二次創作小説(映像)※倉庫ログ
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- ポケモンの世界を廃人知識で切り抜ける
- 日時: 2017/02/09 22:23
- 名前: 風庭雪衣 (ID: RtkbRayU)
ポケダンの世界に落ちるはずが、気づいたらアーカラ島に漂流していた!?
イーブイとしてポケモンの世界に降り立ち、
特性を使って逃げたり……
相手の弱点を突いたり……
ロトム図鑑以上の知識を見せつけたり……
廃人の知識でこのポケモンの世界を切り抜ける!
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- Re: ポケモンの世界を廃人知識で切り抜ける ( No.1 )
- 日時: 2017/02/09 22:22
- 名前: 風庭雪衣 (ID: RtkbRayU)
「ようこそ! ここはポケモン達の世界へ通じる入り口だ!
この扉の向こうにはキミの知らない様々な冒険が待ち受けていることだろう!
でも冒険に出る前にキミに幾つか質問があるんだ。素直な気持ちで答えてくれ。
準備はいいかな? では……質問スタート!
明日は大事なテストがある。キミは……」
「じゃないでしょうがあああああ!!」
私はどこからか聞こえてくる声にそう怒鳴った。
「ひっ!? い、いやいや、これテンプレだから、答えてくれない?」
「いやそうじゃなくて! そうじゃなくてさ!
なにが『明日は大事なテストがある』なの!?
こっちは本当に明日テストがあるの! ちょっと戻してくれない!?」
私がそう言うと、声はちょっと困った声になって答える。
「いや、そんなこと言われても……これランダムだしな……」
「ランダムなのかよ!? まあいい。早く戻して! 戻したら許す」
「え〜。無理無理今更。ここに来た時点で冒険しないと帰れない設定だから」
「メタいなおい! というか、私の体どういう状態になってるわけ?」
「うーんと、精神が無いから……意識不明の状態だね」
「……まあそれは良いとして、本当に帰れない?」
「まあそうなるね。さっきも言ったけど冒険しないと帰れない設定だから」
「……その冒険って?」
私は深く溜息を吐いてそう言った。
「よくぞ聞いてくれました! これからキミが行くことになる
ポケットモンスター、縮めてポケモンの世界!
キミはそこで様々な冒険をするのだ!」
「いやそれを聞いてるんだけど!?」
「そんなこと言われても……マニュアルにはそうとしか書かれてないし……
ぶっちゃけ言うと行ったこと無いし……」
「はぁ!? あんたそれでも案内人なの!?」
「いやー、だってバイトで給料良かったから……」
「バイトなのかよ!!」
「はぁ……こんな人初めてだわ……」
「本音出ちゃったよ」
「まあ良いや。質問はもう結構。ほら、イーブイにしといたから。
誰かのパートナーとして、精々頑張れよ。
あとはその目の前の穴に落ちるだけだ。ほら、落ちろ。じゃあね」
「は? ちょちょっと! 待ちなさいって!」
私がそう怒鳴っても、その声は返事をしなかった。
一息置いて、深く溜息を吐いた後、目の前の穴を無視して真っ直ぐ前へと進んだ。
- Re: ポケモンの世界を廃人知識で切り抜ける ( No.2 )
- 日時: 2017/02/09 22:31
- 名前: 風庭雪衣 (ID: RtkbRayU)
周りは光が溢れた、どこにも暗い場所がないところだった。
気温は程よく、どれだけ行動しても疲れを感じない。
まるで夢を見ているかのような、
言ってしまえば、ずっとここにいたいと思う程だ。
地面は白く、雲のよう。穴は雲の狭間のように空いている。
しばらく進んでいたら、同じような穴が続いて空いていた。
「なんなのこれ? 穴って言うと、さっきのアイツが言ってたことを
信じるとあれだよな……ポケダン……」
そう。さっきの案内人が言っていた最初の言葉は、
ポケモンダンジョンの最初の言葉そのものだ。
というか、イーブイということはポケダン空……
飛び込まなくて良かったわ、お荷物特性死ぬから……
って、アイツ! 特性分かっててイーブイにしたのかよ!! あのやろう!!
どうやら穴は100mくらいの感覚で空いているよう。
全ての穴を無視して進み続けたら、地面が無くなっており、そこから先は
蒼い空が広がっていた。やっぱり雲の上じゃないですか。
最後の穴まで進んだところは、さっきいた場所から900mほど離れていた。
「ここで出来ることは、穴に飛び込むしか無いってことか……
しょうがない。ここの穴に飛び込もう」
私は息を吸って、底が見えない穴へと飛び込んだ。
さあてと、ポケダン以外の世界がいいなぁ。
特性にげあし、ポケダンだとお荷物だからなぁ……
そんなことを考えながら、
廃人ゲーマーの彼女はポケモンの世界へと落ちていった。
気づいたら私はどこかの島っぽいところに上陸していた。
いや、波打ち際に倒れていた方が正解かも。
それと同時に目線が低く、二本足で立てないのに気づいた。
分かってた。分かってたよ。でも、絶望的に歩きにくい!
なんとか立ち上がって、周りを見渡すと、そこはビーチの様だった。
パラソルが幾つか立っており、水着の人々が日光浴したりしている。
後ろ足の爪先立ちっぽいのがどうにも慣れないなぁ……
ゆっくり歩き出すと、
ぶにゅっ
「ぶいっ!?」
変な柔らかい感覚に、びっくりして右前足を退かす。
そこには、黒っぽい見た目で、先っぽのところから、ピンク色の中身っぽいのが──
「ぶいいいぃぃぃぃぃ!?」
気持ち悪っっっ!?
「ぶっ……ぶっし……」
「ぶいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!?」
喋ったああああああああああああ!?
