二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- 夢と現実と異次元『イナイレ』
- 日時: 2016/08/26 05:11
- 名前: 空雪 (ID: 2nnbbVZM)
————空から、真っ白な雪が降る。
雪は嫌いだ。まるですべてを消し去ってしまうみたいだから———
「なーんて、ただの虚言だけど」
雪がたくさん積もる中、それらから目を逸らした。
————
はじめまして、空雪です。
まあ色々注意事項はあるけど簡潔に。
・更新不定期
・原作は原作だが原作していない
・荒らしは勘弁願います
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- プロローグ ( No.1 )
- 日時: 2016/08/29 01:59
- 名前: 空雪 (ID: 2nnbbVZM)
睡眠。それは生物である以上ほとんどのものが必要とする行為である。
私こと紫龍院星(しりゅういんひかる)も布団の中に入って眠った時のことだった。
「は?」
眠ったはずなのに、自分が地面に足をついて立っている感覚があった。
恐る恐る閉じていた瞼を開くと———
「綺麗な青空ですね、アハハ……」
思わず笑いが口からでた。
笑いにいつもの覇気がない理由はわかっている。
「なんでいつも通り布団に入って寝ただけなのに外にいんだよ」
あれか? 明晰夢とかいうやつなのか?
混乱しているのに、顔だけは無表情なのは、両親のおかげだろうか。
こんな時だが、あのDNAに感謝したい。
「にしても、夢にしてはやけにリアルだよなあ、これ……」
足元にあった小石を蹴っ飛ばす。
この時に私の服装もパジャマから変わっていることに気付いた。
黒のジャージ上下にいつも履いている黒い運動靴もしっかり装着済みときた。
……私ってこんなしっかり覚えていたっけ?
「衝撃もあるし、頬を抓っても痛い。これがかの明晰夢?」
明晰夢なんてみたことないからわからないし、わかってもどうしようもないだろう。
とりあえず現状確認がてら歩き回ってみようか。
- 一話 「現状確認」 ( No.2 )
- 日時: 2016/08/29 01:57
- 名前: 空雪 (ID: 2nnbbVZM)
ざっと歩くこと五分くらいだろうか。ここがどういう場所なのか、軽くだが理解することができた。
・空は青く、太陽は一つ。見る人種も同じ黄色人種で日本語を喋る日本人。国を聞いてみたら日本と返されたことから、ここは日本(仮)。
・私が最初にいたあの場所は、サッカーコート……スポーツのサッカーをするためのフィールドだったらしい。別の場所にも同じようなものがあったことから、私の世界よりもサッカーが活発だということ。
そして、三つめが———
「——選手、ウォールオブフレイムで止めたああああ。これで両チームの得点は1−2チーム○○○の勝利だあああああ」
ワーワーワー。
興奮した観客の声が、店に置かれたテレビ越しでも聞こえる。結構うるさい。
「必殺技ねぇ? 完璧に別世界だわ、こりゃあ」
テレビから離れ、目の前に見えた堤防に上りながら思う。
必ず殺す技、略して必殺技———なんて物騒な競技なんだ。
サッカーってそんな競技だったっけ? 思わず首をかしげてしまう。
「授業でやったが、サッカーはそんなぶっとんだ競技じゃなかったような気がする」
いや、授業中になんか中二病っぽく、「デスソード」やら「十万ボルト」やらやってたやつらはいるけど……て、後者は電気鼠の必殺技じゃなかったか?
あのゲームなら電気鼠の技より私はドラゴン系の方が
「て、違うな」
あー、うん。どうでもいいことは隅にでも置いといて。
現在でわかっていることは……。
「痛みはあるが、私が寝たのは夜のはず。多分寝てすぐにここに来た? と思われる。後ここは日本(仮)。後何かサッカーがおかしい。———総合的にみて、明晰夢。次点で、現実世界ではないどこかってとこかな」
これが噂の明晰夢ならば、時間が経てば自然に目が覚めると思うけど———
「戻るまでの間、適当にぶらついてるかな」
別世界だとわかった瞬間あふれ出た、この好奇心は抑えられない。
堤防から見えた目立つ鉄の塔にとりあえず向かってみることにした。
- 二話 「鉄塔の出会い」 ( No.3 )
- 日時: 2016/08/30 12:52
- 名前: 空雪 (ID: 2nnbbVZM)
「———ふぅ」
か、階段が多いなあ。この場所……。
身体能力には自信があるが、精神的に疲れた。
警戒しながら軽く回りを見渡すが、人影は見えない。
木の枝にタイヤが吊り下げられているのが気になる程度だ。
他に変わったところは見当たらない。
そう思って、ふと気を抜いた時だった。
「あれ? 先客なんて珍しいな!」
太陽のような雰囲気を持つ少年が階段から上がってきたのは。
———ピリッと身体に衝撃が走る。
軽くとはいえ、さっき警戒したのだ。
(鈍ったのか? 最近サバゲ—行ってないから!?)
とっさに腰に手がいったのは私の癖だ。この格好だとホルスターを付けてないから、途中で手をおろしたが。
「先ほどこの町に着いたばかりだが……君は地元の人か?」
顔を少年の方へ向け、問いかける。
少年は質問に驚きながらも返してくれた。
「ああ、この稲妻町に住んでいるんだ!」
にっかり笑いながら手に持っていたサッカーボールでリフティングを始めた。
まあ、地名を知れたので、いきなりリフティングを始めたのはスルーしよう。たぶん、この人は、サッカーの練習をするためにここにきてるっぽいし。
「そうか。君はサッカーが好きなのか?」
暇なのと少しの興味で少年に質問した。
少年はリフティングをやりながらこちらに視線もむけずに答える。
「ああ!」
「へー。見た感じ学生っぽいけど、中学生?」
というか、高校生がこの明るい時間帯で一人でサッカー練習してたらただのサボりを疑うよ。
さっき商店街で見た時計だと、四時だったし。まだ帰宅してないでしょう。
「雷門中学二年生。そういうお前は?」
「雲山中学二年だ。ここからは遠いな」
「そっか」
私の答えに興味を無くしたようで、一回止めたリフティングを再開した。
ま、初対面の人間相手で、これだけ得られればいい方かな。
「まあ、サッカーの練習頑張れ。私は家に帰るよ」
おー、と言った少年の声を後ろに私は階段を降りるために足を進めた———
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