二次創作小説(映像)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- シンオウチャンピオンとファクトリーヘッド
- 日時: 2017/03/04 14:21
- 名前: ネジ (ID: 0sokIT7I)
ある日の朝、突然朝食をとっていたタワータイクーンのクロツグさんが僕に新聞の一部記事を見せて「ホレ、ネジキ。ちょっと見てみろ」と渡してきた。
今日の新聞の大見出しには、つい昨日シンオウのチャンピオンである『シロナ』を、僕と同じくらいの歳の女の子が打ち破ったと書いてあった。若いながらもギンガ団から世界を救った人物の1人らしい。
「この娘がどうかしたんですか?」
「おっ、やっぱり『記事』のほうじゃなくて『この娘』のほうに目がいくか!」
...僕が「『この娘』がどうかしたのか」と聞いたのが悪かった。
「別にクロツグさんが思ってるようなことで言ったわけじゃ...」
すると苦笑しながら「分かってるさ」と返してきた。
「まぁ、ネジキ。立ち話もなんだ、椅子に座ったらどうだ」
そう言われたので僕は椅子に腰をかけた。
「...で、どうしたんです?」
「突然な話なんだけどな......あっ、さっきの記事、ちゃんと一通り目を通したか?」
「まぁ...一通りは。」
「じゃ、話が早いな。突然だが、この新シンオウチャンピオンが此処、バトルフロンティアに挑戦しに来るという情報が入ってな」
「!」
...正直驚いた。今まで四天王やジムリーダーでさえ此処に訪れた者は少ないのに、チャンピオン...ましてやシロナさんを打ち破った人物が来るなんて思ってもいなかったからだ。
「驚くのはまだ早いな。とある記者がその娘に尋ねたんだ。『バトルフロンティアで1番気になっている施設は何処ですか』と。...なんて言ったと思う?」
僕は分かりきったような顔で「また自慢話か、どーせバトルタワーなんじゃないんですか?」と聞くと、「?自慢話?また?何のことだ?あとバトルタワーじゃないぞ?」
...自覚してないな、この人。
「じゃあ、何処なんです?同じ女ならバトルステージとかバトルルーレットとか...」
「ネジキ。お前のところ『バトルファクトリー』だそうだ。」
「ワーオ!!?」
僕の所とは...。意外だなぁ。バトルファクトリーは挑戦者がファクトリーヘッドであるこの僕に行き着く前にほとんどの人が負けていってしまうからバトルタワーよりも人気が少ないと思っていたのに...。
嬉しいやら恥ずかしいやらで変な気持ちだ。
「なんでもネジキ。お前自身にも興味があるそうだけどな!(笑)」
「...冗談ですね?」
「おう、その通りだ!」
...一発ぶん殴ってやりたい。
「とりあえず準備しておけよ!じゃ、そろそろ...じゃーな。」
バタンッ...
扉を勢いよく閉めて出ていった。
続いて『ステージマドンナ』の『ケイト』が偶然にも部屋に入ってきた。
「あら、ネジキ。まだこんな所にい.....って、どうしたのコレ?!」
...気づかなかった。いつの間にか僕の丁度下の床に一枚の皿がバラバラに割られていたことに。
...多分、イライラをこれで解消したに違いない。
僕は散々怒られるハメになった...。
Page:1
- Re: シンオウチャンピオンとファクトリーヘッド2 ( No.1 )
- 日時: 2017/03/03 23:00
- 名前: ネジ (ID: UjpdDLCz)
〜前回のstory〜
ある日の朝にタワータイクーンであるクロツグに「この新聞の大見出しを見ろ」と呼び止められたファクトリーヘッドのネジキ。そこには、先日シンオウチャンピオンである『シロナ』を1人のとある少女が打ち破ったとの事。一通り目を通したネジキにクロツグは言った。
「その新シンオウチャンピオン、近い内に此処バトルフロンティアに挑戦しに来るんだとよ」
「特にネジキ。バトルファクトリーに挑戦するらしいから、準備しておけよ!」と強調して言う。冗談交じりに「特にネジキ。彼女、お前自身にも興味があるそうだけどな!(笑)」と言い残して部屋をあとにしたクロツグに腹を立てたネジキは、無意識のうちに一枚の皿を割っていた。偶然にも『ステージマドンナ』の『ケイト』が部屋に入ってき、皿の件で散々怒られるハメに...。
*バトルファクトリー内*
朝の件から2時間...
