二次創作小説(映像)※倉庫ログ

ディープジャングル Part.1 ( No.19 )
日時: 2017/04/22 22:10
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: KG6j5ysh)

グミシップは前に進む。新しいワールドへ向かいに、ひたすら進む。

巡人「……」

ディクト「……」

二人は黙ったままだった。匠とネリアと話をしてからだ。「やるなら最後まで」と言う匠の言葉と、「最後まで巡人の事を見届ける」と言うネリアの約束が、二人の気を引き締めていたのだ。お兄さんはその様子をただ見ていた。匠とネリアが来た時もだ。

巡人「……」

ディクト「……」

お兄さん「……お兄さん」

巡人「……?」

ずっと黙ったままなので、見かねたお兄さんは巡人に話しかけた。

お兄さん「そんな恐い顔は駄目ですよ。グミシップは笑顔をエネルギーにして動かしているんですから」

巡人はハッとした。ディクトもだ。お兄さんは小さく笑った。つられて、二人も笑った。

巡人「ありがとうございます。そうですよね。ゲームは楽しまなくちゃ、意味が無いですよね」

ディクト「匠とネリアの約束も大事だけど、それ以上に大切な事があったね。忘れてた」

ディクトの言葉はお兄さんには届かない。ディクトの事が見えたり、会話できたり出来るのは巡人達だけなのだ。普通の人には見えないし、話す事もできない。でも、それでも良かった。

同時に、新しいワールドに着いた。会話イベントが流れる。グーフィーがここに王様がいるかと聞いた。ドナルドは、こんな何も無さそうな所に王様はどんな用があるのかと答えた。

その様子を、巡人とディクトはさっきの無表情ではなく、楽しそうに眺める。お兄さんのお陰だ。

探すだけ無駄だと断言したドナルドに、ソラが待ったをかけた。リクやカイリがここにいるかもしれないと言い出したのだ。二人を捜すから、ここに降ろしてくれとドナルドに頼む。しかしドナルドは王様捜しを優先にしたいからと断った。

ディクト「巡人……」

巡人「何?」

ソラ『俺は降りる!』

ドナルド『僕は降りない!』

ソラ『降りる!』

ドナルド『降りない!』

ソラ『降りるったら降りる!』

ディクト「トラヴァースタウンで、僕が言っていた事、覚えてる?」

巡人「覚えてる。『お互いの目的が一致しているだけ』、『こんなんで「仲間」なんて言っていたらボロが出る』って……」

ディクト「そう。それってね、今みたいな、ソラとドナルドの事を言うんだよ。自分で言っといてアレだけど、本当にこうなるなんて思わなかった……(´・ω・`)」

ソラが勝手に動かし、ドナルドが「やめろー!」と叫びながら、おぼつかない様子でワールドに突っ込んで行くグミシップを見ながら、ポツリと呟いた……。





ディープジャングル。ターザンをモチーフとした世界の冒険の始まりである……。





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ディープジャングル Part.2 ( No.20 )
日時: 2017/04/22 22:07
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: KG6j5ysh)

樹の上に立つ建物。そこに、ソラだけが落ちて来た。屋根を貫き、床にぶつかる。

ソラ『いてててて……』

頭を手で押さえて痛がるだけのソラに「痛いで済んで良かったね。キミが普通の人だったら間違いなく大ダメージだった」と現実的なツッコミを入れるディクトの声が聞こえたが、スルーした。

その後、ソラはドナルドとグーフィーの名前を呼んだが、二匹の返事は無い。代わりに、動物の前足が見えた。

ディクト「あっ」

ディクトが何かを察したような声をあげる。その通りの展開が起きた。トラなのか、ヒョウなのか分からない動物が襲いかかってきたのだ。ソラはとっさにキーブレードを構え、後ろに下がった。しかし、相手の引っ掻きをまともに喰らってしまい、壁に叩きつけられる。相手が一鳴きし、ソラが体勢を立て直した所で戦闘が始まった。

ディクト「これもレオンみたいなイベント戦なの?」

ディクトは聞いた。「そうだよ」と、短く答えた。

ディクト「どうする?」

巡人「そんなの決まってる。勝つさ」

ディクト「レオンの時みたいに(巡人「勝つよ!負けてたまるか!」

ディクトの言葉を巡人は遮り、動物に攻撃を仕掛ける。一撃を当てた所でダメージを受けたものの、ドッジロールで距離を取り、一瞬ジャンプからの空中コンボで3発とも決めた。動物は吹っ飛んだ。

ディクト「やるねぇ(・∀・)」

巡人「どうも」

その後、動物は飛びかかり、攻撃したが、ソラには当たらなかった。その隙を突いて一瞬ジャンプの空中コンボを決めようとしたが、ニ撃目で弾かれて、カウンター攻撃を受けてしまった。

ディクト「うおお……」

巡人「大丈夫。まだ大丈夫」

巡人はそれでも、動物に突っ込んで攻撃。そしてダメージを喰らう。また攻撃。ダメージを喰らう。また攻撃。ドッジロールで回避。

ディクト「……」

巡人「……」

動物の攻撃。相殺からの、空中コンボ3発。上手に決まった。

巡人「……」

ディクト「……」

一気に近づき、一撃を与える。その直後、動物が攻撃して来たが、間一髪、ソラのドッジロールで回避した。敵の体力は残り僅か。

巡人「勝てる!」

確信したように言う。その証明に、空中コンボ3発でトドメを刺そうとしたが、3発目を当て損ねてしまった。

巡人「(´・ω・`)」

ディクト「フッ……w」

ディクトが少し吹き出す。今度こそと、空中コンボでトドメを刺そうとするが、1発目を外し、ダメージを喰らった。

巡人「……(´;ω;`)」

ディクト「泣かないの巡人。決まらないからって泣いちゃダメ。勝てればいいんだよ勝てれば(^_^;)」

ディクトのフォローに、さらに泣きそうな顔をしながら、動物に突っ込んだ。それがいけなかった。ニ撃、ダメージを喰らったのだ。喰らってしまった。





負けイベントに入った……。

巡人「……っ。…………ぅっ」

ディクト「あーあ……」

レオンだけでなく、こんな動物にまで負けるなんて。

勝てると確信していた。確信、していたのに、負けた。

後ろを見ると、ギャラリーが「あーあ……」と言う落胆したような雰囲気と、「あとちょっとだったのに」と、惜しかったと言う雰囲気を感じた。巡人のゲームプレイの様子を、良い意味で見てくれているようで、ディクトは内心、安心した。