私は急いで数メートル遠ざかった。
周りを見渡すと、いろんなところにこいつがいる。
海に向かって投げてる人もいるし。
というかこれ……
「ぶい?」
ナマコブシ?
「ぶいー……」
ということはここって……
ハノハノ、リゾート?
ということは……アーカラ島か、ここ。
……ポケダンの世界じゃない!
「ぶいいいっ!」
やったああああっ!
私はとても嬉しくて、ガッツポーズ、は出来ないからドヤ顔キラリッ
というか、特性とびだすなかみってあんな感じか……
精神的にダメージ受けたよ、ホントに。
あ、そうだ、ハノハノビーチに来たらやることあるじゃん。
そう考えると、私は走って見張り台の前にいる人に向かう。
「ぶぶいぶいぶいっ!」
ナマコブシ投げのアルバイトやらせてっ!
ナマコブシ投げというのは、1日一回限定のおこずかい稼ぎ。
この人に話しかけて、ビーチにいる数匹のナマコブシを海に投げるだけで
バイト代2万円が手に入る。
私は毎日欠かさずに……やる程でもないから来た時だけやっていた。
いやだって、リーグ周回の方が稼げるし。
UBイベで百万円手に入るし。
まあ今は稼ぐ方法はこれしかないな。
2万円あれば食べ物買えるし、いろいろ。
あ、考えてなかったけど、イーブイでもバイトできるかな? まあいっか。
足元の私に気づいて、こちらを向いた従業員は、
「ん? ありゃ、こんなとこにイーブイ? どうしたのかね?
……迷った? しょうがない。私が直々にカンタイまで送っていくよ!」
そう言って私を抱えて歩き出した。
いやあの、そうじゃない。そうじゃないんだああああああ
やらせてよおおおおおバイトおおおおおおおお……
「ぶいいっ……」
私の叫びは従業員には届かないようで。
カンタイに着いて降ろされたときには完全に私は項垂れていた。
- Re: ポケモンの世界を廃人知識で切り抜ける ( No.3 )
- 日時: 2017/02/13 03:46
- 名前: 風庭雪衣 (ID: RtkbRayU)
「よし。次は迷うんじゃないぞ! ……ん? なんか付いてるな。
これ、お前のか?」
「ぶいぃ?」
顔を上げて、従業員の手にあるものを見た。
青いプラスチックと金属の輪で出来ている
……あ、これ、洗濯バサミ? って言うかこれ……
「ぶいぶいー……」
部活で使ってたやつじゃんこれ……
「やっぱりお前のか。よいしょっと。じゃ、今度は迷うんじゃないぞ!」
私の目の前に洗濯バサミを置いて、従業員はリゾートに去っていった。
今の私はかなりのローテンション。
元の世界から持って来たのが洗濯バサミとか……
というかこれじゃあ持ち歩けないんですけれども。
……あ、そうだ。そういえば洗濯バサミって分解できたよね。
私は前足を使って何とかプラスチックと金属の輪に分解して、
金属の輪をプラスチックの穴に通す。
これでちょっとはアクセサリーっぽくなったかな?
イヤリングっぽく耳に付けられたりすれば便利だけども。
そう思って私はそれを耳に付けてみる。
……違和感を感じるけれど、痛いとかは無い。
捨てるという単語が頭に出てこなかった私は、
洗濯バサミを分解、組み立てをしてアクセサリーっぽく耳に付けた。
歩く度にカチャカチャと音が耳元で鳴って、
耳触りかなとも思ったけれど、そこまで気にならなかった。
空間研究所、雑居ビルを過ぎて、赤い屋根が特徴の
ポケモンセンターが見えてきた。
ポケセンにも用はない為、
素通り。そして、ホテルしおさいの前の道から4番道路に入った。
4番道路に入って最初に目にしたのは、看板と草むら。
……ポケモンが飛び出してくることって、ないよね?
半信半疑だったけれど、試して見なければ分からないので、
私は草むらに足を踏み入れた。
- Re: ポケモンの世界を廃人知識で切り抜ける ( No.4 )
- 日時: 2017/02/13 03:47
- 名前: 風庭雪衣 (ID: RtkbRayU)
思った通り、ポケモンは飛び出して来なかった。
そういえば、シンオウ神話に
『昔 シンオウができた時
ポケモンと人はお互いに物を送り物を送られ支えあっていた
そこで あるポケモンはいつも人を助けてやるため
人の前に現れるようほかのポケモンに話した
それからだ
人が草むらに入ると
ポケモンが飛び出すようになったのは』
って書いてあったじゃん。
飛び出してくるわけないか。
まあそれは置いておいて、なぜ私は4番道路に入ったのかというと、
4番道路にはきのみの木があるからだ。
絶賛お腹が空き中の私にとってはそこはオアシス。
4番道路の奥地、オハナタウンの入り口近くに位置している為、
この目の前草むら状態の視界でたどり着けるか不安だったが、
なんの苦もなく普通に辿り着けた。
……常時スプレー状態って結構便利だったり?
低い確率で人が飛び出してきそうだけど。
アーカラ島4番道路のきのみの木からは
モモンのみ、フィラのみ、ウイのみ、マゴのみ、
バンジのみ、イアのみ、ラムのみが手に入る。
もちろんだけれど、フィラ、ウイ、マゴ、バンジ、イアは
味に偏りがあるので食べるのに困った。
フィラのみは辛く、ウイのみは渋く、マゴのみは甘く、
バンジのみは苦く、イアのみはすっぱいと覚えていたからだ。
マゴのみは美味しかった。程よく甘くて。
こうして食料を確保した私は、
しばらくここで暮らして見ることにした。
やることはあまりない。
あると言ったら、時々くるひこうタイプ以外のポケモンに
きのみをあげることと、稀にくるトレーナーからきのみを守ることだった。
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