未だに僕の元にまで辿り着く挑戦者はいない。
暇で、待機室で『調査・分析マシン』の調整をしていると
『ツーツーツー...ジジっ......ツーツー』
「工場長、今挑戦中の少女が次で21戦目を迎えます。ご準備の方を...」
「んー...、オッケー。りょーかい。」
スタッフからの連絡だ。出番らしいので僕は丁度、調整の終わった『調査・分析マシン』を持っていく。
『ドガアァァァァァァン!!!!!!』
相変わらずのド派手な登場の仕方。これを見たほとんどの他人は驚く。予想通り、相手も目を丸くして驚いていた。でも、もっと驚いたのは僕の方だ。理由は...
「...ワーオ」
チャレンジャーが新シンオウチャンピオンだったからだ。
「...ネジキさんですよね?」
「……………………」
「...?どうかしました?」
はっ。すっかり調査・分析マシンを使っての分析を忘れて彼女を呆然と眺めていた。
「...あ、いやっ、何でもない............ジーーー」
「?!!!」
「むー...君が最終的に選んだポケモンは『ギャロップ』『トゲキッス』『ガブリアス』かぁ...。なかなか良いんじゃないんですか?91パーセントってとこ?...あっ、今のスージは気にしないで」
「.........」
僕の前半のパフォーマンスはシンオウチャンピオンでさえも黙らせてしまうほどの威力があるみたいだ。今、身をもって知った。
「っとまぁ、このくらいしておいて...。あらためて...。」
一呼吸おいて言う。
「君が言ったように、ぼくがバトルファクトリーの代表、ファクトリーヘッドのネジキだよー」
「そうですよね。さっきスタッフさんから聞きました。」
「そー。なら話が早いね。」
ニコッと微笑んでから彼女は言う。
「私はシンオウのフタバタウンから来たんです。15歳から幼馴染みとある友人とで旅を続けています。『ヒカリ』です!つい先日、シンオウのチャンピオンになりました。...ほんっと最近の話ですけど」
「へへっ...」っと照れながら言った。
「むー。15歳でチャンピオンね。うんうん、凄いと思うよ。でも、15歳のフロンティアブレーンには勝てないと思うよー。」
「すごい自信ですね。」
「もちろん!君のデータはほとんどの僕の頭に入れたし、より良い戦略を選んで今から勝負するんだから。」
「でも、まだそれは分かりません...。私だって負けませんから!!」
キリッとした表情で僕を指
差して言う。
「いいね、こんなにもやる気のあるチャレンジャーは初めてだよ。皆、前のバトルで疲れ果てて、やる気がないチャレンジャーばっかで退屈してたんだ。」
「そうなんですか。だったら尚更!やる気が上がりますよ!」
そう言ってモンスターボールを一つ手に持ち、彼女は身構えた。
「せっかくここまで来たんです…!ネジキさん、いきますよ!」
自然に僕も身構えていた。
「じゃ、容赦なくー」
試合開始の合図とともに僕とヒカリは同時にモンスターボールを投げた。
さぁ、敗者と勝者を決めよう。
- ヒカリの過去(番外編) ( No.2 )
- 日時: 2017/03/04 16:57
- 名前: ネジ (ID: 0sokIT7I)
「...よし。これでやっと...シロナさんへの挑戦権を得たよ。『エンペルト』『ミミロップ』『ルカリオ』『グレイシア』『ロズレイド』『パチリス』、頑張ろうね!!絶対勝つんだから!」
(勝って、絶対『あの人』にもう1度会いに行くんだから...!)
