二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- 第24話 作戦準備 ( No.30 )
- 日時: 2017/10/25 14:11
- 名前: kuzan (ID: xZ7jEDGP)
バーサーカーとアサシンはひとりの老人の乱入によって対峙をやめていた。
互いに老人越しに睨み合っているだけだ。
もちろん彼らに老人は攻撃できない。
それは聖杯が召喚したエクストラクラス、ルーラーだということがわかっているからだ。
ルーラーは2つずつ各陣営に使える令呪を持っている。それに攻撃しても特に意味が無いからだ。
「まさか、ルーラーが出てくるとはなァ。驚いたぜ、俺ァ。
何のようだ、テメェの出る枠はねェぜ、裁定者ァ!!」
アサシンが声を荒らげる。
それに対しバーサーカーは冷静にいつもの笑みを浮かべ
「ルーラー、と言いましたね。
薄々と感じていましたがやはりこの聖杯戦争は何かがおかしい、ということですね。」
「その通りだとも、狂戦士。
何がおかしいのかは私にも分からん。
しかし、やはり私が召喚されたということはこの聖杯戦争、世界に何らかの異常をを起こす可能性があるのだろう。」
と顔を少し顰めながらルーラーは答える。
「…失礼、名乗るのが遅くなった。
私はミラのニコラオス。聖人、と讃えられておるが私はただのニコラオスだ。
しかし、ルーラーとして呼ばれたのであればしっかりとその役目を果たそう。」
「…ミラのニコラオス…だとォ…!?
聖ニコラオスか…!!」
「様々な種類の聖人として讃えられている人物。
一説ではサンタクロースの起源となった人でもある…
しかし最も有名な逸話は一つ…」
「三人の無実のヤツが処刑されそうになっていた時、彼奴はその場に割って入り、無実ということを証明した…。
畜生、なんてヤローが召喚されてンだ…!?」
と、アサシンが呟くとアサシンはマスターに念話を飛ばす。
『…マスター、ルーラーが召喚された。オレらの戦いも彼奴のせいで止まってしまった。
恐らくルーラーは納めた後にそちらにも抑えに行くだろう。その前に辞めとけ。そしてシスのヤツにこのことを報告しておけ。』
『分かったわ。でもバーサーカーは見張っておいて。彼女は危険よ。』
『分かってらァ。
この戦いで身にしみてわかったぜ。奴は戦いなれしてやがる…
奴は見てお…
…ッ…!?』
アサシンがバーサーカーの方を見るとバーサーカーはその場にいなかった。
突然どこかに行ってしまったのだ。
『アサシン…?どうしたのアサシン。』
『悪ィ、奴さんを、逃がしちまったようだ…オレが念話に集中してる隙に…!』
『何ですって…!?』
そう、バーサーカーは既に撤退していたのだ。
バーサーカーは同じタイミングで念話をマスターから受け取っており、その指示で撤退を始めた。
「…と、今日で集まった情報がこちらになります、ヒャッチ様。」
そして森の麓でマスター、ヒャッチと落ち合っていたのだ。
「そうか。
念話でも言ったようにアサシン以外の残っている陣営で新杯教会を叩く事になっている。
そして聖堂教会の監督役が派遣されることになった。令呪のある、な。
そして聖杯戦争をやり直す。そして聖杯は俺が回収する。絶対にだ。」
「…そうですか。」
そういったバーサーカーの右手には刀が握られていた。
そして彼女は不敵な笑みを浮かべていた。
「ではそろそろ、私のもう一つの宝具の使い所、ですね。」
と、呟いて。