二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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ボカロ曲sストーリー【ハウトゥー世界征服】
日時: 2016/07/03 17:13
名前: シロマルJr. ◆o7yfqsGiiE (ID: 4qcwcNq5)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=11083

どうも、シロマルJr.という者です!
現在は【新】コメディライト板、二次創作(紙ほか)板で活躍しています。
そして、またもや新小説スレを立ててしまいました((

ーーーと、どうでもいい話はこの辺にして…



★注意事項★

・駄作です。
・更新は不定期です。早い時は早いし、遅い時は本当に遅いです。
・主に作者の好きな曲を、小説として書いていきます。(曲の変更あり)
・あくまで自己解釈なので「あ、こんな風に書く人もいるんだなー」てな感じで見てもらえば結構です。
・↑において、何か書いてほしい曲リクエストがあれば、コメントでお気軽にお伝えください。
・最後にもう一度言います。本当に駄作ですよ?

<来てくださった貴重なお客様>
・ゆーいさん >>3,
・青らりさん >>7,


<目次>
・ハウトゥー世界征服 >>1, >>2, >>5, >>6,

・おこちゃま戦争(予定)

・東京レトロ(予定)

・ラズベリー*モンスター(予定)

・しんでしまうとはなさけない(予定)……

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Re: ボカロ曲sストーリー【自己解釈】 ( No.4 )
日時: 2016/05/07 23:09
名前: シロマルJr. ◆o7yfqsGiiE (ID: 4qcwcNq5)

☆ゆーいさん☆

来てくれてありがと〜!!
早いのは、全然気にしなくていいよ。僕が遅いだけだから←

ハウトゥー世界征服の話を最初に持ってきた理由は、やっぱり特に好きな曲だったからかな?
あとはリンレン姉弟が歌ってるから!!!((

この曲はね……明るい感じの曲調と、若干病んでる感じの歌詞のギャップが良いんだよね。
その悲しいギャップを、何とか自分なりに表現できたら良いなって思ってる(^ ^)
解釈が難しい曲だけど、その分やりがいもあるはずだから、頑張って書いてくぞ!!

応援ありがとう、またコメよろしくね((

Re: ボカロ曲sストーリー【ハウトゥー世界征服】 ( No.5 )
日時: 2016/05/13 06:15
名前: シロマルJr. ◆o7yfqsGiiE (ID: 4qcwcNq5)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=11083

3.

「か…買ってきたよ……」
白い息を絶え絶えに吐きながら、アヤトは龍太達のジュースを抱えるように持ってきた。
一番近い自販機と言っても、ざっと30分は走っただろう。体はもう限界だった。

「おー、お疲れさーん」
龍太がニヤニヤして歩み寄ってくる。狂気の念を感じ取り、アヤトは一歩後ずさりをした。

「そんじゃ買ってきたコーラくれや、他の奴らの分もよろしくな」
差し出された右手に、言われるがままにペットボトルのコーラを渡した。
そのまま、あとの4人にもジュースを手渡す。誰にどのジュースを頼まれたか間違えないように……

「おう、サンキューな」
これで最後の1人。炭酸以外なら何でも良いと言っていたので、とりあえず天然水を買ってきておいた。
これで終わりだ、やっと解放されるはずーーーーーーーー

「おい」
手からジュースが無くなった途端に、背後から龍太の声が聞こえた。
気のせいか、その声には溢れ出しそうな何かが詰まっている気がしてならなかった。

「何?どうしたのーーーー」
返事をして振り返るより早く、こめかみに何かを投げられた。
耳元で液体の混ざり合う音ーー炭酸の弾ける音がする。それと同時に、頭にズキズキと激痛が走る。
唐突だったので、頭を押さえる暇もなかった。
地面にぶつかったそれは、龍太に渡した赤ラベルのペットボトルだった。

「お前………何のつもりだよ?」
ペットボトルを投げつけた龍太の表情は、誰が見ても分かるほどの怒りに満ちていた。
アヤトには、彼が気に食わなかった部分はどこなのか、全く理解できなかった。

「これじゃねーよ!!俺が頼んだのは!!」
どうやら注文と違ったことに怒っているらしい。何故だ?言われた通りにコーラを買ってきたのだが……?

