二次創作小説(映像)※倉庫ログ

アグラバー Part.0 ( No.47 )
日時: 2017/04/30 22:21
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: xV3zxjLd)

ぐったりとした明達の所に、和斗が戻って来た。顔色も足取りも、スペースマウンテンから出たばかりよりは良くなっている。トイレへと駆け込んで行って、戻って来た時がこの様子と言う事は、つまりそう言う事なのだろう。

フレイ「かずと!」

フレイが飛び込んで来る。

和斗「お前は元気だな。あんな物に乗ったばかりだってのに……」

フレイ「たのしかったんだもん!」

コール「もういっかいのろうよ!」

コールも和斗に飛び込み、スペースマウンテンの入口を指す。和斗は反射的に、

和斗「やめよ?俺には耐えられない」

と、首を横に振り続けた。

ネリア「フレイさん、コールさん、今は休みましょう。私を含めて、皆さんは疲れているのです」

和斗に同意するように、ネリアは元気が無さそうに言った。

フレイ「(´・ω・`)」

コール「(´・ω・`)」

がっかりして、和斗から離れて紅菜にしがみついた。

フレイ「あかなは?」

コール「つかれていないの?」

紅菜「大丈夫。元気いっぱいだよ(´ω`)」

紅菜がそう言うと、二匹の顔が明るくなった。つぎはどこにいく?とせがむ。

蒼樹「こら。紅菜が困るでしょ?」

蒼樹が力ない声で二匹に言う。紅菜は「私の事は気にしなくて良いよ」と笑顔で答えると、こう提案した。

紅菜「じゃあ、みんなで巡人君とディクト君の所に行かない?」





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アグラバー Part.1 ( No.48 )
日時: 2017/04/30 22:23
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: xV3zxjLd)

まずはディープジャングルへワープドライブ。次に、下方向の未到達のワールドの間にあるワープホールへと向かった。ディクトはまだベソをかいているが、猫みたいに甘えていた。

ディクト「ぐすっ……にゃー(・ω・)」

巡人「よしよし……もう落ち着いた?」

ディクト「にゃー(・ω・)」

巡人「」

巡人はポーズメニューを開いて、ディクトを膝元からどかし、隣に置いた。

ディクト「酷いよ巡人!もうちょっといたって良いでしょ!(´;ω;`)」

巡人「乗っけるのって重いんだよ!それにもう充分だろ?」

ディクト「いやだいやだいやだ!巡人の膝が良いの!巡人の膝が良いの!」

ディクトが隣でジタバタと駄々をこねる。それを無視して、ゲームを再開した。

巡人「ほら着いたよ」

新しいワールドに着いたと教えた。駄々をこね、最後はイジケたディクトはそれを聞いて、すっかり立ち直った。

ディクト「ここは?」

巡人「アグラバー。アラジンをモチーフにした世界」

そう言いながら、巡人はアグラバーに降りた。

アグラバーに降りると、真っ先にイベントに入った。マレフィセントと、ヒョロ長い、一瞬で悪役と分かる男が映る。マレフィセントは「鍵穴は?」と男に聞いた。ハートレスに探らせている、と男は答えた。焦らなくても見つかる、とも。そして、「残る片方は」と言いかけた時、喋る赤い鳥がやって来た。男の事をジャファーと呼び、「ちっとも見つからない」と答えた。

ディクト「この鳥は何?」

巡人「イアーゴ。ジャファーのペットなのかな?」

巡人は首をかしげる。

一応言っておくと、巡人のディズニー知識は中途半端である。分かる所は分かるが、分からない所は分からない。このゲームは各ワールドごとのディズニー知識を持っていれば、より深く楽しむ事はできる。が、巡人が知っているのは、あくまでも「ゲームの攻略」だけ。だから巡人はイアーゴの名前は知っていても、イアーゴはどう言う存在なのかまでは詳しく分からなかった。

話を戻そう。イアーゴはジャスミンと言う人物を探していたみたいだ。ジャファーが言っていた、「残る片方」である探し物。ディクトは勘づいているみたいだ。何も言わなかったが。

マレフィセント曰く、住人は全て捕らえたらしい。しかし、ジャファーは「古い街だからネズミが隠れる穴も多い」と答えた。

続けて、ジャファーは「なぜジャスミン姫を?」とマレフィセントに問いかける。姫がいなくとも、鍵穴が見つかれば世界はこちらの物と言った。マレフィセントは答えた。

マレフィセント『最後の扉を開くには、プリンセスが必要なのだ。7人のプリンセスが……』

ディクト「プリンセス、か……。そんな事だろうと思ってたよ」

ディクトは舌打ちした。ジャファーは協力する事にした。ハートレスを呼び出し、ジャスミンを捜しに向かわせた。直後、闇の力に染まらないように気を付けろ、とマレフィセントが忠告した。でないと、いずれハートレスに呑み込まれる、とも。

ジャファー『このジャファーは、それほど愚か者ではない』

ディクト「笑いながら言うって事は、それ程、自信と余裕があるって事なんだろうね。見てて分かりやすいよ」

巡人「ディズニーの悪役って大抵そんな物だよ。立派に悪役として尽くしている。シンデレラとか、白雪姫とか見てみなよ。一番分かりやすいよ」

物陰から綺麗なエメラルド色の服を纏った女性がジャファーとマレフィセントの様子を窺い、隠れるシーンを見ながら、二人が言葉を交わした所でイベント終了。行動できるようになった瞬間、ハートレスが現れる。

