二次創作小説（映像）※倉庫ログ
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- 天使と悪魔と秘密のガーデン 〜西御門キョウ編〜
- 日時： 2016/09/17 14:09
- 名前： 夢 （ID: 16oPA8.M）
ゴクリ・・・・・・。
「おいしそう・・・・・・。」
４月のとある休日。
散歩に出た、わたし『森山ミント』は、
公園のベンチの上にポツンと乗っている果物と
にらめっこをしていた。
「子供じゃないんだから、拾い食いなんてありえないよね・・・・・・
しかも、道端のベンチの上に直接置いてあるなんて・・・・・・。 毒でも入っていたらどうするの！？
しっかりして、わたし！
あぁ・・・・・・でも、見れば見るほど美味しそう。
お昼ご飯を食べたばかりだし、お腹はすいてないのにこんなに美味し そうに見える果物、初めて・・・・・・」
キョロキョロ。
「だ、誰も見てないよね？
この道は、滅多に人も通らないし・・・・・・
いただきます！」
かぷりっ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・お・・・・・・、お・・・・
・・
美味しいっ！！」
シャクシャク。
「こんなに美味しい果物
今まで見たことないよ！」
モグモグ。
「あーーっ！！」
「んぐっ！？」
「食べちゃったーーっ！？」
「ん・・・・・・ん・・・・・・」
ごくりっ。
「ゴホッゴホッ！
あ、あなたは・・・・・・誰？
ここには、今まで人影すらなかったのに」
「ボクはルイ。
月成ルイだよっ！
・・・・・・なんて、自己紹介してる場合じゃないやっ！
もしかしなくても、今そこに落ちてた『実』
全部食べちゃった・・・・・・よね？」
「う・・・・・・うん。
もしかして、あなたの落とし物だったの？
ごめんなさい！弁償しなきゃ・・・・・・」
「うん・・・・・・
弁償とかできるモノじゃないんだよねぇ」
「そ、そんなに高価な果物なの！？
どおりで美味しいわけだわ・・・・・・」
「いや、ボクも食べたことないからわかんないんだけどぉ・・・・・・
どうしよっか？シュウイチセンパイ」
「どうするもこうするも、
無理やり吐き出させるわけにもいかないだろう」
「きゃあっ！
また気配もなしに人が現れたっ！」
「いちいち驚くな。うるさいぞ。
俺は雨宮シュウイチ。
黎冥学園３年だ」
「黎冥学園って・・・・・・
あの有名な超セレブ学園！？」
確か、年齢関係なく、選ばれた人だけが入れる学園で、
有名なのに、場所が謎だって聞いたけど・・・・・・。
「そうそう！ボクは明日からそこの１年生になるんだ♪」
「えっと、そんな人たちがわたしに何の用・・・・・・？」
「いや、貴様に用はない」
「じゃ、じゃあ、わたし失礼させていただきますっ！」
よく分からないけど、逃げた方がいい気がするっ！
「ちょおっと、待った！」
その時、
天使みたいに可愛らしい男の子が、わたしの腕をつかんだ。
その力は、まるで、悪魔のように強かった。
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- 天使と悪魔と秘密のガーデン 〜西御門キョウ編〜 ( No.1 )
- 日時： 2016/08/14 05:12
- 名前： 夢 （ID: 16oPA8.M）
「いっ・・・・・・痛いっ！！」
「あ、ゴメンゴメンッ！
優しくつかんだつもりだったんだけど、
思ったより弱いんだねぇ『人間』って」
「貴様は加減を知らないからな。
気をつけろ、ルイ
連れが申し訳ない事をした。
怪我はないか『人間』？」
「は、はい。大丈夫です・・・・・・」
わたしのことを『人間』って、どういう意味なんだろう？
・・・・・・いずれにしても、関わり合いたくないなぁ。