だが、振り返った理由はそこでは無い。

気配を探っていたからとっくに気付いていたのだが、巡人の後ろにキャラクターがいたのだ。正確には、ソラと動物が戦い始めた辺りから後ろにいた。王様のような姿をしたライオンだった。隣には悪そうな顔をした、悪人が着てそうな服を着たオオカミもいる。

ディクト「……」

巡人はまだ泣いている。よほど悔しかったのだろう。本気で泣いていた。お兄さんが後ろの二人に「慰めてあげて」とそっと声をかけた。肩を叩かれて、ようやく巡人も後ろの存在に気付いたが、特に驚くような声をあげず、二匹の優しさを、拒否する事なく受け入れた……。





ちなみにだが、巡人もディクトも、この時流れたイベントを見逃してしまった事を、ここに言っておこう。だが、1つイベントを見逃したくらい、どうって事は無い。





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ディープジャングル Part.3 ( No.21 )
日時: 2017/04/24 20:47
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: KG6j5ysh)

ライオンとオオカミが慰めてくれたお陰か、イベントが終わった時には巡人はすっかり泣き止み、落ち着いた。

巡人「ありがとうございました。それと、ごめんなさい。泣くならもっと別の所で泣きたかったです」

そうお礼を言うと、二匹は呆れていながらも、頭と肩を軽く叩いて、去って行った。

ディクト「良かったね、巡人。で、あの2匹は一体誰だったの?('ω')」

巡人「知らない('ω') でも、頭と肩をトントンされた時に『頑張れ』って言ってくれたような気がした。ここにおいては悪役がいても悪い事はしないし、話してみてもそこまで悪い感じは無いよ」

ディクト「そうだね。僕もそう思う」

巡人はコントローラーを握り、ゲームの続きをした。パーティー画面になっている。さしずめ、行動するキャラクターを入れ替える所だろう程度に、ディクトは察した。実際、その通りである。

「決定」ボタンを押した。ソラが行動出来るようになった所で、巡人はキャンプメニューを開く。「アイテム」を開き、ターザンにカーソルを合わせた。

ディクト「何してるの?」

ターザンのカーソルで○ボタンを押すと、ポーションを3つ持っていた。巡人は一番上のポーションを選び「バックヤードへ」を選んだ。この時点で、巡人が何をしているのか察した。

ディクト「……」

その後も、残り2つのポーションもバックヤードに入れて、アイテムメニューを閉じる。今度は装備メニューを開き、ターザンにカーソルを合わせたが、槍以外何も持っていなかったので、そのまま閉じた。アクセサリーも持って行くつもりだったのかこいつは、と思った。

ディクト「……」

巡人「そんな顔しないでよ。あくまでもアイテムをバックヤードへ入れてるだけだよ」

ディクト「バックヤードに入れたアイテムは、その後どうするの?」

巡人「(・ω・)」

何も言わず、とぼけた顔をしてソラを動かした。私物化するつもりだ。ディクトは確信した。

その後、巡人は落ちる事なくジャングルの奥地へフィールド移動。別の場所へフィールド移動し、さらに別の場所へフィールド移動。目の前に宝箱があったので開いたら、メガエーテルを手に入れた。

巡人「メガエーテル。パーティー全員分のMPゲージを三つ分回復する貴重アイテム」

ディクト「いい物拾ったね(´ω`)」

その後、目の前の穴には落ちず、側にあった段差を降りて、見えにくい場所にあったセーブポイントでセーブした。2時間46分だった。机の上の時計を見ると、11時36分だった。

その後、穴に落ちた。スライダーみたいな事をした。途中、障害物に1回だけ当たって、フィールド移動した。キャンプ場らしき場所に落ちた。巡人は素早くキャンプ場を探索する。スライドを5枚手に入れて、テントに入った。

巡人「本当は6枚あるはずなんだけどなぁ……(´・ω・`)」

ディクト「何かに使うの?」

巡人「使う。しかも全部揃わないと物語が進まない」

ディクト「外はパパッと探索したから、まだ見てない所もあるかもしれないよ」

巡人「残り1枚がテントの中にある可能性だってある」

イベントを見ながら、淡々と話し合い続けた。ジェーン、とターザンは呼ぶ。ジェーンと呼ばれた女性はターザンに気づき、返事をした。ソラに気づき、誰かと聞かれる。ソラは自己紹介しようとするが、ジェーンは『言葉が分かるのね』と言い始め、『ターザンの「家族」じゃないし……』と考え始めた。その末……

ジェーン『あなたもゴリラの調査に?』

と、嬉しそうに聞かれたので、

ディクト「No( 'ω')」

と1人は答え、

『それも違うようだ』

と、男の声が答えた。ドナルドとグーフィーを連れて。ソラ、ドナルド、グーフィーは再会を喜ぶが、ソラとドナルドが喜びながら顔を見合わせた瞬間、お互いにそっぽを向いてしまった。

