二次創作小説(映像)※倉庫ログ

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オレカバトル 〜新たな伝説の開幕〜
日時: 2017/02/28 22:05
名前: クーゲルシュライバー(ポッポ) (ID: Qwn5KFYZ)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=11731

オレカバトル。2012年に稼働したアーケードカードゲーム。
貴方はこのゲームに、どのような思いを抱くだろう?
そんなゲーム、時代遅れだ。やっている人は時代の進化に追い付けていない。
そう思う人もいるだろう。
けれど、それは違う。
彼のような熱く燃える魂を持つ者がいる限り、オレカバトルが人々の記憶から消え去ることはない。

「さーて、今日もオレカしにいくかー!」
俺の名前は茎沢 聖(くきざわ こうき)。オレカを趣味でやっている小学6年生。今からオレカをしに行こうとしてる。
クラスの皆は
「そんなの、古いよw」
って言ってて、俺が通う学校、太神楽小学校でオレカをやってんのは多分、俺一人。
古いからなんだよ、とか思うけど、ま、俺は
「オレカゲットしてくか〜。」
そう言って、チャリでオレカをしに行った。

今思えば、この時から俺は事件に巻き込まれたことになる。
けれど、あれは絶対夢じゃない。
そう思ってる。
その物語を今から話そうと思う。

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オレカバトル 〜新たな伝説の開幕〜 ( No.1 )
日時: 2017/02/28 22:03
名前: クーゲルシュライバー(ポッポ) (ID: Qwn5KFYZ)

俺はいつものデパートにチャリを止めた。
「いつもより遅くなっちまったなあ...。他の人に取られてなきゃいいんだけど。」
デパートのゲーセンに足を運ぶ。
ゲーセンはガヤガヤと人がたかっているに対し、オレカの所はスッカラカンだった。
俺は百円を入れ、ボタンをボチッ、と押す。
...のがフツーだった。
ふいに、パアッ、と周囲が光に包まれ、俺は意識を失ったからだ。
これが、この物語の始まりだと言っていい。

目が覚めた。
むっくりと起きあがり、俺は辺りを見回す。
ガヤガヤとさっきのゲーセンみたいににぎやかだ。
けれど、場所はゲーセンと全くと言っていいほど違っている。目の前には多くの家がそびえ立ち、その奥には城みたいなのがある。
俺は考えた。ここが何処なのかと。
オレカをしにゲーセンに向かい、オレカしようとしたら辺りが光り出して...。
その時、俺の頭を、一番確実な推理が横切った。

ここは、オレカ界だと。

オレカバトル 〜新たな伝説の開幕〜 ( No.2 )
日時: 2017/02/28 22:04
名前: クーゲルシュライバー(ポッポ) (ID: Qwn5KFYZ)

「ギョエーーー!」
俺は喉が枯れるほど叫んだ。叫ばなきゃ変だろ、こんな事態に!
「まさかこれ、俺の頭にP■VR付けられたりしてねえよな!?」
頭に手を当ててみる。でも、硬い感触はしない。
「マジかよ、ホントにオレカ界に来ちゃったのかよ...。どういうこったあ...。」
俺は焦り出す。今日の晩御飯は俺の大好物、野菜がモリモリ入ったシチューだと言うのに!
その時だ。
「おい...。怪しい奴め...。」
後ろから禍々しい声がした。
俺は恐る恐る後ろを振り向く。
黒い鎧に全身を包み、大斧を持ったその騎士は...。
「や、やややや、闇騎士ゲボルグだあっ!」
闇騎士ゲボルグ。王国を救おうとした戦士が強さを求めるあまり、暗黒の力に身を染めたなれの果てだ。
...そんなことどうだっていいから、早く逃げねえと!
俺は必死に走った。これでもかと言うぐらい走った。
でも、ゲボルグ先生は鎧を着ているのにも関わらず、物凄い速さで追いかけてくる。そういえば俺、マラソン大会のとき、八十二人中、七十八位だったっけ。
そんなこと考えてる内に、俺は呆気なく捕まってしまった。
「闇...、闇の力を、試してやる...。」
そうか、俺を追っかけて来たのは『闇の力』を試す為だったのか。
ああ、何にせよ、もう人生終わりだ。
そう思ったときだ。
ゲボルグの後ろから、聞き慣れた声がした。
「行くぜ、会心の一撃!」
剣が、彼の体を切り裂く。
「よっしゃ、かーらーのー、聖なる光!」
剣に光が宿り、ゲボルグの体に命中する。
ゲボルグ先生はバタリと倒れた。意外に弱いんだな、ゲボルグって。
前を向くと、見慣れた奴が手を差し伸べてる。
「大丈夫か?怪我とかねえよな?」
赤くてモコモコそうな羽、真紅に染まった輪っか、そして赤色の剣...。
お、思い出したぞ!
き、君の名は...!
能天使カマエル!

オレカバトル 〜新たな伝説の開幕〜 ( No.3 )
日時: 2017/02/28 22:09
名前: クーゲルシュライバー(ポッポ) (ID: Qwn5KFYZ)

前前前世か〜ら僕は、君を探し始めたよ〜♪
...はい、皆様、すいませんでした。

俺は震えながら、カマエルのモコモコそうな羽に触る。
...モ、モコモコやん!どーゆーことやねん!(何故か大阪弁w)
...はっ。俺は正気を取り戻す。周りを見ると、皆ゲラゲラ笑ってやがる!
は、ははは、俺はなーんにもやってませんよー。
俺はカマエルを連れて、そくささと、その場を離れた。

さて、コイツの紹介。
コイツは能天使カマエル。俺の無二の相棒。
難しいことは深く考えない能天気な性格で、人の役に立つことは積極的にやる、にくめないヤツ。
能力も頼れて、攻撃から回復まで使いこなせる、持ってて損はない、と思う。
とにかく俺が言いたいのは、「コイツはいいヤツ」って言うこと。

「いいことしたいぜ〜、お礼言われると、嬉しいもんな!」
カマエルが俺の方を向く。いいヤツだよ、こいつは...。もしかしたら、オレカ界でもやっていけるんじゃね?
そう思ってた。
でも、俺は知らなかった。
後々、彼が『死者』として甦る、と言うことを。

オレカバトル 〜新たな伝説の開幕〜 ( No.4 )
日時: 2017/02/28 22:02
名前: クーゲルシュライバー(ポッポ) (ID: Qwn5KFYZ)

「しかし、よく俺がヤバい目に会ってるって分かったな〜。」
俺はハハハと大笑いする。カマエルは
「天界からは何でも見えるんだぜ。」
とか、しゃれた事言ってやがる。

正直、俺は現実に帰りたいなんてことは思ってなかった。
現実は俺の友達は少なくて、特に才能もないから、皆から目を向けられる事もない。家に帰れば、父さんや母さんにやれること全部押し付ける。将来なるものも医者って決まってる。なれるわけねえじゃん、そんなもん。なる気ねえし。
けど。
オレカ界でカマエルみたいなヤツといれるんなら、俺は現実に帰れなくてもいい。
この世界にとどまっても構わない。

「何考えてんだよ?」
前からカマエルの顔がぬっと出てきた。
「うわあ!」
俺は後ろにすっころぶ。
「びっくりさせちったか?ヘヘ...。」
にっこり微笑むカマエル。
...こいつは、俺が別世界から来たこと、分からないんだろうな...。


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