二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 追加戦士に憧れて 【しゅごキャラ!×スーパー戦隊】
- 日時: 2016/05/15 13:14
- 名前: 夜星 ◆Cy8HiY0qWk (ID: byaeXgri)
別にさ、憧れってのは人それぞれじゃん?
地球を守ってきた素晴らしい戦士、かっこいいよね?
うん、だからさ。俺、なりたい。
ロマンだよね——追加戦士って。
*
初めまして、夜星と申します。
この作品は「しゅごキャラ!」と「スーパー戦隊シリーズ」の二次創作です。
簡単に言えば、「スーパー戦隊の追加戦士に憧れた少年が転生した先のしゅごキャラ!の世界で頑張る話」です。意味分かりませんね。
一応、しゅごキャラ!アニメ版に沿ったかたちです。
どちらも知らない人でも気軽に読める作品にしていきたいです。
後、感想くれると意欲に繋がるので、良ければくださるとありがたいです。
目次
プロローグ『転生特典は……え? ないの?』 >>1(了)
第一話『真っ赤な太陽よりも赤っ恥』 >>2 >>3 >>4 >>5 >>6(了)
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- Re: 追加戦士に憧れて 【しゅごキャラ!×スーパー戦隊】 ( No.1 )
- 日時: 2014/12/27 01:23
- 名前: 夜星 ◆Cy8HiY0qWk (ID: 0jBqS0Km)
プロローグ『転生特典は……え? ないの?』
「突然だが、お前は死んだ」
「……はぁ?」
気付くと、目の前にいた爺さんに突拍子もないことを言われた。
どこにでもいるような爺さんだ。近所にもいた。
「何言ってんすか? ボケ老人の話に付き合うほど暇じゃないんスけど」
「いやいや、マジ。お前は十八歳の誕生日の前日、学校から帰る途中に車に轢かれそうになった猫を助けて代わりに轢かれて死去。すげーよお前」
爺さんはやけに若者言葉で、そんなアニメや漫画でしか見ないような展開を言ってのけた。
「ほらほら、映像あるって。これ見てこれ」
なんかすっげえうざいんだけどこの爺さん。
馴れ馴れしさに思わず手が出そうになったが、そこは抑える。
爺さんはスマートフォンで映像を見せてきた。
それは間違いなく——俺が死んだ瞬間。
「……えー」
「あれ? リアクション薄くね? お前死んだんだよ?」
「あー、うん。そうなんだけどさ、実感沸く訳ないじゃん」
「沸く沸かない関係なくお前の死は確定してるんだけどね。で、お前の死はわしのミスなんだよ」
「は?」
「わし神様やってんだけどさ。ちょっとした手違いでお前殺しちゃった」
言葉の最後に「☆」でも付きそうなほどに楽しげな声色で、神様(自称)はとんでもないことを言い放った。
「いや、だったら生き返らせてくれよ。ミスならそれが責任だろ」
「そのつもり。だけど、元の世界は無理。矛盾とか生まれちゃうし」
「待て待て。俺家族に別れも告げてないよ? 部活の引継ぎもしてないし、友達だっている普通の高校生だよ?」
「うん。ごめん」
素直に謝られた。いや、許すつもりはないけど。そもそもここどこだよ。天国?
「だから、一応お前転生させてやるよ」
「転生? 二次創作とかで良く見るやつ?」
「そうそう。どっかの世界でもう一回幸せを掴んでくれ」
随分投げっぱなしだなこの神様(自称)。いいのかそれで。
「割りとマジでわしも反省してるからさ。出来るだけ平和な世界に送ってやるから」
「いや、変な世界に送ろうとすんな。アニメの世界とかいいから」
「あ、そう? じゃあランダムで。んじゃ、さよなら」
「ちょ、待て! 特典の一つも付かないのか!?」
転生っつったら、特典付くのが普通じゃないか?