巡人「戦闘開始。まずはここにいるハートレスを蹴散らしてからセーブする」

ディクト「了解。僕は見てるだけだけど('ω')」

言葉通り、ハートレスを蹴散らした後、視界に入った宝箱を回収した。メガポーションだった。使える。

次に物置部屋に入り、中にあったセーブポイントでセーブした。4時間5分だった。時計を見ると、12時45分だった。





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アグラバー Part.2 ( No.49 )
日時: 2017/04/30 22:25
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: xV3zxjLd)

ふと、トントン、と肩を叩かれた。巡人はディクトの方を向いたが、ディクトは、どうしたの?と言う風に首をかしげた。後ろを見る。ディープジャングルで動物に負けた時にガチ泣きして、慰めてくれたオオカミがいた。慣れたはずなのに、巡人は驚く。吹っ飛びはしなかった。大きな声は出たが、オオカミはさらに後ろを指さした。「お前の知り合いが来てる」って言っている様に感じた。なぜなら……

明「やっと気付いたよ……。ありがとう。オオカミさん」

和斗「どこまで進んだ?」

フレイ「じゅんと。ふれいだよ(・ω・)ノ」

コール「でぃくと。こーるだよ(・ω・)ノ」

蒼樹「紅菜が巡人君達の様子が見たいって言ったから、みんなで来たんだ」

紅菜「何度か声をかけても、気付いてくれなかったからどうしたのかなって思ったよ(´・ω・`)」

匠「……」

ネリア「……」

巡人「……」

ディクト「……」

巡人は何も言わず、ソファーから立ち上がる。一度、オオカミの方に笑顔を向け、そのままソファーをまたいで明達に近付く。ディクトも付いてきた。すぐ横にいるキャストの人に笑顔を向ける。その笑顔で察したキャストは、明達を巡人側へ通してあげた……。





巡人「まあ、疲れてこっちに来たって言うなら、ゆっくりしてってよ。でも、邪魔だけはしないでね」

改めて蒼樹から詳しい事情を聞いた巡人は、そう釘をさしておいた。広いソファーで助かった。全員ソファーに座る事ができたから。ただ、フレイとコールは明の腕の中に、ディクトは巡人の膝元に乗っかっているが。

ちなみに、テーブルにはポップコーンやら何やらと、食べ物が置いてある。紅菜や明が買って来てくれたのだ。「お金はいらないから、自由に食べて」と言ってくれた。匠とネリアが「俺(私)達が買って来た物は……分かってるな(ますね)?」と言った。もちろん、そのつもりだ。後で払う。

巡人「ディクト重い」

ディクト「仕方無いでしょ。せっかくの僕の座る場所が無くなっちゃったんだもん」

ネリア「スペースならまだあるではないですか」

巡人「ネリア。そう言ったってディクトはどかない。重い以外、何とも無いから」

ネリア「なら、良いのですが……」

ディクト「(´・ω・`)」

既に物置部屋から出て、奥の方に行き、ハートレスを倒しながら進み、最初のイベントで物陰に隠れていた女性……ジャスミンと出会った。このイベントを要約すると、ジャファーの事、ジャファーが探している鍵穴の事、逃げるジャスミンを助けてくれた彼……アラジンの事。

そこまで話した所で、ジャファーに見つかる。ソラはジャスミンに逃げろと促し、キーブレードを構えた。ネイティブワークだった。

ディクト「トラヴァースタウンでリクと再会した時のキーブレードは初期装備だったのに、今のイベントはちゃんと装備しているキーブレードに反映されてる……」

巡人「あの時のは仕様でそうなったんだと思う。リクがソラのキーブレードを持ってたでしょ?それの都合で、じゃないかな?」

ディクト「なるほど……」

明「何の話?」

巡人「後で話す。それか匠に聞いて」

匠「おい」

会話している間、イベントの方では、ジャファーがソラがキーブレード……鍵を持つ少年だと認識する。ハートレスを呼び出し、ジャファーはその場を去って行った。行動できるようになると同時に、巡人はその場のハートレスを倒す。ソラのレベルが上がり、新しいアビリティ【カウンター】を覚えた。

ハートレスを全て倒した後、巡人はメニューのアビリティの項目を選び、早速ソラに【カウンター】を付けた。同時に、APも使い切ってしまった。

フレイ「てきのこうげきをはじいてから、すばやくせっきんこうげきをくりだします……だって(・ω・)」

コール「ひっとすると、よりおおくのえむぴーがかいふくします……みたいだよ(・ω・)」

明「フレイ、コール。漢字とかカタカナとかアルファベットが書いてあるのに、よく読めたね(゜д゜)」

フレイ「えっへん(´ω`)」

コール「すごいでしょ(´ω`)」

誇らしそうにフレイとコールは胸を張るが、

ネリア「それで、書いてある言葉の意味は分かるのですか?」

フレイ「……(・ω・)」

コール「……(・ω・)」

和斗「分からないのかよ……」

読めるだけで、意味は分からなかったみたいだ。代わりに匠が、出来る限り分かりやすいように教えてあげる。その間にも、巡人はゲームを進めていった。

宝箱からメガポーションを手に入れ、仕掛けを動かし、大通りへ行き、アラジンの家に向かう。アラジンの家の中にあった宝箱が「チョキグミ」を手に入れ、動いているじゅうたんに挟まっている棚を動かす。じゅうたんはソラにお礼して、砂漠の方に向かって行った。

