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Re: 【東方project】本当は怖い幻想郷【短編集】 ( No.5 )
日時: 2017/02/01 18:19
名前: 名無しの図書館 (ID: 2QWuZ1bi)

【清蘭編】(3)

−−−−−−−−−−−−−−−
「.....せ、清蘭さん?」


怯え、震えた声が上から飛び込んできた。
誰かと顔を上げると、顔馴染みのレイセンだった。
口を隠す様に手で覆い隠し、恐怖に直面したときの様に体は小刻みに震えている。

そんなレイセンの不安を取り除こうと、笑いかける。
すると突然、レイセンが怒号を放ってきた。


「清蘭さん!!な、何してるんですか!?鈴瑚さん死んでますよ!?....ま、まさか....」
「何でそう言い切れるの?........まだ、まだ鈴瑚は生きてるのに..」


どうしてそう言い切れるの?貴女は部外者ナノに。
レイセンの言うことはあってるけど、嘘なの。ミトメタクナイ。
レイセンの言い草が気に入らなくて、言い返す。
鈴瑚をチラリと見て、再びレイセンの方へ向くとレイセンは逃げ出した。
____それは、敵から逃げるように。



     ●○●



あくる日も、あくる日も清蘭は待ち続けていた。


「....鈴瑚」


ずっとこうして待っていればいつか目を覚ますんじゃないかって。
ずっとこうして待っていればいつか声を聞けるんじゃないかって。
ずっとこうして待っていればいつか笑顔を見ることが出来るんじゃないかって。

でも、何時来ても何時でも何時になっても_____



目を覚ますことはなかった。
それを見ることはなかった。







だって、清蘭なんて居なかったんだから。



End.