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二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 【東方project/短編集】本当は怖い幻想郷【アリス編】 ( No.8 )
- 日時: 2017/02/05 09:28
- 名前: 名無しの図書館 (ID: 2QWuZ1bi)
片手には重々しい重感覚。
現に、私の片手には少し大きめの透明袋が下げられている。
中身は......包帯、木の枝、接着剤...等の医療品や作業に使う物ばかりだ。
そう考えながら家路を辿っていると、いつの間にか家に着いていた。周りを見ると、もう真っ暗だ。
.......まぁ、時間の流れは早いわ...。
「..ただいま」
家に入り、奇妙な形をした瓶に炎を入れる。炎に照らされ、辺りは一気に明るくなった。
透明袋を作業机に置いて、男の子に近付き、頭を優しく撫でてみる。
やっぱり、男の子は動かなかった。.......死んでいる、から。
何故死んでいるかは分からないけど...この動かない姿には変な既視感があった。
途端、ふにゃりと男の子が笑う。
私はそれにびっくりして触れていた手を離し、辺りをキョロキョロと不審がるように見渡した。
「シャンハーイ」
「...ああ、上海がやったの?..吃驚したわ」
男の子の影からひょっこりと申し訳なさそうに顔を出す上海。
それを見て、さっきのは上海だったのかとホッとした。
ふと、透明な糸がちらりと灯りに照らされ、キラッと煌めく。
その糸の先は、男の子と上海。
男の子が笑ったのは、上海が糸を手繰っていたから..のようだ。
...成る程、此れは使えるかもしれない。
今朝は、男の子の存在を一生隠すつもりでいた。
だけど、この案は....一時の幸せを与える、私にしか出来ない事だ。
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