二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- からくり卍ばーすと
- 日時: 2012/10/10 22:32
- 名前: 月森和葉 (ID: ngsPdkiD)
こんにちは、初投稿です。
月森です。
以前、間違えてファジーの方に投稿してしまったので、二次の方に投稿し直します。
この小説はひとしずくP「からくり卍ばーすと」feat,鏡音リン・レンをもとに書かれていますが、何分アマチュアなので本家動画様の魅力を半減してしまうかも知れません。ご了承下さい。
また、作者はとても臆病なので、皆様のコメントに左右されやすいです。
それでもいいぜ!っていう神様のような方は、このままお進み下さい。
目次
本編 >>0-14
番外編
本格的下剋上 >>16
始まり >>21-22
日常 >>27
その後 >>31-40
稟蓮地獄編 >>52
鑑定 月露 >>55
からくり卍ばーすと
VOCALOID『からくり卍ばーすと』より
暗い街の中、人も植物も何もかもが眠る闇に潜み、いかれた女が街を歩いていた。
右手には、大きな銃。勿論女は普通の人間ではない。
夜の街の住人、殺人鬼だった。
金の髪に、血に濡れたように紅い瞳。剥き出しの肩や腕、顔を斜めに走る痛々しい傷。左目を覆い隠す真っ白い包帯。
いかれた女は、黒い街を、大きな銃を握り締めて歩いて行った。
この街は、どこにでもあるような普通の街だった。
通勤中の男共が革靴の底を打ち付けて忙しなげに闊歩し、そこらで夕食の材料を買いに来た主婦が井戸端会議に華を咲かせ、高校生が恥ずかしげに服を選ぶ。そんな、普通の街だった。
だが、この普通の街に、普通でない組織が根を下ろしていた。
一口に言ってしまうのはとても難解な事だが、いわゆる犯罪撲滅組織だった。警察と似ているようだが、決定的な違いがある。
それは、犯罪者は、その場で問答無用で処罰されるべきだ、という格言を掲げていることだった。
そんな殺生な、と思われがちだが、その場で斬り殺されても仕方の無いような罪ばかり起こしている犯罪者が後を絶たないのだ。
その為、全員が武器を所持していた。勿論許可は取ってあるが、殺傷能力を有するため、選ばれた人間しかこの組織へ入ることは出来ない。
その選ばれた人間の一人、嘉神蓮夜。
若干十八歳でこの組織へやって来た、期待のルーキーだった。
どこからやって来たのか、またどうやってこの組織へ介入したのかは、誰も知らない。彼自身も口にしない。
若さ故の行き過ぎた行動も多々あるが、そこは優秀な成績で補っている。
金に近いと言っても過言ではない黄色い髪に蒼い瞳、顔に真一文字に走る傷があり、右目を覆い隠す黒い眼帯、この組織の制服である黒いロングコートと黒い制帽、それに腰に長い日本刀を下げている。
彼は幼いときに双子の姉と生き別れになり、姉を連れていってしまった犯罪者達を処罰せんが為に、二度と堅気の世界へは戻れない組織へと手を染めた。
顔の切り傷も、その時つくったものだった。その傷のために彼の右目は光を失い、潰れた。
この街は平凡で在るが為に犯罪者達の巣窟になりつつあったところを、地元の有志達がこの組織をつくり、犯罪者の大半が街を出て行くか捕まるかしたのだが、やはり、この街には犯罪者を惹きつける何かが在るらしい。
実際、この街にはなにかしらの犯罪者がよくやってくる。
今街を騒がせているのは、拳銃を持った殺人鬼だった。
「こいつは岬の神社の辺りによく出没する。岬の周りの警戒を怠るな」
「周辺の住民たちにも伝えた方が良いだろうな」
「夜の警戒も強くした方が良さそうですね」
組織の先輩の冥瑚と戒兎、それに自分の後に入ってきた瑠華だった。
彼らは自分の本名を明かしていない。
彼自身も蓮で通していた。
万が一組織を離脱したとき、全ての関係を断つためだった。
蓮の、組織の中でのモットーは「全てを排除する」。
文字通り犯人に繋がる他の犯罪者は皆その自慢の日本刀、『三日月』で切り捨ててきた。
ギリ…と彼の歯が綯った。忌まわしい過去の記憶を思い出してのことだった。
「蓮、お前はどうする?」
チームのリーダー格、赤髪の冥瑚が言った。
「え?」
「また考え事か?蓮。そろそろその癖やめたらどうだ?犯人を取り逃がしたらどうするんだよ」
青髪の戒兎も言った。実を言うと彼は成績はそこそこで特別良いと言う訳ではないが、冥瑚の計らいでこのチームに居る。
「先輩、大丈夫ですか?この頃顔色悪いですよ?」
桃色の髪を長く垂らした瑠華が自分の顔を心配そうに覗き込んだ。