セーブポイント付近に宝箱を見つけたので、それも回収。ラストエリクサーを手に入れた。

巡人「ラストエリクサー。パーティー全員のHPとMPを全回復するとっておきアイテム。この段階で使うべきじゃない('ω')」

そう言い切って、セーブポイントに入って、セーブした。4時間9分だった。時計を見ると、12時49分だった。

蒼樹「もうすぐ午後になるね」

蒼樹が呟く。巡人は大通りに出て、ドッジロールを駆使して砂漠まで向かった。砂漠に来て、あのじゅうたんがソラの方にやって来ると言うイベントが起きる。巡人はじゅうたんの方に行かず、メニューを開いてアイテム、装備を素早く確認して、閉じてからじゅうたんの隣のセーブポイントでセーブした。4時間10分だった。時計を見る。12時50分。1分しか経ってない。

蒼樹「砂漠でセーブすれば良かったのに……」

と、誰もが思った事を蒼樹が代弁したが、巡人は、

巡人「細かい事はいいんだよ(´ω`)」

と言って、じゅうたんに乗ったのであった……。





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アグラバー Part.3 ( No.50 )
日時: 2017/04/30 22:27
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: xV3zxjLd)

場面が変わって、一人の男性と一匹の子猿が砂に飲み込まれようとしていた。このままでは彼らが危ない。そこへ、ソラがやって来て、ワンテンポ遅れて、砂の中からハートレスが現れた。戦闘開始だ。

ドッジロールで回避しながら、敵を攻撃する。途中、何度もダメージを喰らいHPが危なくなったが、ケアルで回復した。だが、倒しても倒してもハートレスは現れる。「リフレクトガードがあれば……」と巡人は苦い顔になるが、それでも、ある程度ハートレスを倒した所でイベントに入った。

ぐったりとする若者。ソラは彼に近付く。キリが無い。グーフィーは叫んだ。すると、若者が立ち上がる。何かを取り出し、それをこすった。

そして、こう叫ぶ。

若者『ジーニー。こいつらを追っ払え!』

物から青い煙が出てきて、青い肌をした男が現れた。彼がジーニーなのだろう。一つ目の願い、と言って、指を鳴らす。ハートレスはあっという間に消えてしまった。

紅菜「( ゜д゜)」

フレイ「( ゜д゜)」

コール「( ゜д゜)」

蒼樹「紅菜?どうしたの?」

ネリア「フレイさん?コールさん?」

明「ビックリしちゃったんだよ」

和斗「素直と言うか、何と言うか……」

横から何か聞こえるが、巡人とディクトはそっとしておいた。

砂漠に戻って来た。若者……アラジンがソラにお礼を言う。ソラは、何でアラジンはあそこにいたのかと問いかけた。砂漠の先の魔法の洞窟で、そこに眠る伝説の宝を探しに行ったらしい。

ディクト「トレジャーハンターかな?('ω')」

フレイ「『おたからをてにいれて、じぶんのものにする』んだね(´ω`)」

コール「そのあと、『おたからをうって、じぶんのさいふにいれる』んでしょ?(´ω`)」

ネリア「……」

紅菜「コール君……売っちゃったらダメなような気がするよ……(^_^;)」

コール「どうして?(´・ω・`)」

アラジンが探していたのは、何度もお世話になっている空飛ぶじゅうたん。そして、願いを言ってジーニーが叶えた、ランプ。アラジンがランプについて解説しようとした時、ジーニー……ランプの魔人がハイテンションかつ早口で解説し始めた。あまりに早すぎるので、

フレイ「( ゜д゜)」

コール「( ゜д゜)」

紅菜「?(´・ω・`)」

ネリア「………?」

一部がよく理解できないままだった。

匠「持ち主の願いは3つまで叶えられる。たが、さっき一度願ったので、今の時点で願いを叶えられるのはあと2回。これだけ分かっていれば問題無い」

匠の説明で、ようやく一部は理解できた。

ジーニーが早速アラジンに、次の願いは何かと急かす。アラジンは考え込み、大金持ちの王子にして欲しいと言った。

ディクト「よくあるお願いだね('ω') 地位に、お金……」

巡人「地位はともかく、お金は大事だからね。仕方ないね('ω')」

和斗「お金は強い。ハッキリ分かるんだな('ω')」

ジーニーはハイテンションのまま、スピーディーに願いを叶えようとする。ご一緒にドリンクはいかが?と聞かれるが、「いらない」と断られた。ディクトが小さく噴いた。フフッ、と笑ったのは和斗と明だ。ジーニーはがっかりした。

