二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- フレッシュプリキュア!〜僕は敵に恋をした〜
- 日時: 2016/07/17 00:09
- 名前: 春太郎 (ID: LN5K1jog)
えっと、はじめましてか何度目まして。春太郎といいます
今日からは、プリキュアとの恋愛小説を書きたいなと思っております
それでですね、前回に「フレッシュプリキュア!〜新たなる刺客〜」という作品を書いていたのですが、途中でなんだか書けなくなって、断念しました
しかし、とある別のカキコ作家さんとプリキュアの合作をさせていただき、その中で物語のヒントを得た私春太郎は今宵、舞い戻ってきました!拍手!
今回こそは、完結できるように、精一杯頑張りたいと思います
それでは、よろしくお願いします
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- Re: フレッシュプリキュア!〜僕は敵に恋をした〜 ( No.1 )
- 日時: 2016/07/17 11:40
- 名前: 春太郎 (ID: LN5K1jog)
東から昇る太陽が長く光を伸ばし、平和な日常が訪れることを、町に知らせていた。
ちょうどその朝日が昇ってくるのが見える高さのビルの屋上の一角に、一人の少年が立っていた。
黄色のラインが入った漆黒のジャケットに、黒のズボン。
ジャケットの中には、まるで己の心の闇を誤魔化すように、明るい黄色のシャツを着ている。
銀色の髪が風に揺れる中、彼は金色の目でまっすぐ町を眺めていた。その時、屋上の扉が開く。
「こんな所にいたんですか?探しましたよ」
扉を開けて出てきたのは、20代前半くらいの青年だった。
ピシッとした燕尾服を着て、銀縁の眼鏡を付けた彼は、まっすぐ少年を見つめる。
少年は朝日から目を逸らさず、彼の問いに答えた。
「クラウド・・・・・・。デリートホールから、『彼等』の救出は済んだのかい?」
「はい。すでに準備は済んでおります」
「そうか」
少年は呟くようにそう言うと、踵を返し、クラウドの元まで歩いていく。
−−−
「せつなたちがラビリンスに帰って、もう半年か〜」
明るい茶髪を頭の高い所で短いツインテ—ルにした少女、桃園ラブはテーブルの上で肘をつき、両手に頬を乗せながら唇を尖らせてそう言った。
「早いわね〜。つい昨日のことのように、あの日のことは思い出せるわ」
その向かい側でドーナツを齧っていた紺色の長髪の少女、青乃美希はそう言ってパクリと残っていたドーナツを口に含んだ。
「たしか、ダンス大会で優勝した日よね。懐かしいなぁ、久しぶりにダンス、してみたいかも」
ラブに比べると少し暗めの茶髪を、頭の右側で短く一つにまとめた少女、山吹祈里は、そう言ってはにかんだ。
それを聞いた桃園ラブは、ガタッと音を立てて立ち上がる。
「じゃあさ!久しぶりにやろうよ!ダンス。ミユキさんに頼んでさ!」
「え?」
桃園ラブは、中学2年生の時期にダンスを習っていたことをきっかけに、今ではプロを目指して本格的なレッスンを受けている。
とはいえ、3年生ともなれば受験生。山吹祈里や青乃美希の学校は私立なので、高校受験は無いが、桃園ラブが通う学校は公立中学校。当然、高校受験はあるのだ。
なので、今は基礎を重心的に週二日程度の練習だが、高校受験が終われば、ほぼ毎日レッスンが行われる予定だ。
「それでせつなちゃんもいれば・・・・・・もっと楽しいのにね」
祈里は、そう言ってわずかに俯く。
それを聞いたラブも、膝に手を置きため息交じりに、「そうだねぇ」と同調した。
その時、祈里の頭を美希がツンッと指で突く。
顔を上げると、美希があきれた様子で笑っていた。
「ブッキー。それは言わない約束でしょう?ラブも落ち込まないの。またすぐに会えるわよ」
「うん・・・・・・そうだね、美希たん」
「えぇ・・・・・・あら」
美希はラブの背後にとあるものを視認し、クスッと笑う。
ラブが首を傾げた時、彼女の目を誰かの手が覆う。
「わ!?」
「さぁ、誰でしょう」
後ろから聴こえた声に、ラブは一瞬固まり、そして嬉しそうに口角を上げた。
