二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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【ドラゴンクエストⅨ】〜星空の下で〜
日時: 2013/03/29 17:24
名前: スライム会長+ (ID: AQILp0xC)

      世界樹に女神の果実 実りし時、
         天の箱舟 降り立ち、神の国へといざなう

主人公である(見習い)守護天使は今日もまた、慣れない手つきで
役目に努めていた・・・


この小説は、ゲーム『ドラゴンクエストⅨ〜星空の守り人〜』に、仲間との会話、旅の寄り道などなど、ストーリー本編だけでは楽しみ切れない要素をプラスした、ただのⅨ小説ではないものを書いていきます。

ドラゴンクエストをわからない人にも読んでもらえるような、そんな小説にするのが私の今の最終目標です。((無理でしょ

注意事項
以下のことにちょっと・・・と思う方はUターンをお勧めします。

・できる限りゲームに近づけるつもりですが、一部変更、追加をしています。
(本人が気付いていない場合もあります)
・(まだわかりませんが)キャラが崩壊する可能性があります。
そんなことないように気をつけます。
・文章能力は全くありません。

以上です。増えるかもしれません。

〜目次〜

章      題名      ページ   その他イベント

  プロローグ  >>1-3
 プロローグⅠ         >>1
 プロローグⅡ         >>2
 登場人物紹介         >>3
  序章   >>4 >>5-9
序章Ⅰ ウォルロ村の守護天使 >>4 >>5-9 >>12
      新米守護天使    >>4
      守護天使の仕事   >>6
       戦闘       >>7
       戦闘2      >>8
      星のオーラ1    >>9
      星のオーラ2    >>12
序章Ⅱ 一人前になるために

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新米守護天使 ( No.4 )
日時: 2013/03/29 13:34
名前: スライム会長+ (ID: AQILp0xC)

 2人の天使が音も立てず、ふわりと降りた。
彼らの降りたところはウォルロ村という、郊外にある小さな田舎村だ。

 ウォルロ村は水が豊かな大自然に囲まれた土地である。
 村を2つに分けるように流れる大きな川があり、昼間には川に突き出た縁側で釣りを楽しむ者もいる。
 さらに、地下には栄養豊富な地下水が眠っている。
井戸も作られ、家庭用水として大いに役立っていた。
井戸端での洗濯しながらの会話はよく弾む。
 さらに川の上流に位置し、村のシンボルともいうべき『ウォルロの滝』が、水しぶきを上げて、休む暇なく勢いよく水を落とし続けている。
このウォルロの滝に流れている水は『ウォルロの名水』と呼ばれ、あらゆる病に効くといわれている。そのため、はるばる水を求めてやってくる者も少なくない。
 そして、滝のすぐ横、1段上がったところに石でできた守護天使の像が置かれている。2人の天使はこの像のまえに降り立った。
彼ら2人の天使の名は、イザヤールとナイン。
背が高く、がっしりとした体つきのほうがイザヤール、もう一方の、人間年齢だと15,6くらいであろう少年がナインである。

 イザヤールは村全体を見渡した。
「よくやっているようだな。皆から喜のオーラを感じる。」
イザヤールの言葉に対し、ナインは軽く頭を下げた。
「ありがとうございます。」
「どうした、声も顔も固く、こわばっているぞ。
心配しているのだな。自分の村への行いが正しいかどうかを。」
「それはそうですよ。守護天使に任命されて、初めてのチェックですから。」
ナインの声はやっぱり固い。
「適度な緊張は必要だが、固くなることはない。
固い鉄は硬いがもろい。風に揺れる木々の枝のようなしなやかさも必要である。
それに、いつまでも確認されるわけではない。
注意や指摘を受けられるのは、今のうちだけだ。
チェックを受けているようでは、本当の一人前の守護天使とは言えぬ。」
イザヤールに指摘され、ナインは大きく息をついた。
「そうですよね。今までしてきたことを見せるだけですもんね。
頑張ってきたんですから、堂々としていていいですよね。
僕、お師匠さんのチェックなしでも安心してもらえるように頑張ります。」
顔の筋肉がほぐれ、自然と笑顔になった。
 イザヤールは守護天使の石像に手をかけ、台座に刻まれた文字を見た。
「この村の守護天使の像の名には、確かに私の名ではなく、ナイン、つまりお前の名がしっかりと刻まれている。
守護天使として恥のない行動をとれば、天はいつかお前に味方するだろう。」
おちついた声でイザヤールは言った。

 ふと、振り返ると、新人天使の成立を祝っているかのような素晴らしい景色が見えた。
 丸太木を組んでできた家々の屋根を吹きぬけて、宏大に広がっている地平線はどこまでも途切れることなく広がっていた。
 そよ風がナインの頬の横を通り抜けた。
冷たい風が気持ちいい。
ナインは、この風に乗れば、どこまでも飛んでいけるような気がした。


