二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 夏目と櫻華〜第2話〜
- 日時: 2016/07/17 14:21
- 名前: 幽谷澪掎 (ID: KS1.rBE0)
〜夏目side〜
小さい頃から時々変なものを見た。他の人には見えないらしいそれらはおそらく妖怪と呼ばれるものの類。それが見えるせいで散々たらい回しにされてきた。今住んでいる藤原家の人々はそんな俺を引き取ってくれた優しい人達だ。その人達に迷惑をかけないためにも、妖が見えることは秘密なのだ。
夏目貴志は学校から一緒に帰っていた友人達と別れ、近くを散歩していたニャンコ先生と共に帰路についていた。
「ニャンコ先生はさっき何してたんだ?」
「散歩に決まっているだろう。彼処は私の散歩コースなのだ」
いつも通り先生と軽口を叩きあいながら帰っていると、前方にヒトがいるのが見えた。
「あれ? 人がいる。何してるんだろう、あんな所で」
「別に人がいるのくらい普通だろうに」
「いや先生、よく見ろよ。何かあの人段々体が傾いて……」
ー体が傾いて?
自分の言った言葉に驚き、もう一度よく見るとグラリッと前屈みに倒れるのが見え、思わず叫ぶ。
「危ないっ!」
「あっ! 待て夏目、罠だったらどうする!」
ニャンコ先生の制止を無視して駆け寄ると、間一髪でその人が倒れる前に抱え込むことが出来た。
「……ンで……」
なにかを呟く声が聞こえ、耳を寄せるととんでもない言葉が耳を貫いた。
「なんで……あと少し、で……死ねた……の、に……」
「なっ……」
ギョッと自分の耳を疑った。問いただそうにも呟いた当の本人は気を失ってしまっている。
「まったく考え無しに動くなといつも言ってるだろう。……どうしたんだ、夏目?」
ただならぬ様子の夏目にニャンコ先生が顔を覗き込む。
「ニャンコ先生……」
「どうした夏目、落ち着け」
「……取り敢えずどうしよう、この人」
「どうするもなにもお前が勝手に助けたんだろう」
「それはそうだけど……取り敢えず此処に置いとくわけにはいかないから、一旦家で寝かせようと思う」
「そうした方がいいだろうな、ソイツの様子を見る限りここ数日マトモに食べてないんじゃないか?」
そうと決まればここに長居する事はない。ヨイショと掛け声を掛けながら、見た目より軽い体を抱え歩き出した。
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