二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Prologue Part.1 ( No.1 )
日時: 2017/04/15 13:15
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: QxkFlg5H)

8:00

やっと開園した。どれ程待ったかと、巡人はため息をついて、人の流れに流れるように入園した。

今日は週末で快晴。雲が一切ない、綺麗な青空。

巡人じゅんとはあの有名な某夢の国……ディズニーランドに来ていた。もちろん、和斗かずとたくみあきら紅菜あかな蒼樹あおきもいる。ディクトもフレイもコールもネリアも一緒だ。

巡人「ここに来たのっていつぶりだろう?」

懐かしい物を見るように、巡人は辺りを見回す。アトラクションを目指して奥へと走って行く人達、それらを注意するキャスト。所々で見えるグリーティング……。

ディクト「巡人……巡人(・ω・)」

ディクトが自分の腕を引っ張っていた。物思いにふけっていたようだ。和斗達は自分を置いてさっさと先へ行ってしまったのか、ここにはいない。

後を追いかけようと歩いたその時、ある物が目に止まった。

エントランスの中央に、テレビとゲーム機らしき黒い物体。

ゆったりと腰をかけられそうなソファーに……傘ぐらいの長さの大きな鍵を飾ってある台座。

巡人「……」

ディクト「……」

何かを感じ取った1人と1匹は和斗達の事をそっちのけで、テレビに向かって行った。





その頃……

明「あ!シンデレラ城だ!」

フレイ「おおきいね(´ω`)」

コール「きれいだね(´ω`)」

和斗「明。はしゃぎ過ぎて迷子になるんじゃねーぞ」

紅菜「……(*゜▽゜*)」

ネリア「これがシンデレラ城ですか……。テレビで見た事ならありますが、実際に見るのは初めてです」

匠「……相変わらず、人が多い」

蒼樹「仕方ないよ。週末だもん(あれ?誰かいないような気がするけれど……)」




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Prologue Part.2 ( No.2 )
日時: 2017/04/15 13:19
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: QxkFlg5H)

巡人「すいません!これは何ですか?(・ω・)」

巡人は大きな鍵に近づくなり、すぐ近くにいたキャストのお兄さんに聞いた。

お兄さん「これですか?キーブレードの原寸大模型です」

巡人「やっぱり!(・∀・) キングダムチェーンですよね!」

お兄さん「よくご存知で」

巡人「触ってもいいですか?」

お兄さん「どうぞ(´ω`)」

お兄さんからお許しを貰って、巡人は台座に飾られていたキーブレードを手に取った。ズッシリとした重さが手に伝わる。これを持っているだけで、キーブレードの勇者になった気分だ。

テンションが上がり、キーブレードを構えたり、軽く振ったりしていたら、

お兄さん「あ、振り回すのは御遠慮ください。他のゲストの方に当たると危ないので」

巡人「あ、ごめんなさい(´・ω・`)」

お兄さんに注意されて、キーブレードを台座に戻した。そのタイミングで、ディクトは巡人に小声で話しかけた。

ディクト「これ、何だっけ?('ω')」

巡人「知らないの?キーブレードだよ。『キングダムハーツ』ってゲームに出て来る武器。俺がこの前やっていたのを見てただろ?ちなみに『キングダムチェーン』は主人公の初期装備武器」

ああ、あれか。と思い出した。確かに、ここに来る前日に巡人は『キングダムハーツ』と言うゲームを遊んでいた。厳密には『キングダムハーツ』をクリアして、『キングダムハーツⅡ』を遊んでいたが。

