二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: メカクシ団の日常【カゲプロ】《リクエストください!!》 ( No.162 )
- 日時: 2017/06/18 21:25
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
ボワンッと不気味な音ともに画面が真っ黒になった。
そのあと、赤い文字が浮かび上がってきた。
それは《注意 ・流血シーン、グロなどがあります。 ・心臓の弱い方や子供のプレイをお控えください。 ・このゲームは部屋を真っ暗にし、音を大きくしてプレイする事を推奨します。》と書いてある。
部屋を暗くして…音を大きくする…のかな?
今は夜だから電気を点けていたし、みんなは寝ているから音は小さくしている。それをしないといけないなら、しないとな…怖いけど。
でも、カノのあの馬鹿にしたような態度を思い出すと、腹がたったから、ヘッドホンを持ってきて、音量を1番大きくして、部屋の電気を消した。ただ、そのおかげで倍以上に怖くなってきた。でも…引くわけにはいかない。
やらなければ…いけない…
カチリ…とゆっくりクリックした。
ーベショッ…
「ひぃ…っ!!」
目の前が赤くなる。びっくりして、後ろへ仰け反ると画面全体が見えた。
どうやら、クリックすると血飛沫がつくだけの、グラフィックのようだ。特に害はない。私は、ホッと胸を撫で下ろし、椅子に座り直した。
その時には、耳元で雨と悲しげな旋律を奏でるメロディが聞こえていた。画面を見てみると、森の中にポツンと佇む、小さな小屋のようなもの。天気はうんざりするほどの雨に見舞われている。
リン…と鈴の鳴る音がすると、画面が暗くなり「……。」という白い文字が浮かび上がる。そして、冒頭の景色に戻った。
つぎは雷のゴロゴロという音がすると、また画面が暗くなり「……て…」という白い文字が浮かび上がり、また冒頭へ。
ピシャンッ!雷が落ち、画面が一気に白くなると、つぎはベタベタベタッ!と赤い手形が画面を埋め尽くす。
「きゃあっ…!!」
大きい声を上げて、周りが暗いことで夜ということを思い出し、口を急いで塞ぐ。今は、怖さより誰かが聞いちゃいないかと、焦りが大きくなった。特に、このゲームを進めてきた、カノには聞かれたくない。
手形で埋め尽くされ、画面は真っ赤。その中央から、滲み出るように「出して…」という文字。そして、すぐに女の子の声で…
『出して…』
「ひ…っ!!」
ヘッドホンのおかげで、耳元で囁かれているように感じる。後ろに誰かがいるようで、振り向けないし…
目の前の画面も怖すぎで、直視ができない…
怖い…それの一点張りだった。
それでも、涙で滲む視界の中、震える手でクリックした。
* * *