すぐに自身の目元を覆っていた手を取り、後ろにいた人物の顔を見る。
そこには、先ほどまで話題になっていた人物、東せつながいた。
「ひさしぶりね、ラブ、美希、ブッキー」
「せつなぁッ!会いたかったよ〜!」
ラブは立ち上がり、勢いよくせつなに抱きついた。
せつなは一瞬驚いた様子で目を見開くが、すぐにラブの体を同じように抱きしめ、「私もよ」と言った。
「ひさしぶりね、せつな。ラビリンスの復興は順調なの?」
美希の言葉に、せつなは頷いた。
「えぇ。元々、メビウス様に管理されていた分、国の土台自体は固まっていたしね。後はそれを応用してデータを・・・・・・って言っても、ラブには理解できないだろうから、やめておくわ」
「なッ!何なのよその言い方は〜・・・・・・事実ですけど!」
ラブはせつなから離れるとぶぅーと頬を膨らませた。
それを見た全員は、クスリと笑った。
「でも、懐かしいね、このメンバー」
「そうだね!もうラビリンスも無いし、またみんなで一緒にいられて、幸せゲットだよ!」
ラブはそう言って右手を空に向けて突き上げた。
しかし、彼女たちは知る由もなかった。
これから、新たな敵と戦うことになるということを・・・・・・————。
彼女たちは、まだ知らない。
- Re: フレッシュプリキュア!〜僕は敵に恋をした〜 ( No.2 )
- 日時: 2016/07/17 12:13
- 名前: モンブラン博士 (ID: EBP//tx7)
小説の人称は統一して読みやすくした方がいいでしょう。
それから敵はブッキーだけではなく、他の子にも関わらせるともっと人間味が出て面白くなると思いますよ。
楽しく更新を続けてくださいね、陰ながら応援しています!
- Re: フレッシュプリキュア!〜僕は敵に恋をした〜 ( No.3 )
- 日時: 2016/07/18 11:37
- 名前: 春太郎 (ID: LN5K1jog)
「なんだぁ?お前は」
部屋に入ってきた少年を見た瞬間、少年と同じ銀髪に赤い目。黒のズボンに黒に赤いラインが入ったジャケット、赤いYシャツを着たをした男、スプリンガーが立ち上がり、少年の前に立って彼の顔をじろりと睨み付ける。
その時、ソファで紅茶を優雅に飲んでいたウェーブがかかった長い銀髪に青い目、黒に、所々青のリボンで装飾が施されたワンピースを着た少女、ファルーラは、少年の顔を見て目を見開いた。
「もしかして、あなたは・・・・・・」
「こんにちは。元ラビリンスの最高幹部の、シーザーです。お見知りおきを」
少年、もといシーザーはそう言ってペコリと頭を下げた。
それを見た二人は驚いた様子で顔を見合わせた。
「なんで、そんな偉い幹部さんが俺たちの前に・・・・・・それに、俺たちはたしか、デリートホールで消されたハズなんだが?」
「あぁ。クラウドに頼んで助けてもらったのさ。時間はかかったが、なんとかね」
シーザーはそう言いながら壁に凭れ掛かり、腕を組む。
「でも、メビウス様に見切られた私たちなんかを蘇らせて、今更何をするつもりなんですの?」
「君たちが見切られたのは、メビウス様が君たちを管理しきれなかったからさ。力がありすぎたせいでね。それで、何がしたいか、と言われると、正直メビウス様に裏切られた君たちには、嫌なことかもしれない。けど、言わせていただくとね・・・・・・————
———メビウス様を復活させて、管理国家ラビリンスを復活させる」
−−−
久しぶりにせつなちゃんと再会した私たちはそれからしばらくカオルちゃんのドーナツカフェで話し込んだ後でそれぞれ帰路についた。
せつなちゃんは、ラブちゃんの家で今日は泊まるらしい。いずれは、また皆でお泊まり会とかもしたいねと話していた。
そんなこともあり、私は嬉しさから、少し軽くなった足取りで家まで帰っていた。
今は七月だということもあり、時間帯的にまだ暗くはない。
夕焼けで空は赤く染まっていて、所々に星が瞬いている。
視線を下げると、そこでは若い男女が手を繋いで、店に入っていくのが見えた。
「良いなぁ、恋人って・・・・・・」
私は、無意識にポツリと呟いていた。
とはいえ、羨ましいんだもの。恋人って。
だって、恋人って、お互いが双方のことを好きで、好き合って、なるものでしょ?
