二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【Fate】童話作家と出来損ないマスターの冒険譚 ( No.4 )
- 日時: 2016/11/03 19:49
- 名前: 霜月 (ID: nXlmokR.)
【第一節:作家と少女】
「...はぁ......」
蒼髪の少年は深い溜め息をつく
文和を見て、また溜め息をつき椅子に腰掛ける。
「え、えっと...その....」
恐る恐るだが勇気を出し、文和が声をかける
キャスター、の少年は"何だ"と言わんばかりに文和を見る。
その顔を見て文和は問いかける。
「英霊とか...マスターとか...それってなんですか?」
少年が言っていた言葉、"英霊"、"マスター"。
自分には理解が追いつかないからか少年へと問う、少年は口を開いた。
「英霊は、俺のような召喚で呼び出されたサーヴァントの事を言う。
太古の王や歴史の英雄、そして昔の偉人などが争いの為に召喚される、それが英霊というものだ。
マスターは選ばれた七人の魔術師達の事で聖杯を求め、英霊を召喚し我が物にする為に争う者達だ。」
退屈そうに言うと本を取り出し、開く
文和はある程度は理解したらしく、少し悩むような仕草をする。
少しするとまた文和は質問する。
「じゃあ...君は英霊で、私がマスターってこと?」
少年はそれを聞き、文和の方は見ずに
「そうだ。
主従関係ではあるが、お前の言葉を全て聞く気はないからな。」
と、答えた。
「そっか、うん分かったよ
それで...君は誰なの?」
一番気になっていた事を問いかける
少年は本を閉じて、しまうと
「...ハンス・クリスチャン・アンデルセン。
ただの童話作家、出来損ないのマスターである貴様に相応しい三流サーヴァントだ。」
腕を組み、面倒っぽくそう答える。
だが、文和は唖然としていた
何故かというと目の前にいる少年が、自分が幼い頃見ていた『マッチ売りの少女』の作者だったからだ。
「き、君がアンデルセン童話の作家!?」
声が裏返ってしまった、ただ目の前に世界三大童話作家の一人が居るだけなのに。
いや...ただではないか...
と文和は心の中で訂正した__