さらに、アラジンは願いを叶えるのは今すぐじゃなく、アグラバーに帰ってからと言った。ディクトは首をかしげた。グーフィーが、何で王子なの?と聞いた。

アラジン『アグラバーにいるジャスミンと、その……ちゃんと話がしたくてね。何たって、向こうはお姫様だから、今の僕じゃ、相手にして貰えないよ』

ドナルド『フーン……あれ?』

ディクト「アラジン……あれ?」

どうやらアラジンは単純ではなく、しっかり者であった。その部分に関して、ディクトは感心するが、ジャスミンと聞いて、何か忘れている様な気がした。ドナルドもだ。

だが、それはすぐに思い出した。ジャスミン?とグーフィーは呟く。その直後、ソラとディクトは思い出したように、同時に叫んだ。

ソラ『いけね。ジャスミンが大変なんだった!』

ディクト「思い出した!ジャスミンはジャファーに狙われてたんだ!」

アラジンは驚く。そして、ソラと共に行動する事になった……。





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アグラバー Part.4 ( No.51 )
日時: 2017/04/30 22:29
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: xV3zxjLd)

パーティー選択画面になる。ドナルド、グーフィーのどちらかをアラジンに入れ替える……と思いきや、巡人は何故かドナルドとグーフィーのまま、決定してパーティー画面を閉じた。

和斗「せっかくなんだから、アラジンを入れても良かったんじゃ?どうして何もしなかったんだ?」

和斗が聞くが、巡人は、

巡人「すぐに分かるよ」

と、即答した。ディクトは、まさか……と、嫌な予感がした。匠とネリアはよく分かっていない。紅菜もフレイもコールも首をかしげていた。当然だ。

予感が正しければ、巡人がやるであろう事を、ディクトを除けば、誰一人としていないのだから。

イベントでは、ジーニーが赤裸々に魔人としての宿命を話していた。願いを全て叶えたらランプの中に閉じ込められる。次に出れるのはいつになるか分からない……。

ここで、アラジンが提案した。自分の願いで、ジーニーを自由にできないか、と。ジーニーが「それ、本当?」と聞く。アラジンは、ジャスミンを助けてから、と約束した。

アグラバーに戻り、行動できるようになったと同時に戦闘。巡人はハートレスをスルーして、物置部屋に入る。キャンプメニューを開き、アイテム欄を見る。この時点でディクトは「やっぱり」とばかりに手で顔を覆った。

カーソルを「アラジン」に合わせる。アイテムを持っていた。この時点で、匠とネリアはこれから何をしようとするのか察して、若干引き顔になった。

アラジンが持っているアイテムを、全てバックヤードに移す。ポーションを4つ、エーテルを3つ。この時点で、和斗と明は巡人を白い目で見た。蒼樹はドン引き。紅菜とフレイとコールは悲しそうな顔で巡人を見つめた。

和斗「うわあ……」

明「それはダメだよ、巡人……」

蒼樹「巡人君……君のやっている事、何て言うか知ってる……?」

ネリア「『剥ぎ取り』……ですね。見損ないましたよ。巡人さん」

匠「……俺からは何も言わない」

紅菜「(´・ω・`)」

フレイ「(´・ω・`)」

コール「(´・ω・`)」

ディクト「やると思ってた……。ターザンの時もアイテムを剥ぎ取っていたよね……。やらないだろうって、ほんの少しだけ思った僕が馬鹿だったよ……」

巡人「……」

後ろからも冷たい視線が刺す。振り返ると、ジミニーがキノピオの目を塞いでいた。アラジンのアイテムを剥ぎ取りしている様子を見せないようにした為だろう。ファウルフェローは巡人を泥棒呼ばわりし、ギデオンもファウルフェローのマネをして巡人を泥棒呼ばわりした。フェローとギデオンには言われたくないと思ったが、ゼペットじいさんは「返してあげなさい」と促したのを見て、罪悪感が湧いてきた。しかし……

巡人「……ごめんなさい(´・ω・`)」

アラジンに剥ぎ取ったアイテムを返さなかった。罪悪感を背にして、そのままセーブ。4時間16分だった。時計を見る。12時56分。

巡人「ごめんなさい……!(´;ω;`)」

巡人はそう叫んで、物置部屋から出た。

なぜか、正面から大通りへ行けなくなっていたので、端にある木箱から登った。そこで、宝箱を見つけるが、ハートレスが現れているせいで取れない。仕方が無いのでハートレスを一掃して、宝箱を回収した。メガエーテルだった。

満足そうに、巡人は裏通りを経由して、大通り、そしてアラジンの家に行くと、イベントに入った。アラジンはジャファーの狙いをソラから聞く。ここで、ジーニーが鍵穴をどこかで聞いたと言い出した。ドナルドがどこなのかと聞く。200年ばかり前に聞いたので、うろ覚えみたいだ。とにかくジャファーを止めないと大変な事になる、とソラは言った。ここで行動できるようになったので、セーブポイントでパーティーを変更した。グーフィーとアラジンをチェンジだ。

和斗「やっと変えたな('ω')」

ぶっきらぼうに、和斗は言った。アイテム剥ぎ取りの事もあって、その目は冷たかった。

巡人はそれに耐えて、アラジンの家を出た。足場を乗り越え、もう一つの宝箱を回収。コテージを手に入れた。その後、道に迷った末、バザールへ辿り着き、毒を吐くキノコみたいなハートレスを倒すのに手こずった。その代わり、ソラのレベルは2つ上がり、ドナルドは【MPヘイスト】と言うアビリティを覚えた。巡人は早速メニューを開き、ドナルドにMPヘイストを付けた。