ディクト「ああ、そう言えばこの二人はケンカ中だったね」

ディクトはあははと笑う。「おかしな奴らだ。ゴリラの捕獲に役立ちそうも無い」と言い残し、テントを出て行った男に、捕獲じゃなくて調査でしょ、とジェーンは叱った。同時に、この男はクレイトンと言う名前だと判明した。ゆっくりしていってとソラ達を歓迎するが、ソラとドナルドはそっぽを向いたままだった。

ソラは言う。

ソラ『言っておくけど、』

ソラ『俺は残るぞ』ドナルド『僕は残るぞ』

ソラ『え?』

ディクト「え?なんで?」

巡人が泣いていた時に流れていたイベントでドナルドも残ると言った理由が分かるのだが、巡人は泣いていたし、ディクトはそんな巡人を見ていたままだったので、その辺りのイベントは見ていない。当然、ディクトは疑問を声に出した。

しかし、グーフィーが疑問に答えてくれた。王様の手がかりとして、グミブロックと言う物をこの世界で手に入れたのだ。グミシップに使う素材らしい。それがあると言う事は、王様もここにいるかもしれない。それがハッキリするまではここに残ると、ドナルドは言った。

ディクト「なるほどね。ここでも『目的の一致』か……」

巡人「ディクトがそこまで言うって事は、『目的の一致』だけで一緒に行動するのは厄介って事なんだね」

ディクト「どちらかの目的を果たした時点で、どっちかがお荷物状態になるからね。用済みでサヨナラされる事だって考えられる」

巡人「ディクト……」

ドナルド『とりあえず、ね』

ソラ『ふーん。じゃ、それまでは一緒に行こう』

ソラ『とりあえず、ね!』

巡人「……」

プロテスグミを手に入れた。

パーティー画面になる。ソラ、ターザン、ドナルドとなっていたが、ドナルドを入れ替えてグーフィーにした。ソラ、ターザン、グーフィーのパーティーで攻略するつもりだ。

行動できるようになり、すぐ近くにあった宝箱を開けた。ミスリルのかけらがはいっていた。その後、テントの中でスライドを探すが、無い。ジェーンに話しかけたが、スライドは持っていないようだ。テントの外に行って探す事にした。クレイトンに話しかけるが、スライドを持っていない。もう少し探したら、黒板のすぐ横に、スライドを見つけた。

巡人「これで全部揃った。テントに戻ろう」

ディクト「青のトリニティはどうするの?」

巡人「放置で」

ディクト「ふーん……('ω')」

テントに戻り、映写機にスライドをセットする。1枚目に、お城みたいな写真が映った。ここで、ソラが黙り込む。グーフィーがどうしたと聞いた。何でも無いと言った。しかし、心の中では、何でか分からないが、この場所を知っているような気がすると言っていた。懐かしいとも。だが、島から出た事は無いのでそんな訳が無いかと判断した。

ディクト「心当たりがあるって事かな?でも、ソラもリクもカイリも、今まで島に暮らしていたからこのお城に行った思い出は無いだろうし……」

ディクトがブツブツと考え事を始めた所で2枚目。男性が女性にプロポーズをしている写真だった。3枚目。大人と子供が寄り添うような感じの写真だった。4枚目。ゴリラ。5枚目。船。6枚目。2人の男性が剣を持って戦っている様子の写真。以上。

イベントが入った。今のスライドを見てどうだったかと、ジェーンはターザンに聞いた。リクとカイリはどこにいると、ソラも聞く。ターザンはクビを横に振った。参ったな、とソラ。そうなると、残りは1ヶ所と声が聞こえた。クレイトンだ。彼はリクとカイリの姿は一度も見ていないと言う。ソラが来る前の時点でも。つまり、考えられるのはターザンが隠しているゴリラの巣しか無いと断言した。

ディクト「もしかして、このクレイトンって人、ゴリラの巣を見つけたいだけじゃないの?('ω') 色々言っているけれど、結局はゴリラの巣を見つけたいだけでしょ?('ω')」

いつの間にか考え事をやめたディクトがイベントを見て、呆れるように呟いた。

ジェーンはクレイトンに文句を言うが、彼はターザンに詰め寄り、ターザンの家……ゴリラの巣に案内するように言う。ターザンはソラを見る。そして、首を縦に振った。いいの?と、ジェーンは聞く。ターザンはカーチャックに会うと言った。クレイトン曰く、群れのボスの事だろうと考える。同行する事になった。

ディクト「いいのかなあ……?」

巡人「さあ?」

ジャングルは危険だからと、クレイトンは付け足した。不敵な笑みを浮かべて。

ディクト「あっ。これダメだ。絶対にダメなやつだ」

ディクトはクレイトンの笑みを見て、即答した。

これで行動できるようになる。巡人はテントから出た。その瞬間、戦闘になる。すかさずロックオンすると、この世界に来た時に戦った、あの動物がいた。

巡人「」

巡人は迷う事なく、そいつに突っ込み、ひたすら攻撃する。ダメージを喰らっても攻撃する。ファイアも使う。倒した。ターザンのレベルが上がった。

巡人「(´ω`)」

結構体力を削られてしまったので、テントに戻り、セーブポイントで回復した。パーティーをターザンからドナルドに変更して、テントを出る。青のトリニティマークに近づき、トリニティを発動した。宝箱が出て来た。中身は子犬だった。

ディクト「放置するんじゃなかったの?」

巡人「気が変わった。だけど放置しときゃ良かった(´・ω・`)」

次に、カバの沼と言う場所に移動する。沼にカバがいた。それを足場にして、沼を越えて行く。途中、浮かんだカバに乗り損ねて沼に落ちてしまうが、焦らずにすぐ近くの岸から上がり、木の足場に登った。宝箱があったので開ける。メガポーションを手に入れた。

