二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: メカクシ団の日常【カゲプロ】 ( No.111 )
- 日時: 2017/05/12 21:33
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
「…!!…ん!!…ちゃん!!お兄ちゃん!!」
「んあ…モモ?」
体を揺さぶられる感覚、キーンと耳鳴りがするほど大きな声、そして見たことのある、シルエット。
これはモモなのが見て取れた。
うっすらと目を開けてみると、目に涙をためたモモを必死な顔で止めようとする、カノとセトとキド。
一体何が起きているんだ…
「馬鹿!!馬鹿兄!!心配したんだから!!馬鹿ぁ!!」
「痛い痛い!!モモ、やめろ!」
涙をぽろぽろと流しながら、グーで殴ってきた。
あまりにも痛くて顔をしかめる。キド達とモモだけかと思いきや、メカクシ団全員が居た。俺とモモとのやりとりを見て、よかったと言いそうな表情で笑っている。
いや…ほんと、何が起きてんだ…
よかったぁ〜と泣き崩れるモモを、横目で見つつ俺は周りを見回した。
白い壁に、白い天井。
俺の腕から繋がっている管を辿ると、見覚えのある袋に透明な液体。独特な匂いも鼻をついていた。
そして、白いベットに俺は寝かされていた。
病院か…
もしかして、最終的にあの除去手術を…!!
俺は焦りと戸惑いで、追いつかない脳内に、終止符を打つキドの声が聞こえた。
「いやぁ…まさか。俺らが猫と遊んでいたら、シンタローが熱中症で倒れるなんて…ほんと、すまんな」
……
そうだ。今全て思い出した。
そういえば、今日はモモからたたき起こされて、そしてメカクシ団について早々、ヒビヤが大量の猫グッズをコノハと持ってきていて、それを見たキドが猫カフェ行きたいってなって、そして俺以外のみんながはしゃいで猫と戯れて、そしてそろそろ帰るって言ったから、俺は外にいて待ってたら、意識が飛んで…
俺への触り方に、遊び方は猫カフェの猫の触り方と似てるな…
いや、まんまだわ。
あ、もしかしてそれ見て、猫が可愛そうだな…とか思ったから、あんなもん見ちゃったの?
えー…俺、欲求不満かよ…
誰にも言わないことにしよう…
『あ!そーいえばご主人!』
エネが不敵な笑みでこちらを見た。
一体なんだろう…
『寝てるとき、なんだか「キド、やめてくれ〜」だとか「セト、カノ同情するなら助けて!」とか「俺、飼い猫になりました。メーデー」とか言ってましたけど…いったい何でしょうかぁ〜?』
ニマーッとエネの口の端が吊り上がった。
…あ
「シンタロー?一体、俺が何したんだ?」
「シンタローさん、俺に助けてほしいことでもあるんすか?」
「僕にもなんか助けてほしい…のかな?シンタロー君」
「お兄ちゃん、飼い猫って……頭大丈夫?」
案の定みんなからは、心配と少々の不快が出て来ていた。
ああ…オワタ。
俺の人生オワタ。
しかし、その中で1人楽しそうに笑ってこう言った。
『さあ皆さん!ご主人の公開処刑の始まりですよー!!』
「やめてくれええぇぇぇええぇぇぇええ!!!!!」
静かな病室に俺の声だけが木霊した。
6,猫耳が生える病!?パート2!? end