巡人「MPヘイスト。MPが回復するスピードが上がるアビリティ。かなり使える」

匠「敵に当てると魔力が回復するみたいだから、魔法を使える奴にはうってつけだな」

巡人「そうだね」

そして巡人はこのエリアの宝箱を回収した。サンダラグミとファイアリングを手に入れた。仕掛けを動かし、新たなエリアに行けるようになった。巡人はバザールを出て、仕掛けで開いた扉に向かった。宝箱も回収。メガエーテルだった。

王宮前。ジャファーとジャスミンが対峙している。メニューを開き、アイテムを確認。パーティー全員にアイテムを持たせて、二人に向かって飛び降りた。

「自分だけ良いアイテムを持つのですね」と、厳しい言葉が耳に入ってしまいながら。





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アグラバー Part.5 ( No.52 )
日時: 2017/04/30 22:33
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: xV3zxjLd)

イベントに入る。ジャファーが牽制した。その隙に、アラジンはジーニーに二つ目の願いとして、ジャスミンを助けるように頼んだ。ジーニーは簡単にジャスミンを助けた。

が、最後までうまく行かなかった。イアーゴがランプを奪ったせいで、願い事が無効にされてしまったのだ。ジーニーは謝り、ジャスミンを離す。彼女はそのままツボの中に落ちて入り、ツボはハートレスと化した。ジャファーは憎たらしい言葉で別れを告げ、消えた。戦闘開始だ。ツボのハートレスはいくつも集まり、ムカデみたいになった。

ディクト「このハートレスの名前は?」

巡人「『ポットセンティビート』。攻略法は叩くだけ!」

ディクト「ゴリ押し戦法ですね('ω')」

和斗「こう言うボスって叩けば倒せるんだから、間違ってはいないと思う('ω')」

明「僕もそう思う('ω')」

そこから先はひたすら叩いた。匠は呆れながら眺めて、ネリアは「もっと良い戦法があるはずなのでは?」と首をかしげ、蒼樹も同意するように頷いた。フレイとコールは応援する。紅菜も応援。

ある程度敵の体力が減った所で、

巡人「それじゃあ使うか」

と、「たたかう」のカーソルから「しょうかん」に選んだ。そして、

ソラ『勇気を!』

巡人「勇気を!シンバ!」

シンバを召喚した。ソラがキーブレードを振り回し、上に掲げる。

ディクト「おお!」

ディクトも思わず声をあげ、召喚シーンに釘付けになった。フレイは、

フレイ「かっこいい!」

と叫び、コールは、

コール「らいおんだ!」

とシンバを指さした。これでこの後、上手く決まれば良かったのだが……

シンバの技「プラウドロア」が敵に決まらない。ボスと他のハートレスからダメージを喰らい、死にかける。MPが尽きたので、ハイポーションで対処。召喚終了。

フレイ「(´・ω・`)」

コール「(´・ω・`)」

ディクト「(´・ω・`)」

巡人「そんな顔して見ないでよ!」

ボスを叩きながら、巡人は叫んだ。正面から攻撃。正面からファイアを連発。そして正面から攻撃。倒した。ソラは【テックアップ】を覚えた。

巡人「終わった……」

溜め息をつく。オーバーレイを手に入れた。

アラジンがジャスミンの名を叫ぶ。ジャファーの高笑いだけが聞こえるだけだった。アラジンの提案で、砂漠に急ぐ事に。

行動できるようになったので、現れたハートレスを無視して物置部屋へ直行。キャンプメニューを開き、「コンフィグ」から「オートロック」をオフにした。その後にセーブ。4時間30分だった。時計を見る。13時10分。午後になってしまった。

ディクト「何でオートロックを外したの?」

ディクトが聞いた。

巡人「次のボス戦で、オートロックが邪魔になるからだよ。どう言う事かはやりながら説明する」

ネリア「……オートロックを外さないと、何らかの弊害があるような場所に、敵の弱点があるのですか?」

巡人「そう言う認識で構わない」

物置部屋から出て、砂漠に行く。魔法のじゅうたんで飛んで行くと、アラジンと初めて出会った場所に着いた。前に進むと、突然砂から虎みたいな像が現れる。チュートリアル曰く、虎の像……タイガーヘッドは闇の力のせいでハートレスに操られているらしい。だから助けろと。

戦闘開始。巡人はタイガーヘッドの横から登ろうとするが、暴れるせいで落ちてしまう。隙を見て登り、ドッジロールで頭の上に登った。そのまま目に向かい、目をロックオン。スラップショットでダメージを与えていく。途中、振り落とされ、ハートレスが邪魔をし、体力が危なくなり、ドナルドとアラジンが倒れ、登ろうとしても登れなくて……

巡人「ああいう風にね、足場が悪い所に弱点があって、敵も登って来る訳だよ。オートロックって、近くの敵を仮ロックオンするシステムで、ああ言う場所でオートロックしちゃうと、関係無い所にキーブレードを振っちゃうんだ。だからこの戦いでオートロックを外して挑まないとキツイんだよ」

