二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: 東方×カービィ 幻想郷のキカイ化 ( No.8 )
日時: 2017/04/07 23:34
名前: ピコパ ◆aIf9C.jTkU (ID: wXGYBxg0)




6・王位の陥落



デデデ城

ここは呆れるほど平和な星、ポップスターの中にあるプププランド。春風が吹き暖かな光が草原を撫でる昼下がり、雰囲気に似合わぬ荘厳な城の中庭では大王と従者がチェスをしていた。盤面を見る限り従者側が優勢である。

デデデ「うーむ…………うーむ…………」
バンワド「大王様、まだですか?」
デデデ「待て、待ってくれ!」
バンワド「そう言ってもう30分ですよ……」

この大王、考えることが至極苦手である。どうやら一日中対戦しており大王は一度も勝てたことはないようだ。腕組みをしつつ空を見上げながら考えていると、黒い点がひとつ見える……その点はどんどん大きくなり、足のようなアームをにょきにょきと出し、思いっきり地面に刺した。

デデデ「な、なんじゃありゃあ!?」
バンワド「え、エイリアンの襲来ですよ!」

その要塞はロボット兵、電球や木を放出しこの地を征服しようとする。大王は急いで指示を出し、要塞を撃ち落とさんと大砲を出した。

デデデ「撃て、撃てぇー!!」

しかし、遥か上空に浮いている要塞に当てることはできず、むしろ返り討ちのレーザーを食らってしまった。レーザーは城の壁を穿ち大王達を吹き飛ばす。

デデデ「おわー!?」
バンワド「大王様、一旦ここは逃げましょう!多勢に無勢すぎます!」
デデデ「な、何言ってるんだ!大王が自分の城ほっといて逃げられるか!」
バンワド「お前達、僕達が逃げきるまで持たせて下さい!うぉぉぉ!」

従者は部下に城を任せ長の証であるバンダナを強く締めた後、叫び声を上げて力をためデデデ大王を持ち上げた。自分より何倍も重い大王を持ち上げ、従者は地下道を走り回る。そして奥地まで来た時、限界を感じたのか大王を放り投げて従者は休んだ。

デデデ「ふぎゃ!」
バンワド「ここまでくれば……大丈夫でしょうか……………」
デデデ「このやろう……よくも………」
バンワド「あ……お許しください……大王様には生きていてほしくて………」
デデデ「……まぁいい、それよりこれからどうしたもんか………」
バンワド「このまま行けば洞窟の近くまで出られます……さ、行きましょう!」











『ひさしぶりだネェ、何してるのぉ?』



突如として現れたその魔術師は2人の前に佇んだ。星形の異空間の入り口がふよふよと誰かが入ってくるのを待っている。

デデデ「マホロア!?どうしてここに!?お前は俺達が倒したはずじゃあ………」
マホロア「いやぁ現代の科学ってスゴいんだネェ、もう一度ボクを復活させるなんて………」
デデデ「あの要塞もお前の仕業か!?」
マホロア「そうだよ、どっちかというとボクがそこで働いているんだヨォ。ここポップスターのキカイ化の為にネ。ほら、ここって資源が豊富な割には誰も使いこなせてないじゃん?だからボク達が有効活用してあげよっかなー、と思ってネェ。」

マホロアはケタケタと笑いながら2人の間をぐるぐる回っていた。動揺を隠せない2人は武器を手にして警戒する。

デデデ「ここはお前達が好き勝手していい場所じゃない!悪いがお引き取り願わせてもらうぜ。」
マホロア「ボクを甘く見ないでヨォ、今はもうあんな弱いボクじゃない、それを証明させてあげるヨォ!」

マホロアは無数の魔力球を放ち2人を襲う。前とは比べ物にならないほどの威力と量には敵わず、ぶっ飛ばされてしまった。

デデデ「ぐおっ!?」
バンワド「うわっ!?」
マホロア「さて……弱くなったキミ達にはもう興味はない。邪魔されると困るから飢えたローパー達のエサになってもらうヨォ。」

マホロアは軽々と2人をつかみ異空間へ投げ飛ばしてしまった。異空間の入り口は閉じ、完全に閉じこめてしまったようだ。

マホロア「さて、まだまだやることはあるヨォ。待っててね、僕と同じ能力を持つベストなトモダチ!」







異空間

デデデ「ここは……異空間か!」
バンワド「マホロアが復活してるってことは、またいろんなワルモノが復活しているかもしれませんね………」
デデデ「こうしちゃいられない……カービィだけじゃ心配だ、早く俺達も……!?」


『ウォォォン…………』


そこに現れたのは異空間に巣くう魔物、ローパーたった。スフィアエナジーがなくなった今、ローパー達はエサを探しもとめてさまよっていたようだ。無論、無茶苦茶腹ペコなのである。

デデデ「仕方ねぇ……とっとと出口探すぞ!」
バンワド「はい!」