「え……?ちゃんとコーラ買って来たよ?…」

「俺が飲みたかったのはゼロカロリーのやつだ!!ちゃんとラベル確認したのかよ!?」

「な、何で…………僕そんなの聞いてな」

「あ"あ"!?何か文句あんのか!!」
物凄い勢いで、龍太がアヤトに掴みかかった。苦しそうにもがいたが、力は一向に弱まる気配はない。

「あーホントだー、これファンタじゃなくて普通のぶどうジュースじゃん」

「俺のもー、ミルク多めのやつ欲しかったのに、これ少なめのやつだよー?」

「これウーロン茶じゃねぇし、麦茶じゃんか!どうゆう事?」
龍太に次いで、他の者も口々に文句を並べる。そんな事知らない。何も聞いてない。
聞かされてない事に文句を言われても、納得も何もできるわけがない。
人が通らないのをいい事に…こんなの酷すぎる、理不尽極まりないじゃないか。

「俺もさぁ?炭酸以外とは言ったけど、別に水が欲しかったわけじゃないから……」
天然水を渡した男からその言葉を聞いた瞬間、体中から何とも言い表せない"もの"が湧き始めた。
コイツが一番酷い。炭酸以外なら何でもって言ったじゃないか?炭酸以外なら飲むって事なんだろ?
それなのに…後から反応しようのない文句を投げつけるなんて、理不尽の極みだ、この人でなしめ!

ーーーーが、もともと弱虫で引っ込み思案な性格な故、そんな事言えるわけがないので、

「本当に………ごめん…」
納得なんて行くわけないが、素直に頭を下げるしかなかった。

「責任取ってお前……全部飲めよな?」
下げた頭の真上から、ドスの効いた龍太の声がした。いつもの声ではない。
刹那、



ーーーーーードポドポドポドポドポドポ………



頭上から、何やら謎の液体が冷たく降り注ぐ。
驚いて頭を上げると、そこにはペットボトルを逆さに持ってコーラを零す龍太の姿が。
そんな薄ら笑いをしている彼は、極悪非道な悪魔にしか見えなかった。
呆然と立ち尽くすアヤトの頭に、容赦なくコーラは降り続ける。
それはバッグ・制服を濡らし、アヤトの黒髪からポタリと地面に滴る。

「あれっ?龍太面白そうな事してんじゃん、俺らも混ぜてくれよ!」

「そうだ、俺も俺も〜!」
非道の薄ら笑いでコーラを零す龍太を見て、さながら蝿のようにわらわらと群がる連中。


こんな事して何が面白いのだろう?群れていないと何も出来ないのか?


「やめろ、ちょっと待て!」
嬉々として集まる仲間たちを、さっと手で制する龍太。
ちょうどその頃、ペットボトル内のコーラは、とっくに空になっていた。

「何でだよー、俺らにもやらせてくれよー!」
4人から口々にブーイングが上がる。既にキャップを開け、準備万端といった様子の者もいたようだ。

「今ここで水澤をいたぶり切っちまったら、"明日の分"が無くなっちまうだろ?
本当に面白いと思ったオモチャは、最後まで大事に使うってもんだぜ?」
空になったペットボトルを放り投げながら、龍太は笑顔でこう言った。

「……なるほど、さすがは龍太!」
今のつまらない説明を一瞬で理解したのか、連中のブーイングも収まった。
何が"大事に使う"だ。被害者からしたら、一生治らない心の傷になるかも知れないというのに。
炭酸交じりの茶色い雫をぼーっと見つめる、アヤトにはそれしか出来なかった。

「ってなわけで、今日はこの辺にしといてやる…ゴミちゃんと捨てとけよ?」
その言葉を合図に、それぞれ飲み物が入ったままのペットボトルが、アヤトの前に投げ捨てられていく。

「じゃ、明日も一緒に帰ろうな!水澤くーん!」
そう言い残し、龍太ーー悪魔とその子分達は、再び帰路に着き始めた。




「明日………あした…か」
龍太達の姿が完全に見えなくなった時、アヤトは同じ言葉を続けて呟いた。
気づけば辺りはすっかり暗くなっていた。腕時計の針は5時半を指している。
全身がコーラでぐしょぐしょに濡れているため、寒さが一層強く感じられる。

「明日も一緒に帰ろうな!水澤く〜ん!」
あいつらは最後にそう言い残した。また駅に向かっているのだろう。

明日も、こんな酷い仕打ちを無条件で受けるんだ。
どうせ僕に、拒否権なんて無いんだ。
いつまでもあんな奴らと関わって、こんな荒んだ日々を過ごすんだ。








ーーーー明日が……来なければいいのにな。








僕みたいな情けない人間に、明日なんて必要無い。
そんな事お構いなしに、次の日は平然とやってくる。
涙が出てくる。こんな自分が、弱虫な自分が、こうして存在しているのが恥ずかしくて。

この傷が早く治る事を、アヤトは心の中で強く願った。

Re: ボカロ曲sストーリー【ハウトゥー世界征服】 ( No.6 )
日時: 2016/07/02 16:41
名前: シロマルJr. ◆o7yfqsGiiE (ID: 4qcwcNq5)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=11083

お久しぶりです。
ちょうどテストが終わったので、溜まった分しっかり書きたいと思います!




4.