解説しながら、タイガーヘッドを撃破した。ソラのレベルが上がった。ただ、戦いがグダグダだったので……

フレイ「あぶなかったね(´・ω・`)」

コール「ひやひやしたよ(´・ω・`)」

ネリア「理由は分かりました。ただ、その戦いを見ながら解説されても、説得力が無いです」

ディクト「僕も同意見。色々言ってるけど、結局はゴリ押しするのに雑魚ハートレスが邪魔だったからって事だよね(´・ω・`)」

巡人「…………」

冷たい言葉を言われても、涙すら流れなかった。コンフィグでオートロックをオンに戻して、タイガーヘッドの中に入って行った。

タイガーヘッドの中は魔法の洞窟だったようだ。巡人は現れるハートレスを無視して、奈落に落ちて行く。水だったので、泳いで岸に上がり、宝箱を回収。サンダーリングを手に入れた。泳いで「沈黙の間」に移動。像があったので、触れるとどこかが開いた。エリア移動して「暗闇の間」へ向かう。セーブポイントを見つけたので、装備メニューを開き、さっき手に入れたオーバーレイの効果を確認した。

最大HPと最大MPが少しアップ。魔法と召喚の攻撃力が上がる。

巡人はここで特に何もせず、今度はアラジンの装備を見た。プロテスネックレスと、ファイアリングを付けていた。

巡人はアラジンが装備しているアクセサリーを、全て外した。

和斗「」

明「」

蒼樹「」

紅菜「(´・ω・`)」

フレイ「(´・ω・`)」

コール「(´・ω・`)」

ネリア「巡人さん……あなたって人は……」

匠「……………」

ディクト「……やりやがったよ、こいつ……」

その後、アビリティ画面でソラにテックアップを付け、メニューを閉じてセーブした。4時間39分だった。時計を見ると、13時19分だった。

その後、宝箱がある岸へジャンプ。回収。コテージを手に入れた。エリア移動して、「隠された部屋」に行く。怪しい柱を見つけた。遺跡上部へと繋がっているらしい。巡人がそれを壊すと、イベントに突入した。

どこか広い部屋。ジーニーとジャファー、そして倒れているジャスミンがいた。ジャファーは一つ目の願いとして、鍵穴を見つけさせる。ジーニーはしぶしぶ、鍵穴を見つけた。高笑いするジャファー。そこでイベントが終わった。

隠された部屋から出て、沈黙の間へ、階段を上り、広間へ移動した。宝物庫まで行き、回収できる宝箱を回収した。ガードアップ、ミスリルのかけら、子犬、そして……

巡人「今から面白い事をしてあげる」

と巡人は言い、金の山の上にある宝箱に向かってジャンプした。ソラは山の途中で引っかかり、空中浮遊してるみたいになった。ディクトや和斗、明なら笑ってくれると思ったが……

和斗「……」

明「……」

ディクト「……」

無反応。笑顔すら無かった。もう一度、空中浮遊する為の足場まで戻り、ジャンプ。空中浮遊する。フレイとコールと紅菜は「すごいね(´ω`)」と喜んでくれたが……

蒼樹「巡人君、真面目にやってよ。時間が無いんでしょ?」

ネリア「ふざけているのですか?」

和斗「ごめん。あんな物を見た後だから全然笑えない」

明「僕も」

ディクト「小ネタ程度には見れたよ。でも笑えない。面白くない」

匠「…………」

巡人「……………っ……ぅぅっ……」

巡人は再びガチ泣きし、仕掛けを動かして、空中浮遊した山に登り、宝箱を回収した。サンダガグミを手に入れた。

泣きながら、セーブポイントを見つけてセーブした。4時間43分。現実では13時23分であった……。





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アグラバー Part.6 ( No.53 )
日時: 2017/04/30 22:36
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: xV3zxjLd)

奥へ入るとイベントに突入。鍵穴を背にして、マレフィセントがジャファーに語りかけた。ソラの事を話しているみたいだ。ジャファーは、ソラは自分達の存在に気付いていると言った。さらに、ジャファーからリクの名前が出る。その後、

ジャファー『なぜあの少年に真実を教えないのだ?』

と、意味深な事を聞いた。

ディクト「真実……?」

巡人はまだ泣いている。この様子では答えられないだろう。後でちゃんと謝ろう。ディクトは心の中で、ごめんね巡人、と謝って、続きを見た。

ジャファー『そうすれば我らの計画も……』

と、ここへソラ達がやって来た。

ソラ『お前が、魔女マレフィセント?』

ソラはマレフィセントに問いかける。が、彼女は何も言わず、姿を消した。アラジンがジャスミンを返せと怒鳴る。もちろん、ジャファーは断った。彼女は扉を開く力を持つ7人のプリンセスの1人と、断言して。

ディクト「……」

フレイ「とびらって、どこのとびら?」

コール「わからないよ」

ドナルドとグーフィーが分からなさそうに呟く。ジャファーは、その扉の先を君達が見る事は無いと言い、ジーニーに2つ目の願いとして、ソラ達を叩きのめせと言った。

ネリア「……清々しいほどに、敵意を感じます」

匠「それが悪役って物だ。とことん悪に尽くす役目を持つから悪役……」

ネリア「なるほど……」

アラジンはやめてくれと頼む。ジーニーは謝り、「ランプを持っている人間がご主人様なんだ」と、本人も望んでいない戦いが始まった。

巡人は何も言わずジャファーをロックオンし、ジャファーに突っ込む。既に泣き止んでいた。ジャファーを攻撃。ひたすら攻撃。ファイアとブリザラを放つが、イマイチ。ジーニーが謝りながら攻撃するが、合図をくれるので簡単に避ける。ジャファーはワープをしてソラ達を翻弄するが、常にロックオンをして、どこに行くか見逃さなかった。