巡人「にしても、どうしてこれがここにあるんですか?」

お兄さん「昨日から始まっているのですが、特別企画として『キングダムハーツをクリアすれば豪華な景品が貰えるキャンペーン』をしています」

豪華な景品、と聞いた巡人は目を輝かせた。

お兄さん「昨日も何人か挑戦されましたが、時間の都合が付かなかったり、途中で詰んでクリアを断念されたりしました。今の所、クリアできた人は一人もいません」

巡人「おお……(・∀・)」

お兄さん「もし良かったらどうですか?」

巡人「俺が?」

お兄さん「あなたが」

巡人はお兄さんとテレビを交互に見て、考え込んだ。やってみたい気持ちはある。でも、これをやれば、この1日が確実に無駄になる。

そして何よりも、先に行ってしまった和斗達とは別に、単独行動すると言う事になる。もしもゲームをしている最中に見られたりしたら……。

だから、

巡人「すいません。一つ、聞きたい事があります」

慎重に、なおかつ、ハッキリと、

お兄さん「構いませんよ。何でしょうか?」

震える声で、

巡人「その、クリアしたら貰える豪華な景品とは何ですか……」

1番知りたかった事を問いかけた。お兄さんは笑顔で答えてくれた。台座に飾ってあるキーブレードを指さしで。

お兄さん「台座に飾ってあるキングダムチェーンの原寸大レプリカです。台座も差し上げます(^ω^)」

巡人「やります!(^ω^)」

ディクト「おいこら('ω')」

即答した巡人をディクトは召喚した杖で殴った。鈍い音がした。

巡人「痛いよ!何するの!」

ディクト「こっちが聞きたいよ!友達よりもゲームを優先するの!?有り得ないんだけど!」

巡人「キングダムハーツチェーンだよ!?レプリカだけど、立派なキングダムチェーンが貰えるんだよ!?」

ディクト「だからってこんな所まで来てゲームをする馬鹿がいるか!!それに、和斗達に見られたらどうするの!?はぐれた言い訳なんて出来ないよ!」

巡人「そうだけど……!」

やめさせようと説得するディクトと、何が何でもやりたい巡人。言い合いをしているが、残念ながらお兄さんにはディクトの姿が見えない。つまり、巡人が一人で騒いでいるようにしか見えなかったが、あえてその事は言わず、もう一つ補足してあげた。

お兄さん「ちなみにこのキングダムチェーンですが、キングダムハーツのイベントで使われた物と全く同じ物です。プレミア物ですよ(・ω<)」

ディクト「やろう。クリア出来れば損は一切無いよ(・ω・)」

巡人「だから最初からそう言ってるじゃん。もちろんやるよ。やりますよ(・ω・)」

さっきまで反対していたのに、プレミア物と聞いた瞬間、考えが変わった。

そして、キャストのお兄さんに促されて、巡人はソファーに腰掛けたのであった。





その頃……

紅菜「ビックサンダーマウンテンに乗りたい!」

和斗「でも紅菜ちゃん。並んでいる人が多いよ。1時間待ちだって……」

匠「ファストパスがある。取ってきてやるからパスポート全員分のパスポートをくれ」

明「ありがとう匠(´ω`)」

コール「おおきいやまだね(・ω・)」

フレイ「でもほのおがでてこないよ?(´・ω・`)」

和斗「ディズニーシーの方にある山だったら火山なんだけどなぁ……」

フレイ「そうなんだ……(´・ω・`)」

蒼樹「今度はディズニーシーにも行けたらいいね(そう言えば、巡人君とディクト君はどうしたんだろう?)」

ネリア「………」





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Prologue Part.3 ( No.3 )
日時: 2017/04/15 13:29
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: QxkFlg5H)

ゲームを起動して、タイトル画面になった。どうやらこのゲーム機はPS4みたいだ。1.5と2.5が一緒に入っているソフトであった。

お兄さんが巡人の方を向いて、説明を始めた。

お兄さん「ルールは簡単です。パークの閉園時間……22時までに、『キングダムハーツ FINAL MIX』をクリアしてください。難易度はスタンダードでお願いします」

巡人「なるほど(・ω・) あの、この場合の『クリア』って、エンディングに辿り着けば良いと言う解釈で大丈夫ですか?」

お兄さん「その通りです。閉園時間までに、エンディングに辿り着いてください」

巡人「エンディングに行ければ、どんな攻略方法を使っても大丈夫ですか?」

お兄さん「大丈夫です。目的は『閉園時間までにエンディングに辿り着く事』なので」

巡人「ど ん な ル ー ト で も ?」

お兄さん「どんなルートでも、どんな攻略方法でも構いません。閉園時間までに、エンディングを迎えて下さい」

巡人「分かりました」

お兄さん「それと、トイレ休憩はいつでも大丈夫です。また、疲れた時は無理をせず、自分の体調と相談してください」

巡人「分かりました(´ω`) 休憩は大切ですよね」

笑顔で答える巡人に、お兄さんは笑顔で返した。コントローラーを握り、「NEW GAME」を選ぶ。難易度はスタンダード……とい、ファイナルミックスモード。カメラはマニュアル。バイブレーションはオフにして……

巡人「行くぞ」

ディクト「行こう」





8:40

閉園まで、あと13時間20分。

夢の国での長い戦いが、ここに始まった。





その頃……

明「あっ!何かいる!!(・∀・)」

フレイ「ほんとだ!(゜д゜)」

コール「なんだろう!?(゜д゜)」

ネリア「これが、キャラクターグリーティングと言う物ですね。入口辺りでもありましたが、これは一体何なのですか?」

紅菜「簡単に言うと……」

明「こんにちは!一緒に写真撮ってくれても大丈夫かな?(・ω・)」

フレイ「こんにちは!(・ω・)」 コール「こんにちは!(・ω・)」

ネリア「……」

明「ありがとう!またね!(^ω^)ノシ」

フレイ「ばいばい!(^ω^)ノシ」 コール「ばいばい!(^ω^)ノシ」

ネリア「……大体、把握しました」

紅菜「うん……(^_^;)」

和斗「良かったな、明」

明「うん!(^ω^)」

匠「………」

蒼樹「……楽しそうだね。明君」

匠「そうだな」





To be continued...





【後書き】
大変お久しぶりです。覚えている方はいないと思いますが、エイヴと言います。よろしくお願いします。

今回は自分のオリキャラと、ゲームでの「キングダムハーツ」のクロスオーバーを書く事にしました。この作品の特性上、完結までに時間がかかりますが、続きを楽しみにお待ちください。

それでは(^∀^)ノ 感想をどうぞ('ω')