辺りはもうすっかり暗くなり、夜風が吹いていた。
ただでさえ寒くて堪らないこの時期の夜風。先ほど龍太によって、コーラをペットボトル1本分かけられた
アヤトには、地獄な事この上なかった。
コーラが制服に染み込んで、風邪が吹く度に冷えるのなんの。
アヤトは打ち震えながら、駅のホームに向かって歩き出した。

「くそっ、何で僕がこんな目に……」

そっと呟いてみたものの、答えなんて見つかるわけも無い。
あいつらはーーー龍太達は、アヤトの事を面白いオモチャにしか思っていないのだろう。
オモチャは人に使われるもの。
そう考えたら、そういう事を考えるの自体無意味なことなのかもしれない。

しばらく歩いていると、少し街灯らしき物が増えてきた。街の大きな場所に出たのだろう。
アヤトは、ただひたすら前だけを向いて、歩き続けた。
何人かの会社員、他の学校の生徒何人かが彼の方を向いたが、声をかける者はいない。
それどころか、すぐに目を背けたり、ヒソヒソ話をしたり、汚物でも見るかの様な目で、何の気にも留めず
素通りをしていく輩ばかりだ。
…まぁ、そんなものだろうと思っていたが。

前にも言った通り、彼らはたった1人の哀れな少年のことなんて、気に留めていないのだ。
酷い目に遭っていると思っていないのか、定番の見て見ぬ振りをしているのか。
恐らくこの2択だろう。いずれにせよ酷い選択肢だが。
アヤトはこんな感覚には慣れている。最近はあいつらといつも一緒に帰宅しているのだから。
別にこれでいい。誰かに助けて欲しいなんて思っていない。そんな期待もできない。
ただ毎日の様に続く拷問に、少しでも耐えて、その場をやり過ごして生きられればいいのだ。


20分ほど歩いただろうか。今や街の中心となっている駅に到着した。
階段を上り、改札を通って、ホームで自分の乗る電車を、寒さに震えながら待った。
時刻表の横の時計は、もう6時に差し掛かろうとしているところだ。
腕時計を見ると、5時半のところで針が止まっている。コーラで濡れて壊れてしまったのだろう。
錆びれて使えなくなってしまうのも、時間の問題と言っていいだろう。

この時計は小学4年生のときに母が買ってくれて、どこへ行くにもこの時計を付けていった。
買って自分の手に渡ったときは、ピョンピョン飛び跳ねて喜んだことを、今でもはっきり覚えている。
それ故に、この腕時計にはそれなりに愛着がある。
だが、それはほんの思い出に過ぎない。今の現状では、その様な思い出話を思い出す暇もない。

アヤトのように、毎日崖っぷちに追い込まれている者なら尚更だ。

待っていた電車は、5分ほどで来た。
マフラーに顔を埋め、ズボンのポケットに手を突っ込んだ状態で、電車に乗り込もうとした。
その時ーーーーーー







……………く……いの…かよ……………!







「………!?」
空耳だろうか?どこからか突如耳に入り込んできた声に、アヤトは肩をビクッと反応させる。
立ち止まって周りを見回すが、声の主らしき人物は見当たらない。
声が掠れていて聞こえなかったが、何か大切な事を訴えているかも、アヤトはそう感じた。

「あの…乗らないんですか?」

ふと何者かに肩を叩かれて、ハッと我に帰る。
振り返ると、ホームを巡回していた1人の駅員が、申し訳なさそうに尋ねていたところだった。

「あ、す…すみません」

「いえ、別に大丈夫ですよ?」

アヤトは駅員に頭を下げ、慌てて電車に乗り込む。
それと同時に、

「出発進行ー!」

と、電車内の車掌が前を指差して言った。1両目の車両のドアがゆっくりと閉まる。
やがて、音を立てて電車が出発した。

ーーー辛く苦しい、永遠に逃れられない明日へと。











ちょうどその時、ホームの柱からアヤトの乗った電車を凝視していた、怪しい人影がいた。
……が、その電車が見えなくなると、興味なさそうにどこかへ歩いて行った。



彼の左手首には、錆びれて使い物にならないような腕時計が、きっちりと付けられていた。

Re: ボカロ曲sストーリー【ハウトゥー世界征服】 ( No.7 )
日時: 2016/07/03 09:47
名前: 青らり (ID: tY8TK.KA)

すごく面白いです!

いいですよねハウテゥー世界征服!3dSで録音して聞いてます!あの、ハイテンポと暗いような歌詞がとてもマッチしてて最高ですよね!ノベル化頑張ってください!
 

Re: ボカロ曲sストーリー【ハウトゥー世界征服】 ( No.8 )
日時: 2016/07/03 17:11
名前: シロマルJr. ◆o7yfqsGiiE (ID: 4qcwcNq5)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=11083

★青らりさん★

コメントありがとうございます!
僕の中でも、この曲はお気に入りの一曲みたいなものです!
明るい曲調と、暗い病んでるような歌詞が、絶妙に合ってるのが、Neru様の曲の特徴と言えますよね!

応援ありがとうございます、これからも頑張っていきます!


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