二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: メカクシ団の日常【カゲプロ】《リクエストください!!》 ( No.149 )
日時: 2017/06/11 19:25
名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)

>>145

ーコンコン

「マリー、入るぞ」

俺は扉を叩き、一言添えてから扉を開けた。
マリーの後ろ姿から、ちらりと見えるピンクと白が多めの衣服は、プリキュアの衣装なのだろうか。製作中だったか…

マリーは少し不快そうに此方を向くと、「何…?忙しいんだけど…」と、疲れたように言った。
この時、なんで先頭に俺がいる事に今更後悔した。だって、怖いだもん!なんでこんなにマリーの睨みが、1番ダメージ来る場所来ちゃってんの?俺〜…?
そうやって、固まっていたらマリーがはぁ…と息を吐いた。

「用がないなら帰って?忙しいの。」

そうやって、また後ろを向こうとするマリー。
此処でコミュ症が発症。そのせいで、気持ち悪い顔で金魚みたいに口をパクパクと開けては閉め、ねっとりと変な汗が伝った。
そんな俺を見かねたのか、カノとセトが前に出てくれた。
俺は此処ぞとばかりに、コノハの後ろへと隠れた。←

「ねえねえ、マリー?何も、僕ら用無しで来たわけでもないんだよ?」
「…それで?」
「実は、マリーに教えてもらいたい事があるんす!いいっすか?」
「…何?」

ぶっきらぼうに言いつつも、声に嬉しさがあるのが分かる。
いつもは自分が頼りっぱなしの立場で、みんなに頼られる事がない。なので、こうやってちょっとの事でも頼られるのが、嬉しいんだ。
少しだけ、ほんわかとしてしまった。

「んーとね、アクセサリー…作りとか?」
「あとは〜…小物…とかっすかね?それの作り方を教えて欲しいっす!」
「そうなの?…なら、皆好きな椅子に座って」

マリーはこっちを向き、笑いながら席をすすめた。
後ろでカノとセトがピースサインを送ってくる。どうやら、上手くいったようだ。俺とヒビヤとコノハで顔を見合わせ、笑いあってから席に着いた。
マリーから道具が回ってくると、マリーが説明をしてくれた。

「まず、小物入れ。小物入れは、好きな色の布を縦15㌢、横20㌢に切り取るの。印のつけ方は、この物差しとペンを使ってけがくの。それからー…」

そんな感じで淡々と進められ、不器用な俺でもなんとか様になるものが作れた。え?どんな物かって?
ま、まぁまぁ…だ。本当だからな!?

あ、あと色々なものを作ったよ。アクセサリーとかたくさん。飾りヘアピンとか、飾りゴムとか、あとネックレスやピアスやブレスレットまで。
マリーがそんなに道具一式を持っていた事にも驚きだったが、まずだいたい、皆とこういう風に笑いあえる時間が楽しかった。
一通り終えると、マリーはうーんと伸びをした。

「こんな感じかな?どうだった?」

マリーはワクワクとした目つきで、此方を見ている。
俺らは全員笑っていった。

「「「「「楽しかったよ!」」」」」
「ありがとう!」

マリーは俺たちが部屋を出るまで、笑顔で手を振り見送ってくれた。
キドから無理やり引き受けされたものとはいえ、これはかなり楽しかった。次は、女子も何人か一緒…てのもいいかもな。

でも、この時、俺らは忘れていた。
あの服の存在のことを…


* * *