お互いのことを想い合えて、とても素晴らしいものだと思う。
とはいえ、私が通っているのは女学院だし、仮に共学だったとしても、私のことを好きになってくれる男子なんて、いるとは思えない。仮に好きになってくれても、私が好きになれるとも限らないし。
叶わぬ夢、とでも言うのかな。
「諦めるしかない、か・・・・・・」
私は嘆息し、角を曲がった。
そこでは、私の家である動物病院の光が、今日も私の帰りを出迎えてくれていた。
- Re: フレッシュプリキュア!〜僕は敵に恋をした〜 ( No.4 )
- 日時: 2016/07/18 16:23
- 名前: 春太郎 (ID: LN5K1jog)
「メビウス様を・・・・・・復活ゥッ!?」
僕の言葉を聞いたスプリンガーは、馬鹿にするような言い方でそう言ってくる。
僕はそれに頷いた。
「あぁ。そうだ。今までインフィニティのために集めていたFUKO。それをメビウス様のプログラムに適用すれば、上手くいけば、復活させることが可能だということが、最近分かったのさ」
しかし、問題がある。プリキュアだ。
ちょうど、僕が異世界の調査に出ている時期に出没し始めたため、僕がラビリンスに戻った時にはすでにメビウス様は消滅し、新たな国、ラビリンスとしてイース、もとい東せつななどを筆頭に、新しい国を創ろうとしていた。
「ちょっと出てくるよ」
「は?いきなり呼び出したくせに、何を・・・・・・」
「ちょっとだけプリキュアとやらと、遊んでくる」
僕は怒ろうとするスプリンガーに顔を向け、笑って見せた。
−−−
「スイッチ、オーバー」
僕は胸の前で拳を擦り合わせ、両手を広げた。
黒のジャケットは、爽やかな白の薄手のパーカーに。ズボンはジーパンになり、靴はスニーカーに変わる。
銀髪も黒くなり、鏡に映る僕の姿は、ごく普通の人間の一人だった。
公衆トイレを出て、しばらく公園の中を歩く。
この公園に、よくプリキュアがいると聞いたのだが・・・・・・。
「最悪、ナケサケーベで強制的に・・・・・・」
僕は顎に手を当て、ポツリと呟き、舌打ちをした。
そこまで考えていた時だった。
「ワンワンっ」
突然背後から声がした。犬の声だ。
振り返った瞬間、そこにはゴールデンレトリバーという種類の犬が走ってきていた。
とりあえずしゃがんでやると、犬は僕の胸の辺りに前足を置き、僕の顔をペロペロと舐め始める。
「ちょっとラッキー!ダメでしょ!」
その時、どこからか優しい声がした。
僕は犬の脇に手を当て、舌が届かないように距離を取らせつつ、声がした方向を見た。
『彼女』の顔を見た瞬間、僕の心臓がドクンッと音を立てた。
「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・すいません。って、あれ?見覚えのない顔、ですね」
頭の右側の高い部分で一つにまとめた短い茶髪を揺らしながら、一人の少女が走ってくる。
全体的に黄色を基調とした服装で、明るい印象を受ける。
肩で息をし、額に汗を浮かべるその顔は、とある資料で見覚えがあった。
少女はゴールデンレトリバーのリードを掴み僕と距離を取らせながら、首を傾げた。
「あ、私は山吹祈里です・・・・・・。あの、貴方の名前は?」
心臓が高鳴り、僕の目は少女だけに向く。
なんだろう?この感覚は。よく分からない、けど・・・・・・嫌な感じはしなかった。
「僕は四季修弥。よろしくね。えっと・・・・・・山吹さん?」
この出会いがこれからの僕の人生にどんな影響を与えるかを。
僕はまだ、知らない。知る由も、ない。
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