「あのー・・・・・・
わたし、もう帰らなきゃならないんですけど」
「すまないが、それは許可できない。
先程、貴様に用はないと言ったが、
正確には、『貴様には用がなかった』と言うべきだったな
我々は、貴様が口にした
『果実』を回収する任を負ってここに来たのだ。
・・・・・・発見するのが、一歩遅かったようだが
貴様、体に何か変化はないか？」
「い・・・・・・いえ・・・・・・、特に何も・・・・・・」
「うん。どこにも特別なところはないよね。
とっても地味だ！」
「じ、地味って・・・・・・そりゃあ、
わたしは何のとりえもない普通の人間だけど・・・・・・」
「残念ながら、貴様の言う『普通の日々』は、
今日で終わったと思うんだな」
「え！？それって、どういう意味ですか・・・・・・？」
「先程貴様が食べたのは『禁断の果実』と言って
１０００年に１度しか実らない特別な果実なんだ
そして、それは食べた者に偉大なる『力』を与える」
この人、すごく真面目で頭が良さそうに見えるけど
何だか・・・・・・ちょっと、変わった人なのかも。
「ご、ごめんなさい。
私、本当に急いでいるので、もう帰りますねっ！」
「貴様、俺の言うことを信じていないだろう。
・・・・・・まあ、突然のことで理解が追いつかないのも無理はないが」
「なんだ！
フツーじゃないことが信じられないなら
見せてあげればイイじゃん！」
「ルイ、止めろ。
『外』では『血の力』を使うなと、言われているだ・・・・・・」
「唸れ、大地よ！」
どっかぁんっ！！
その時、突然轟音を上げて地面が盛り上がり
私たちを覆い隠すように、巨大な土壁が現れたのだった。
- 天使と悪魔と秘密のガーデン 〜西御門キョウ編〜 ( No.2 )
- 日時： 2016/09/17 14:10
- 名前： 夢 （ID: 16oPA8.M）
「な、何これ・・・・・・」
「へっへ♪すごいでしょ？
これがボクの『血』に宿る『悪魔の力』さ」
「あ・・・・・・悪魔って
あなた、いったい何を言っているの！？」
「ハァ・・・・・・、ますます混乱させてしまったな
詳しい説明をしようにも、
直に今の音を聞きつけた野次馬どもが駆けつけてくるだろう。
どこかに場所を移さねばなるまい」
「おやおや。
派手にやってるみたいだね」
その時、天から声が降ってきた。
と、思ったら、文字通り白馬から王子様が降り立った。
しかも、その馬には翼まで生えていた！
「ペ・・・・・・ペ・・・・・・ペガサスッ！？」
「ちょうど良いところに来てくれた、ケイ。
この者が、『外』に散った『果実』の１つを食べてしまってな」
「上から見ていたけど、もう人が集まってきそうだね。
警察でも呼ばれたら厄介だし・・・・・・
仕方ないか・・・・・・
僕がその子を連れて行こう」
一瞬すごく冷たい目で見られたような気がするけど・・・・・・
気のせい・・・・・・？
「ああ、頼む。
俺は、この土壁の始末をしてから合流する」
「・・・・・・さぁ、君。
早くこの馬に乗って」
「乗るって、どうやって？
私、馬なんて乗ったことがないんですけど！？
ましてや、ペガサスなんて見たこともないし・・・・・・
そもそも、あなたは誰！？」
「・・・・・・質問責めだね」
「この人は、ケイセンパイだよ。
たぶん地味子センパイと同じくらいの歳だし
気軽にケイ君って呼べばいいと思うよ〜♪」
「えっと、ケイ君、でいいのかな？
・・・・・・って、聞き流しちゃったけど
地味子先輩ってわたしのこと！？」
「僕は生天目ケイ。
今は呼び方を言い争っている時間はないから急いで乗って。
乗り方は、僕とこの子に任せてくれればいいよ」
そう言って、王子さまは優雅な手つきで白馬の首を撫でた。
それに、ペガサスがいななきで答えたと思った直後
