躱すが、その直後、サナギラスが悪意に満ちた黒い波動を放出する。
エーフィへと悪の波動を浴びせ、吹き飛ばした。効果は抜群だ。
「サナギラス、ストーンエッジ!」
サナギラスが地面に体を叩きつける。
宙を舞うエーフィに狙いを定め、岩の剣が地面から次々と飛び出す。
「まずい! エーフィ、サイコショット!」
重力に従って落下するエーフィは、真下に向けて額の珠からサイコパワーの念弾を撃ち出す。
エーフィを貫かんと迫る岩の剣に念力の弾をぶつけ、何とか岩を打ち砕いた。
「まだ終わっていないぞ。アイアンヘッド!」
体からガスを噴射し、サナギラスは頭部を硬化させ、弾丸の如く突っ込んでくる。
「っ、まだ来るか……エーフィ、シャドーボール!」
咄嗟にエーフィは影の弾を発射しようとするが、サナギラスの動きに間に合わず、頭突きを食らって突き飛ばされてしまう。
「悪の波動!」
「マジカルシャイン!」
さらにサナギラスが悪意に満ちた波動を撃ち出すも、エーフィは額の珠から純白の光を放出させる。
悪の波動を打ち消しつつ、サナギラスに光が迫る。
しかし。

「サナギラス、ストーンエッジ!」

被弾覚悟で、サナギラスは地面に体を叩きつける。
その直後、サナギラスは純白の光に飲み込まれてしまう。
しかし。
刹那、エーフィの足元から巨大な岩の剣が飛び出し、エーフィを貫いた。
「エーフィ!?」
突き上げられたエーフィは宙を舞い、そのまま力なく地面に落ちる。
目を回して地に伏し、戦闘不能となっていた。
対するサナギラスは砂嵐によって守られ、まだフィールドに立っていた。
「エーフィ、お疲れ様。休んでて」
ハルはエーフィをボールへ戻すと、次のボールを手に取る。
「それじゃあ次は、頼んだよ、ワルビル!」
ハルの二番手は、砂嵐のダメージを受けない地面タイプのワルビル。
「なるほど、砂嵐が効かない地面タイプで来たか」
「ええ、これで砂嵐は怖くない。ここから逆転してみせます」
ハルの威勢のいい言葉に対してカガチは何も返さず、無愛想な表情のまま、ハルとワルビルをじっと見据える。