二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: ボカロ曲を自己解釈で小説にしてみた!! ( No.90 )
- 日時: 2017/05/11 18:06
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
【おねがいダーリン】
「ふわぁ…」
私は眠気からあくびをした。
今歩いている道は、真っ暗で街灯が道を照らしている感じだった。
時刻は午後8時。今日は、夕方の4時からバイトで、今の今まで働いてたわけ。
なんでバイトかって?
…それは、私の仕事が不安定だから、補えないっていうか?
私の本業は、ミュージシャンだ。私の他にメンバーが2人いて、3人で活動している。ま、全然いい時とかなくて、ライブしたと言っても、路地でね…
いいことないけど、好きだから続けている。
人通りの多い、ビル街を抜け途中から、狭い道へと入っていく。
そこをしばらく道なりに行くと、マンション街が見えてきて、そのちょうど4つ目のとこが私の家だ。
ま、家賃がかなり安いけどね。でも、だからと言ってかなりボロいわけではない。どちらかというと、新しいとボロいの中間ぐらい。ま、居心地はいいけどね…
外階段から上がり、3階へと登る。その間、バックの中身をゴソゴソと漁り、鍵を取り出した。
しかし、扉の前着てみると、台所の窓から光が漏れている。
どうやら帰っていたみたいだ…
私の顔が自然と綻ぶのが分かる。ああ、そうだったなあ〜…と改めて実感する。
扉をガチャリと開けてみると、なるほど。男物の靴が1つある。
私はウキウキしながら、リビングへと向かった。
「ただいまダーリン♪」
そう、私のダーリンに!!
最近籍を入れたばかりで、まだまだラブラブな新婚夫婦…
「って!ちょっとお!」
「ん〜…?」
「ん?じゃないわよ!!やめてって言ったでしょ!?」
「だったけ〜?」
「そうよ!!」
……のハズだった。
私は、大学2年生の小峰 雨樹(こみね うた)。私の愛しのダーリン(笑)は、同じく大学2年生の浅上 莉太(あさがみ りた)。
彼も私と同じく、収入はあんましいいとは言えない。
がっぽり入る時は入るし、すっからかんの時は入ってこない。
なのにどうして!?
毎日タバコ二箱お酒7缶をやめないの!?
部屋臭くなるし、病気になって死んだりでもしたらどうすんの!?
私怒るからね!?
私は腕を組み、ダーリンを見下ろした。
「ダーリン、ちょっとそこにちゃんと座って」
「え〜…メンド…」
「座って?」
「……分かったよ」
私の怒りの大きさが伝わったのか、少しだけ冷や汗をかきながら体を起き上がらせた。そして、面倒くさそうに足を組み、猫背でこちらを睨むように見た。
ま、座り方はどうであれ、座ったことには変わりない。
私はすぅっと思い切り息を吸った。
* * *