二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: メカクシ団の日常【カゲプロ】 ( No.51 )
日時: 2017/04/27 21:22
名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)

「何?遥と文乃ちゃんに何用?」
「同じくだ。何の用だよ、お前ら」

貴音先輩と伸太郎がずいと前に出て、幸助を睨みつけた。
言っちゃ悪いけど、元から目つきが悪い事があって、かなりの迫力がある。ま、目つきだけはね…
2人とも、軽く足が震えているよ〜…大丈夫かなぁ〜…
遥先輩と心配そうに顔を合わせた。

幸助は、表情をピクリとも変えずに、一歩前に出た。

「実はさ、俺らの組が荒らされたんだよ。その組を荒らした犯人を、こいつらが知ってるって情報もらったんだ」
「そうそう〜」

修也が幸助の言葉を横取りして、続ける。
そこで幸助の眉が動き、一気に不機嫌そうになった。修也は相変わらず笑顔だ。

「だから、そこの赤マフラーのお姉さんと、泣きぼくろのお兄さんをちょーだい?」
「「いやだ」」

ここで初めて、伸太郎と貴音先輩の言葉がハモった。
いつもだったら、また喧嘩になるけど、2人とも何かに夢中になりすぎて、そんなのをきにしていない…
もうすっかり足の震えは治まっていた。
す、凄い…

修也は、少し笑顔を崩し目の奥だけで、威圧感を出した。

「くれなきゃ、無理やりになるよ?いいの?」
「「どうしようが、遥(文乃)は渡さない」」

ピクリと修也の眉が動き、怒ったような表情になった。
じろりと圧力をかけるように、睨みつけた。
でも、伸太郎と貴音はそれぐらいじゃ、ひるまない。

はあ…と仕方なさげにため息をついた修也。
困ったようにへらりと笑った。

「いやぁ〜、これは残念だねぇ〜…?ま、無理矢理奪いますけどね!」

そう言って、修也は拳を貴音先輩に向かって振り上げた。
つぼみと幸助は伸太郎に向かってだ。

私は見ていられなくって目を瞑った。
この後聞こえるのは、きっと苦しげな声と痛みに悶える声…
そんな事を想像すると、チクリと胸が痛んだ。ごめんなさい、ごめんなさい!
頭は真っ白だった。ただ、その中には謝罪しか浮かばなかった。

ーパシッ
「「ぬるいな」」

しかし、聞こえたのは何かを受け止める音と、怒りに満ちた2人の声だった。

* * *