二次創作小説(映像)※倉庫ログ
- Re: Pocket Monster -Legend- ( No.8 )
- 日時: 2018/03/22 03:13
- 名前: 田中 ◆15lIZBDwz6 (ID: yU3pc2AF)
- 参照: Episode5
翌朝、研究所に向かう前にナナミはレッドとグリーンに声を掛ける。
ナナミ「はい、これ」
今日から長い旅の始まりということもあり、2人に袋を渡した。
グリーン「何も入ってねえじゃん」
ナナミ「木の実袋よ。採った木の実をその袋に入れて持ち運びすると長持ちするわ」
レッド「ありがとうナナミさん」
ナナミ「えぇ。それと、ジムを目指すなら最初はニビシティへ向かいなさい」
レッド「ニビシティ? 確かこの先のトキワシティにもジムありますよね?」
ナナミ「あそこのジムはまだ閉まってるのよ。ジムリーダーが不在でね」
グリーン「そんな職務放棄していいのかよ。まあ、あの辺にもポケモンいるし多分そっちには寄るけど」
レッド「ニビシティか……トキワの森抜けなきゃいけないかぁ」
ナナミ「レッド君やグリーンならやり遂げられるって信じてるから。いつでも帰ってきなさいね」
グリーン「へへ。まあ立ち寄れそうならまた寄るよ」
レッド「色々お世話になりました。また今度」
ナナミ「うん。元気でね」
旅の前に挨拶を済またレッドとグリーンは研究所に向かう。
オーキド「来てくれたか2人とも」
グリーン「なんだ? 逃げたと思われたのか?」
オーキド「そんなわけなかろう。じゃが逃げてもワシは文句を言わんよ」
レッド「逃げませんよ。これは俺達が決めた事ですから」
オーキド「本当にありがとう。どれ、ではワシから最大限の贈り物じゃ」
研究員「連れて来ました」
レッド「えっと、ヒトカゲと——」
グリーン「ゼニガメだな」
オーキド「昨日盗まれてしまったフシギダネを取り戻すためにその子らも一緒に連れて行ってくれんかの?」
グリーン「いいのか? 爺ちゃん」
オーキド「構わんよ。それに旅に着いていくというのもその2匹の決めた事じゃ」
レッド「そっか。……俺と一緒に行くか?」
ヒトカゲ「カゲッ!」
グリーン「元気がいいなお前」
ゼニガメ「ゼニゼニッ!」
レッド「ヒトカゲ……これからよろしくな」
レッドはヒトカゲの頭を撫でる。
グリーン「頼りにしてるぜ? ゼニガメ」
グリーンもまた、同じようにゼニガメの頭を撫でた。
オーキド「その子達を頼んだぞ。では次に、これを君達にやろう」
レッド「これはポケモン図鑑……」
オーキド「うむ。それも1つは昨日盗まれてしまったが2人になら問題なく託せるからのう」
グリーン「これは非常にありがたいな。大事にするよ」
オーキド「それとこれはサービスじゃ」
レッド「空のモンスターボールですね」
オーキド「これからカントーを巡る旅じゃ。仲間は多い方がいいぞ?」
グリーン「確かカントーには151匹いるんだよな、ははは!」
オーキド「(具体的にはもっといるんじゃが……バカな孫じゃ……)」
レッド「今は他の地方のポケモンもカントーで発見されたりするからもっと多いよ」
グリーン「そうなのか? 爺ちゃんもっと研究しろよ」
オーキド「じゃからポケモン図鑑の全国版を作ったんじゃが」
レッド「これが全国図鑑ですか?」
オーキド「そうじゃ。自動的に記録していくハイテクな道具じゃよ」
グリーン「へえ、便利だな」
レッド「博士。ありがとうございます。必ずポケモン図鑑と、ポケモンを取り戻します」
オーキド「ああ。じゃが、旅は楽しむものじゃ。図鑑とポケモンは旅の副産物でいいぞ」
レッドはオーキドに一礼し、研究所を出ようとした。
グリーン「おいレッド!」
レッド「ん?」
グリーン「せっかくポケモンを貰ったんだ。旅立ち前に1戦どうよ?」
レッド「いいね」
グリーン「うしっ! そうと決まれば早速ステージに向かおうぜ」
昔は恒例だったレッド対グリーン。
今日から長い旅立ちという事もあり、暫くはマサラタウンでの対戦はできない。
住人A「おぉ。レッド君とグリーン君のポケモンバトルか!」
住人B「これからあの子達旅に出るんでしょ? 寂しくなるわねぇ」
たくさんのギャラリーが集まる中、戦場に立つ。
グリーン「いいかレッド。勝負は2対2のシングルで、入れ替えは自由だ」
レッド「了解。んじゃ、初陣は任せたぞヒトカゲ!」
グリーン「ならこっちもゼニガメだ!」
ヒトカゲ「カゲッ!」
ゼニガメ「ゼニッ!」
少年「うわぁ! 新しいポケモンだ!」
少女「どっちも可愛い!」
グリーン「お互い貰ったばかりではあるが。相性はこっちが有利だぜ?」
レッド「そうだな。けれど、俺は負けるつもりないぞ?」
グリーン「それはこちらの台詞よォ! ゼニガメ、みずでっぽう!」
レッド「躱せヒトカゲ!」
ゼニガメ「ゼ……ニィィィィィ!!」
ヒトカゲ「フォッ!」
レッド「ヒトカゲ! ひのこ!」
ヒトカゲ「カゲ」
——ボッ!
小さな火の粉を吹き、ヒトカゲは尻尾をユラユラと揺らす。
グリーン「全然効かねえな! ゼニガメ、からにこもる!」
ゼニガメ「ゼニィ!」
レッド「チャンスだ。あなをほる!」
ヒトカゲ「ヒトォ!」
グリーン「はは! お前の十八番だなぁあなをほるは!」
レッド「まあな」
グリーン「ゼニガメ、真下にみずでっぽう!」
ゼニガメは指示通り自分の真下目掛けてみずでっぽうを繰り出す。
水の発射の勢いで空高く飛び上がったゼニガメを目で追うレッドはニヤリと笑い——。
レッド「ヒトカゲ! あなをほりまくれ!」
戦場の地面に穴を掘りまくるヒトカゲ。
あちらこちらの地面に穴が開いており、ヒトカゲは指示でずっと穴に篭っていた。
グリーン「このままじゃ落下ダメージがマズイ……! ゼニガメ、もう一度真下にみずでっぽう!」
ゼニガメ「ゼニッ」
ゼニガメは真下目掛けて再度みずでっぽうを繰り出す。
しかしその真下にはヒトカゲが掘った穴があり、みずでっぽうはその穴へと侵入。そして——。
ゼニガメ「ゼニイィ!」
また別の穴からゼニガメの繰り出すみずでっぽうが勢いよく発射された。
発射されたみずでっぽうはゼニガメに掠り、当たり所が悪くゼニガメは態勢を崩してしまった。
グリーン「ゼニガメ!」
レッド「今だ! ヒトカゲ!」
ヒトカゲ「カゲッ!」
タイミングよく穴から飛び出てきたヒトカゲは、ゼニガメ目掛け攻撃。
落下ダメージを合わせて、ゼニガメに大ダメージを与えた。
少年「ゼニガメを倒した!」
グリーン「ぐっ、やっぱ強いなレッド……」
レッド「そりゃ、どうも」
グリーン「だがコイツはどうかな。行けバルキー!」
レッド「俺も交代するぞ! 行けイーブイ!!」
2人は自慢のポケモンをそれぞれ場に出し、ギャラリーの歓声と共にバトルもいよいよ大詰めとなった。