 「あれは・・・」
イザヤールが声を漏らした。
イザヤールの声を聞き、ナインもイザヤールの見ている方を見た。

Re: 【ドラゴンクエストⅨ】〜星空の下で〜 ( No.5 )
日時: 2013/03/05 18:20
名前: フレア (ID: lUTEu1Y0)

フレア 「どうもー、お久しぶりです」
サフィラ「この小説見て浮かんだ感想。……作者より断然うまいじゃん」
エイト 「やっぱり参照数なんかより内容なんだよなー。うちの作者はプロットも書かないし何より中2病」
フレア 「辛辣です。冷たいです。酷いです」
サフィラ「三人称って淡々となりがちだけどこれはそういうのが無いから良いと思います」
フレア 「では、頑張って下さい!」

守護天使の仕事 ( No.6 )
日時: 2013/06/21 15:37
名前: スライム会長+ (ID: hxRY1n6u)

 そこには、橙色のバンダナを巻き、水色のワンピースに白いフリルのついたエプロンをつけた、ナインと同じくらい、あるいはナインより年下であろう、おかっぱの少女が、杖をついてよろめきながら歩いている老人を支えながら、ゆっくりと歩いていた。
老人と女の子は村に向かって歩いているようだった。

 老人の足が止まった。
「おじいちゃん、がんばって。村はもうすぐそこだよ!」
女の子が老人を励ました。
「リッカよ…わしは大丈夫じゃ。わしなどにかまわずに先に村に行っておくれ。」
息を切らしは老人がとぎれとぎれに言った。
どうやら少女の名前はリッカといい、老人は彼女の祖父のようだ。
「何言ってるのおじいちゃん。おじいちゃんをおいているわけないじゃない。」

(このやり取りを聞いている時、ナインは隣から「お前もあのような優しさを持った天使になれ」というオーラをひしひしと感じていた…)

 2人は二人三脚で声をかけながら村へと足を進め始めた。


 問題はここからだ。
2人の後ろにある岩の陰からそのようすを魔物が見ていたのだ。
 きゅうりに手足が生えたような体で、簡素な槍を持っている。
顔もついているが、きょとんとした目な上に舌は出しっぱなしで、正直頭のよさそうな顔とは言い難い。
そいつが1体と、水色のしずく型をしたきゅうりの魔物とよくにた顔を持つやつが2体。合わせて3体が、リッカと老人を襲う機会をうかがっていた。

 イザヤールとナインは顔を見合わせた。2人とも真剣な顔つきだった。
「行くぞナイン。あのような事は起こってしまう前に済ませなくてはならん。
準備はいいな?」
「もちろんです、お師匠さん!」
 二人は膝を曲げ、大きく腰を落とし、足に力を入れた。
2,3秒の出来事だった。
二人は空高く飛び上がり、羽を今まで以上に大きく広げた。 

戦闘 ( No.7 )
日時: 2013/03/29 13:36
名前: スライム会長+ (ID: AQILp0xC)

 2人は風の流れに乗り、まっすぐに魔物の方へ向かった。
村の門の上を通り、草原を滑るように飛んだ。

魔物の後ろに回り込み、2人同時にすたりと降りた。
気配を感じた魔物たちがふり返った。魔物から天使は見えるのだ。
始めは驚いた様子だったが、すぐに正気を取り戻し、こちらに襲いかかってきた。
「いくぞ。」
イザヤールの合図で2人は足を開き、腰を低く落とし、背中にかけていた護身用の木の剣のつかをぐっと握った。
 ナインは後からイザヤールに聞いたのだが、きゅうりの魔物は「ズッキーニャ」、しずく型の魔物は「スライム」というらしい。


 ナイン達と魔物達の戦いが始まった。


 

戦闘2 ( No.8 )
日時: 2013/03/29 13:39
名前: スライム会長+ (ID: AQILp0xC)

 2人は剣を取り出して両手に持ち、肘をまっすぐにのばして守りの構えをとった。
始めに攻撃を仕掛けたのはイザヤールだった。
彼は両手で持っていた剣を右手に持って攻撃の構えをとったかと思うと、ズッキーニャに勢いよく駆け寄り、右上から左下へと斬りつけた。
さすが天使界№2と謳(うた)われた天使である。
ズッキーニャもこれを食らって無傷で済むはずがない。
ズッキーニャはふらふらとよろめいた。
 次はナインだ。イザヤールと同じように攻撃するも、手の軸がぶれ、イザヤールほど相手にダメージを与えられない。
ナインは改めて師の強さを感じた。
 次は、魔物達が攻撃を仕掛けてきた。
先ほどの攻撃で相手の強さを悟ったのか、ナインばかりに攻撃してくる。
ズッキーニャは持っていた槍で突き、スライムは上へ回転しながら体当たりをしてくる。
1回目の攻撃で守りの構えが崩れ、2回目、3回目と受けるダメージが増えてきた。
「仕方がない。まずは量から減らすぞ。」
よろめくナインにイザヤールは言った。
イザヤールは体力の多いズッキーニャではなく、簡単に倒せるスライムを狙うようにとナインに教えた。
 イザヤールの読みは見事に当たり、ナインとイザヤールの攻撃で、ズッキーニャだけにすることができた。