巡人「メガポーション。パーティー全員の体力をポーションと同じ位分に回復する貴重アイテム」

ディクト「ボス戦に使えそうだね」

巡人「基本的にこう言うアイテムはソラに持たせて使った方がいい。まあ、宝箱を徹底的に開けるんだったら数がそこそこ集まるアイテムなんだけれど……」

そう言いながら、向こう岸へジャンプする。失敗して、沼に落ちてしまった。また木に上って飛ぶ。失敗。今度は木に登った後、カバの上に飛び、向こう岸に飛ぶ。失敗。また木に上り、向こう岸へジャンプ。失敗。今度こそと木に上り、カバへ飛び移り、向こう岸へ。成功。宝箱も回収。子犬だった。

巡人「アイテムが欲しいな……(´・ω・`)」

目の前の棒に掴まり、昇った。イベントに入った。大きなゴリラが2匹、ターザン達と向かい合っている。どちらかがカーチャックだろう。ターザンはカーチャックに話しかけた。ソラ達に家を見せたい。「あの場所」へ連れて行きたいと頼んだ。

ディクト「あの場所……?」

ターザンは、ソラ達は自分と同じだから、自分は彼らの力になりたい、と後押しするが、この会話はドナルドとグーフィーには分からないみたいだ。

ディクト「もしかして……ターザンは今、ゴリラ語で話しているの?('ω')」

巡人「そうだね('ω') ゴリラ語。確か、ターザンは小さい時からゴリラに育てられたらはずだから……」

ディクト「そうなの!?」

ディクトは驚いた。そもそも「ターザン」と言う作品を知らないのだ。当然と言える反応だった。

巡人「俺もよく知らないけれどね('ω')」

イベントは進む。結局、頼みは聞いて貰えなかったようだ。しかし、去り際に、上の方を見ていた。グーフィーが、何か気にしていたみたいだったと言う。ドナルドが、樹の上にある家を見ていたみたいだったと言った。

ディクト「そこに向かうんだね」

巡人「そう言う事」

ソラが行動できるようになり、チュートリアルで「ツタに飛びつく事ができる」と教えてくれた。しかし巡人はツタに飛びつかず、左にあったツルに飛びつき、上に向かった。

ディクト「ツタに飛びつかないの?」

巡人「飛びつかない。むしろ飛びついちゃいけない」

ディクト「どうして?('ω')」

巡人「えっと……最初に沼の方に行った時にさ、俺は沼の向こう側の方に行ったでしょ?」

ディクト「うん」

巡人「本当は沼のエリアに入った所の左側にツルがあって、そこに昇ってツタ沿いに飛び移ってイベントが起こる場所に行くのが普通なんだよ。でも俺はそうしなかった。ショートカットする為に向こう岸から行ったんだ」

ディクト「そう言う事か!じゃあ、あのままツタで飛び移っていたら……」

巡人「タイムロス。実質、沼の向こう岸から沼のエリア入り口まで戻る事になる」

ディクト「oh……」

そんな会話をしていたら、樹上じゅじょうの家に着いた。





next to Part.4

※2017年4月24日追記
時間の描写を修正しました。それに伴い、現実時間を見る描写を追加しました。

ディープジャングル Part.4 ( No.22 )
日時: 2017/04/24 20:53
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: KG6j5ysh)

家に着くとイベントに入った。小さいゴリラが地球儀で遊んでいる。それを、銃を構えて、狙おうとする男がいた。

ディクト「クレイトン……!こいつやっぱり……!」

分かりきっていた事だが、声に出さずにはいられなかった。ワンダーランド程に怒りを出している訳では無い辺り、冷静ではいるのだろうと、イベントを見ながら巡人は思った。

狙おうとした所で、ドナルドが駆け付け、声をあげる。思わぬ出来事にクレイトンは構えを崩し、関係無い場所に発砲された。暴発とは違うだろうが、このお陰で小さなゴリラの命を救えたのだから、それはそれで良い。だが、問題も起きた。カーチャックが現れてしまったのだ。当然、何があったか分かっているだろう。

何するんだ、とドナルドは怒鳴る。ターザンはカーチャックに弁解しようとするが、カーチャックは何も言わずに去ってしまった。

ディクト「あーあ。やっちゃったね」

ディクトは呆れたように呟いた。ドナルドも、小さなゴリラも寂しそうな顔をした。ゴリラが去る。ターザンはクレイトンを睨む。クレイトンは必死に言い訳をした。

クレイトン『ご、誤解しないでくれよ。俺はただ……そう。あのゴリラの足下にヘビがいたんだ。むしろ、あいつを助けてやったんだよ』

ディクト「ダウト」 巡人「ダウト」

二人は、同時に言う。ターザンが項垂れた所で、場面が変わる。イベントが終わり、行動できるようになった。端まで行き、落ちる。行った事の無い場所に着いた。倒したはずの、あの動物がいた。無言で巡人は倒す。HPが危なくなった。

巡人「」

ディクト「そんな恐い顔はやめようよ(´・ω・`) 笑顔笑顔(´ω`)」

巡人「」

ディクト「……ごめん」

キャンプ場のテントに戻って来た。事のあらましを聞いたのか、ジェーンは怒る。

クレイトン『だから誤解だよミスジェーン。ゴリラを狙った訳じゃなくて』

巡人「ダウト」 ディクト「ダウト」

ジェーンは二度とゴリラに近づくなと言い渡す。クレイトンは、たかがゴリラ1頭に大げさな、と言いかけて、

ソラ『(`・ω・´)』

ジェーン『(`・ω・´)』

ターザン『(`・ω・´)』

クレイトンは笑って誤魔化して、テントを出て行った。その後に悪態をつき始めたので、この人がどこまで悪役に尽くしているのか、とディクトは心の底から褒めたくなった。

しかし、展開と言う物は急に変わるものである。

ゴリラを必ず捕まえてやるとクレイトンが言った直後、ガサリ、と音がした。

ディクト「どうせまたあのトラかヒョウが近くにいるんでしょ?」

ディクトは分かりきったように言った。巡人は何も言わずに、ただイベントを見る。

クレイトンは警戒した。銃を構える。狙いを定めて、出て来たであろう物に、撃った。

当然、ソラ達も銃声に気づく。行動できるようになったので、巡人はセーブした。3時間1分だった。机の上の時計を見る。11時41分。このペースじゃ危ないかもしれない。閉園まで、残り10時間を切りそうだ。