そう自分に言い聞かせる。自分のカバンの中から1枚の写真を取り出す。その写真には当時10歳の私ともう1人、同い歳くらいの男の子『ネジキ』が写っている。
「...ふふ、懐かしいなぁ。ネジキさん、私の事覚えてるかな。」
そう、今から5年前のこと。
*5年まえ『シンジこのほとり』での出来事*
「...ジュン、おそいなぁ。いつも私よりも早いクセに。」
私はシンジこでジュンと待ち合わせしていた。
ジュンとは、私と幼馴染みの少年。ママら聞くに親同士仲が良くて、私たちは赤ん坊の時から一緒だったんだって。
「もう、ジュンが早いから私、早起きして急いできたのになぁ...。おくれたらなんか『ばっきん1万円な!!』なんて、いみ分からないこと言うし...。...ハァ。」
それからいつまでたってもジュンは来なかった。
「もう帰ろっかな。」
家に帰ろうとしたその時。
『ゴゴゴゴゴゴゴォォォ!』
「うひゃあ!?なっ、なんの音!!?」
いきなり、湖周辺に大きな揺れが起こった。
「じしんっ!?」
あまりにも大きな揺れだったため、バランスを崩し、地面に倒れ込んだ。
「あったぁ...。」
すると突然、湖の中からとてつもなく大きなモノが飛び出してきた。
「なっ、なにあれぇぇぇ?!!」
とてつもなく大きなモノの正体は、鋭い目つきをし、今にも私を食べてしまいそうな勢いの、真っ赤に染まった『ギャラドス』だった。
「あっ...!あっ、赤い...ギャラ...ドス...?」
昔、ママから聞いた『赤いギャラドス』の話を思い出す。
*********************
「ヒカリ。『赤いギャラドス』は知っているでしょ?」
「うん!」
「その赤いギャラドスにはある怖い言い伝えがあってね。聞きたい?」
「こ、こわいの...?」
「大丈夫よ。単なる言い伝えだから。」
「そっか、なら聞きたい!」
「そう、じゃあ話すわね。」
そう言って話を続ける。
「昔、シンジこの近くに住んでいた者は『コイキング』を釣っては食べ、食用のポケモンとして扱われていた。」
「なんか、マズそうだね。」
「ふふっ。そうね。今は食用として扱われていないから。食べたことなんてないからね。」
「で、次は?」
「食用のポケモンとして扱われていたコイキングたちは、どんどん湖から居なくなってしまったの。人間たちが食べてしまうから。だからかしらね。遂にあと1匹となったコイキングは、コイキングから怒り狂ったギャラドスに進化した。その怒り狂ったギャラドスは、復讐をするために、湖周辺に住んでいた人間達を全員殺してしまった。その時にギャラドスは大勢の人の返り血を浴びた。その血は、湖の水で洗ってもとれなく、ギャラドスの身体に染み込んでしまった。...そして今の赤いギャラドスの言い伝えが残っているのよ。」
「こわいよぉ、それ...。言い伝えでも。」
今にも泣きそうな声で言った。
「言い伝えでも、ちょっとヒカリには怖かったかもね。ごめんなさい。」
「...今もそのギャラドスいるの?」
「どうかしらね。ママもそこまでは知らないなぁ。...でも、万が一あなたがそのギャラドスに会ったら、すぐに逃げなさい。戦おうとしたらだめよ。」
「うん。」
*********************
話を思い出した。
...私も......殺される...!!!
「ギャアアアオゴゴォォォォォ!!!」
赤いギャラドスが大きな口を開け私に襲い掛かってきた。
「!!!!!!!」
恐怖のあまり声が出なかった。
あぁ。ママ、パパ、ジュン、コウキ。本当に今までありがとう。向こうの世界ではもう楽しくはしゃいでるから心配しないしないで。
安心して暮らしてください。
そう決心し、覚悟を決めた私だったがいつまでたっても痛みなんてものを感じなかった。
不安になって目を開けると、そこには私と同じくらいの男の子が立っていた。
「!」
「ワーオ!これは、赤いギャラドス!僕の目でしっかりと見られるとは!感激だなぁ!」
...今、私が死にそうになったのに、なんだお前。
いや、助けてくれたんだろうけどさ。
その男の子の前には、『エレブー』が必死になってギャラドスの顔を押さえつけている。
「...でもね、ひとっつだけ問題があるんだ。」
後ろを振り返ってチラッと私を見る。そしてまた、ギャラドスの方を見て、
「人間を襲うなんて、ましてや女の子を襲うなんてサイテーな行為だよ。僕の分析だと、君のサイテー度は94パーセント!なるほど!だから分かるんだ!」
...この人、いいこと言ってるのに、何言ってるか分かんない。
「エレブー、そのままギャラドスを湖に投げつけるんだ!」
そして、指示された通りギャラドスを投げつける。『ドゴオォォォォォン!!』と激しい音を立てて、ギャラドスは気絶して湖に沈んでいった。
...すごい!この人、強い...!!