アニメに出てくるキャラクターの能力とか、特殊な力とか。
「あ? 特典? 何それ付くわけないじゃん。何様のつもりだよ」
「……」
俺の一縷の希望は、速攻で断たれた。
「……一応聞くけど、どんな特典望んでるのお前?」
「追加戦士」
「は?」
「スーパー戦隊の追加戦士だよ。アレに変身出来るようにしたい」
「……お前、高校生だよな?」
「年齢関係ないだろ。別にさ、憧れってのは人それぞれじゃん?」
スーパー戦隊。小さな頃から見てきた、テレビシリーズ。
正義の戦隊が悪の組織を倒す、勧善懲悪の作品群。
追加戦士はその戦隊に後から加わる特殊なメンバーだ。
「地球を守ってきた素晴らしい戦士、かっこいいよね?」
「それが、お前の憧れ?」
「うん、だからさ。俺、なりたい」
もしなれたら、元の世界の分まで、頑張れる気がする。
「ロマンだよね——追加戦士って」
かっこいいし。
「ま、駄目なんだけどね」
「なんでや」
「めんどくさい。大人しく転生されてくれ。欲しいものはその手で掴むもんだろ?」
「どこのゴーカイジャーだよ。投げっぱなしは良くな——」
「さっさと行け。仕事が詰まってるんだから」
そんな問答の後、俺の意識はなくなった。
- Re: 追加戦士に憧れて 【しゅごキャラ!×スーパー戦隊】 ( No.2 )
- 日時: 2014/12/27 12:04
- 名前: 夜星 ◆Cy8HiY0qWk (ID: 0jBqS0Km)
第一話『真っ赤な太陽よりも赤っ恥』
かくして、俺は転生した。
あの投げっぱなしの神様(自称)は本当に、なんの特典もなく俺を生まれ変わらせたのだ。
前世の記憶を持っていることがせめてもの幸運か。おかげで、殆ど不自由なく今まで過ごしてきた。
それでも親の都合ってのはあるもんで、今日俺は、聖夜学園初等部への転校初日だ。
「初めまして。白鳥ミコトです。親の都合で引っ越してきました」
白鳥ミコト。それが生まれ変わった俺の名前だ。
これは、神様(自称)がくれた唯一の特典かもしれない。
スーパー戦隊の一つ、爆竜戦隊アバレンジャーに登場する追加戦士、アバレキラー。
彼の名前が、仲代壬琴(なかだい みこと)。同じ名前を付けられるのは、とても嬉しかった。
何せ、俺が一番好きな戦士なのだ。
物語の終盤までアバレンジャーの敵として立ちはだかるところなんか、まさしくダークヒーロー。
最終決戦手前で死亡するが、そのシーンは俺も子供ながらに涙した。
俺は彼を心の底から尊敬している。髪も彼と同じように、左右に分けているのだ。
「うん、じゃあ皆、ミコトくんと仲良くしてあげてね」
担任の先生が言う。子供への対応だ。
まあ、仕方ない。現在俺は小学五年生。ここまででもかなり長く感じた。
平和といえば平和で、何事も無くぬくぬくと過ごす毎日。
正直、毎日が暇でしょうがない。小学生とは思った以上に束縛されるものだ。
+
ホームルームを終えて、転校生イベント恒例の質問攻めに合った。
前の学校はどこだったかとか、親はなんの仕事をしてるのかとか、好きな食べ物はなんだとか。
他愛のない会話を続けながら、少しずつクラスメイトの顔と名前を覚えていく。
「ところで、さ」
「ん? どしたの、ミコトくん」
先程から、気になっている事がある。
「あの子、随分目立ってるみたいだけど……」
「ああ、日奈森さんだよ」
「日奈森」
なんというか、明らかに浮いている少女だった。
制服指定のある小学校というのは幾多あるだろう。
しかし、小学生から制服を着崩しているという人物もそうそういないのではないか。
「日奈森亜夢(ひなもり あむ)さん。聖夜小が誇る最高のクール&スパイシーキャラ! 昨日だって生徒がカツアゲ被害に受けそうになったところを助けたのよ!」
「ほ、ほう……」
浮いたが故に尊敬されるありがちなヒーローキャラ……いや、ヒロインキャラか。かっけえ。
なるほど。そのキャラが素だとしたら、マジで憧れそうなんだけど。
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