 「ウケケケケケケケ」
ズッキーニャが金切り声をあげたかと思うと、ナインの方へ近づいてきた。
ナインはとっさに守りの構えをとった。
ズッキーニャは今まで以上に大きく構え、素早くナインを一突きした。
「ぐっ!」
ナインは剣で受け止めた。守りの構えのおかげで直撃は避けられたものの、手がしびれるほど強く、腕に響いた。
これがイザヤールが注意しろと言っていた痛恨の一撃なのだとナインは思った。
あまりの強さに膝をつかずにはいられなかった。
「ナイン、奴の体力もそうはないはずだ。お前の力ならとどめを刺せる。
さぁ行け、ナイン!」
イザヤールは言った。
ナインはそれを聞くと、剣先を地面に刺し、剣を支えにして立ち上がった。
そして、剣を引き抜くと、攻撃の構えをとった。
まだ手はじんじんしている。
言う事の聞かぬ腕を力いっぱいふり、ズッキーニャに攻撃した。
手ごたえは抜群。
まるで素振りをしているかのような感覚に、ナインは一瞬空振りをしてしまったかとさえ思った。
この感覚が会心の一撃なのだとナインは思った。
ズッキーニャは背中をそられながら後方へと飛んだかとおもうと、背中から落下し、形残らず青白い光となって、瞬きする間に消えていった。

 ナインはふぅ、とため息をつくと、剣をしまった。
イザヤールはすでにしまっていた。
まるで、ナインの攻撃で倒せると確信していたかのように。
 ズッキーニャ達が消えていった後には5,6枚の銅貨が落ちていた。
「それは魔物達が持っていたG(ゴールド)だ。
この地上界に住む人間たちが物と交換するためにある『お金』と呼ばれるものだ。」
イザヤールは言った。
 ナインは落ちている銅貨を拾い上げると、イザヤールに差し出した。
しかしイザヤールは
「もらっておくといい。初めての報酬とでも呼ぼうか。無論、我々の役には立たぬがな。」
と言って貰うことを断った。
ナインは腰にぶら下げていた皮の巾着袋に銅貨をしまった。
 お礼を言おうとしてナインは振り返った。
しかし、そこにイザヤールの姿はなかった。
しばらくして南の小さな山脈の向こうから、山々を避けるようにしてイザヤールが帰ってきた。
手には草の束を3,4個持っていた。
「今の戦いでの傷をいやすといい。あの辺りには傷によく効く草が生える。覚えておくといい。」
ナインはイザヤールから草の束を1個受けとると、
すりつぶしてかすり傷や切り傷につけた。
ひりひりとしみ、思わず顔がゆがむ。
「少ししみるがつけてしまえば軽い傷なら簡単に治る。」
イザヤールはそういいながら残りの薬草を全てナインに差し出した。
「ありがとうございます、お師匠さん。」
そう言うと、ナインは銅貨を入れたのと同じ袋に薬草をしまった。

 ナインたちはそっと遠くからリッカと老人を見守った。
「ほら、おじいちゃん、ちゃんと村についたよ!」
「あぁ、よかったよかった。」
「守護天使様がついていて下さるもの!」
そういうとリッカは遥か空の方を向き、胸の前で手を握り、目をつぶって静かに祈り始めた。
「守護天使ナイン様、ありがとうございます・・・」
するとリッカから青白く、温かい光を放つこぶしほどの小さな光が出てきた。
その光は、ゆっくりとナインたちの方へ、強く、弱く、光りながら移動した。
そして、ナインの目の前で止まり、浮遊していた。
「それは、人間の感謝の気持ちが結晶になった『星のオーラ』だ。
それを集めることが、我々天使の役目なのだ。」
イザヤールは言った。
ナインはそっと手を出した。
すると、手の中へ吸い込まれていくようにしてナインたちの前から消えた。
「さぁ、これを世界樹へもっていくのだ。」
イザヤールの言葉にナインはうなずいた。
 2人は大きく腰を落とし、足に力を入れた。
そして羽を大きく伸ばし、天高く飛び上がった。


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