二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第21話 氷結使い ( No.27 )
- 日時: 2017/10/11 10:39
- 名前: kuzan (ID: C9n6E2JV)
ミヤはアサシンとバーサーカーの戦闘が始まったあと、教会の裏口に潜入することに成功した。
もちろん、アサシンは彼女に気がついていたが、油断を見せればバーサーカーに切り伏せられるため、仕方がなく見逃した。
-数分前-
『…仮のマスター、私の作戦を話しておきましょう。おそらくアサシンは待ち伏せをしています。それも一撃で仕留めるために強力な宝具を以てです。
それを私の宝具で相殺します。その時までは私の後ろに。
その後は、戦闘が始まり次第貴方は教会裏手に回ってください。なればアサシンのマスターに出会えます。これらの情報はすべてマスターの提供下にあります。それ故に、情報の正しさについては信頼できるでしょう。』
バーサーカーはいつもの不気味な笑みを浮かべながらミヤにそう言っていた。
そしてミヤは少し顔を顰めて
『あんた本当にバーサーカー?
その洞察力と考察力、普通のバーサーカーじゃできないわよ。
…ああそうか、あんたはちょっと特殊だったわね…。』
と溜息をつきながら言った。
-現在-
「…アリベータ家7代目当主、ミヤ・アリベータがここに推参したわ!
新杯教会のマスター、ここで勝負しなさい!」
すぅ、と1度息を大きく吸うと声を張り上げてどこかにいるであろう敵に怒鳴るように言う。
そしてその音が収まると同時にこつ、こつと静かな音が響く。
どうやらこの裏口は地下にあるらしい。
なのでミヤの正面には階段があり、その階段から修道服姿の女が現れた。
「グランディス家9代目当主、フィマ・グランディス。お誘いを受けてこちらに推参しました。
私がアサシンのマスターです、魔術協会のネズミさん。」
ふわり、とした笑みをミヤに向ける。
それはれっきとした敵意である。
それに対しミヤは口元を釣り上げて苛立ちを含めた笑みを浮かべる。
「へぇ、言うじゃない新杯教会の犬。
どうせあんたがアサシンを選んだ理由は私達派遣者を始末する為でしょうに。
ならあんたは犬よ。」
ビシッ、と指を指すとフィマから笑顔が消える。そして手をミヤの方に向ける。
「ネズミより犬の方が強いのはご存知?
なら、どちらが強いかなんて一目瞭然でしょう?
Freeze(凍れ)!」
そう呟けば彼女の手から冷気が放出される。それをミヤは強化魔術で足を強化し、一時的に身体を避け、躱す。そしてフィマに向かって
「はっ、私がネズミィ?違うわよ、私は犬の縄を引く飼い主、あんた達なんて魔術協会からすればゴミ同然なのよ!
Flames(火炎)!」
次にミヤは至近距離で灼熱の炎をフィマに向かって放出する。防げない一撃だと思われたが…
「…Freezing Figure(氷像よ)」
その一撃は即座に作成された氷像によって防がれた。フィマは氷像を作成した後、後ろに下がる。
そして後ろに下がり、地面に手をつき、
「Freezing Lance(氷結の槍)!」
と呟けば地面から氷の槍が放出される。
それは数多く、ミヤも強化した足で氷を蹴り折るが、破片が散らばり、その足に突き刺さる。
「くっ…!
なんてめちゃくちゃな奴なの…!?魔術回路何本使ってるのよ…!」
と言いながらフィマを睨みつける。
フィマも少し魔力を使いすぎたようで少し後ろに下がれば隠されていたレイピアを手に取る。
「…ふ、ここからは実力勝負よ、礼装、不壊のレイピア…このレイピアは同じ魔力をぶつけない限り壊れることは無い…何故ならば多くの魔力がこのレイピアには込められている。さらに…Freezing!」
そう呟けば刃に氷を纏わせた。
ミヤは忌々しそうに見つめると
「…いいわ、来なさい、犬。ここからが本番よ。魔術協会の力を見せてあげるわ。」
立ち上がり、指を自分の方にクイ、クイと挑発するように曲げる。
そして両名はそれぞれの攻撃手段を構えた。