二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: メカクシ団の日常【カゲプロ】 ( No.62 )
- 日時: 2017/05/02 20:54
- 名前: ボーカルロイド (ID: X2arTSSH)
どうしようどうしようと焦る俺の背後から、聞き覚えのある声が聞こえた。
それは、眠そうにあくびをすると、のんびりな口調で言った。
「お兄ちゃん…、早くどけて……よ…ね」
それはモモだった。
モモは、こちらをじーっと凝視している。カッと目を見開き、一心にこちらを見る姿は、正直ホラーだった。
モモは片手を頬の近くに持ってくると、頬を摘み引っ張ってぐりっと捻った。
案の定痛い痛い!!と喚くと、涙目で頬を摘むのをやめた。
赤くなった頬を、さすりながらモモはボソッと言った。
「ゆ、夢じゃない…また猫耳生えてる…」
「…俺が言いたいよ…」
モモは未だに信じられないと、目を泳がせていた。
【ーしばらくしてー】
「寝てたら生えてたの!?」
「ああ、しかみょ(しかも)言葉みゃで(言葉まで)おかしくてさ」
「へ、へぇ〜…」
モモは引きつった顔で笑いながら、目を逸らした。
お前…今ドン引いたな。ま、わかる気もするけど…
モモは俺から一定の距離を保ちつつ、不思議そうに首を傾げた。
「変だね?前は、うさ耳だったでしょ?で、猫耳は団長さんだったよね…」
確かに、言われてみるとそうだ。
前回は、うさ耳が生えてきた。(3,猫耳が生える病!? より)だけど、今回は猫耳だ。
前みたいに、性格…って訳ではなさそうだな…
モモはうーんと唸った。
「しかも、私にも影響ないし…なんだろうね?」
確かに、前は感染症みたいに広がっていた。
なのに、今回は影響ないどころか、特にこれといった変化もない…。
またもやモモは首を捻った。
「その代わり…って感じで、症状も悪化してるし…」
確かに、何気に猫に近くなっているからな…
爪は異常なほど伸びたし、ヒゲは生えるし、尻尾も生えるし、言葉もにゃとかみゃとかだし。
なんなんだよ!
はあ〜…と大きな溜息をついた。
モモは暫く、首を捻っていたがすぐにポンっと手を叩いた。
なんだ…?
「お兄ちゃん!いい案がある!!」
「え!?にゃ、ニャンだ!!(な、なんだ!!)」
モモはビシッと俺に向かって指を指すと、自信満々に言った。
「困った時のメカクシ団だよ!!」
そうやってドヤ顔でいう妹を、俺は呆れた目で見ていた。
* * *