彼女は蓮夜よりは年上だが、蓮夜より後に入ってきたので彼のことを先輩と呼ぶ。
「いえ……。すいません」
素直に謝ると、冥瑚の話に耳を傾けた。
「今話題の殺人鬼は、拳銃を使う。つまり私と瑠華は駄目だ。だが…」
「いいです。俺、やります」
冥瑚と瑠華は拳銃を使う。拳銃対拳銃では、勝敗は分からない。だが、蓮の使用している日本刀で在れば拳銃の弾である鉛を切断することも不可能ではない。
「あれ?俺は?」
以前は戒兎も刀を使っていたが、冥瑚が危険なのでやめろと言ったので現在は毒薬を使用している。因みに好物はアイスクリ−ム。放っておくといつまでも食べているので、目を離してはいけない。
「お前に任せて大丈夫だと思うか?」
戒兎を冥瑚の紅い視線が貫く(因みに冥瑚は呑み上戸だ)。
「…駄目だと思います…。ごめんなさい…。」
戒兎は冥瑚のお陰でここにいることが出来ているようなものなので、特に冥瑚には頭が上がらないのだ。もっとも、この二人の間にはまだなにかあるようだが。
「では、この件は蓮に任せる。基本的には蓮一人にやって貰う。私と戒兎、瑠華は別の任務に就く。異論は無いな。何せ上からうちのチームだけでも依頼がこんなに来て居るんだ。なるべく人員は削減したい。」
冥瑚が机の上に置かれた、大きなクリップで留められた紙の束を示した。
「はい」
「では蓮。お前は岬の神社に視察に行ってこい。何かあったら連絡しろ」
「…了解しました」
愛刀を握ると、蓮は暖かい日光が差す街へゆっくりと歩き出した。
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- からくり卍ばーすと ( No.2 )
- 日時: 2012/05/31 19:38
- 名前: 月森和葉 (ID: CwXyXkbt)
二回目の投稿でございます。
こつ…こつ…こつ… 靴の底が地面を穿つ音が、暗い通路に響く。
鉄製の錆びたドアノブを捻ると、中には緑青色の髪を高くツインテールに結い上げた女性が脚を組んで座っていた。
キィ…と椅子の軋む音がやけに耳に響く。
「お帰り、稟祢」
「……只今戻りました、魅玖琉様…。」
稟祢は今街を騒がせている殺人鬼だった。
大きな拳銃を片手に、彼岸花の模様が鮮やかな羽織を翻し、夜の街を徘徊する、赤い夢の住人。
彼女の上司、いや、支配者と言った方が良いだろう。魅玖琉は瞳も髪も爪も緑青に染まり、ワイシャツの上に白衣を羽織って網のガータータイツを穿いている。
眼鏡を通して貫いてくる視線が、痛い。
稟祢は魅玖琉の足下に蹲り、下から魅玖琉を見上げた。
ただ紅いだけの、生気も何も籠もっていない、縋るような視線が魅玖琉を襲う。
「チッ」
魅玖琉は舌打ちをして、足下の稟祢をハイヒールを履いた足で思い切り蹴飛ばした。
「あっ」
稟祢は小さく悲鳴を上げたが、稟祢も魅玖琉もそれについては何も言わなかった。
「フッ、無様よね。こんなことしか出来ないなんて。良いこと?今日、岬に組織の『蓮』という奴が就いた。あんたはそいつと遊んでくるといいわ」
魅玖琉は稟祢の顎をつま先で持ち上げて楽しそうに笑った。
「……承知、いたしました……」
稟祢はふらりと立ち上がると、部屋を出ていった。
錆びた扉に再び触れると、自然と歌が口をついて出た。
「…姉よりあたしの方が可愛くねえ?でも可愛いだけじゃ何も変わらないからここはあえてツン全開…♪」
- からくり卍ばーすと ( No.3 )
- 日時: 2012/06/02 10:31
- 名前: 月森和葉 (ID: CwXyXkbt)
続きです。
岬の神社は崖の上に立つ、この街唯一の神社だった。
波が岩を打ち、冷たい潮風が頬を撫でる。いつの間にか空は重く垂れ込め、厚い雲が覆い被さっていた。
蓮は腕を組み、荒れ狂う海を見つめて立っていた。
眼は開き、海を見ていたが、心は別の場所にあった。
幼い頃の記憶。
楽しげに日の光溢れる公園で遊ぶ自分と姉。
途端、笑い声が悲鳴に変わった。
顔を切られたときの、熱く、冷たい感触。
真っ白いシャツは緋色に染まり、黄色い髪も所々赤く、染まる。
「……っは!」
我に返って両手を見た。
いつの間にか手には大量の汗が滲んでいる。
「……。」
拳を握りしめ、顔を埋める。
「くそ……!」
あの時、大切なたった一人の身内を見殺しにしたのは自分だ。そんな不甲斐ない自分を矯正するために組織に入ったのに、自分は……。
不意に顔を上げると、いささか派手でちょっと古風な服装の女性が立っていた。