呆然と彼の背中を見ていると、
「...きみ、危なかったね。僕がいなかったら今ごろ...」
振り返って私を見た。肩にポンッと手を置かれて安心したのか、嬉しいやら悲しいやらで一気に涙が込み上げてきた。私は彼に抱きついた。
「うわあぁぁん!!ありがとー!!」
「?!なっ、なんだ!?どうしたのさ!」
「へへっ...。ごめん。嬉しくって…。」
すると、彼はフイッとそっぽを向いた。?どうしたんだろ...。
「と、とりあえず、良かったね。」
「うん!!本当にありがとー!!...ねぇ、あなたの名前、なんて言うの?」
「えっ、」と少し戸惑っていたが「...ネジキ」と教えてくれた。
「へぇ、『ネジキチくん』って言うんだ!私はヒカリ、よろしく!」
「ネジキっ!!!ネジキチじゃない!!」
「ふふふ、ごめん。ネジキくん、よろしく!」
「うん、よろしく。じゃ、僕もう行くから。」
「エレブー」と呼んでモンスターボールに戻す。ネジキはそそくさとその場から去っていった。
「.........。」
あたりが静まり返った。しばらくぼーっとしていると
「おーい!!ヒカリー!」
と聞き慣れた声が湖入口から聞こえた。
「すまねぇ。俺がおくれたな。母さんの手伝いしててさ...。...?ヒカリ?」
時間差で私の顔は赤く染まった。
「.................................。(カァ...)」
「なんだってんだよー!なにかあるなら、早く言えよなー!」
「私...。近いうちに旅に出る!!!」
そうして。私は命の恩人である『ネジキ』にもう一度会うために旅に出ることになったのだ。
- ヒカリが持っている写真について ( No.3 )
- 日時: 2017/03/04 14:18
- 名前: ネジ (ID: 0sokIT7I)
はい。どうも、ネジです。
今回はヒカリが持っている写真について解説していきたいと思います。
『ヒカリの過去(番外編)』をみて、疑問に思った方も多いのではないでしょうか。
「2人で写真を撮った形跡がないのに写真がある」
何故かヒカリの手元にある2人の写真。
別に深い意味はありません。
赤いギャラドスが現れた時に、そこにはもう1人人物がいたのです。それは、久々に家に帰ってきたヒカリの『父親』です。
ヒカリパパはママにヒカリの居る場所を聞き、ジュンと遊んでいる写真を撮ろうと見つからないように近くまで行きます。でも、なかなかジュンが来ないので木に寄りかかって寝てしまう。(爆睡※イビキはかきません。この人。)起きた頃には赤いギャラドスはネジキが退治していて、ヒカリとネジキが会話している所が遊んでいるように見えたのでしょう。
ネジキのことをジュンと見間違えたのでしょう。多分...。それでシャッターチャンスと思って写真を撮った...。
これが真相です。ハイ。
しかし、あの大きな揺れで起きないだなんてとんでもなく図太い神経の様です。
これからもわたしのなかのシンオウ地方キャラを宜しくお願いします。
次は多分、今日中には出すと思いますが、ヒカリちゃんに続いてネジキくんの過去についても書きますので、多くの方に読んでもらえると嬉しいですね(*゜▽゜*)
では!
ネジキ「ワーオ!次は僕の過去なんだねー。うーん、僕の分析によると...50パーセントぐらい?フツーの面白さだとおもうよ。」
ヒカリ「ネジキさん、自分で評価したらダメですよー。」
なんかすみません。(‾▽‾;)
- ネジキの過去(番外編) ( No.6 )
- 日時: 2017/03/04 18:44
- 名前: ネジ (ID: 0sokIT7I)
今日の朝見せられた記事の女の子...。
何処かであったような気がするんだけど...。
何処だっけ...?
「むー...。今朝から色々とありすぎて、モヤモヤするなぁ...。」
そういえば5年前...
*5年前『シンジこのほとり』での出来事*
「むー...。ここをこうして、ああして...。エレブー、そこにあるプラスドライバー取ってー。
...ありがとー。......出来た!」
僕はバトルフロンティアから、わざわざ1番遠くの湖「シンジこ」に来ていた。なぜなら...
