二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Interval Part.8 トゥーンタウン ( No.41 )
日時: 2017/04/28 21:26
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: v2BiiJyf)

トゥーンタウンへ行きたいと、コールは言い出した。続いて、フレイも行きたいと言い出したので、じゃあ行こう、となった。

フレイ「たのしいね!」

コール「おもしろい!」

蒼樹「フレイ君、コール君!あんまり僕達から離れちゃダメだよ!」

蒼樹が注意する。2匹は蒼樹に飛び込んで、笑顔で蒼樹を引っ張って行った。和斗と明は苦笑いしながら、紅菜は楽しそうで良かったと思いながら、蒼樹達を追いかける。

そうして、しばらくこの辺りであちらこちらと時間を潰していると、匠とネリアがやって来た。ネリアの気配探知でここまで来たらしい。

明「あ!匠!巡人達はどうだったの?」

明が聞く。

匠「さっき話をした。最後までやると、本気で言っていた」

ネリア「ディクトさんも、最後まで巡人さんの傍にいると言いました」

二人はそれぞれ答えた。その後、巡人とディクトは何をしていたのか、淡々と説明する。全部聞き終えて、

和斗「そっか……。あの二人らしいな」

蒼樹「そうだね。巡人君とディクト君なら、きっと最後までやってくれるよ」

和斗と蒼樹は納得したように、そう言った。

匠「内村には、やるからには最後までやれと言ったからな」

匠は目を伏せながら言う。

ネリア「私もディクトさんに、最後まで巡人さんの事を見て上げて欲しいと言っておきました」

ネリアも、ディクトとのやり取りを思い出しながら、そう言った。明は何度も頷いていたが、何かを思い付いたように、全員に話した。

明「そうなんだ……ねえみんな」

紅菜「なに?」

フレイ「?(・ω・)」 コール「?(・ω・)」

明「巡人がどんな様子なのか、見に行ってもいい?」

匠は少し考える。そして、

匠「そろそろ何か食べないか?腹も空いているだろ。内村に会いに行くのはその後でも間に合う」

とだけ言い、食べ物を売っているお店へ向かって行った。ポカンとする明。明だけでは無い。和斗も蒼樹も、紅菜もフレイも、コールも、ネリアも、首をかしげた。

明は自分のお腹をさする。そう言えば、ここに来てからお昼ご飯を食べてない。

明「お腹空いた……」

匠が言った意味をやっと理解した明は、匠についていった。後から和斗達もお腹が空いた事に気付いて、明に続くように食べ物の店へと向かった。





ある程度お腹を落ち着かせた明。フレイとコールはご飯を食べ終わってすぐに蒼樹と紅菜を連れて遊びに行った。匠とネリアは明に500円ずつ渡す。

明「これは?」

匠「あの二人の事だ。どうせ飲まず食わずでやるつもりだろうから、何か食べ物でも買って、持って行ってやれ。お釣りはお前にやる」

ネリア「私達からの差し入れと言っておいてくださいね」

二人は笑顔を浮かべて、明にお使いを頼む。明は頷いて、

明「じゃあ、行ってくるね!」

と、椅子から立って、行こうとした。

匠「崎本」

匠は明の事を呼び止めた。明は止まり、こっちを向く。

匠「内村とディネクトに伝えてくれ」

ネリア「私からもお願いします」

明「……分かった。何て言えば良い?」

匠とネリアは目を閉じた。一呼吸して、目を開けて、





匠「金は後で俺に払え」

ネリア「タダで貰えるなんて思わないでください」





明「」

匠「頼んだ。行ってこい」

ネリア「行ってらっしゃい。お気をつけて」

明は複雑な表情を二人に見せ、トゥーンタウンの外へと向かって行った。途中で、屋台でチュロスを買う。先へ進むと、グリーティングしているキャラクターに遭遇する。明に近付いてくるが、「ごめんね。友達の所に行かなきゃいけないんだ。でも……」と言って、握手だけして、お礼を言って去った。

ワールドバザールに着き、数ある食べ物のお店の一軒に入り、ホットドッグを買った。ワールドバザールを抜け、エントランスに辿り着く。

同時に、これまたグリーティングしているキャラクター……悪そうな顔のオオカミと王様らしい服を着ているライオンとほぼゼロ距離で目が合い、明は驚いて声をあげた。何してるんだ?と仕草で聞かれるが、「この辺りにいる友達に会いに来たの」と言うと、何度も頷いた後に何故かそれぞれが片方ずつの手を掴まれて、ギャラリーがいる所まで一緒に歩く事になった。明は首をかしげたが、「まあいいか」と、成り行きに任せる事にした。

ぐるっと半周した辺りで、ここか?と仕草で聞かれる。ギャラリーが集まっている場所だった。その先に、あの二人がゲームをしているのが見える。明は頷いた。相手は、行って来い、とライオンは仕草をして、オオカミが明の背中を押した。

明「ありがとう。行ってくるよ!」

笑顔で手を振りながら、巡人のいる方へ向かった。相手も手を振ってくれた。明は前を向いて、ギャラリーの間に入る。少しもみくちゃにされたが、一番前まで着いた。買った食べ物を確認する。無事だった。深呼吸する。そして、

明「巡人!」

キャストの制止に気付かないまま振り切るように、巡人のもとへ駆け付けた。





ちなみに、差し入れしたホットドッグとチュロスは喜んでくれたが、匠とネリアの伝言を伝えると、巡人とディクトは固まった。後ろからドッと笑い声が聞こえる。二人が固まる気持ちは分かるが、どこに笑える要素があったのかまでは分からなかった……。





next to Part.9