基本的に赤なのに、髪だけが輝くような金、いや、黄色と言ってもいい。
黙ってその女性が彼の横を通り過ぎようとしたとき、嗅いだことのある、ただとても苦い思い出の匂いが鼻を突いた。
火薬だ。
「—失礼。少々お話を聞かせて頂けませんか?」
女性は赤い目だけを少しだけ動かして言った。
「…何故?」
「貴方から、とても危険な物の匂いがしたのでね」
「そう…」
女は蓮からゆっくりと離れると、羽織の下からとても物騒な得物を取り出した。
慣れた手付きで安全装置を外し、サイレンサーのついた銃口を蓮に向けた。
「蓮って……あなた?」
何故犯罪者が自分の名前を知っているのか甚だ疑問だが、素直に答えた。
「そうだ」
すると女は口元に笑みを浮かべた。
「魅玖琉様が、あなたをあたしの相手にしたの。でも…あなたじゃ相手にはならなそうね」
「何!?」
蓮は愛刀に手を掛け、柄を少し持ち上げた。いつでも抜けるようにだ。
「だって…あなた、弱そうなのだもの」
女は蓮と同じくらいの歳で、黄色い髪を白い布で纏め、紅い花の髪飾りを差している。
「お前……名は?」
女は少し考えてから言った。
「…稟。」
「お前の目的は何だ」
大きく息を吸い込み、蓮は極めて冷静を装って言った。
「あたしの…目的?あたしの目的は…、破壊。」
愛刀を抜かりなく構える。
「壊すの。何もかも。それでも物足りない。もっと壊したいの。あたしの可愛い弟を奪ったこの世界を、あたしは許さないの。」
どくん、と心臓が唸った。
「ぜんぶ、ぜんぶ、真っ赤にそめるの。あたし…昔はこの街に住んでいたのよ。この街はあたしを排除してしまったけれど…。あたし、これでもこの街を愛していたの。弟もね。でも、弟はもうどこにいるか分からないわ。そう…もう、この世には居ないかも知れない」
稟と名乗った女は紅い花の髪飾りを抜くと、それを息で吹いた。
途端に辺りは紅い花弁で埋め尽くされ、眼を覆った次の瞬間、稟はもうどこにも居なかった。
蓮も、一般人の気配が近づいてきたので慌てて刀を鞘に戻した。
組織の存在は国家には申請されているが、公にはされていないので、一般人の目に触れるのはあまり良い行為ではない。
だから稟もこの場を去ったのだ。
蓮も組織の事務所に戻った。
- Re: からくり卍ばーすと ( No.4 )
- 日時: 2012/06/02 17:24
- 名前: ゆりかん ◆Qd6XA/vkyQ (ID: pm796894)
おぉぉ!!からくり卍ばーすと!!
ひとしずくさんの曲の中でも大好きなやつです!!
すごいうまいですよ!!表現の仕方とか...見習いたいです!!
これからも応援してます!!
- Re: からくり卍ばーすと ( No.5 )
- 日時: 2012/06/02 21:54
- 名前: 月森和葉 (ID: CwXyXkbt)
おおおおお!
有り難うございます、ゆりかんさん!
すごい嬉しいです、この作品は友人以外には公開したことがなかったので他の方にどう思われるかドキドキだったのですが、お気に召したようなら嬉しいです。
これからも頑張ります…!
中間も終わったし、出来るだけ沢山投稿したいと思ってます。
テストの結果は気にしたら負ける。
子ネタなども盛り込んでおりますので、気付いていただけたら嬉しいです。
- Re: からくり卍ばーすと ( No.6 )
- 日時: 2012/06/02 23:00
- 名前: 蟻 ◆v9jt8.IUtE (ID: hTgX0rwQ)
どどどどどうも、はじめまして。蟻と申します。
からくり卍ばーすとはかっこよくて、私も好きな曲です。
ドSミクさんに踏まれたい…! 蹴られた稟さんうらやまけしからん
…ではなく、セリフが丁寧だなあ、と感じました。特に稟さんのセリフなのですが、セリフだけで性格が伝わります。
勿論描写の方もすっごく丁寧で、特に説明の入り方が流れててなるほど、と溜息をもらしました。ストーリーもしっかり作られてて、この後の会話、というか流れが気になります。
…あれ、なんか上から目線みたい…(´・ω・`)
私も一応ボカロ解釈小説を執筆しているのですが、見習いたいなあ、と感じます。そして何気に宣伝乙自分。
今後のストーリーと共に、ネタ要素も密かに楽しみにしてますw
個人的には本格的下克上でミクさんが束縛されてエロエロとkまさかねHAHAHA!←
多少ふざけてしまいましたが、更新がんばってください。楽しみにしております(`・ω・´)
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