二次創作小説(映像)※倉庫ログ

Re: Pocket Monster -Legend- ( No.2 )
日時: 2018/03/18 08:24
名前: 田中 ◆15lIZBDwz6 (ID: yU3pc2AF)
参照: Episode1

——マサラタウン。
町一番の腕の立つトレーナーとして町民から慕われている少年レッドは、東の森へと足を運んでいた。

少年「ねぇレッド兄ちゃん! この辺にいっぱいポケモンいるよ!」

レッド「この森の野生ポケモンは基本穏やかだからな。人間が来ても逃げたりしないんだ」

少女「へえー。近付いても怒らない?」

レッド「敵意がないとわかれば襲われたりはしないよ。触ってみるか?」

少年「いいのっ!?」

レッド「あぁ。ただし強く叩いたり引っ張ったりはダメだからな」

少女「やったー!」

二人の小さな子供を連れ森を歩くレッドは無邪気な笑顔で野生のポケモンと戯れる子供を見て微笑む。

少年「この子名前なんて言うの!」

レッド「その子はポッポだよ。飛行タイプ、ノーマルタイプのポケモン」

少女「鳥さんなんだぁ! 可愛い!」

少年「じゃあこの子は!?」

レッド「その子はコラッタだな。ノーマルタイプのポケモンだよ」

少女「ネズミ! ピカチュウみたい!」

二人の無邪気な笑い声に惹かれて野生のポケモンが集まっていく。

少年「うおおっ! いっぱいきた!」

レッド「はは。二人と遊びたいんじゃないか?」

少年「すごいすごい! ねぇねぇ。この子達皆連れてったらオーキドの爺ちゃん喜ぶかな!」

?「はっは。それはねえんじゃねぇか?」

レッド「ん? おぉ。グリーンか」

少女「グリーンお兄ちゃん!」

グリーン「おう。元気してたか?」

少年「あれぇ? グリーン兄ちゃんって今タマムシシティにいたんじゃ?」

グリーン「今さっき戻ってきたんだよ。それでここに足を運んだんだ」

レッド「へぇ。どうだったよ、タマムシシティは」

グリーン「ンまあ、かなりの都会だったな。デパートは凄かったぜ」

少年「いいなあグリーン兄ちゃん」

少女「デパート私も行きたーい」

レッド「いずれ行けるよ。君達もトレーナー目指してるんでしょ?」

少年・少女「うん!」

レッド「……うん。なら間違いなく行ける。ポケモンがいればどこにでも行けるんだよ」

グリーン「そうだな。その為にはまずポケモンの知識を身につけなきゃな?」

少年「うっ……勉強は苦手だ……」

グリーン「最低ラインのレッドを超えられなきゃトレーナーなんて夢のまた夢だぜ?」

レッド「なんで俺が最低ラインなんだよ」

グリーン「勝負に強くても知識が浅いからな。ポケモンバトルには時に知識も必要だぜ?」

少女「でもレッドお兄ちゃんは負けた事ないよ?」

少年「うん。だってマサラタウンで一番に強いんだもんね!」

レッド「ははは。まあ、それは俺がこの町の人としか戦った事がないからかな」

グリーン「世界は広いんだ。例えば俺のいたタマムシシティ。あそこにはポケモンジムがあるよな?」

少年「うんっ。あそこのジムリーダーが可愛い女の人ってお父さん言ってた!」

グリーン「そ、そうか……。まあ、例えばレッドとそのジムリーダーが戦ったらどっちが勝つと思うよ?」

少女「んー……レッド! 強いから!」

レッド「ん。ありがとう」

グリーン「照れるなよ。タマムシシティのジムリーダー、エリカはもっと強いんだぜ?」

少年「そうなの?」

レッド「うん。俺が今挑戦したら負けるんじゃないかな」

グリーン「この世界にはレッドより強い奴なんざかなりいるんだ。それだけ世界は広いって事だな」

レッド「そ。だからトレーナーは各ジムに挑戦してバッジを手に入れるんだ」

少女「知ってる! 8つ集めるとポケモンリーグの出場資格がもらえるんだよね!」

レッド「うん。そうやって自分の腕を磨いて成長していくのがポケモントレーナーだよ」

少年「じゃあレッドは旅に出るの?」

レッド「ん? まあ、そりゃね」

グリーン「お前等も頑張れよ? 二人が旅に出るころには俺等チャンピオンになってるかもな」

少年「チャンピオンは一人だけだよ!」

グリーン「知ってるよ。まあ、今の内に頑張っておけよ、後悔のしないようにな」

グリーンは少年の頭をクシャクシャと撫でる。

レッド「さて。今日はもういい時間だし、帰るか」

少女「うんっ! 楽しかったよレッドお兄ちゃん!」

レッド「そっか。そりゃよかった。俺も連れてきた甲斐があったよ」

いつの間にか周りの野生ポケモンも巣に戻っており、周りには一匹も残っていなかった。

レッド「ところでお前。今日帰る事博士には言ってるのか?」

グリーン「当たり前だろ? 姉ちゃんにも言ってるよ」

少年「レッド兄ちゃん達は最初に研究所にいくの?」

レッド「ああ。でも二人はもう遅いから家に戻るんだぞ」

少女「はーい」

帰り道。何気ない会話を繰り広げ、マサラタウンを目指す。
目的のマサラタウンまであと少し——という矢先に、背後の気配を感じた二人は一斉に振り返る。

?「おぉっと。まさか俺達の存在に気付いてたか?」

?「ハッ! なんだってこんなガキの世話なんかしなきゃならねえんだか」

黒い服、ロゴにRと刻まれた衣装を身に包む男達。

レッド「俺たちの会話を聞いて襲うつもりだったか?」

グリーン「趣味が悪いねぇ」

?「当然。今研究所に足を運ばれるのは困るんだよ」

?「そう! 俺達ロケット団が現在あの研究所のオーキドに用事があるからな!」

レッド「俺達も用事あったんだけどな。……二人とも、俺の後ろに隠れてて」

小さい子供達は怯え、レッドの背後に身を隠す。

下っ端A「餓鬼が餓鬼のお守なんてしてやがるよ」

下っ端B「傑作だな」

グリーン「おいレッド」

レッド「わかってるよ。グリーン」

下っ端A「へえ。ロケット団に喧嘩を売る気か? いいぜ、受けて立ってやる!」

下っ端B「後悔してももう遅いからなッ!」

急遽始まるダブルバトル——。
対する相手はロケット団と名乗る秘密の組織。少年レッドとグリーンは彼等にどう立ち向かうのか——。