やがて、ジャファーを撃破。ソラのレベルが上がり、最大APが上がった。

ジャファーはうめきながら、黒く染まる。氷の力を手に入れ、ブリザドがブリザラにパワーアップした。

巡人はジャスミンの方へ向かう。着いたと同時に、ジャファーの声が聞こえた。その言葉は、彼にとって最後の願い。

ジャファー『わしをお前と同じ、無敵の魔人ジーニーにせよ!』

ジーニーは目を塞ぎながら、ジャファーに魔法をかけた。床が崩れる。魔人の力を得たジャファーは、崩れた床の下へ降りて行った。

ディクト「あーあ……」

ネリア「どうしようも無いですね……」

ディクトとネリアが、哀れみを込めて溜め息をつく。

巡人「自滅するまでが、悪役の宿命だからね。仕方無い」

ディクト「巡人……」

ジャスミンを調べながら、巡人はそう言った。彼女は気を失っているので、先にジャファーを追いかける事に。床下へと落ちて行った。イベントに入る。

床下の場所には、マグマを取り囲むように足場があった。辺りを見回すソラとアラジン。そこへ、マグマが噴き出す音と同時に、魔人と化したジャファーが現れた。そこへ、ランプを持ったイアーゴが飛んで来る。あのランプを奪うんだ。そう叫んだ。戦闘開始。イアーゴが持つランプをひたすら叩いて勝利。ソラのレベルが2つ上がった。ソラは【コンボプラス】を覚え、最大HPが上がった。

ソラはランプを掲げて、

ソラ『魔人ジャファー、ランプの中へ戻れ!』

と叫ぶ。ジャファーは抵抗しながらも、ランプの中へ吸い込まれてしまった。炎の力を手に入れ、ファイアは【ファイラ】にパワーアップした。さらに、アンセムレポート0も手に入れた。

ソラが戦っている様子を見ていたジャスミン。彼女の背後から、何かが襲いかかった。

じゅうたんで上まで戻ったソラ達。ジャスミンの姿が無い。アラジンは叫んだ。ソラは鍵穴の方へ向き、キーブレードを構える。鍵穴は閉ざされた。

同時に、地面が揺れ始める。逃げた方が良い。グーフィーは盾で頭を守りながら言った。アラジンはジャスミンと叫ぶが、ここが崩れるのは時間の問題だ。じゅうたんに乗って、逃げる事に。

ここでまさかの行動可能に、巡人は分かっていたが、ディクトは「え?」と目を点にし、フレイとコールは目を輝かせた。ダメージを負うものの、難なく脱出。場面が変わり、アラジンの家で、ソラ達から事情を聞いたのか、ジャスミンはこの世界にいないのか?と聞いた。そして、ソラと一緒に彼女を捜しに行こうと言い出す。だが、それは出来ない。ソラが謝りながら断ると、アラジンは落胆した。

フレイ「どうしてつれていけないの?(´・ω・`)」

コール「かわいそうだよ(´・ω・`)」

ディクト「お互いの世界は関わり合っちゃいけない決まりなんだよ。ソラ達は特別で、色んな世界に行けるけれど、アラジンはこの世界の住人。他の世界に連れて行っちゃうと、世界のバランスが崩れてしまう恐れがあるから、こればかりは……」

ディクトがそう説明する間に、ジーニーが最後の願いとして、ジャスミンを捜してくれと願えば良い、と提案する。アラジンは最後の願いを唱えた。

アラジン『ジーニーを自由の身にしてくれ』

フレイ「あらじん!(゜д゜)」

コール「どうして……!?」

フレイとコールは驚く。アラジンの願いで、ジーニーは自由の身となった。これで良い。どこへ行くのも、何をするのも自由。アラジンはそう言った。

ネリア「そう言えば、約束をしていましたね。ジャスミンさんを助けたら、彼を自由にすると」

思い出したように、ネリアは呟いた。その通りである。

アラジンは、だけど、と続けて、できればソラがジャスミンを探すのを手伝って欲しいと頼んだ。ジーニーは背を向け、悪いがもう誰の命令を聞くつもりも無いと断る。

フレイ「じーにー……(´・ω・`)」

コール「どうして……(´・ω・`)」

一瞬の沈黙。

ジーニー『だが……』

フレイ「?(´・ω・`)」

コール「?(´・ω・`)」

ジーニー『親友の頼みってやつはまだ聞いた事が無いから、試してみてもいいかもな』

フレイ「?(・ω・)」

コール「?(・ω・)」

ジーニーはアラジンに、俺達は親友かい?と問いかける。アラジンは目を見開く。任せとけよ、アル!ジーニーは笑顔で言った。アラジンも微笑んだ。フレイとコールも微笑んだ。





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アグラバー Part.7 ( No.54 )
日時: 2017/04/30 22:39
名前: エイヴ ◆.Z4zYzVCxs (ID: xV3zxjLd)

場面が変わり、頭が炎に包まれた男と、マレフィセントと、リクが映った。炎の男が、ジャファーは良い所まで行ったのに、と、彼の末路を惜しんだ。だが、マレフィセントはそんな彼をあっさりと見捨てたみたいだ。冷たいねえ、と男は言った。

