二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: 回想 冴草きい -Blue Bird ( No.46 )
- 日時: 2017/10/06 08:50
- 名前: 北大路さくら ◆ACiNmI6Dxs (ID: YD.TDOUy)
〜セピア色のとある町の風景〜
・・・・
???「ねえねえ見てみて〜○○。Wake up MUsicの歌。歌詞、全部覚えたよ?」
覚えたてのマスカレ−ドの歌を、見よう見真似のふりつけで踊りながら歌う、ボサボサ頭の金髪の少女
○○「うーん、きいは、歌詞はいつもどおり完璧だけど、全体的に1オクタ−ブ音程が低いかな?ビブラ−トも無いし、ダンスに気を取られすぎ」
幼いきい「うう…、セイラは相変わらずの辛口評価だね」
幼いセイラ「きいは歌詞を覚えるのも、自分にあった振り付けにダンスをアレンジするのもうまいけど」
「歌やダンスは壊滅的だね」
幼いきい「ドドド、どうしてぇ〜。そーゆ-事、ゆーのぉッ↑」
涙目の少女
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きい『これは…?』
『そうか、…昔の頃の、…わたしだ。それとセイラも』
『そうだ思い出した、わたしは昔、歌手になりたかったんだ』
『なのにセイラのやつ、ダメ出しばかりして!』
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ーとある町の教室−
先生「はーい。みんな−。発表会の歌は覚えたかな〜」
「きいちゃんは、一番に覚えて先生のところに来てくれました」
「すごいね〜。みんな−、拍手−」
モブこども「すッご-い。まだ、昨日、歌、決まったばかりなのに〜」
「わたし、まだ、一番の曲しか覚えてない」
「私も〜。きいちゃん記憶力いいよね〜」
幼いきい「へへへ(みんな、いつもは目立たないわたしのことほめてる。)」
「(もしかしてクラス発表会は、わたしが真ん中???)」
ほめられて照れるきい
しかし
数日後
先生「では並び順を決めますね−」
モブ「「は----い」」
先生「前列は宮小路さん、ダンスでの演技は一番だったわね。おめでとう」
「それから、黒澤さん、松枝さん、平山さん…」
順に発表していく先生。だが、きいの名前は。無い。
先生「そして最後、一番真ん中は…」
幼いきい「・・・」
先生「音城セイラさん!!」
ドドド-と教室が沸く
モブ「あ-、またあの子かぁ。あの子歌うまいもんね〜」
「絶対音感?なんだって?すごいよね-」
先生「…二列目以降の子は、配ったプリントに書いてある位置で歌ってもらいま〜す」
「ちゃんと、お母さん、おとうさんにも渡してくださいね−」
モブ「「は-----い」」
プリントを配る先生
幼いきい「わたしは12列目か…」
かすんだ目でプリントを見つめるきい
結局、当日もきいは後列で目立つことは無く発表会は終わった
幼いきい「どうして私はいつも前に立てないのかな?」
「平山さんは、前列なのに発表終わってないのに、後ろの宮川さんとおしゃべりしてるし、松枝さんはしっかりはしてるけど、ダンスも歌もそこまだし、3番目センタ−の柴田七海ちゃんは…」
「こんなのおかしい。先生にきいてみよう」
後日教室
幼いきい「…というわけなんです。」
「みんなそれぞれ、得意な分野はあるけれど、改善すべきとこだらけなんです。なのになんで私は前に立てないの?確かに私は、歌もダンスも才能がないけれど…」
先生「そうね。でもこうは考えられない?貴方は誰よりも多くの背中を見てきた。よい所、悪い所をたくさん、ね」
「でも、そんな貴方にしかできないことがあるの、それはね…」
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きい『そうだ、いつも注目されるのはセイラばっかで』
『私の輝く機会を、夢を、いつも奪っていく』
『セイラめ…』
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次の日
とある町の公園のドーム型遊具の中
幼いセイラ「ん?これはなに?」
幼いきい「えへへ、自分でステ−ジ作って見ました」
「セイラに似合いそうな小道具もつくってきたよ」
そういうとダンボ−ルで作ったギタ−やアンプを取り出しセットしだすきい
幼いきい「ダンボ−ルのアンプはここでェ…。セイラはこの位置!それどこの懐中電灯を付けると…」
懐中電灯の光がセイラのギタ−やセット内のビ−ズに反射して輝く
幼いきい「どどど、どうかな?」
幼いセイラ「すごい!!小さいけどホントのライブ会場みたいだ!」
幼いセイラ「?でもこれ一人用のステ−ジだよな」
「たしか一緒にアイドルになるって、きい言ってただるぉ?」
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きい『ち が う だ ろ −』
『お前がー。私のチャンスを奪ったンだろ−−』
『どうして、幼い私を苦しめる−−。セイラァ!!』
『いってやれ!!幼い私!!私の夢は!お前が奪ったってェェ!!』
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幼いきい「えへへ、そうだったね。私もセイラみたいなアイドルになれたらなって」
幼いセイラ「じゃあ…どうs…」
幼いきい「私ね、わかったんだ。才能無いこと」
「セイラみたいに歌もうまくないし、平山さんみたいにダンスも踊れないでもね」
「私、みんなのこと誰よりも知ってるよ?もちろんセイラも」
「だからね。私ね。そんなみんなの夢を叶えてあげたいサポ−トしたいっておもったんだ」
幼いセイラ「でも、それじゃあ、きいの夢は…」
幼い頃から一緒にみていた夢、でも彼女は諦めてしまったようなことを口にする
そんな幼馴染の言葉が胸に刺さり痛いセイラ
幼いきい「叶うよ?だって私の本当の夢は…、アイドルになくことじゃなくて」
「セイラと一緒に夢を見ることなんだよ?」
「だから、いっしょに見よう?これからも、ずっとまた、二人でいっしょに」
幼いセイラ「…きい」
「ありがとう」
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きい『思い…出した…。』
『私の夢は、ずっと、はじめからそこに…』