イベントを飛ばせば、エンディングまでには漕ぎ着けるかもしれない。しかし、それをしてしまったら、それこそやっている事がRTAと同じになってしまう。ただ時間の速さを求めて作業するだけ。ゲームを楽しむと言う、本筋を無視する事になる。

巡人「それでも……」

イベントを飛ばそうか。そう考え始めた巡人に、

「巡人!」

と、匠とは違う、聞き覚えのある男の子の声がした。思わず、後ろを振り返った。





明がいた。





next to Part.5

※2017年4月24日追記
時間の描写を修正しました。それに伴い加筆・修筆をしました。

ディープジャングル Part.5 ( No.23 )
日時: 2017/04/22 22:20
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: KG6j5ysh)

巡人「明、どうして……」

巡人が言う間に、明もキャストの制止を振り切って巡人に近づく。デジャヴを感じたが、今は置いておく事に、

キャスト「お兄ちゃんごめんね。ここは入っちゃいけない場所なの」

明「あっ……(´゜д゜`)」

出来なかったので、

巡人「ごめんなさい。この子は自分の友達です。自分が保証するので、今は許してあげてください」

巡人は明の代わりに謝る。明も続いて、

明「ごめんなさい」

と謝り、ギャラリーの方へ戻ろうとしたので、巡人は明の肩を掴んでソファーに座らせた。キャストの人は、

キャスト「友達が良いよって言ってくれたから、大丈夫だよ」

と言ってくれたので、明は笑顔になった。前向きに対応してくれているので、巡人とディクトは内心助かった。

巡人はコントローラーを動かしながら明と話す。突然現れたハートレスと戦いながら。

巡人「どうしたのいきなり?」

明「巡人の事が気になっちゃって、来ちゃった。本当はすぐに行きたかったんだけれど、お腹が空いちゃって、お昼ご飯を食べていたんだ(^_^;)」

お昼ご飯、と聞いて、巡人は思い出した。これを始めてから、ご飯類を口にしていない。飲み物は飲んでいるが、お腹が空いていた。

明「だからこれ。時間があった時に食べて」

明は机の上にホットドッグとチュロスを置いた。思わぬ優しさに、巡人もポーズ画面を開いて手を止める。

巡人「ありがとう。明は優しいね」

明「お礼なら匠とネリアに言ってあげて。2人が『どうせ飲まず食わずでやるつもりだろうから、持って行ってやれ』って頼まれたから」

巡人「……」

ディクト「……」

巡人とディクトの目に、涙が浮かんだ。巡人はホットドッグを、ディクトはチュロスを手に取って食べる。美味しかった。

明「あ、匠とネリアがこう言ってたよ」

巡人「なんて?」

ディクト「どんな事?」




匠『金は後で俺に払え』

ネリア『タダで貰えるなんて思わないでください』





巡人「」

ディクト「」

ギャラリーから笑い声がした。

明「?(・ω・)」

明は何で後ろの人達が笑っているんだろうと、頭にクエスチョンマークを浮かべた。





next to Part.6

ディープジャングル Part.6 ( No.24 )
日時: 2017/04/24 20:56
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: KG6j5ysh)

気を取り直して、ゲームを再開する。もちろん、ホットドッグ代とチュロス代は後で払うつもりだ。明は「また来るね!」と言って、その場から去って行った。

巡人「……匠らしかったね」

ディクト「……ネリアはネリアだったよ」

レベルが上がって、最大APが2つ増えたので、【スライドダッシュ】を付けながら言葉を交わす。

ここからはハートレスに襲われているゴリラを助けなければいけない。まずはゴリラを1頭助けたので、お礼として「プロテスグミ」を貰った。次に竹やぶのハートレスを倒し、「ファイアグミ」を貰った。次にさっき落ちてきた場所……岸壁にいるハートレスを倒し、「エアロガグミ」を貰った。キャンプ場のテントに戻り、セーブポイントからグミシップに乗り、ワールドマップを開く。

ディクト「他のワールドに行くの?」

巡人「ショートカットするだけだよ。セーブポイント間でワープして、残りのハートレスを倒す」

ディクト「そんな事って出来るの?」

巡人「出来るようにした。覚えてる?最初この世界に来た時に、穴に入る所のセーブポイントでセーブしたのを」

ディクト「あ……!」

巡人は「上陸地点セレクト」から、「ジャングル:大穴」を選ぶ。そのまま穴には落ちずに、ジャングルの方へと向かう。そこにいたハートレスを倒し、「エアロガグミ」を貰った。アイテム画面を開き、ポーションを一つ使い、戦闘中でも使えるように持てるアイテム欄にポーションを全て取り出した。

ディクト「それ、ターザンから根こそぎ持って行ったポーションだよね('ω')」

巡人は何も言わず、青いトリニティマークを見つけ、トリニティを発動。宝箱が出て来た。サンダラグミを手に入れた。そのまま、樹上の家へと向かう。ハートレスがいた。数が多かったので、距離をとり【ブリザド】を乱発。ある程度片付いたので、物理攻撃で残りのハートレスを倒した。「シェルグミ」を貰った。