リクは、計画通りプリンセスを連れて来ただけだ、と言った。どうやらジャファーを見捨てたのはマレフィセントではなく、ジャスミンを連れて来たリクだったみたいだ。マレフィセントは、ハートレスに取り込まれた者を救う術は無い、と言い切り、憎しみに身を焼かれた哀れなジャファーとまで言った。炎の男も、あいつがどうなろうと知った事じゃない、と切り捨てた。そして、話題を変えた。

明「うわあ……」

和斗「えげつねぇ……」

明と和斗が呟く。アレはもう見て貰えたかな?男は問いかけた。リクは何も言わない。マレフィセントは、約束したろう?と前置きし、自分達に協力すればリクの望みを叶えてやると言った。

ディクト「ダウト」 和斗「ダウト」 明「ダウト」

机に何かが映し出される。カイリ!リクは叫んだ。

マレフィセント『迎えに行っておやり。船は用意してある』

彼女がそう言うと、別の男が現れた。海賊みたいな服を着た男だ。

海賊の男『俺様の船は客船じゃないでな。乗り心地は保証しないぜ』

リク『どうして俺の為にそこまで……。何が狙いだ?』

マレフィセント『狙い?そんな物……。私はね、お前の事を我が子ように思っているのさ』

マレフィセントがそう言って、リクの顔に触れた。同時に、

ディクト「ダウト!」

和斗「絶対に違う!良く分からないけど、絶対にそんな理由じゃない!」

明「リク逃げて!早く逃げて!」

フレイ「りく……!(´゜д゜`)」 コール「りく……!(´゜д゜`)」

一部の人達が口々に叫んだ。リクはマレフィセントの手をはねのけ、信じられないな、と一瞥する。マレフィセントは、信じなくても良い。でも約束を果たした、とだけ答え、リクは何も言わず、マレフィセントから背を向け、歩いて行った。マレフィセントはその様子を眺めるだけで、イベントは終了。場面はアグラバーに戻り、ジーニーが召喚出来るようになった。

さらに、アラジンからソラの新たな武器【デザイアーランプ】を貰った。緑のトリニティも覚えた。

必ずジャスミンを見つけてくれ。アラジンは頼む様に言う。

巡人「これでアグラバーはおしまい。どうだった?」

装備メニューを開き、色々と弄りながら巡人は聞いた。

フレイ「おもしろかった(´ω`)」

コール「これからどうなるの?」

最初にフレイとコール。巡人はコールに、それはお楽しみだよ、と答えた。

和斗「良く分からないけど、リクはこれから可哀想な目に遭うのだけは予想がついた」

次に和斗。巡人は笑顔を浮かべた。

明「面白かったけど、アラジンの……」

と言った所で巡人の顔が暗くなる。明は察して「ごめん」と言い、その先を言うのをやめた。

蒼樹「見てるだけでも楽しかったよ。でも……」

と言った所で巡人の顔がまた暗くなる。蒼樹は「やっぱり何でもない。頑張ってね」と誤魔化した。巡人の顔が明るくなった。

紅菜「頑張って巡人君。巡人君なら絶対に最後まで出来るよ」

紅菜は心からの笑顔でエールを送った。巡人はしっかりと頷いた。

匠「………」

匠は何も言わなかった。でも、言いたい事は何となく分かった。

ネリア「アイテムと装備を剥ぎ取るのはどうかと思いましたが、攻略の為なら仕方が無いと妥協する事にしました」

巡人「ありがとうネリア。妥協して」

明や蒼樹があえて言わなかった事を口にするネリア。巡人は苦笑いした。ソラの装備をデザイアーランプにして、メニューを閉じてセーブした。4時間59分だった。時計を見ると、13時39分だった。

和斗は立ち上がった。匠も立ち上がる。

和斗「じゃあ、俺達はもう行くから。来れたらまた来る。頑張れよ」

匠「また後で」

続いて、蒼樹と紅菜が立った。

紅菜「またね」

蒼樹「もう行くね」

ネリアは紅菜について行った。明とフレイとコールは互いに見合い、そして立ち上がった。

明「残っても良いかな、て思ったけど、やっぱり行くよ。頑張ってね」

フレイ「ばいばいじゅんと(・ω・)ノ」

コール「ばいばいでぃくと(・ω・)ノ」

それぞれ、巡人とディクトと元から去って行った。

残ったのは、巡人とディクトだけ。二人っきりだ。

巡人「……また、二人っきりになっちゃったね」

巡人が呟いた。

ディクト「そうだね」

ディクトは静かに答える。その後、それと……と、言葉を続けた。

巡人「何?」

ディクト「さっきはごめん。笑えない、面白くない、なんて冷たく言って」

巡人「気にしてないよ。色々と言われて泣きはしたけれど」

ディクト「………」

巡人はディクトの肩を軽く叩く。

巡人「二人で旅の続きだ。アグラバーは攻略した。次のワールドに行こう」

ディクトは頷いた。もう一度セーブした。5時間1分だった。

巡人は次のワールドへ向け、グミシップに乗った。





13:41

閉園まで、あと8時間59分。

色々とハプニングはあった物の、それもまた良いのかもしれないと思いながら、ポップコーンを頬張った……。





to be continued...





ボスはメッタ打ちにすれば倒せる。常々考えてしまいます。

それでは(^∀^)ノ 感想をどうぞ!