「よしっ、エレブー。ここで出会えると言われているポケモン、『赤いギャラドス』を今から呼び出すぞー!」
「ジィガブゥゥ!!」
そう、わざわざ遠くまできたのはシンジこに今だに潜んでいるという『赤いギャラドス』に会うためだった。10歳にして僕は赤いギャラドスを呼び出すための機会作っていた。
『ピーガラガラガラガラジージジジー...』
ギャラドスが苦手な周波を出して呼び出すという仕組みだ。...もちろん、ちゃんと許可を得ている。
ギャラドスが出てくる時には大きな揺れが起こるようになっているから、寝ていたとしてもはね起きるだろう。そういうところの対策はオッケー。でも、非常に壊れやすいので現れてくれるかどうかはまだ分からない。
今思えば、この頃の自分はまだまだ甘かったと思うよ。僕としてはね。
ひたすら湖の方を眺めていると、
「...ハァ。ジュ...から私早...たのに...。」
近くで女の子の声がする。...今からギャラドス呼び出すのに近くにいたら巻き添えくらっちゃうかな。危ないから声掛けよっと。
そう思った瞬間
『ゴゴゴゴゴゴゴォォォ!』
「うわあぁ!!?」
遅かった...。大きな揺れが起こったということは、ギャラドスが現れたんだ!!
近くにいた女の子も「うひゃあ!?なっ、なんの音!!?」と悲鳴をあげて倒れ込んだ。...まずい、すごくまずい!
『ゴゴゴザアァァァァ!!!』
「なっ、なにあれぇぇぇ!?」
「!!」
僕の方じゃなくて、あっちに現れたのか!!
女の子は恐怖のあまりに立てないのか、倒れ込んだまま、ただ目を丸くして赤いギャラドスを眺めていた。
今にも飛びかかって食べしまいそうな勢いだ。
嫌にもこの予感は当たってしまい、ギャラドスは大きな口を開けて襲い掛かった!
「ヤバっ...。エレブー!!ギャラドスを押さえつけるんだ!!」
単なる力比べで押し切れるとは思ってはいなかったが、何もしないよりは可能性は上がると考えた。
「っ.....................。...?......!!」
やがて女の子はギュッとつぶった目をゆっくり開けて、目の前の光景に驚いていた。
「ワーオ!これは赤いギャラドス!僕の目でしっかりと見られるとは!感激だなぁ!」
焦りつつも、こうして会えたことに感動したのには変わりない。また、女の子の顔にも変化なし。ただ、ひたすら驚いている。
「でもね、ひとっつだけ問題があるんだ。」
そして、僕は後ろを振り返って女の子をチラッと見て、一呼吸おいてギャラドスに向かって言った。
「人間を襲うなんて、ましてや女の子を襲うなんてサイテーな行為だよ。僕の分析だと、君のサイテー度は...94パーセント!なるほど!だから分かるんだ!」
そう言うと僕はエレブーに指示した。
「エレブー、ギャラドスを湖に投げつけるんだ!」
「ジジブゥゥ!!」
指示した通りに湖になげつけた。そのまま気絶したのか、底へ沈んでいった。
モンスターボールの中にエレブーを戻す。
フゥ...と息を吐き、後ろを振り返る。
「...きみ、危なかったね。僕がいなかったら今ごろ...」
いきなりの不意打ちで女の子は僕に泣きながら抱きついてきた。
「!!?なっ、なんだ!?どうしたのさ!」
「うわあぁぁん!ありがとー!!」
いや、僕が呼び出したから僕の責任なんだけど...。
「へへっ...。ごめん、嬉しくって…。」
泣きながら笑い、上目遣いで僕を見上げる。
途端に僕の顔は赤くなった。自然に女の子の顔から目をそらす。...心臓に悪い。(←ドキドキしてという意味で)
「と、とりあえず良かったね。」
「うん!本当にありがとー!!...ところであなたの名前、なんて言うの?」
「えっ、............ネジキ。」
口をゴモゴモさせて言った僕が悪いと思うんだけど、女の子は僕に言った。
「へぇ!『ネジキチくん』て言うんだ!私はヒカリって言うんだ!よろしくね!」
『ネジキチくん』と返された。
「ネジキっ!!!ネジキチじゃない!!」
「ふふふ、ごめん。ネジキくん、よろしく!」
「よろしく、ヒカリ。じゃ、僕もう行くから」
恥ずかしさのあまり、とりあえず早くその場から離れたくて逃げてしまった。
充分と距離をとったところで足を止める。
「......。ヒカリ、かぁ。」
僕が作った、散らばった機会を片付ける。
モンスターボールの中にしまったエレブーを見ながら「帰ろうか」と呟く。
...また、会えるといいな。
Page:1
この掲示板は過去ログ化されています。