左側から落ちて、大穴に着く。セーブした。3時間8分だった。時計を見る。11時48分。大穴に落ちた。スライダーが始まったが、今度はノーダメージでエリア移動できた。キャンプ場に着き、現れたハートレスを無視してテントに入る。何も起きない。テントから出る。イベントが始まったが、短くてよく分からなかった。

巡人「……あれ?」

巡人は焦り始める。何かやり残した事があったか。心配になってきた。現れたハートレスを倒すが、何も起きない。祈るような気持ちで竹やぶへと向かった。イベントが始まった。ホッとした。

パイプがある。ソラが近づくと、別の方から何かが現れた。あの動物だ。巡人の顔つきが急に変わった。戦闘開始だ。

相手の行動パターンがあの時と違うが、スライドダッシュのお陰で戦えてる。相手の体力もかなり削った。

巡人「トドメ!【スライドダッシュ】!」

敵に狙いを定め、【スライドダッシュ】を繰り出す。当たった。

巡人「からの……3連続コンボォ!!(゜Д゜)」

キレイに決まった。レベルが上がり、ソラは【スラップショット】を覚えた。ギャラリーからも拍手が沸き起こる。巡人の屈辱は晴らされた。嬉しかった。ただただ、嬉しかった。

ディクト「良かったね」

ディクトは巡人にそう言ってあげた。巡人は笑顔で頷いた。





next to Part.7

※2017年4月24日追記
時間の描写を修正しました。

ディープジャングル Part.7 ( No.25 )
日時: 2017/04/24 21:00
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: KG6j5ysh)

イベントに入る。今度こそ、動物は倒れた。ホワイトファングを手に入れた。

場面は変わって、クレイトンに狙われていた小さなゴリラは逃げていた。ハートレスの合間をぬって、テントの中に入る。ジェーンに飛び付いたらしい。その後、彼女は何かに気づき、怯えている所でイベントが終わった。

行動できるようになった直後、ハートレスが現れる。しかし、スルーしてキャンプ場のテントに入った。ジェーンがいないと気付くソラ達。しかし、ターザンは何かに気付いていた。知らない匂いがすると言う。そして、ジェーンが危ないと。樹の上の方に、ジェーンの匂いがすると。急ぐ事にした。

セーブポイントの上に立ち、キャンプメニューを開く。装備画面を開き、さっき手に入れたホワイトファングを、スピルブレイヴと入れ替えた。

巡人「ホワイトファング。攻撃力、防御力、最大APが少しだけ上がるアクセサリー」

ディクト「最大HPが減っちゃうけれど、いいの?」

巡人「APの方が大事だから。でも、余った装備は他のキャラクターに付けるよ」

そう言って、ドナルドにはスピルブレイヴを、グーフィーにはプロテスネックレスを付けた。ターザンには何も付けなかった。

ディクト「何でターザンには何も付けないの?」

ディクトは聞いた。

巡人「ターザンは……と言うより、ここから先のワールドでも同じ事が言えるんだけど、この世界でしか仲間として行動できないんだよ。ワールドに見合った特別なキャラクターが仲間になるんだけれど、特別キャラは特定のワールドでしか一緒に行動できない。ましてや、他のワールドに連れて行くなんて事はもってのほか。だから、『貰える物は貰っておく』んだよ」

ディクト「なるほどねぇ……『貰える物は貰っておく』か……ふーん……('ω')」

さげすんだ目で、巡人を見た。その視線に耐えながら、ソラには新しく覚えたアビリティ【スラップショット】と、グーフィーには【グーフィーロケット】と【プライズアップ】を付けた。

巡人「スラップショット。前方の敵に素早い攻撃を繰り出し、時おりクリティカルヒットが発生するアビリティだって。どう?ディクト。使えると思わない?」

ディクト「……('ω')」

巡人「……そんな顔しないでよディクト……!(´゜ω゜`)」

頼む様に叫んでから、セーブポイントでセーブした。3時間14分だった。時計を見ると、11時54分。グミシップに乗り、セーブポイント間で大穴にワープした。そして、近くの洞窟に入ろうとしたが……

巡人「入れない……(´゜д゜`) 枝が邪魔してる……(´゜д゜`)」

ディクト「横着しようとするからバチが当たったんだよ('ω')」

巡人「(´・ω・`)」

仕方が無いので、スライダーでキャンプ場まで戻り、カバの沼からジャングルへ向かう事にした。だが、忘れてはいないだろうか?カバの沼のショートカットで、巡人が苦労した事を。言うまでも無く、

巡人「……(´;ω;`)」

ディクト「泣かないの巡人。泣くなら別の所で泣きたいって、王様ライオンと悪顔オオカミに言ってたでしょ?」

巡人「でも……だけど……!(´;ω;`)」

ディクト「全く……(-.-;)」

巡人は泣きそうな顔になりながらも、何度も何度もさっきと同じ事を繰り返した。ディクトは後ろを振り向く。誰もいなかった。

何度目かのチャレンジで、ようやく向こう岸に着いた時、巡人は難関を乗り越えたかのような顔をした……。





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※2017年4月24日追記
時間の描写を修正しました。

ディープジャングル Part.8 ( No.26 )
日時: 2017/04/24 21:02
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: KG6j5ysh)

目的地に着くと、イベントに入った。ジェーンがターザンの名前を叫ぶ。ジェーンとあのゴリラは枝に閉じ込められていた。黒い大きな実が怪しいと助言を受けた所で、戦闘開始。ハートレスに気にも止めず、黒い大きな実を破壊した。

