二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第20話 雷切 ( No.25 )
- 日時: 2017/10/04 20:10
- 名前: kuzan (ID: XpbUQDzA)
アサシンは唖然としていた。自分の完璧なる不意打ちと全力の宝具、『妄想電身』はバーサーカーによって撃ち落とされた。
「…いや違う…!撃ち落とされたなんてモンじゃあねェ。
オレの『妄想電身』は…【切断された】…!」
そういった次の瞬間、バーサーカーが立っている場所から後ろで爆発音が聞こえた。
真っ二つに切断された電撃は後ろの気にそれぞれ別の方向に当たったのだ。
そして煙がバーサーカーやミヤ、そしてアサシンの方を覆った。その中でバーサーカーは不気味な笑みを作った。
その手には炎が付与された刀が握られていた。
そして炎を消す。そう、彼女は【宝具を以て宝具を斬った】のだ。
「…あぁ、アサシン。
ふふ、そんなもので私達を倒せるとでも思ったのですか?
…甘いですよ、アサシン。」
不気味な笑みを浮かべたままクスクスと笑う。そしてバーサーカーは続ける。
「あなたは、千鳥という刀をご存じですか?もしくは雷切、という刀を。」
アサシンは眉にシワを作り
「あァ?しるわけがねェだろ。
ンだよそれ。」
と悪態を吐く。そしてバーサーカーはそれうよそくしていたように頷き
「日本には立花道雪という武将がいました。彼には一つ、有名な逸話があります。
彼の故郷の藤北で昼寝をしていたところ、夕立で雨が振り出し、大樹の下で雨宿りしていた時、雷が鳴り、稲妻が襲ってきたところを立花道雪は愛刀である千鳥を振りかざして稲妻を一刀両断したと言います。
そしてこの事で千鳥はこれ以降雷切と呼ばれるようになりました。
私が何が言いたいかわかります?」
「…なるほど、テメェはその逸話を元にし、通常の刀では対抗できねェからテメェの宝具をもって切り伏せたわけだなァ…?」
アサシンは忌々しそうに顔を歪め、手に短刀を持つ。
そして戦闘態勢に2人は入る。
「…ご名答。さて、ここからは実力勝負と参りましょう。」
バーサーカーは刀を構え直す。
笑みもさらに深くし、アサシンを見据えた。