わたしの体は、しっかりと馬の背に乗せられていたのだった。
「な・・・・・・何が起こったの？・・・・・・た、高いっ！」
「じゃあ、シュウイチ。
僕たちは先に行くね」
「ああ、頼んだ。集合場所はどこだ？」
「集合場所は・・・・・・
黎冥学園、『生徒会室』で」
- 天使と悪魔と秘密のガーデン 〜西御門キョウ編〜 ( No.3 )
- 日時： 2016/09/17 14:12
- 名前： 夢 （ID: 16oPA8.M）
そして、今。
わたしは、かの有名な・・・・・・けれど謎だらけの大学
私立黎冥学園の生徒会室にいる。
「今朝は、のんびり起きてご飯を食べた後
いつものお散歩コースを歩いていただけなのに・・・・・・
一体、何がどうしてこうなっちゃったの！？
あ・・・・・・足がガクガクする・・・・・・」
「初めての乗馬で、足に負担がかかったのかな？
人間はあまり体力がないと聞いていたけど・・・・・・」
「・・・・・・あの馬は・・・・・・・・・・・・イイ子
・・・だよ・・・・・・
素直な目を・・・・・・してるもの・・・・・・」
「ひゃっ！あ、あなたは誰？
どこから現れたの！？」
「俺は・・・・・・鎖是アキラ・・・・・・・・・・・・
今度・・・・・・１年生になる・・・・・・
この子は・・・・・・カラスのボウ・・・・・・
とてもイイ子・・・・・・」
「よろしくナァ！クワァッ」
「カ、カラス・・・・・・？九官鳥じゃなくて？」
「オウ！
赤いくちばしと黄色い足がチャームポイントだゼィ！」
「それと・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
あの・・・・・・
俺達、さっきから・・・・・・ずっとココにいた・・・・・・・・・
けど・・・・・・」
「ご、ごめんなさい！
不思議なことが立て続けに起きて気が動転していたから
周囲が見えていなくて・・・・・・」
「ううん・・・・・・いい・・・・・・、
大丈夫・・・・・・・・・・・・
・・・・・・それより・・・・・・
なんだか不思議なにおいがする・・・・・・」
「そう？わたし、香水とかつけてないけど・・・・・・」
一見怖そうだけど、なんだか動物みたいな男の子だな。
それに、手足が長くてモデルさんみたい
アキラ君が鼻でニオイを探っている姿を見つめていると
ドアを開けるとともに新たに誰かが入ってきた
「へぇ、それが『力』を得た女か」
扉が開かれて現れたのは、
一目で惹きつけられる存在感を持った男性だった。
「キョウ、『力』のことは、気安く口にすることじゃないよ」
「ここで話す分にはいいじゃないか。
俺たち生徒会メンバーしか入れない、専用棟なんだからさ
それに・・・・・・
万が一、聞き耳を立てるような奴がいたとしたら、
俺が始末してやるよ」
「冗談でも、そんな物騒なこと言わないように」
「分かってないな、『天使様』は・・・・・・
女ってのは、少しばかり刺激的な方がいいんだぜ。
なぁ、森川ミントちゃん？」
「何で、わたしの名前を知ってるんですか？」
「女の名前を聞き出すのは得意なんだ
ああ、そうだ。
一応自己紹介しておこうか？
俺は西御門キョウ
お前より年も学年も上だが
気軽に名前で呼んでもいいぜ？」
「は、はぁ・・・・・・。
えっと、よろしくおねがいします・・・・・・？」
「クックックッ・・・・・・
冗談はさておき・・・・・・
名前を知っている理由だが。
お前たちがここに来るまでの間に調べた。
家族構成から生活環境、周りからの評価までな」
「こんな短い間に？
っていうか、どうしてそんなこと調べたんですか！？」
「それは・・・・・・
お前が、明日から『黎冥学園』の２年生になるからだ」
「え、ええっーっ！？」
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