再びイベント。ジェーンが言うには、あの時、クレイトンがテントの中に入って来たと言う。そこから先はよく覚えていないらしい。

ソラ『クレイトン!?』

ターザン『ターク にげてきた みんな つかまった』

ディクト「ターク?あの小さなゴリラの名前かな?」

巡人「分からない」

ゴリラを助けると言う事で、イベントは終了。大穴まで行き、セーブポイントでセーブした。3時間18分だった。時計を見ると、11時58分だった。

大穴に落ち、スライダー経由でキャンプ場に向かう。竹やぶ経由で岸壁に辿り着いた所でイベントが始まった。たくさんのゴリラ達の前に、ハートレスを携えたクレイトンがいた。見方を変えれば、クレイトンがハートレスを率いているようにも見えた。

何かの考えに辿り着いたのか、ディクトはボソボソと呟き始めた。

ディクト「ハートレスは闇から生まれて、心を狙う……待って。闇から生まれるって事は、ハートレスは闇に反応するのかもしれない。クレイトンの思惑は誰が見てもよこしまな……闇を抱えている考え方をしていたから……まさか!?」

巡人「その答えは後で!」

ディクトが自分の推理に結論が付いたのと、巡人に遮られたのが同時だった。いつの間にかイベントが終わり、クレイトンと戦っている。巡人は他のハートレスに気にも止めず、クレイトンを集中攻撃した。スラップショットのお陰で一撃目が素早い。あっという間にクレイトンを倒した……と思いきや、イベントに突入した。

ディクト「マジか……あっけ無かったね」

お互いに構えるが、クレイトンは銃を下ろした。その直後、大きな衝撃音からの、崖が崩れて景色が開く。ターザンは敵意むき出しで突撃するが、何かに吹き飛ばされた。

ディクト「!?」

ディクトの驚きをよそに、クレイトンは「何か」にまたがる。クレイトンは銃をリロードした。戦闘開始だ。

ディクト「今のは何!?クレイトン以外にも敵がいるの!?」

巡人「いる。でも……」

巡人は敵にロックオンして、

巡人「倒せば1体だろうと2体だろうと同じだ!!」

そう叫んで【ブリザド】を乱発した。そして攻撃。ソラのHPが危なくなったが、ターザンが回復してくれた。その後も敵に攻撃を当てて……「見えない敵」を視認した。

ディクト「カメレオンの……ハートレス」

巡人「『ステルススニーク』。滅多打ちにしちゃえば何て事は無いさ」

そう言いながら、言葉通りにひたすら攻撃する。途中、クレイトンの攻撃や、ステルススニークの目から光線が出て来たが、それでもゴリ押した。体力が危なくなるが、ターザンが回復してくれるし、自分でもポーションで回復する。ステルススニークが光線を出している時はこちらのダメージが通っていないように見えたが、光線を出し終わった所で攻撃したら、ダメージが通り、倒した。30経験値貰えた。

残りはクレイトンのみ。銃撃を喰らうと痛いが、それでもゴリ押せる。巡人はひたすら攻撃した。一方的だった。今度こそ、あっけなくクレイトンを倒した。ソラのレベルが2つ上がった。

イベントに入る。クレイトンがよろめくが、諦めてはいない。銃を構えて来た。しかし、後ろの様子がおかしい。クレイトンは後ろを見る。ステルススニークが震えていた。クレイトンが悲痛な叫びをあげながら、ステルススニークの下敷きとなった。これにはディクトも、

ディクト「うわぁ……」

と、何とも言えない表情で見る事しかできなかった。

ステルススニークが消滅する。癒しの力「ケアル」を手に入れた。

ディクト「ケアル……回復魔法だね!」

巡人「これである程度は楽に戦えるようにはなる。ただ……MPを1消費するから、MP枯渇に陥るけれどね」

ディクト「あー……(´・ω・`)」

そんな会話をしているうちにイベントは進んでいく。カーチャックが現れ、ソラを掴むと、崖の上に飛ばした。ドナルドもグーフィーもだ。滝のふもとが見える。ターザンの家らしい。巡人は近くにあった洞窟に入って行った。宝箱を回収していく。ミスリルのかけら、子犬、ミスリル、オリハルコン。貰える物を貰った巡人は、奥にみつけた洞窟に入って行った。





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※2017年4月24日追記
時間の描写を修正しました。

ディープジャングル Part.9 ( No.27 )
日時: 2017/04/24 21:06
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: KG6j5ysh)

洞窟の奥に、何かがあった。ターザンはソラには分からない言葉で話す。ここに、リクとカイリがいるんだと、ソラは思ったが、ターザンはソラを手で制した。

静かになる。耳をすますと、滝の音が聞こえた。ジェーンいわく、滝の音が反響しているらしい。ターザンが再び、あの言葉を言う。その後、

ターザン『ともだち いる ともだち あえる』

と言った。

ディクト「?('ω')」

ディクトは分からなかったみたいだが、ジェーンは分かったみたいだ。ターザンが言ってたよく分からない言葉は、「こころ」……「心」の事だった。心の中の友達。ジェーンはそう言う。

ソラ『なんだよ。そう言う事か……』

ディクト「ヽ(・ω・)/ズコー」

巡人「ディクトったらもうwww」

ともだち、こころ、同じ。クレイトン、こころ、なくした。こころない。ともだち、みえない。こころない。ひとりぼっち。

ターザンがそう言った後、ソラはドナルドに謝る。勝手言ってごめんな、と。ドナルドと謝る。悪かった、と。仲直りだ。グーフィーは、僕らは仲間だもんね!と、フォローを入れた。その言葉で、ディクトは首をかしげたが、巡人は何も言わなかった。今はまだ言わなくてもいいと、そう思った。

青い光にソラは近づく。蝶々が集まっていた。蝶々が飛んで行く。鍵穴があった。ソラはキーブレードで、鍵穴を閉じた。グミがポトリと落ちた。しかし、王様の物では無いらしい。小さなゴリラがドナルドにすり寄った。ジェーンが教えてあげる。

ジェーン『ドナルドの事が気に入ったみたいね、彼女』

ディクト「は?メスだったの?」

ディクトは目を点にした。

巡人「そうらしいよ」

巡人は首を縦に振った。ドナルドは首を横に振った。デイジーに叱られる!と。ディクトは呆然とした。ナビグミのかけらを手に入れた。

場面は変わって、どこか暗い場所になった。誰があの場所にハートレスを送ったと、男が聞く。女性が、クレイトン自身がハートレスを呼び寄せたと答えた。補足するなら、クレイトンの欲望は、ハートレスを引き寄せてしまったらしい。エサをやり過ぎたとも、付け加えた。

ディクト「やっぱり……!」

自力で答えに辿り着いたとはいえ、思わず叫んでしまった。

ディクト「クレイトンの闇の考え……欲望にハートレスが喰い付いて、あの世界に来てしまった。ハートレスを呼び出したクレイトン自身なら、多少の事ならハートレスを率いる事はできなくはない。そして最後は……自らの闇に押し潰されたんだね」

正解。と巡人は心の中で言った。イベントは進む。別の男が、最後の所だけだがディクトと同じ事を言った。そして別の男が、姿がハッキリと明かされると同時に、ハートレスはクレイトンのような脆い心の持ち主が扱えるシロモノでは無いと言った。

ディクト「誰?」

男はさらに続ける。問題はソラで、ついに鍵穴まで見つけたと言った。しかし、女性は焦らない。他の鍵穴を見つけるまで時間がかかるだろうと言った。さらに、ソラ達は自分達のもう一つの目的に気づいていないと、余裕そうであった。

別の女性が「プリンセスってやつかい」と言った。

ディクト「プリンセス?お姫様の事?」

巡人「まあそうだね。お姫様だよ」

ディクトの問いに、巡人は答えた。女性は、プリンセスは着実にこちらの手に集まりつつあると言った。そして、また1人と言ったと同時に現われたのは……

ディクト「アリス!?こんな所に、どうして……!?」

ワンダーランドで姿を消したアリスだった。

巡人「彼女もプリンセスとして、元の世界から拐われたって事だと思う。と言うか、彼女もプリンセスなんだけどね」

ディクト「そんな……。プリンセスって、お姫様でしょ?アリスにお姫様の要素なんて無いはずだけれど……」

ディクトの疑問は最もだ。アリスにはプリンセスの要素はどこにも無いが……。

巡人「そこはほら……納得して」

ディクト「(´・ω・`)」

こうして、イベントが終わった。場面は変わり、ソラ達の視点に戻った。そろそろ行くと、ソラは言った。ジェーンが、ソラ達の船はどこまでかと聞く。ソラは答えを濁した。当然である。何せソラ達の船、グミシップは……

ディクト「ジェーン達の言っている『船』とは違うからね。仕方ないね('ω')」

最後に、ターザンはソラと自分は友達と言ってくれた。ネイティブワークを手に入れた。チュートリアルが流れる。キーホルダーなのだが、実質新しい武器でもあった。赤のトリニティを覚えた。

ディクト「キーブレードって、そんな風になってるんだね……。キーホルダーを入れ替えると形が変わるんだ……」

ディクトは納得したように頷いた。その間にソラ達はグミシップに乗っていた。ソラいわく、さっき手に入れたグミブロックは他のとは違うらしい。何に使うのかと聞いて、ドナルドは考えた。そこで、グーフィーが、レオンなら知ってるかもしれないと助言する。ドナルドはそれに賛成し、トラヴァースタウンに戻る事になった。

巡人「これでこのワールドの攻略はおしまい。次はトラヴァースタウンに戻って、変わった形のグミ……ナビグミのかけらを何に使うのかを聞きに行く事になる」

ディクト「終わりが見えないんだけど」

ディクトはそう呟いた。

巡人「ここまで来てまだ前半辺りだからね。仕方ないね」

ディクト「エンディングまで行けるの?(´・ω・`)」

巡人「行けるかどうかじゃない。行ける所まで行くんだ」

ディクト「行ける所まで、か……」

ワールドマップでワンダーランドランドを選択して、そこまで進む。ワンダーランドに到着したら、今度はトラヴァースタウンを選択して、グミシップで進む。二度手間だ、とディクトは感じた。トラヴァースタウンに到着。アクセサリーショップで降りて、セーブした。3時間34分だった。





12:14

閉園まで、あと9時間46分。

行ける所まで行く。その言葉を心の中で繰り返し、繰り返し、黒猫は呟いた……。





その頃……

明「パレード、凄かったね(´ω`)」

フレイ「いろいろあったね(´ω`)」

コール「いろいろおどっていたよ(´ω`)」

明「巡人にも見せたかったよ……(´・ω・`)」

蒼樹「仕方ないよ。巡人君とディクト君はエントランスで頑張っているんだから。話を聞かせてあげたらどうかな?」

明「うん。そうする」

匠「崎本。ちゃんと俺達の伝言は伝えたか?」

明「うん。巡人とディクト、固まってた」

匠「だろうな」

ネリア「タダで貰えると思ったら大間違いです。払って貰う物は払って貰う。それぐらいの権利は私達にはあります」

和斗「ネリア……」

ネリア「文句ありますか?和斗さん」

和斗「いいえ。何でも無いです(´・ω・`)」

紅菜「ネリアちゃん。次はどこに行く?」

ネリア「そうですね……。色々と回って、パークも1周しましたし……」





to be continued...




ディープジャングル編、長かったです。時間との勝負になりつつもあります。

そして、遂に閲覧数が100を超えました。本当にありがとうございます。これからも、この作品の続きを楽しみに待っていてください。

それでは(^∀^)ノ 感想をどうぞ!

※2017年4月24日追記
時間の描写を修正しました。